機動戦士ガンダムSEED TR -輝ける星を目指して‐ 作:開いたぞ、性癖の扉が!!
民間人の受け入れは出来ない―――ガルシアはマリューにそう告げた。
アルテミスという要塞は確かに堅牢であったが、だからこそ識別コードのない軍艦、それも中に特定不可能な民間人が多数乗って居るのは受け入れ難い。
アルテミスの傘―――その絶対防御の力は内部から破壊されればひとたまりもなく、民間人の中に装ったザフト兵が居るとも限らない。
安全な場所であることに違いは無いが、それ以前に軍事拠点である。
以上がガルシアの言い分であり、とどのつまり『大西洋連邦の犬にやる慈悲は無い、物資を持ってとっとと飼い主のもとに帰りな』である。
これにはマリューやナタルは反論しようとしたが、識別コードが無いというのはそれだけで不安要素に他ならない。
ティターンズなら良いのか、というナタルの問いに関してはいけしゃあしゃあと『ティターンズは通常の連合士官よりも身分が良い。そして出世のためにそれらに便宜をはらうのは当然―――政治的に使えるものは何でも使う。平和のためにな』と答え、それが敵であっても利用するというガルシアの賢しさの現れだった。
「ユーラシア連邦と大西洋連邦の仲がそこまで亀裂が入っていたなんてね」
「全くです……そんな事をしている場合では無いと言うのに」
「一肌脱いだら許してくれないかしらね~」
「んなぁ!?そそそ、そんなバカげたことっ!!」
「うそうそ、私もあんなハゲたオッサンとよろしくしたくないわよ」
「ちょ、声が……!!」
マリューは脳裏で麗しの少年の裸体を思い浮かべながら、ナタルの肩をポンと叩いた。
補給が受けられただけマシと言える―――本当にそう言えるくらいには扱いが悪い。
ケイも結局は物資を受け取った後もアークエンジェルから出る事は出来ずに居たので、そこに区別が無い分ある意味仕事に忠実と言える。
「結局、また彼らに重荷を背負わせるわけね」
「……ケイ・ムラサメとキラ・ヤマトですか」
「ええ、二人ともとても強いわ―――でも大人の自分が子供に殺人の責任を押し付けているようで気が乗らないのよ」
「確かに二人とも幼げな印象を持たせますが……しかし、プラントではそうした年齢の兵士もいます。そしてそうしなければ我々が死にます」
「そうね……」
マリューはふと、自分との行為で少年が少しでも気が楽になってくれれば、と思った。
浅ましくもあるが、自分が生きている事への感謝の気持ちを素直に伝えられる場でもある。
―――はぁ、もう一回ケイくんとセックスしたいなぁ」
「は?」
「……ん?」
「いいい、今……何と?」
「……………?」
「ケ…ムラサメ少尉と、せ、せ…!!」
「あ゛っ」
―――破廉恥です!!!
◆ ◆ ◆
幾ら民間人の受け入れが拒否されたとはいえ、監視のもとであれば数日の滞在を許されたアークエンジェルにはつかの間の平和が訪れていた。
また戦場に出なければならない―――そうした不安も今はアルテミスの傘が母の腕の中のような温かさで消し去ってくれる。
ケイ・ムラサメはその平和よりもアークエンジェルがアルテミスと本格的に合流しなかったことで、自身に与えられた『軍に合流するまでアークエンジェルを守る』という任務が終わらない事に辟易としていた。
こんな事をしている場合ではない―――TR計画は既に大事な局面へと到達している。
そう、こんなことをしている場合では―――
「聞いているのか!ムラサメ少尉!!」
「はぁ」
ナタル・バジルールの叱責をケイはだらしない声で流した。
そしてそれが彼女の怒りを加速させることも知っていたが、彼女の叱責をマトモに聞いたとしてもケイにとっては何ら意味を持たない。
マリューをチラリと伺うと、彼女は心底申し訳なさそうに手を合わせてウィンクすると『ごめんね』と声を出さず口を動かした。
元はと言えばお前のせいだとにらみ返すと、よそ見がバレてナタルの怒声が一段階上がる。
「よそ見をするな!それに何だその口のきき方は!!……いいか?男女の……その、それはだな!きちんと愛し合った大人がする行為であって、貴官はまだ15歳だ!ラミアス大尉が26歳―――10歳も歳の差がある相手と……せ、行為をしてもし子供が出来たらどうする!!貴官は責任を取れず、ラミアス大尉は世間で戦時中に子供と関係を持ったふしだらな女と罵られるぞ!」
「―――はぁ」
「ラミアス大尉は不良な大人であるから貴官を欲求不満の解消に付き合わせたかもしれないが、私が知ったからには絶対に許さないからな!この限られた環境下でそのような事を許せば風紀が乱れる!!」
「……ハイ」
「真剣に付き合うとしても、貴官が立派な大人になるまではダメだ!」
ナタルはビシッと指を指すと、少年に爛れた関係は止めよと警告した。
彼女の言う事は至極全うであるが、ケイはそもそもムウの言葉を勘違いしたマリューによって関係を持たされたのであり―――それも事故的な扱いで終わったため1度だ。
その後再度発展しそうになったが、それも向こうからでキス止まり。俺は関係無いだろうとケイはごちた。
