【書籍化&コミカライズ】魔法女学園の売店ではたらく俺は、異世界から召喚された『ハーレム奴隷』です。 作:タイフーンの目
3年生の【性交強化合宿】に向けた会議の只中で。
出席者の視線が、3年D組の担任へと集まった。
「す、すみません――」
恐縮する担任教師。
彼女のクラスに在籍する問題生徒――ダリア・マルブロンド。
ヒト族。
この学園においては、もっとも異質な存在。
なぜならば彼女こそが、女王派の急先鋒だからだ。
そもそも彼女は、女王の姪にあたる。そして、伯母である女王を幼い頃から崇拝しているのだ。そして彼女は、伯母の命を受け、性行為実習をかき乱している。
とはいえ彼女は実習を拒否しているわけではない。
ダリアは実習で、俺を相手に処女を散らしている。中出しだって経験済みだ。
――だが。
ある方法で彼女は、いっさい苦痛も快感を覚えることなく、性行為を終えてしまった。
それは、彼女を信奉する取り巻きたちも同様だ。ダリアの侍女でもあった側近2人に加え、今ではD組の生徒たちは彼女の地位やカリスマ性に引きずられて、実習を軽く見るようになっている。
「うちの生徒たちが申し訳ありません……」
と、D組の先生は小さくなるが、
「構わん」
学園長は一蹴する。
キツネ幼女で奔放な性格のテレジア学園長ちゃんだが、こういうときの物言いはキッパリとしている。
「そちも……そして皆も知っておるじゃろう。3年D組には、あえてそのような問題生徒を集めたのじゃ。ダリア・マルブロンドとその側近。それから、あの性悪女王に近しい貴族の娘たちを、ひとまとめにしておる。他のクラスへの影響を最小限に留めるためにな。じゃから、そちのせいではない。むしろ、心労のかかる仕事を押しつけて申し訳なく思っておるのはこちらのほうじゃ」
「そ、そんな。頭を上げてください学園長」
そう。
ダリアがまっとうに実習を受けないことも、彼女の取り巻きたちがそれに続くことも、想定内のこと。
ただ、その方法は少々予想外だった。
ダリアは、【支援魔術】を使って性行為の快楽を打ち消してしまっているのだ。
支援魔術を使った妨害。
具体的には、自分たちの感覚を劣化させる魔術を施している。
つまり、感度が極端に鈍る。
肉体は通常どおりに機能しているので、挿入も果たせるのだが、彼女たちは気持ちいいなどと感じることもなく、ヘラヘラとして受け入れているだけ。
初体験のときもダリアは、
――「あら、殿方との性交とはこの程度なんですの? 拍子抜けですわね。……性奴隷さん、早くどいてくださる?」
などと、側近たちと一緒になって俺をせせら笑っていた。
「性行為中に魔術は使わないようにと、私からも注意はしているのですが……」
しかしそれ自体は別に校則で禁止されているわけでもないので、ダリアたちは開き直って、先生の指導を無視している。
いくら生徒とはいえ、ダリアは国家中枢の一端を担う家柄の出なのだ。
まばゆいほどのブロンドヘアー。華やかな美貌の持ち主。そして同性も羨むほど均整の取れたプロポーション。
一見、文句の付けどころのない美少女なのだが、いつも顔に浮かんでいる他人を見下すような笑みが、彼女の底意地の悪さを表している。
……ちなみに。
彼女の容姿や態度は、女王にそっくりなのだそうだ。なるほど、学園長が女王を毛嫌いする気持ちも分かる気がする。
ただ一方で、悔しいことに、ダリアの支援魔術の腕は相当なもので、彼女の側近たちも同様の魔術を習得している。
そんな彼女たちは、自身にだけでなく、互いに――そして他の生徒たちにもデバフの魔術を掛けて、感度を鈍らせ、実習の効果を最小限にまで減じさせているのだ。だから、実習はどうにもスムーズにいかない。
「まったくけしからん。性行為とは、子を成すためだけにするのでなく、とびきりの快楽を味わうための行為でもある。それを学生のうちにしっかりと、体の芯まで覚えるのが実習の目的だというに……」
プリプリと怒る学園長に、保健のミリア先生がたずねる。
「学園長のあの魔術を、生徒たちに使うわけにはいかないんですか?」
