【カオ転三次】癖に生きる俺らと割を食うシキガミ・現地民 作:アレデルトロン
主人公の名前は呪術的保護の為『種学長ニキ』に置き換えてあります。
いつも通り異界を潰し、いつも通り祝いの席を設けられ、いつも通り中抜けする。
男にとってはここまでも、そしてこの後もいつも通りの展開になる。
3度のノック。女の声。
「どうぞ」
町長の娘だったか……霊能組織の優秀な若手だったか……それとも村一番の美人だったか?
救った地方が両の手で数えられなくなってから男は積極的に覚えてはいない。
だが前世の常識から逃れることは容易ではなく、ほぼ無意識のうちに記憶をたどっていた。
「失礼します。この度は私共をお救い頂きありがとうございました」
入って来て早々に深々と頭を下げる。
「いいよいいよ。こっちもお代はもらってるから」
男は手を振って気さくに答える。
「それより、こんな夜更けにいったい何のようだい?」
あのその等と何度か言葉に詰まった後、一つ深呼吸をして乙女が勢いよく答える。
「それで…ですね。あの…すぅ…私からも個人的なお礼をしたいと思っておりましてっ!」
「個人的……ねぇ?こんな時間に男の部屋を訪ねてくるってことはそういうことでいいんだよね?」
「は…はい」
迷いを払うように力強く良く頷く。
「俺はそう言ってきた女の子たちを20人近く相手してきている。君もそんな中の一人になるわけだが、それでもいいかい?」
自分の感情と与えられた使命とを思い起こし熟考し答えを出す。
「……いいです。一夜だけでいいので私をあなたの恋人にしてください」
前世では……いやレベルが上がるまでは話すことすら出来なかった美女相手に男は思う。
全く持っていつも通りだ――。
――いや少し前に会った少女が異常すぎたのだ。
その少女、黒山
「そんな有象無象の中の一人になるのは嫌です」
キッパリと断った。
「じゃ、じゃあ部屋に戻るといいよ。下着姿じゃ風邪ひくだろう?」
「有象無象の中の一人になるのは嫌ですが、貴方に抱かれたくないわけではありません。
「は?立場分かってるかい?より取り見取りの俺がわざわざ君を妾にするメリットがないだろ?」
軽く威圧して諦めさせるはずだった。
「では私の部下4人もお付けします」
「君一人ですらメリットがないのにさらに4人も妾に?いったい何を言っているんだい!?」
「いえ、彼女たちは私のおまけとお考え下さい」
男は言葉を失う。
妾……愛人なんて言葉がこの高校生の少女から出たこともそうだが、さらにそれ以下の身分の女性がおまけで付いてくる?
今までも地方霊能組織との常識の違いを感じることは何度かあった。
夜這いだってそうだった。最初は断っていたのだが、ある時「私を助けると思って抱いてください」と懇願されてしまったのである。
「貴方に抱かれないと一家の立場が悪くなる」そう言われてしまっては首を縦に振るしかなかった。
その一件で男は女の味を覚えた。それ以来地方で勧められるたびに娘を抱くようになった。
才能があったからか経験が増えたからかレベルが上がったからか、その後男の性技はメキメキと上達していった。
シキガミですら女性型にできなかった男が……である。
そんな凡夫がとっさに出した返答は
「4人?君を入れてたったの5人で俺と釣り合うと思ってるのかい?もっと明確なメリットを提示してもらいたいね!」
自分の価値を釣り上げて交渉を諦めさせるためものだった。
それに対して少女は
「では私のクラスの女子を…。いえお望みであれば学校中の希望者全員を…足りませんね。……この町に住む女性の内、希望者全員を私のおまけとして貴方様に捧げましょう」
男の思考の斜め上……いやもはや真上から
「いやいやいやいやいやちょっと待ってくれ!」
「あっ!もしかして希望者なんていないから君一人ってことだな!ハハハ、その手には乗らないぞ!」
「いえ我が家の力をもってすれば3000人は用意できるはずです!そこから吟味していっても1000人近くにはなるかと!」
「せっ!?」
10人ちょっとの経験人数でイキりはじめていた男は宇宙猫となる。
宇宙を見た男はショタおじの言葉を思い出し、一つの野望に至る。
「もしかして
――男は追想を止め目の前の女に意識を移す。
息も絶え絶えで完全になすがままとなっており、体は男の絶頂を今か今かと待ち望んでいる
無意識化でもここまで出来るようになった自分に驚きつつも、ペースを速めてトドメを刺す。
