【カオ転三次】癖に生きる俺らと割を食うシキガミ・現地民 作:アレデルトロン
翌朝、身を清めた二瓶は両瀬家にて朝食を共にすることになった。
「昨晩もご馳走になったのに……ご厚情痛み入ります」
彼は席についたまま当主に深々と頭を下げた。
「いえいえ。これくらいさせてくださいよ先生!私たちは先生のおかげで首の皮一枚で繋がってるようなもんですからね」
それに対して両瀬家の大黒柱も快活に笑って頭を下げる。
「ところで静佳の調子はどうですかね?」
そのままさらりと娘について尋ねた。
同じ場にいた本人は顔を真っ赤にして、吹き出しそうになるのを必死で堪えた。
その頭の中は昨日の痴態の事で頭がいっぱいになっている。だいぶ慣れてきたし、そろそろ赤ちゃんもできるかも知れないと。
「非常に優秀です。この調子なら多少学校を休んでも学業に遅れは出ないかと思います」
妊娠すればどうしても学校を休むことになる。静佳はその分の予習を今から行っていた。
二瓶はその成果を確認し、出てきた疑問に答える家庭教師役もこなしていたゆえの発言だ。
「そうですか、そうですか。それは何よりですな」
さも『そのことについて聞きました』とでも言いたげな満足顔で当主は頷く。
この男は先ほどのように言葉を省いて、相手主体で答えさせることで探りを入れることが癖のようになっていた。
娘のカラダについて話すか、それとも床の技術か。親の手前だから少し考えてから勉強か、もしくは学校の話か。
二瓶の回答は淀みもなく勉学についてだった。
たしかに親としては一番気になるところではある。娘のカラダの具合など聞きたい下衆ではないし、学校生活が問題ないことはすでに聞いているからだ。
もちろん子供を身ごもることが前提だが、予習の話をするということはその点も順調なのだろう。
また本当に年下か疑いたくなるほどの肝の座り方が垣間見える点にも一目置いていた。
「先生、食後はコーヒーでいいですかな?」
「はい。ありがとうございます」
「旦那様。本日はお手紙も届いておりました」
「どれどれ……またガイア連合かっ!?」
差出人を一瞥すると吐き捨てるように家主は吐き捨てた。
「あの胡散臭い新興霊能団体風情が!……この両瀬家に……恥を知れ恥を!」
一緒に食事をとっていた静佳の祖母も同調するようにわめき散らかす。
「
「…かしこまりました。そのように」
「…少々お待ちを。そのお手紙拝見してもよろしいですか?」
声を上げたのは二瓶だ。
「……どうぞ。先生がご覧になる価値のあるものかは判りかねますがね」
不納得ではあったが、命綱の機嫌を損ねたくない当主は許可を出す。
「では失礼して……」
使用人から受け取った手紙を教師は自然な動作で読み流していく。
「…連合からのお誘いですね」
要約すると『霊能関係で困ってませんか?人手が必要ならガイア連合にご相談ください』といった当たり障りのない内容だった。
「…相談しないんですか?」
「ウチには先生も片見君も居りますからね。必要ないでしょう」
「僕は来年には居ないですし、片見君では今後が不安です」
「ですが先生っ。最近現れたぽっと出の新興宗教団体なんぞにこの町は任せられませんよ!?」
「そうじゃ、きゃつらの卑怯な罠に違いありませんぞ!」
「……異界の奥に天使を見ました」
「っ!?」
老婆が目を見開き、息をのんだ。
その驚き様にダイニングの空気が張り詰める。
「僕には問題ありませんし一通り潰すつもりですが……片見君だと瞬殺でしょう」
最後の一口を飲み切った二瓶は無情な推察を突き付ける。
「あ、ああああの化け物どもがっ!?そこに居るのですか!?」
ガタガタと震えながら老婆は明らかにうろたえる。
幼少期のトラウマが、恐怖の根源がすぐそばに潜んでいた。その衝撃はいかほどだろうか。
