【書籍化&コミカライズ】魔法女学園の売店ではたらく俺は、異世界から召喚された『ハーレム奴隷』です。 作:タイフーンの目
俺の『性行為実習』生活は続いていた。
日替わりどころか、時間ごとに処女をあてがわれ、大勢の前で性行為を実演する。そして実習準備の時間には、女性教師陣と予習、復習に余念なく臨む――。
淫らで健全な性奴隷生活だ。
そんなある日――
「おちんぽテイスティング……????」
学園長室で俺は、今世紀で一番の、いや、人類史上最低クラスの頭わるわるワードを聞かされた。
もっとも、ここは異世界なので俺の尺度で測ること自体がナンセンスなのかもしれないが、
「……おちんぽテイスティング…………」
けれどやっぱり、この珍妙ワード以上にナンセンスなものはないんじゃないかと思い直す。
「そうじゃ。おちんぽテイスティングじゃ」
見た目は幼女なテレジア学園長ちゃんが、さも自慢げに語る。
「1年生の恒例行事じゃな。講堂に生徒が裸でずらりと並んで座り、性奴隷のおちんぽをお口でテイスティングするのじゃ」
「するのじゃとか言われても」
「お口は、第3の性器だと言うじゃろ?」
「知りませんけど。……第2は?」
「お尻に決まっておろうが?」
もうやだこの異世界。
「お口で性奴隷のおちんぽを味わうことで、女性器にもフィットするのかを想像する。前戯の段階から性的期待値を高め、すぐにでも挿入してもらえるようにする、大事な訓練じゃ」
「フェラチオで挿入の準備を……ううん、そうか」
説明されると納得してしまいそうになるあたり、俺も随分とこの世界に染まってしまっているようだった。
「でも、さすがに俺でも100回連続射精は無理っすよ?」
ラビとのエッチで日々強化されている俺の肉体と精力。一部の教師と生徒のあいだでは、もはや『歩く孕ませ棒』と呼ばれていたりするらしい。
……ちなみに、これは陰口には違いないが、決して悪口ではないところもまた、この世界の恐るべきところだ。『子宮ガード』があるおかげで実際に孕むことはないものの、それと同等以上の快感を与えてしまうらしい俺の男性器と子種汁は、校内でも大人気。
実習を終えた生徒から口コミで広がって、順番待ちの生徒たちは廊下ですれ違うだけで顔を赤くしてもじもじしたり。そんな子たちのあいだで広まっているのが『歩く孕ませ棒』という異名。教師陣にまで浸透していて、たまに職員寮に誘われたりもしている。
一応、今のところその誘いは断っているが。性奴隷が寮に出入りするのは禁止事項だし。ただし、ご主人様と学園長の許可が下りるのなら、興味はある。あらゆる性技をマスターしたお姉さんたちの群れに揉みくちゃにされるとか、かなりのロマンだ。
閑話休題。
「100連続は無理か……ふふん、弱音を吐くではないか。『しゃべる子種袋』の異名が泣くぞ?」
「その異名はすっげぇ嫌なので広めないでください」
孕ませ棒のほうはまだ『ご神体』感があって許せるが、子種袋まで言われたらえげつないモンスターぽく聞こえて本気で嫌だ。……学園長ちゃんがこの場で思いついたジョークのようだけれど。
「しかし安心せい。100連続で1年生のお口に突っ込んでもらうことにはなるが、全員に射精する必要はない」
「?」
「生徒数が多いからの。1人ずつにそう時間は掛けられん。1人あたり、せいぜい十数秒ずつといったところじゃな。それを2周……そうして次々と隣の生徒のお口に突っ込んでいってもらうことになる。そのうち、少しずつ性感が高まっていき……」
「どこかで射精する、と?」
「然り。その『当たり』を引いた生徒はラッキー、ということじゃな。無論、自分の番で射精させようと躍起になる生徒も多い。……まあ、この行事はセレモニー的な側面が強いからの。これから性行為実習を始めようという新入生たちが、まずは奴隷ちんぽの味を知り形を知り、モチベーションを高めようという儀式じゃ」
