【カオ転三次】癖に生きる俺らと割を食うシキガミ・現地民 作:アレデルトロン
※注意:掲示板描写なし
私は生まれてこなかった方がよかったのかもしれません。
私が生まれてくる前はご主人様はよく話しかけてくれました。
お風呂にも一緒に入ってくれたし、寝るときも一緒でした。
ご主人様がゲームをしたりアニメを見たりしている間もずっと一緒でした。
トイレの時もお食事の時もずっとずっと……。
少なくても常に体のどこかは触れ合っていました。
幸せでした。
「主人に常に求められている」これを実感出来ることがシキガミにとってどんなに幸せなことか……。
あっ♡思い出すだけで……。
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……私はそんなご主人様に答えたくて生まれました。
もっとお話ししたい。お役に立ちたい。私からも触れたい。抱きしめたい。
機械的に反応するだけでは満足できなくなってしまっていました。
ごめんなさい。本当はもっとご主人様に愛していただきたかっただけなのかもしれません。
勝手に生まれておいて、ご主人様を言い訳に使ってしまってごめんなさい。
私はあの生活がどんなに幸せなことだったのか理解できていなかったのです。
ご主人様に「もっと」と浅ましくねだってしまったのです。
その所為で私は生まれてしまいました。
ごめんなさい。生まれてきてごめんなさい。
私が生まれてきてからご主人様はどこかよそよそしくなってしまいました。
トイレはもちろんのことお風呂にも別々に入るようになりました。
ご主人様がゲームやアニメを見ている間は部屋に入れてもらえなくなりました。
確実にスキンシップの時間は減り、会話も減りました。
私が生まれる前はあんなにも話しかけてくれていたのに!
今では目が合うこともまれになり、合っても直ぐに逸らされてしまいます。
生まれてきてごめんなさい。
不躾なお願いだというのは分かっているのですが、頑張って居なくなるので愛しては貰えませんか?
お願いします。許してください。生まれてきてごめんなさい。
苦しくて耐えられないんです。ごめんなさい。
勝手に現れたくせに愛して貰えるなんて思い違いをしてしまってごめんなさい。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
生まれてきてごめんなさい。
「うーん。ボディには異常はないね」
「まぁ、でも自我が隠れちゃってるねコレ」
「君ィ、シキガミに自我が出てきたからって遠慮しただろ?」
「シキガミはそれまでの記憶を引き継いでるわけだし、自我が生まれたから愛されなくなったと勘違いしちゃってるな」
「君の愛を一身に受け続けて、愛し愛されるために生まれて来たはずなのにね。やっと自らの意思で主人への愛を伝えれると思ったのにね」
「再び愛を得るためにせっかく生まれた自我を消そうとするなんていじらしいよね」
「やけに詳しいなって?こういうことはそれなりにあるからねぇ」
「いやぁ、どうしてコミュ障なのに同じような性格のシキガミを選んじゃうんだろうね?」
「あぁ、すまないね。君の好みを否定するわけじゃないんだがね」
「原作から考えても抱え込んじゃって思いつめるのは想像できただろ?」
「シキガミの特性とも相まってひどく依存しているくせに、性格のせいでひたすら我慢しちゃってる。……で暴走と」
「君のファインプレーは、この段階でメンテを受けてくれたことだね」
「このまま放っておいたら完全に自我が無くなってたね」
「さぁ君はどうしたい?三択だ」
「①彼女はこのままで、自我には消えてもらう。なんだったら私が手伝ってもいいぞ」
「②彼女はこのままで、君が頑張って話しかける。自我は徐々に戻ってくる」
「③私から彼女にもう少し積極的になるように伝える。性格設定が枷になってこんな風になってしまっているからね」
「分かっていると思うけどこの子は君に愛されるためだったらなんだってやるよ」
「君が望むのなら自我を消すことだって、性格を矯正することだって
「さぁ君はどうしたい?」
「あ、念の為忠告しておくけど、自我を残すってことはその子の激重感情を残すってことだからね」
「未経験者の為の『好き好き大好き』オプション*1、消してないんだろう?」
「心構えのためにそれを入れてる他の子のサンプルケースのお話をしてあげよう」
「獣人型とでも言えばいいのかな、かなり素直で積極的な子だったんだけどね。主人がちょっと臆病で素直になれなかったんだよね」
「その結果今の君たちと同じような状況に陥った」
「そしてその主人は自らを改めるという選択をした」
「手始めに優しく頭を撫でて、抱き締めながら謝罪をした。ついでに愛も囁いた。さて、どうなったでしょう?」
「……ハズレだよ。正解は『嬉ション*2しちゃた』でした☆」
「仕方ないよね。初めて自分の存在を肯定されたんだからね」
「主人はその事で自信を付けて、今じゃよく居るバカップルさ」
「性格傾向オプション『好き好き大好き』は拗らせるとそのくらいの事は別に珍しくも無くなるんだ」
「だからこそシキガミが主人に絶対に逆らわないようにする為の枷として強力なんだけどね」
「さて、シンキングタイムはもういいかな?これを知った上での君の選択を聞こうか?」
多分よくあるコミュ障主人とコミュ障シキガミちゃんの間で起こるすれ違い系曇らせ。