「ガイア連合ならなんとかできると?」
母から天使の恐ろしさについて聞いてきただけの男にはいまいち実感がわかなかった。ただ、目の前の男ならまだしもそんな怪物が凡百の霊能力者になんとかできるはずも無いというのは想像に難しくなかった。
「ええ、恐らくは。…横文字で怪しいのはわかりますが、メシア教とは無関係なので安心できますし……」
どちらもカタカナ三文字で、警戒対象になるのも無理はない。
「っ!」
「…母さん…大丈夫だから」
またもや反応する母親を支えるように当主は駆け寄る。
「まだ不安であれば、僕も同席します。…まずは話だけでも聞いてみてはどうですか?」
「…………そうですね。先生がいてくれるなら安心ですな。…前向きに検討してみます」
「わかりました。後日日程を伝えてください」
食事の礼を言って立ち上がると、くるりと背を向ける。
静佳が見送りをしようと近づいたが、『おばあ様のそばにいてあげてください』となだめ、一人で食堂を後にした。
その数日後、静佳の部屋にて。
「大事なのはテクニックと愛情です」
「んぁっ……分かったからぁ……せんせぃ、いじわるしないでぇ…」
きっぱりという二瓶に対して、静佳はとろけた表情で訴えかける。
二人の体勢は形だけなら背面座位。しかし挿入はしておらず、性器にも触れられぬまま長時間にわたって少女は性感帯を責め立てられ続けていた。
「んっ……またイクっ!…あっ、あっ…んっ!!」
何度目かの絶頂。体表を優しくなぞられて、じわじわと高まるボルテージの中で一瞬だけ閾値を超えた。
軽いエクスタシーによって全身がズキズキと疼く。まるで体中がかゆくなったかのように強い刺激を求める。特に下腹部と女陰が熱く男を欲していた。
「そろそろ頃合いですかね」
手が体を伝って下腹部へと延びる。
「っ…はっ、あっ…!」
手のひらの熱がじんわりと体に入ってくる。それだけで呼吸が乱れ始め、心臓が高鳴る。
「さすりますよ」
折りたたんだ姿勢のせいで圧迫された内臓によって、腹部が少し球状に出っ張る。そこに手を沿わせるように宣言通り腹部が撫でられた。
小波だ。快楽の小波がちゃぷちゃぷと押し寄せる。しかし欲望の砂浜はすぐに乾いてもっともっととせがむ。
「触って、くださいっ…。っ……」
そうも刺激が欲しいなら自らいじくり回せばいいのだが、そんな頭は無いらしい。両の手は二瓶の腕に催促するように絡みついている。
「いいですよ」
下腹部と太ももが撫でまわされる。近づいては離れてを繰り返しながらも、徐々に中心へと向かっていく。
「あっ♡……あぁ……」
大陰唇までようやくたどり着いたかと思えば一撫でで離れて、次は反対の手が近づいてくる。
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
快楽ではなく興奮と期待によって息が弾む。
ことの初め、少女は密着するこの体位にすら喜んでいた。しかしそんな純情さをどこに忘れたか、今となっては快楽を求めて身をくねらせている。
ただ、男の体温や感触を背なかで楽しんでいるといえば、当初からそこまで変わっていないのかもしれない。
「はぁっ……あっ!…づぅっ!!」
すっかり充血して尖り切った陰核に指が触れる。
強い当たりではなかったが確かに指の側面を感じて、腰が跳ねた。突き出すように腰が動き、その後も何度かカクカクと震える。
「こんなに敏感になって……」
耳元で息を吹きかけるように二瓶はささやく。
「せんせぇ……はぁ……」
目じりに涙を浮かべながら少女は甘く息を吐いた。
「今日はこっちはお預けです。……その代わり息が整ったら膣内をイジってあげます」
その言葉をきっかけに少女は絶頂の余韻に浸ることなく深呼吸を始める。