俺が実習に回っているのは、今のところ2年生と3年生だけ。1年生はまだ手つかずだ。それは、時間割の都合だけでなく、この『おちんぽテイスティング』後に実習を始めるから、という意味もあったらしい。
しかし、それにしても100人が相手か……。気合いを入れないとな。
「……ずっと疑問だったんですけど」
「む?」
「話に聞くと、これまでも性奴隷って学校に1人ずつだったらしいですね? 今のこの学園の状況からすれば俺1人しか召喚できなかった……ってのも分かるんですけど。なんで普段から1人しか採用してこなかったんですか?」
これだけ性行為を体験したい生徒が集まっているのに、性奴隷は1人だけというのは非効率だと思うのだ。出自が特殊な俺でさえすべてをこなせていないのに、普通の性奴隷にはとても無理だ。
「複数人いたほうが、効率がいいんじゃないっすか?」
「ふむ。物理的な効率だけを考えれば、そうなるな」
「じゃあ、他に理由が?」
そうじゃ、と学園長ちゃんはうなずいて、お気に入りの扇子をばっと広げる。
「――学園に男は、1人がよい。いや、1人でなければならん」
「それが信念?」
「というより、もっとプリミティブな問題じゃ。かつては、学年に1人の性奴隷が配置されたこともあった。確かに、それで実習の回数は増やすことができた」
「それでいいじゃないですか」
……いやまあ。
個人的には俺1人のほうがありがたいけれど。
でも学校運営的には、やはり多い方が良いのではないだろうか。
「性奴隷というのは、得てして学園の人気者じゃ。今のそちほどではないが、生徒たちからは気に入られ、愛でられる存在。恋愛関係には発展しなくとも、愛着や執着は生まれる」
「……まあ、そうなんでしょうね。そこに何か問題が?」
「あるのじゃ。……よいか? 学年に1人、性奴隷が配された場合、その学年の生徒たちはその特定の性奴隷に入れ込むことになる。そうすると、ついつい、他学年の性奴隷と比べたくなってしまう。女子同士のマウント、というやつかの」
「『私たちの性奴隷のほうが凄いんだから……』みたいな?」
「そんな感じじゃ」
「『推し』……みたいな」
「おし?」
男女比が偏っているぶん、そういう問題も起こりやすいのだろうか。
「まあ、そのくらいならまだ問題にならんのじゃ。……しかし、もしも他学年の性奴隷に目移りして、横槍を出そうとしたら? そしてもし、その性奴隷が横槍娘に優しい顔でもしようものなら……?」
「――その性奴隷が所属する学年からしたら、面白くない?」
「そうじゃ。そこに無用な軋轢が生まれる。実習の内容で競い合うぶんにはよいが、授業外で対立を生むのはエネルギーの無駄づかいじゃ」
なるほど、分からなくもない。
「でも、1人でもトラブルが起きるときには起きるんじゃ?」
「起きる。それも間違いない」
学園長は断言する。
「しかしな、1人に対して全学年――今のこの学園では300人ほどじゃが、その男女比は極端すぎるほど極端じゃ。対立は生まれても、うやむやになる」
「??」
「奪い合うにしても不毛、ということじゃ。1人で性奴隷を独占することはできん。かといって、クラスや学年で占有しようにも、そんな大人数の女子がいつまでも団結はできん」
「多すぎてまとまることができないから……うやむやになる……。三角関係だと激化しやすい衝突も、それが5人、10人、100人規模なんかになれば……泥沼がドロドロになりすぎて、ワケが分からなくなる?」
「もはや、誰と戦っておるのか見失う、ということじゃな」
「そういえば、俺のいた世界で昔の偉人が、『三角関係だからカドがたつ。18股くらいになると、もうカドがなくなって丸くなるのだよ』とか言ってたらしいけど」
「ほほう、慧眼じゃな、その偉人」
