「お前さぁ、小山内さんどう思う?」
昼休み、いつものように屋上で友人たちとご飯を食べていると
ふいにそんな事を聞かれる。
「小山内さんって、あのモブ顔の?」
おにぎりを食べる手を止め、クラスメイトである小山内さんを思い浮かべる
小山内さんと言えばクラスでも目立たない女子だ
同じクラスにクラスで一番の美少女なんて言われている渡辺さんや
ギャルな工藤さん、クールビューティーな中澤さんと人気のある女子の居る中で
地味で容姿もモブと言って良い様な小山内さんを話題に出すのは不思議に思えた
「モブ顔ってお前……非モテのくせに失礼な奴だな。小山内さんはクラスで一番の巨乳なんだぞ」
「そう言うフォローこそ失礼じゃないのか?」
学生の男3人集まれば、話す事はクラスメイトの誰と付き合いたいだの
オカズにするなら誰だのと女の話ばかりだ
「付き合うのはともかく、オカズにクラスメイトを選ぶ必要なんてないだろ?
AV女優で良いじゃん。いくら巨乳だからってモブ顔の小山内さんをオカズにするって……」
「これだから非モテは、そうやって斜に構えているとずっと童貞だぞ」
「そうだそうだ」
「お前らも童貞だろ」
友人たちの抗議を適当に流し、残ったおにぎりを食べる
いつものお昼の光景、他愛の無い雑談だ
……しかし
「あー!それって今人気の奴だよね?」
昼食後、授業の休憩時間の合間を見て本を読んでいると小山内さんに話しかけられる
「そ、そうだけど……」
友人たちの前でモブ顔だなんて言ってしまった事もあり、ちょっと気まずい
「興味あるんだけど今全然売ってなくてさー、良かったら後で少し見せてもらえないかな?」
小山内さんとこうして話す事なんてない事もあって、小山内さんの意外な積極性に驚かされる
考えてみるとクラスメイトの男子と良く雑談していたような気もしてきた
……こちらの机に手を置き身体を寄せてくる小山内さんの巨乳を近くで見ると
なるほど確かに、人気な女子を差し置いて友人が話題に出すのも納得してしまった
「一応今出てる分は全部揃えてるけど……良かったら貸そうか?」
先ほどまでモブ顔だと小馬鹿にしていたくせに、女子に良い所を見せたいと言う気持ちから
つい本人の前で格好をつけてしまう
「本当!?それなら嬉しいなぁ」
語尾にハートでも付きそうなくらい嬉しそうな小山内さんを見て
心の中で、さっきはモブ顔だなんて言ってごめんと謝った
「小山内さん、この前頼まれてたやつ」
次の日の休憩中、周りに気づかれないようこっそりと紙袋に入れた本を渡す
「わっ!持ってきてくれたんだ、ありがとー」
紙袋を持つ手を包み込むように、自然と自身の手を重ねてくる
本当に気さくと言うか、照れくさくなるしドキドキさせられてしまう
小山内さんの方も中々手を離さないものだから、何となく見つめ合ってしまった
本を貸す、ただそれだけだけど、それによって小山内さんとちょっとした縁を
持つことになった
貸した本はそれなりに続いている事もあって多く、小山内さんは毎日少しづつ
読んでいるらしい。休憩時間になると
「今は○○の辺りを読んでて、カッコいいよねー」
「結構夢中で読んでるね」
「うん、面白いからついつい見ちゃう」
なんて、気さくに会話をしたりして
「お前さ、最近小山内さんと仲良いよな?」
友人たちとの食事中にはそんな事を聞かれるくらい、小山内さんと打ち解けていたらしい
ただ、そんな風に茶化されると意識してしまうもので
その日の水泳の授業では友人と楽しそうに話す小山内さんをつい見てしまう
「小山内さん、エロい身体してるよなぁ」
と、小山内さんを推しているらしい友人は呟く
ちょっと前までなら別に、と水を差してしまいそうだったけど
今は心の中で友人の呟きに同意する
小山内さんはクラス一の巨乳という前評判通りの巨乳で
周りを見ると自分や友人たちだけでなく、多くの男子生徒たちも
小山内さんの水着姿を見ていた
そんな風に小山内さんの水着姿……もっと言えばその巨乳に見とれているうちに
授業は終わりそれぞれ着替えに戻る中、小山内さんの水着姿をもっと見たい気持ちに駆られ
「小山内さん、すごいね」
何となく友達面をして話しかけてしまった
「うん、水泳部だからね」
こちらから話しかけても小山内さんは笑顔で答えてくれて
「日焼けするくらい練習してるし……ほら、めっちゃ日焼けしてるでしょ?」
水着の肩ひもを片方ずらし、日焼けした肌を見せてくれる小山内さん
ずらされた水着から現れた谷間に、日焼けそっちのけで釘づけになってしまう
どれだけじっと見ていたかは分からないけれど
「その、た、谷間見えてるよ……?」
なんて、しっかり見た後で注意をしてみるも
「えっと、本を貸してくれたお礼……的な?」
そう言いつつ、ずらしていた水着をさらにずらして行く小山内さん
少しだけだった谷間はもう半分くらい見えていて大迫力だ
思わぬカウンターをくらい、注意をしたくせに引き続きじっくりと見てしまう
「……やっぱり今の忘れて!」
さすがに恥ずかしくなったらしく、小山内さんに拳で軽く叩かれてしまったものの
良い物を見られた嬉しさで気にならなかった
本をきっかけに始まった小山内さんとの交流は、授業合間の休憩だけでなく
お昼時も二人で食事をしながら話したり、本の話題だけでなくお互いのプライベートな
事についても話したりと、自惚れかも知れないけど小山内さんと仲良くなったと思う
「わたし、水泳のタイムに伸び悩んでて……ムネ、大きくなったからかな?」
休憩時間、二人で食事をしているとそんな事を聞かれる
……仲良くなったと思うけど、少し答えづらい質問に少し考える
「えっと……やっぱりそれも理由としてあるんじゃないかな……?」
考えた物の専門家ではないので、結局正直に答える事にした
「そうだよね……はぁ」
落ち込む小山内さん、男からすれば素晴らしい巨乳だと思うけれど
水泳部のレギュラーをやっている様な小山内さんからすれば違うんだろう
「ごめんね、全然力になれなくて。ただ男としてはその、大きい胸は魅力的だと思う」
普段女の子に相談される事なんて無いものだから、アレな事を言っていないか不安になり
つつも何とかフォローをしようとする
「ううん、気にしないで……男の子ってやっぱりおっぱい好きなんだね?」
「へ?……ま、まぁ……うん」
「ふふっ」
フォローできたかは分からないけれど、小山内さんの笑顔を見られたから
多分、上手くやれたんだろう
そんな事を考えつつ、二人でお昼の時間を過ごした……