【書籍化&コミカライズ】魔法女学園の売店ではたらく俺は、異世界から召喚された『ハーレム奴隷』です。 作:タイフーンの目
なんとかご主人様とのセックスを我慢したえらいえらい性奴隷の俺は、ライザたちのことをラビと職員室にいた先生に任せて、1人で学園長室を訪れた。
「おお、帰ったか!」
学園長ちゃんは上機嫌だ。
「首尾は上々だったようじゃな?」
変化の魔術をマスターして、ラビの親御さんにも挨拶をして。そして、実は一番の問題だった『無事に帰還』というミッションもこなした。
「あと、来年の入学希望者も増えそうですよ」
ラビの妹シノン。彼女は間違いなく学園を目指すだろう。
他にも、年頃の女の子たちも学園に入りたいと言ってくれた。
「そちは渉外担当としても優秀じゃな。……ま、『歩く体験教室』みたいなもんじゃしな」
「ヤってるだけですけどね」
「受ける側にとってはこれ以上ない体験じゃよ。性行為実習をまともに受けておらん娘たちは、ただの生殖行為としか思っていない。それでは動物と変わらんからの」
「ライザもそんな感じでしたしね」
同族と、子を成すためだけにしかセックスに関心のなかったライザも、『体験』後は自分から求めるようになったし。ミーティアのほうは、不十分とはいえ実習を受けた経験があっただけに性への興味は少なからずあった。
でも、より深くハマってしまったのはライザのほう……。
娯楽を知らなすぎると、取り返しの付かないヤバイ深さまで一気にハマってしまう、なんてのはよく聞くことだ。
「そうじゃな。若いうちから適度に適切に、楽しみ方を覚えておいたほうが本人のためにもなる」
結論。
やっぱり性行為実習は広めるべきだ。俺のこの身に代えても……!(楽しいけど)
「ああ、なるほど」
そこで俺はポンと手を打つ。
「それで、今回の『夏期実習』の受け入れなんですね?」
「うむ。冒険者育成学校から1クラス。校内のエリートたち、選抜クラスの連中がこの学園にやって来る」
そう。
これが、夏の俺のもう1つの仕事。
この世界にある『冒険者』という職業。
未開の地へ赴き、未知なる資源を求める仕事。探索だけでなく、戦闘に及ぶこともあるから、冒険者の大多数を女性が占める。その冒険者を育成する学校では、うちの学園と同じように年頃の少女たちが集められ、冒険者としてのスキルを学んでいるのだ。
「――以前はあちらでも、小規模ながら性行為実習をやっておったんじゃがな」
冒険者学校も3学年制だという。となれば、同時期に性行為実習が禁止されたわけだから、冒険者学校も今は『未経験者』ばかりか。
「ちなみに、男子生徒はいるんですか?」
「おらんよ。魔力を扱えなくては冒険者など務まらんからな。向こうも女子のみじゃ」
それは朗報。
「我が校をダンジョンに見立てて、奴らなりの『実習』を行う。学園長である妾はさしずめダンジョンマスター、リュータや教師たちはその手下というわけじゃ」
今回は、向こうからオファーがあってこの夏期実習が実現した。
俺たち流儀の実習、つまり性行為実習ではなく、冒険者の実習として。
「性に溺れた魔窟……そこで蠢くおどろおどろしい化け物たち……! てな感じじゃな」
完全に悪者だなぁ。
まあ間違ってはいないけど。
「それじゃあ俺たちはラスボスである学園長ちゃんを守ればいいわけですね。……戦闘になるんすか?」
「なるのぅ。そうでなくては冒険者としての実習にはならんじゃろ。しかし、こちらはなるべく手傷を負わさぬよう手加減すべきじゃが」
「…………。女王が許可した『実習』ですもんね」
学園の結界に入って来られるというからには、女王公認のプログラムだ。
治癒魔術があるから軽い怪我くらいならともかく、もしも深手を負わせてしまえば問題になる――というより、問題にさせられてしまうだろう。ケチを付けられないように手加減しつつ、冒険者の卵ちゃんたちのお相手しなければならない。
……もっとも、そうじゃなくても女子生徒相手にガチでバトルなんてやる気はないけども。
「向こうは本気で来るんすよね?」
「実習とは分かってからさすがに加減するじゃろうが、あまり手を抜いても修練にならん。それに、力を身につけたばかりの小娘たち。うまく加減ができるかは保証できんがな。――じゃからこそ、うちの生徒たちが居ないあいだ、教師だけで相手をする」
相手はほぼ本気、か。
もしかして、俺を前にしたら『事故』は発生するかもしれないな……ライザたちが受けていた命令ほど露骨ではなくても。
「ふっふっふ、しかし冒険者か……いいのう、血がたぎるのぅ」
「なに戦闘狂みたいなこと言ってるんすか」
悪い顔になる我らがボス、ちっこいテレジア学園長ちゃん。
「かつて妾が東の国に住んでおった頃、この国の冒険者どもが妾を狩りに来おってなぁ」
「バトったんすか?」
「うむ。返り討ちにしてやったがの、感度を万倍にしてな!」
うわぁ……冒険者たち可哀想。
遠い異国の地に妖狐を討伐に向かったら、性技でボコボコに……グチョグチョにされたのか。
「しかし妾は冒険者たちと、特にリーダーであった者と、戦ううちに意気投合してな。共に性行為に励んだ中……すぐに親友となった」
懐かしそうに目を細める学園長ちゃん。
確かに裸の付き合いと言えば裸の付き合いだが。
「その冒険者が、当時のこの国の王女じゃった。それでこの国に招かれ、奴が女王に就いてからは、妾もこの学園を開いたわけじゃ」
「え? それじゃ性行為実習って……」
「妾が始祖じゃ。性行為実習の母よ。――ママと呼んでも構わんぞ?」
えっへんと胸を張る、学園長ちゃんママ。
「女王は性欲の盛んな家系でな。……しかしそのために、今の女王は男を独占しようと企むに至ってしまったんじゃがな。……ん? どうしたリュータよ、手など合わせて? 妾を拝んでおるのか?」
そりゃあもう。
「学園長ちゃんのおかげで俺はこの世界に来られたんだし。この仕事をやってられるのも学園長ちゃんのおかげなので」
「よいぞよいぞ、もっと褒め称えよ! はっはっは」
俺を直接呼んだのはラビだが、そんな環境があったのは学園長ちゃんが居たからこそだ。ガチ感謝。
「ふむ、では冒険者実習に備えて――……」
上機嫌だった学園長ちゃんの目がすがめられ、キラリと光った。
「こちらも戦闘準備といくか。ダンジョンもダンジョンマスターも、そしてその手下も……陵辱されるだけではない、抵抗もするし反撃もする……」
「反撃――」
俺たちの場合、剣や魔術での反撃だけではないだろう。
「性行為を知らぬ小娘達に教えてやろう、この学園のやり方をな」
「いいんすか?」
「中途半端はいかんぞ? 女王にあることないこと訴えられても困るからな。ヤルならば……骨の髄まで快楽を教えてやれ」
「……承知しました」
くっくっく、と悪者らしく笑う俺たち。
「――その前に。そちが身につけた【変化の魔術】も、よく確かめておかねばならんな」
――この妾の体で、と学園長ちゃんは俺を見て言った。