「あっ!イ゙グっ!ああ゙っ!出て…りゅ……」
完全に意識を手放した娘をベッドに寝かせて掲示板を眺める。
この男が『種学長ニキ』と呼ばれるようになるのはもうすぐのことである。
そんな日常から数か月後。
この黒山町に新たな学校が建つらしい――。
そんな噂が学生たちの間でささやかれるようになっていた。
事実としてここら一帯の大地主である黒山家の保有する土地の一角に急ピッチで校舎が建設されていた。
ある者は「ついに大学がこの町に来たのか」といい、ある者は「学校が古くなったから新校舎を建てているんだろう」といい、またある者は「新校舎にしては大きすぎる。中学も併設してるんじゃないか」と話題を膨らませていた。
そんなある日のこと、生徒会長の黒山
ついに新学校についての説明があるのかと色めき立つ学生たちの裏で、顔合わせが行われていた。
「こちらに座っているのが私の旦那様になられる『種学長ニキ』様です。そして今建設中の新学校の学長になるお方です。ご挨拶なさい」
種学長ニキの前に並ぶのは黒山
彼女らを見たニキの第一印象は以下の通りである。
『霊能組織の長の娘で黒髪の黒山
『赤い髪のちっこい少女。こちらの一挙一動を警戒している』
『金髪の少女。こちらは警戒ではなく、さりげなく観察をしている』
『銀髪のおっぱいがおっきい少女。なんか制服なのにオシャレ?同じ服着てるはずなのにどうなってるんだ?』
『健康的に日焼けした青髪の少女』
「お初にお目にかかりますわ。黒山町長が娘、金村
金髪の少女がちょこんとスカートをつまんで優雅に挨拶をする。
「
「では
赤髪の少女が驚愕する。
「いいえ守。私は妾よ」
3人の表情が固まる。守と呼ばれた少女だけは種学長ニキを強く
その反応は黒山家の権力の強さと、黒山
「安心して頂戴。私が黒山家を継ぐことはお許しいただいてるわ」
「ん?それは一致どういうことですの?」
銀髪の少女がコテりと首を傾げる。
「俺はただの種馬ってことだねw」
種学長ニキが半笑いで茶々を入れる。
「そんなこと仰らないでください、ね。旦那様?」
「いやいや事実だろう?楽しくバラまかせてもらうよ。……君のためにも、ね」
そう言って黒山を手招きし膝の上に座らせる。
「さて自己紹介を続けて貰おうかな」
「……じゃ…じゃあ、私から!青田 陽子です。17才です。農業とかの一次産業をまとめてる青田家の娘です。よろしくね!」
青髪の少女が空気を読んであえて明るくに答える。
「赤城 守。黒山家を代々守護してる。年?15」
赤髪の少女は仏頂面でそれに続く。
「私は白鳥 衣織ですの。年齢は18歳、実家は呉服屋で商店街の代表を務めておりますの」
最後に銀髪の少女が胸を揺らして丁寧なお辞儀をする。
「さて、先ほどの会話から察しているかと思うが君たちには俺の物になってもらう。一応拒否権も用意してあるけど使うかい?」
「ないわ。貴女たちにそんなものはない。いいわね?」
膝の上からピシャリと威圧するように言い放つ。
「も、もちろんですわっ
金村
「御意」
それに一瞬遅れて、直立不動の赤城 守が続く。
「まぁ、しょうがないかぁ。不束者ですがどうぞよろしくお願いします」
それから数秒考え、青田 陽子も答える。
「分かりましたの。お母様にはお見合いの件キャンセルしてもらいますの」
白鳥 衣織はマイペースにそう答えた。
「ありゃりゃ、黒山ちゃんの顔に泥を塗る子は居なかったかぁ」
「ええ。以上でこの黒山町を支配している『
「オーケー。じゃあ、新しい学校についての概要も説明しとくかな」
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「じゃあ最後にみんなに宿題を出すね。どんな形で初めてを迎えたいかを考えておいて欲しいんだ。君たちとは長い付き合いになるかもしれないからね」
種学長ニキとしては乙女の一大イベントを要望に沿う形で行うことにより好感度を高めようと思っての発言であった。
しかし少女達からすれば「初対面の男性に理想の初プレイを語る」ことであり「命令で渋々ではなく自ら望んだ形になり逃げ場がなくなる」ことであった。
もちろん思惑通りに見直した者もいれば、そもそも無関心な者もいたが。
5話くらいまで続く予定です。
(今まで通り、要望があってアイデアが湧けばおまけを書く可能性はあります)
Hシーンは3~4話目だけになります。