※この作品はR-18です。

【書籍化&コミカライズ】魔法女学園の売店ではたらく俺は、異世界から召喚された『ハーレム奴隷』です。   作:タイフーンの目

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※本日は2話更新です(1/2)


162 変化の魔術

 

「おはよう、ラビ」

「あ、おはようございますリュータさん」

 

 ダンサーバニー族の里、2日目。

 同じ家にいながら別の部屋で朝を迎えていた俺とラビは、廊下で顔を合わせた。

 

「ゆうべはどうでしたか? お母さんの魔力で、魔術のコツ掴めましたか?」

「ああ。おかげさまで」

 

 【変化(へんげ)】の魔術。

 幻覚を見せるのとは違って、自分の身体そのものを別の形に変化させる高等な魔術だ。

 

 昨日俺は、ラビとの癒やしセックス、そして昼はシノン、夜はルリファーナさんとの添い寝によって、彼女たち親娘3人の魔力をこの身で感じた。

 

 ラビの魔力はもう忘れようにも忘れられないほど俺の身体に刻まれている。シノンとルリファーナさんは、そんなラビの魔力によく似ているが、家族とはいえ完全一致はしない。

 

 そのわずかに異質な魔力を俺の身体に巡らせることで、今ままでとは違う感覚を受け取る――その違和感によって、【変化】の取っかかりは掴むことができた。

 

「あとでやってみるよ。……まあ、それは良かったんだけど。ラビと一緒に眠れなかったのは寂しかったかな」

「…………! も、もうリュータさん、朝から何を……♡」

 

 なんてイチャイチャしていると、

 

「義兄さん、姉さん――」

 

 廊下の角から、シノンがこちらを見ていた。ジト目で。

 

「……朝ご飯なんですが。早くしないと冷めてしまうんですが」

「お、おう」

 

 あれぇ? また睨まれてるぞ、昨日はあんなに懐いてくれたのに。

 

「身体はもう平気か、シノン?」

「っっっ! あ、当たり前ですっ!」

 

 と、今度は急に照れだして、

 

「ご飯、早く来てくださいねっ……!」

 

 身を翻してパタパタと行ってしまった。

 

「ふふ、もうすっかり元気ですよシノンは」

「そっか、良かった」

 

 ラビ達は、ゆうべは久しぶりの姉妹水入らずで過ごした。

 聞くと、昼間の疲れもあって早く寝入ってしまったらしいが、それでも色々と積もる話もできたらしい。

 

「学園でのこととか、リュータさんとの生活のことを聞かせてあげました」

「そのせいでまた嫉妬してるとか……ラビが居なくて寂しかったんだろうし」

「それはあったみたいですけど。でも、シノンと2人で、リュータさんの好きなところを言い合いっこしたんですよ」

「なにそれ」

 

 聞きたいような聞きたくないような。直接聞いたら気恥ずかしいだろうな。

 

「それで、リュータさんのこと意識しすぎちゃってるみたいです」

 

 ラビはくすくすと笑ってから、俺の右腕にぎゅっと抱きついてきた。

 上目づかいに俺を見て、

 

「好きなところ、たくさん言い合いっこしたんですけど……私が、勝っちゃいました♡ふふっ♡大人げなかったですかね?♡」

 

 ……原因、これか?

 

「さあ、ご飯に行きましょう。またシノンに叱られちゃいます」

 

 ラビに引っ張られて、リビングへ。

 そこで、配膳をしているルリファーナさんと目が合った。

 

「あっ……♡」

 

 ゆうべの添い寝を思い出したのか、ルリファーナさんはぽっと頬を染めて、

 

「ご飯の用意、できてます。どうぞ――」

 

 俺に席を勧めると、そっと目を逸らしてしまった。そんな誰よりも初心な反応にこっちまで照れてしまう。

 そして、

 

「早く座ってください、2人くっついてたらご飯食べられませんよ……!?」

「はいはい」

「『はい』は1回です……っ!」

 