その発言に、俺を含めた数人の先生たちがぶるりと身を震わせた。
例の、感度倍増魔術。
ミリア先生もあの魔術で罰を食らったはずなのに……よく平気な顔で提案できるものだ。
あれはなかなかの地獄だった……。
「ふん。おそらく、妾が本気を出せばあの小娘たちの魔術など吹き飛ばせるじゃろう……。しかし、もしそのようなことをすれば、奴らは嬉々として女王にその旨を報告するじゃろうよ。――教師に危害を加えられた、とな」
それは、女王にとって格好の攻撃材料を与えてしまうことになる。
だからこそ、通常の実習の範囲で認めさせなければならないわけだが――
「口封じしてしまえばいいんじゃないですかね?」
ミリア先生は、ケロっとした顔で言う。
「特定のワードを話せなくなるように頭の中を改造するとか、私たちに従順になるような薬を投与するとか。方法はいくつかありそうですが」
「……あれじゃな。そちに生徒の身体を任せるのはちょっと考え直したほうが良いかもしれんの……」
「え、ええっ? 私、そんな変なこと言いましたか?」
俺も、あの人に身体検査されるのが怖くなってきた。
賄賂プリンのこともあったが、ミリア先生の倫理感はちょっとぶっ飛んでいる。腕は確かなんだけどな……。
「さて。サイコプリン女の発言はともかく」
「サイコプリン!?」
「リュータよ。ダリア・マルブロンドとその取り巻きたち……奴らのことも、1日で堕とせるかの?」
「まだ具体的な方策は思いついていませんが――このままだと、彼女の悪影響がどんどん広まりそうですしね。この機会に、しっかりと分からせたほうがいいかと」
「ふむ、その意気やよし」
学園長はお気に入りの扇子をばっと広げて、
「ならば、そちの希望どおり、合宿前の2日間をシャフィーラとダリアを堕とすための、プレ合宿日と正式に認めよう。……ダリアの奴も、リュータのことを本格的に打ち負かそうと、この話に乗ってくるじゃろう」
ダリアとその一味は、ここ最近はすっかりと俺のことを――ひいては、性行為のことを低く見ている。
彼女自身の性向もあるだろうが、女王からの特命を、上首尾にこなしていることについての自負も大きいのだろう。
「――とすると、じゃ。ますます、準備期間の2日が重要になってくるな。単に充電期間というだけでなく、特訓のつもりで臨むことじゃ。……よし、ラビだけでなく、1年生のメイドたちも付けてやる。他学年の実習スケジュールも変更させよう。みっちりと鍛えるがよい」
――こうして、性交強化合宿に向けての日程が組み上がっていった。
まずは2日間かけて、ラビたちと合宿に備える。
続く2日間は、シャフィーラと、そしてダリア一味とプレ合宿。
そして、晴れて彼女たちを堕とせたら、3年生全員と4泊5日に渡る性交強化合宿だ。日中は校舎で、夜は女子寮で。ひたすらに生徒や先生たちとセックスをする。
今までにない、大規模で、長期間に及ぶ行事になる。
これは気を引き締めてかからないとな。
会議がまとまり、場の空気も緩んできたところで、先生たちのあいだで雑談が交わされる。
「合宿は絶対に成功させたいですね」
「ええ。【
と、聞き慣れない単語を耳にする。
「そつにん?」
「リュータには様子を見てから相談するつもりじゃったが、まあ、頃合かの」
学園長は腕組みをして続ける。
「これは近頃はずっと行われてない行事なんじゃが……昔はどの学校でも、卒業時には卒妊パーティーという催しが行われておっての」
「希望する卒業生が、性奴隷さんとセックスするパーティーがあったんですよ」
学園長の言葉を継いでミリア先生が言う。
「思い出のいっぱい詰まった教室で、3年間お世話になった性奴隷さんとセックスするんです。それも授業用のセックスではなくて、孕むための本気セックスです」
「卒妊って、もしかして――」
「はい、【卒業妊娠パーティー】ですよ。生徒は、お腹の結界を解除して、無防備な子宮で性奴隷さんの精液を受け止めるんです。もちろん、家の許可は必要ですけどね」
「それを今年?」