「ふぅ……はぁ……ふぅ……はぁ…ん♡」
息を吐くさなか、待ちに待った快楽が体を襲う。
指が浅く入り、周りの壁を探るように円運動を始めた。
しかしすぐにその刺激にも慣れて、じれったい思いが募る。
動きが、軽い出し入れやリズムよく壁を刺激するものに変わってもその欲望は増すばかりで一向に収まる気配がない。
しかしそんな愛撫でも何度か軽く絶頂する。
「さて、と。何度も言っていますが、静佳さんの体に必要なのはテクニックと愛情です」
「はい。…今日何度もっ…聞いてます」
「ここで大事なのは男性器のサイズは関係ないということです」
「それって…どういぅ……んっ…」
「…この中指、10センチもありませんよね?」
見せつけるように中指を目の前に持ってくる。
細くて長いが、節くれ立った男の指だ。指先までしか入っていないにもかかわらず全体が愛液でてらてらと光っている。
「……はいっ…」
静佳はそれを見てうっとりと返事をする。
自分を気持ちよくしてきた手に愛おしさのようなものが芽生えていた。
「入れますよ」
入口まで持ってきて宣言する。
静佳の喉がゴクリと鳴った。
「あっ……あああぁ♡……え゙っ!?」
ずぶずぶと飲み込まれていく指の感覚に歓喜の声を上げていたが、指がすっぽりと収まるころ困惑の声を上げた。
子宮口に何かが触れる感覚があったのだ。
予想だにしていなかった刺激ではあったが、体はしっかりと反応して絶頂を迎える。何せずっと焦らされていたのだ。逃がすまいと体は必死になる。
「ほら、大好きな子宮責めですよ」
「ぁ゙っ!……ゴリゴリっ……でっ!?……イグぅ♡……」
男根に力強さでは負けるが、その分器用に動いて子宮口を撫でまわす。
開発された部位に与えられる未知の快楽に、少女の体は打ち震えた。執拗に責め立てられ、そのたびに壊れたように絶頂を繰り返す。
「がっ……ひゅっー……」
後に残ったのは、刺激を終えてからも過呼吸で震え続ける少女だった。
「よしよし。上手にイケて偉かったですね。……この分なら僕が去ったあとにほかの男と恋人になってもちゃんと満足できますね」
二瓶はそんな静佳を後ろから抱きしめたまま、独り言のようにつぶやいた。
静佳の意識がはっきりしたのはそれから少し後のことである。
「分かりましたね。前戯をしっかりとすれば指でも大丈夫ですから、男性器ならほとんど届きます。……僕じゃなくても静佳さんはちゃんとイケます」
「先生……」
いつかは来る別れに怯えるように、少女は腕にしがみついた。
「静佳さんは可愛いですから、ちゃんとした人を選べば大丈夫です」
選べる側にあると、暗に二瓶は伝える。
「でも先生よりいい人なんて、いないです」
恋は盲目とはよく言ったものだ。それが実ってしまった憧れの人との初恋ならなおのことだ。
「嬉しいですが……静佳さんには幸せになってほしいんですよ」
「先、生……」
「ところで、上手にイケたご褒美……要りますか?」
二瓶が腰を突き出す。
少女を弄びながら一切触れてこなかった剛直がその存在感を伝えた。
「ください、先生。……今だけでも幸せにしてください」
「……今、挿れたら凄いことになりますけど壊れないでくださいよ?」
ガイア連合との会合当日。
両瀬家の客間には、当主の男とその母、娘の静佳と二瓶が待機していた。
何とも言えない緊張感の中、二瓶が口を開いた。
「お手洗いに行ってきてもよろしいですか?」
来客の予定時間まであと5分といったタイミングである。
「…え、ええ。いいですとも」
当主は若干の違和感を覚えた。しかしいつもは見られない緊張の表れだと考え、彼も人の子だと妙な納得をした。
数分後、二瓶不在のままチャイムが鳴った。