18股くらでも想像が難しいのだが、それが300人ともなると、もはやシミュレーションできるようなスケールじゃない。
――普通なら。
けれど、今の俺の状況は、まさにそういう状況なわけだ。しかし、
「……ラビは?」
俺の場合、ラビがいる。これ見よがしに同居もしていて、特別に深い関係だ。
「そちの場合は、まあイレギュラーじゃの。ラビとの関係は、恋愛感情以外のところでも特別じゃ。こればかりは他の生徒には真似できん。……実際、そちの姿を見ていれば、それは明白じゃろう」
ラビのおかげで俺は、性奴隷として超ハイスペックを誇れているわけだ。
「『突き抜けた1人』というわけじゃからな。誰がどうあがいても、同じ地位は得られん。それならば、逆に目立たせて特別扱いをし、競争相手から外してしまったほうが安全じゃ。学園運営的にも、そしてラビ自身のためにも、な」
「学園長……」
深謀遠慮の結果のあの『愛の巣』なのか。
確かに、性奴隷と特別な関係にある生徒が、他の生徒と混じって暮らしていたら支障が生まれるかもしれない。それならば、いっそ隔離してしまったほうが安全というわけか。
まいったな、やっぱりこの人には敵わない。
「ま。あそこで2人が夜通しラブラブセックスしとると思ったら興奮するしの」
「そっちが本音じゃないでしょうね?」
「大事なことじゃぞ!? 生徒たちの妄想もはかどるというものじゃ。ウワサでは、おぬしらのイチャイチャを勝手に想像して本にしておる女子たちもおるとか」
「本て」
「絵の付いた……ほれ、そちの世界にもあったじゃろ? 漫画というやつじゃ。彼女たちは『生モノカップリング系』と分類して、一部の同志たちにその写本を配布しておるようじゃ」
変な文化だけ類似してやがるなこの異世界。出演料取るぞこの野郎。
「はあ……。まあ、だいたいの疑問は解けましたよ。結局、俺が1人で頑張るのが最良ってことですね」
まあ、嬉しい悲鳴というやつだ。
「それで、えっと、その『フェラチオ感謝祭』はいつあるんでしたっけ?」
「おちんぽテイスティングじゃ。変な名を付けるでない。――明日の6限目を予定しておるぞ」
100人の1年生女子。
少しでも多くの生徒に口内発射してあげられるように、今夜はラビにたくさん精力を付けてもらうかな。
「…………。ところで」
俺は、学園長ちゃんの、中身とは裏腹な愛らしい姿をしげしげと眺める。
小柄すぎるほど小柄なボディ。どこか巫女装束を思わせる、だぼっとした服装。身長より大きな、ふっかふかの尻尾。ぷにぷにほっぺに、くりっとした大きな目。頭の上にちょこんと乗っかる、金色のキツネ耳――
「なんじゃ?」
「学園長ちゃんも、大昔にその『おちんぽテイスティング』経験したんすか?」
「なぜ大昔だとそちが決めつけておるのかについては厳しく問い詰めたいところじゃが……まあ、その質問への答えはイエス、じゃ。妾はすごかったぞ? トップバッターでいきなり当時の性奴隷に射精させての。学友たちから、羨望のまなざしを一身に受けることになったわい」
「へぇ……本当に?」
煽っているわけでも何でもなく、それも単純な疑問だった。だって、どう見ても色々アウトなくらい可愛らしい外見なのだ。
「昔もそれくらいちっちゃかったんですか?」
「阿呆、縮む種族なんぞ、そうそうおらんわい!」
いるにはいるんだ。
「……ふぅむ。やはりそち、妾のこと舐めとるよな?……いいじゃろうここに座れ」
「はい?」
テレジア学園長ちゃんは、ぴょんと学園長席から飛び降りて、ばしばしと座面を叩き俺を座らせる。
「これでいいっすか?」
「うむ。よかろう」
学園長はうんうんとうなずくと、おもむろに俺の股間を両手で撫で始めた。
「ちょ、ちょっと!?」
「舐めた態度の性奴隷におしおきじゃ…………覚悟せいよ?♡」
そう言って彼女は、上目づかいににやりと笑った。