「うむ。平和な時代が続いておるこの国では、一時期、特に貴族階級の人口が増えすぎて問題になっておった。なんと言っても、3年間かけてみっちりと、1人の性奴隷にほぐされた母胎じゃ。卒妊パーティーでの受胎率は凄まじく高い。そのため生徒たち、つまり貴族の令嬢たちからどんどんと子が増えてしまっての」
その受胎率の高さゆえ、貴族の人口爆発を案じた先代の女王によって一時的に卒妊パーティーは規制されていたらしい。
「しかし近年は人口増加のピークも過ぎてきたし、何より今は性行為実習自体が禁止されておる。……ある意味、チャンスじゃろう。そちの精力を持ってすれば、受胎の確率はさらに倍! いや、100パーセント間違いなし、じゃろうな!!」
なぜか、我が事のように自慢げにする学園長。
「でも俺、そんなに責任取れませんよ? いや、そもそも希望されるかどうか分からないっすけど――」
「なにを言うておる。行きすぎた謙遜は嫌味じゃぞ? 生徒たちからの好評っぷりを見てみい。それに、ダリアあたりを除けば、基本的にここの生徒の親たちは性行為実習の賛成派じゃ。そちほど活きのいい性奴隷の子種じゃ、娘が欲しがるのなら反対する理由もないじゃろう」
「そういう問題じゃなくて――」
仮に妊娠を望む生徒がいたとしても、そんなに何人もの将来を背負っていけるほどの甲斐性は俺にはないんだが。
「経済面のことか? この学園の生徒は皆、裕福な家の者ばかりじゃ。子の1人や2人が増えたところで、揺らぐような経済基盤は持っとらんよ」
「は、はあ」
「なんじゃ、煮え切らぬ返事じゃの。――うら若き少女たちがそちの子種を孕みたいとねだってくるのじゃぞ? 牡としての悦びはないのかえ?」
「いや、そりゃ嬉しいですけど」
その光景を想像するだに興奮はするけども。
「ああ、そうか。そちの世界は、男系社会じゃったか。魔力……は無いから、肉体的には男が頼られる場面が多かったんじゃろうな。しかし、この世界は違う。魔力は女のほうが強く、孕むかどうかも、基本的には女性の意志じゃ。子宮の結界を解かなければ、いくら子種汁を流し込まれようとも、なんともないからの」
性的には女性優位の女系社会――
女性は子種を自分で選ぶことができる。
いざ力尽くで、となっても、魔力で肉体を強化できるこの世界なら、女のほうが強い場合が多いということか。
「つまり、そちにも理解できるように言うならば――希望する卒業生が相手であれば、好きなだけ、無責任に種付けし放題! というわけじゃな。……お? もしや、卒業生が最終的に他の男に取られてしまうことを気にしておるのか? ふふん、欲張りな牡じゃ。まあ、確かに他の子種を欲するも本人次第ではあるが――」
学園長は、両眼をすがめてほほ笑む。
「妾の予想では、そうはならん。一度そちの種付けを味わってしまえば、他の牡では満足できんようになるじゃろうよ。おそらく、ほとんどがリピーターになる」
「リピーター……」
「うまくいけば、あのダリアもな。――くっくっく、今からあの性悪女王の悔しがる顔が目に浮かぶわい!」
「ああ、楽しそうなのはそういう理由なんすね……」
確かに、信じて送り出した姪っ子が性奴隷ごときの子種に夢中になってしまったら……まあ、彼女の家がそれを許すかはともかく、女王は悔しがることだろう。
「まだ吹っ切れぬ顔をしておるの。他に心配事でもあるか?……ふふん。まあそちは、好きな
「うぐっ」
彼女のことをあらためて引き合いに出されると、やっぱり弱い。
「あとは……ほれ。その辺で物欲しそうにしておるOGどもの中にも、卒妊パーティー参加者は出るじゃろうからな。我が校は、産休育休、大歓迎じゃ。心置きなく孕ませてやるとよい。くっくっく」
そうして学園長は、ひょこっと立ち上がると会議のメンツを見回して、この場を締めた。
「卒妊パーティー、ひいてはこの学園での性行為実習継続のためにも、此度の性交強化合宿は必ず成功させるぞ! よいな!」
「「「「おおー!」」」
こうして俺たちは、一致団結して性交強化合宿に臨むこととなった。