使用人に連れられて、客人がこの応接間をノックしたのは予定時刻ちょうどのことだった。
「どうぞ」
男はわずかに焦っていた。なにせ頼りにしていた二瓶が席を外したままである。
ホスト側がゲストより遅く入るのは……ここで上下関係を示すためにあえて待たせるのだろうか。
未知の相手、ガイア連合への最善の出方を脳内で練り直していた。
「失礼します!」
若い女の声が元気よく響く。
室内に入ってきたのは、声の予想通り若年の女性だった。まだあどけなさは残る顔つきは十代後半といったところだろう。日本人には珍しい明るい茶色の髪に、大粒のシャインマスカットのような瞳。そして日常生活では滅多にお目にかかることできないほどの立派なバスト。
多忙とストレスで長いことそんな気持ちが芽生えなかった
「えっ?ツー…?」
困惑の声を上げたのは静佳だ。
何を隠そう部屋に入ってきたのはクラスメイトのツーだった。
「やっほー静佳」
対するツーは気さくに軽く手を振る。
その後ろからもう一人客人が入ってくる。先ほど部屋から出て行った二瓶だ。
彼はツーとともに静佳たちの
「?」
両瀬家の面々はあっけにとられてその行動の意味が理解できない。
「一応自己紹介をしておきます。ガイア連合所属
「よろしくね」
頭の中では理解している。
しかしそれは余りにも予想外で認めたくない事実だった。
「…………フリーの霊能力者では、なかったのですか…?」
ふり絞るように当主は質問する。
「ええ。趣味でやってることですが一応所属はしているので」
『趣味で霊能力者をやっている』とは言ったが、無所属・フリーとは一言も言ってない。
「裏切ったん…ですね?」
怒りはあったが表情に現れたのは悲壮感だった。
「裏切ってません。……あと私は両瀬さんの不利益になることはしていないのですが?」
当主を見つめていつもの笑顔で言う。
その代わり映えのなさに若干の恐怖を覚えつつも、そのことで頭も冷えたのか男は表情を引き締める。
「今まではそうでしたな。大変感謝しております」
「これからは違うとおっしゃるのですか?」
「……先生だから正直に申します。ガイア連合による支配が目的ではないのですかね?」
男は意を決して腹を割って話すことにした。
「くっ…はは。あはははっ……すいません。いや、ないです。絶対ない。あの連中は支配なんてまどろっこしいことしたがりません」
「では、何が目的なんですか?」
「ガイア連合のですか?…知りません」
「知らない?」
そんなはずないだろうと聞き返す。
「そう訝しがらないでください。…ガイア自体に確固たる目的はないんです。なので個人によるとしか言いようがなくてですね?」
「つまり……?」
「ある者はお金の為に。ある者は異性に惹かれたくて。またある者は名誉のため、正義のため、そして人助けのため。……多くの者に共通するのは更なる力を得るためです」
「力、ですか」
「ええ。ですが根っからの力の信奉者は外にはあまり出てこないので、他の目的がある者が主だと思いますけど」
「先生っ!…の目的は、何ですかっ?」
ここにきて静佳が口を開いた。
緊張で思ったよりも大きな声が出てしまい、途中から消え入るように質問を投げかける。
「僕のですか。……人助けが大きいですね」
少し考えたそぶりを見せた後、二瓶は語る。
そんな姿をツーは隣でうなずきながら聞いていた。ぽよぽよと乳が跳ねる。
「あと、カッコつけたいんですよ。……転校を繰り返しながら異界で戦う教師ってカッコいいでしょ?」
観念して本心を吐き出すような仕草をする。もちろんこの言葉にも嘘はない。
「力……。ガイア連合に、その力はあるのですか?」
無力に苦しめられた老婆は真っ当な疑問を口にする。
そもそもの力がないような者たちに金を搾り取られては目も当てられない。