 怒ってるんだか照れてるんだかよく分からないシノンと、まだ赤くなったままのルリファーナさん。

 そしてなんだか満足そうなラビと、4人で囲む朝の食卓。

 ラビと2人きりの暮らしもいいが、これもまたいいものだ。

 

 

 

 朝食のあとは、3人に立ち会ってもらい、俺の【変化の魔術】をお披露目することにした。

 まだ本格的に試してはいないが――成功の確信はあった。

 

「変化……何に変化を?」

「ああ、一応決めてはいるけど――今は、これが一番やりやすそうかなって」

 

 座って見守るラビにそう返答してから、俺は魔術を開始する。

 

 今の俺のベースは普通の人間、こっちで言う『ヒト族』だ。そこから、魔術によって肉体を一時的に作り替えて、別の種族に変化させる。

 

「行くぞ――」

 

 イメージは完璧。魔力が俺の身体を巡り――

 

 【変化の魔術】は、成功した。

 

「まあ!?」

「え、えええっ――!?」

「リュータさん……っ?」

 

 変貌を遂げた俺の姿を前に、3人は口々に驚きの声を上げたのだった。 

 

 

 ■ ■ ■

 

 

 その日の午後。

 族長であるルリファーナさんの号令で、ダンサーバニーの面々が里の集会所に集められていた。

 

 壇上で俺は、ルリファーナさんの隣に立つ。

 魔術を解いた状態の俺は、いつも通りの姿だ。

 

 数十人ほどのダンサーバニーたちは、改めての俺のお披露目ということで集められている。見渡してみると……下はシノンくらいの年齢から、上はルリファーナさんと同世代くらい。

 

 種族の特徴上、顔つきなどはやや幼く見える傾向にあるが、彼女たちは精霊召喚に――つまりは、子作りに適した年代だ。

 

 そう考えるとこっちはソワソワしてしまうが、彼女たちから俺に向けられる視線は、初日と変わらず『興味はあるけど必要以上に近づいて来ようとしない』、適度な距離感を保っている。

 

 そんな里の同胞たちに対してルリファーナさんが俺のことを公式に紹介する。

 

 ルリファーナさんはリーダーという立場だが、偉ぶるでもなく無駄にかしこまるでもない。里の人たちも、族長を前に身構えるふうはなく、ご近所の仲良しさんが集まった、みたいな雰囲気で聞いている。

 

 ダンサーバニー族、やっぱり性格は基本的に穏やかで、個人間の仲もいいらしい。里の中では、もめ事もほとんどないそうだ。

 

 朗らかな雰囲気の中、ひととおりの説明を終えてルリファーナさんは、

 

「――皆さんに見てもらいたいものがあります」

 

 と、切り出した。

 俺の【変化の魔術】のことだ。

 

「もしこの中で、子作り以外の性行為に興味がある人がいれば、リュータくんがお相手をしてくださるそうです」

 

 これも魔術の訓練の一環――ではあるんだが、まあ、エッチしたいという願望も……無いわけでも無いでも無いことも無いかもしれない。

 

 ただ、さすがに聴衆はザワついていた。

 

 彼女たちはみんな、自分が召喚した精霊としか交わらないで生涯を過ごす。温厚な代わりに、冒険心はあまり旺盛ではない。性欲は他種族より強いが、それをぶつけるのは精霊召喚の夜だけ――

 

 ラビのように外へ出て性行為実習を学ぶのは珍しいそうだ。

 

「魔力を持て余しているような人や、精霊召喚に備えて先に体験しておきたい子たち……その中で希望者がいれば、ぜひ」

「そうは言っても――」

 

 集まった女性たちの大多数が興味を抱いてそうなリアクションなのだが、やはり、『他人の精霊』という点がネックらしい。

 他人の子作りを邪魔してしまわないよう、本能に刻み込まれたダンサーバニーの習性。

 

 だが、もしそれを回避する方法があれば?