「僕で上の下。……いや皆さんも成長しているので中の上あたりです。……平たく言うと僕レベルだと中堅もいいとこで、絶対に勝てないようなのがごろごろいます」
ガキやスライムしか湧かないような異界に数ヶ月もいればレベルも下がる。そしてその間にも修行用異界に通い詰めている者たちは強くなり続けていた。
その両方が同時に起こっているのだから、二瓶のガイア内での強さのポジションが下がるのは当然のことだろう。
「先生でも…ですかな?」
負ける姿が想像できなかっただけに、顔を軽く引きつらせた。
「ええ。あとお恥ずかしながら、ここの異界ボスも僕より強い可能性があります。……倒せても倒せなくても、遅くても数年後には元通りということもあり得ます」
「それでガイア連合を頼れというわけですな?」
「そうです。餅は餅屋、戦には傭兵というわけです」
「金で悪魔を殺す傭兵ですか」
「人によっては害虫駆除でしょうけどね。……ちなみにこちらが相場です」
異界の複雑さを込みした同レベル帯で作った依頼一覧の資料を机の上に差し出す。当然地名は伏せてある。
「どれどれ……。ふーむ、高い。が出せなくもないですな」
「そこは命が掛かっているので。ちなみに根願寺から補助金が出る*2ので実際の出費は…このくらいですね」
タブレットでざっくりとした中央値から設定額を引いて値段を見せる。
もちろん予想より少し高めで算出するのも忘れない。思ったより安かったは許されるが、高かったは許されないからだ。
「だいぶお安くなりましたな」
「一度出せればいいというものでもないので、その辺は考えられているようです。あとその見積もりは現在の敵の強さを参考にしているので、変動する可能性もあります」
「そうですか、そうですか」
「今僕が作っている異界内の地図の提出も許可いただければ、さらにこのくらいはお値下げできると思います」
「お断りする理由がありませんな。お願いします」
「ではガイア連合に登録だけでもしておくという方針でよろしいですか?」
「いいよな、母さん」
「いい。……先生、お願いいたします」
「承りました。……ところで静佳さんの件は記載しますか?」
「静佳の…ですか?」
「ええ。女性目当ての人間もいますから。……書くメリットはちょっかいを出されなくなること。デメリットも同じくですね」
「ふーむ。先生の子供がいてくれれば私としては満足ですがね。……静佳はどうしたい?」
「書いてください」
「……いい人が来る可能性もゼロじゃありませんよ?」
地方の少女を気に入りその地に骨を埋めようとする人間もゼロではない。きっと、たぶん、おそらく、めいびー。
「いいです」
「……分かりました。お気に入りに付き、強引な手出し厳禁、と」
呟きながらタブレットに書き込む。
「……お気に入り…」
「良かったね静佳」
ツーは褒められた友達を喜ぶかのような純粋な笑顔を見せた。
「あ、ツー!ツーが使い魔ってどういうことですか?」
「彼女はガイアの技術の結晶です。まるで人間のように動き、思考する使い魔」
通称シキガミ。だがそんな名称をわざわざ教える必要はない。
「人間じゃ…ないんですね」
「ええ、ですがそれだけ……ツーはツーです」
「…そうですか。ねえ、ツー。ツーも先生のこと好きなの?」
使い魔であるのなら、主人にそういう感情を向けてもおかしくはない。
友情と恋慕。その二つに揺れ動きながらも少女は尋ねた。…ただの主従関係であると願って。
「うん。好き。静佳といっしょだね」
少女の笑顔は無邪気だった。
色恋沙汰の話ではなく、まるで好きな食べ物が一緒だった時のように喜ぶ。
「一緒…。そう、だね。うん、一緒だね!」
そんな姿に毒気を抜かれたのか、静佳も吹っ切れたように笑みを浮かべた。