 

「自分で召喚した精霊さんでなければ、と、つい考え方が凝り固まっていましたが、娘やリュータくんの学園での様子を聞いて……そして、彼の【変化の魔術】を見て思い直しました。もっと自由に性行為を楽しんでもいいんじゃないかって。……リュータくん、見せてくれますか?」

「はい」

 

 ルリファーナさんに水を向けられて一歩前に出ると、みんなの視線が俺に集中する。

 好奇心と、疑問と、期待が混ざった視線。

 

「俺なりの【変化の魔術】――ラビやルリファーナさんたちに手伝ってもらって完成させました。他のどの種族よりもイメージしやすいのは、この姿でした――」

 

 魔術を発動させる。成功。驚きと戸惑いの声が上がる。

 

 俺の頭にはウサギの耳。腰には尻尾。ヒト族よりもしなやかで強靱な肉体――変化したのは、ダンサーバニー族の姿。

 

 それも、おそらく史上初めての、『牡』のダンサーバニーだ。

 

「そ、そんなっ……!?」

「本当に男の人っ?」

「魔力は……精霊じゃなくて、私たちと同じような波長――」

 

 イメージのベースがラビだからか、やや童顔な顔つき。体格はほぼ変わらず、けれど身長はウサ耳の分、伸びて見える。ただ太ももは前より発達していてズボンがキツい。

 

 女性のイメージしかないダンサーバニー族だったが、しっかり『牡』だ。自分で鏡で確認したときの印象は、『こいつ、意外と戦闘も出来そうだな?』って感じだった。

 

 魔力も潤沢。性欲はさらにブーストされている感覚。

 ダンサーバニー族はもともと性欲が強い種族なうえに、性欲から魔力への変換効率がとても良い。それを今は、身をもって実感しているところだ。

 

「あ、あのぅ……それでもやっぱり、自分との相性は心配になるというか……」

 

 最前列にいた若い女性が不安をこぼすと、何人かはその意見に同調する。

 これも想定内だ。

 精霊召喚は、ハズレはあるらしいものの基本的には相性の良い相手を呼び招くものだ。一定以上の安心感を持って性交に臨める――

 

「その点は問題ないですよ」

 

 俺は声を上げた彼女を壇上に上げて、その手を取る。触れた箇所からその魔力を読み取って……【変化】。

 

「わっ!? 姿がまた変わって……魔力も!?」

 

 男のダンサーバニーであることは同じだが、微妙に肉体と魔力は変化している。これは、『彼女』に合わせた変化だ。

 

「う、うわっ……、どうしよ、ドキドキが……!」

 

 その差はわずかなもので、他人から見れば違いが分からない程度だが……性交相手の魔力には敏感なダンサーバニー族は、相性についての嗅覚は鋭敏だ。

 

 握った手の体温もグングンと上がっている。

 

「わ、私っ……お、お願いします……!♡」

 

 メス顔になった彼女を集会所の別室に連れて行って、軽ーくセックスをしてから戻ってくる。

 あえぎ声を聞きながら待っていてくれた里の女性達は、俺と、俺に手を曳かれた彼女に釘付けになっていた。

 

「どうでした、俺とのセックスは?」

「はっ、はっ、はっ……!♡ さ、最高っ、すぎてっ!♡ 足が、まだガクガクしてっ……お腹は精液でたぷたぷっっ♡ は、はふぅっ……あッ!?余韻でまた……イッ!?♡♡ い、イっちゃったぁっ♡……ンぅんっ!♡ これ……みんなも絶対したほうがいいかもっ……♡♡♡」

 

 くたっと倒れ込む彼女を抱き留め、ルリファーナさんに託してから、

 

「大勢相手には向かないから、良ければ1人1人、それぞれの子作り部屋でお相手できればと思ってます。……えーっと、希望者は」

 

 当然のように、希望者は殺到した。

 

 

 

 

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