事実マリューにはナタルの言葉の棘が全て刺さっており、既にノックアウトされていた。
そんな彼女を他所に、ナタルはふと気になった事をケイに聞いた。
「そもそも何故貴官と大尉が関係を持つような事になった?まだ出会って間もないというのに」
「……今更弁論させてくれるってわけですか」
「ぐっ……しかし関係を持ったのは事実であるからして」
ケイはナタルに自己弁護と言う名の事のあらましを語った。
マリューがストレス解消の一つとして性処理を覚えた方が良いと言った事、そしてそれを知らないと言うと、彼女がキスを迫りそのままなし崩し的に関係を持ったことを。
ただ自分としてはマリューもまたストレスに晒される現場に居る事を加味して、それを問題にすることはしたくないとも語った。一応マリューの肩を持つような形で居ないと、ナタルが彼女に何をするのか分かったものではない。
ナタルはふるふると肩を震わせながら、マリューを睨んだ。
「……ラ ミ ア ス 大 尉?」
「……ごめんちゃい」
マリューは両の人差し指をツンツンと合わせながらどこか古臭い言い方で謝罪をする。
ナタルはそれに対し呆れすら見せていたが、彼女の置かれた立場が分からないでもない―――そこにこんな誘蛾灯のような異性が居れば、彼女のような女性としての一面の強い者は流されてしまうだろう。
横目にケイを見て、ナタルは固唾を飲んだ。
白い肌に水色の髪、碧い瞳、血色のいいぷるんとした唇―――この世のものと思えない程のこれらをマリューは欲望のままにがっついたのか。
少年はこの10も歳の離れた女性をどうやって相手したのだろうか。
少年からマリューを鳴かせに行ったのか、それともマリューがこの少年を楽器のように鳴かせたのか。
ふと我に返ると、その碧の瞳がこちらを射抜いていた。
「っ!!」
「バジルール少尉?」
「あ、いや……何でも無い」
つい目を背けてしまったが、これでは何かあったと思われても仕方がない。案の定二人はポカンとナタルの奇行に呆けている。
ナタルはフン、と気合を入れると説教はこれまでだと言って少年の部屋から出る。
ハァ、とため息を吐いたナタルは自身もまた中途半端に猥談を聞かされてその気になっている自分を恥じた。
◆ ◆ ◆
「……ごめんなさい」
「……流石にドン引きです。我慢できなくなったからって口に出す必要あります?」
「ぐっ」
ナタルが退室したケイの部屋。
マリューは正座を解いた少年に謝罪し、カウンターパンチを貰って蹲った。
26歳の性欲を舐め切っていたと自身で反省しつつ、しかしマリューとしては関係を終わらせたくないなという気持ちもあった。
無論、少年を兵器に乗せて前線で戦わせるという後ろめたさはある。しかし共に戦う仲間としてお互いのメンタルケアもすべきでは無いかという言い訳も湧いてきた。
それにあれほどの魅力を持った相手をこれからの人生で見繕えるのかと言われれば不可能に近い。
マリューが「我が世の春。これで終わりか」と半ば絶望していた時である。
「……大人ってそんなに"溜まる"んですか?」
髪をくるくると人差し指で遊ばせながら、少年が頬を染めて恥ずかし気に聞いてきた。
目の前の餌を目前に寸止めされた獣に対して、何という無防備―――。
◆ ◆ ◆
ナタルはふと、部屋の前で止まった。
マリューが大人としての責任を取れないのであれば、残された良心は自分である。ムウは数に入らない。
そう思い少年のアレやコレの決め事でもしておこうと考えて足を向かわせていたのだが、少年の部屋が嫌に静かである。
個室の防音は基本的に使わないのが規則だった。これはプライバシーの保護というよりスパイや裏切りを生まないためである。
しかしナタルが説教をした時はともかく、今は何もない筈―――少年がいくらただの連合兵で無いとはいえこれは再びの説教だと、ナタルは意気込んで扉を開け―――
―――何かが、ぶつかる音?
「んんんっ!ぁんっ!」
「く、あっ……!」
―――い゛ッ!?
扉の開閉の音も聞こえていないのだろう。
肉と肉が合わさる、水気の混じった音。
明らかに"シている"―――!!
「ありがとう、我儘に付き合ってくれて……は、ん……んん…」
「ん、ちゅ…んぶ……い、イいから……っ」
―――言った傍から……!?
そっと覗くと、ベッドの軋みと共に男女の―――片方は明らかに未成熟な―――途切れ途切れな声が聞こえる。
そして二人はそれぞれの吐いた息を求めるようにキスをした。
ナタルは思わず腰が抜け両手で顔を覆ったが、何故かナタルの意思と反してスルリと指が隙間を開ける。
そこではマリューがケイに跨って、覆いかぶさるように求めていた。
肉食獣が草食獣の首に食らいついて離さないように彼を押さえつけての行為。
「とっても"イイ"わ……!ケイくん……!」
「ぁ、う……!く、くび、やめ……」
「じゅるっ…!れろれろ……ちゅっ」
「ひっ……く、ぁ……」
「かわいいのね……ッ!」
少年は首が弱点なのか、とは考える余裕はナタルに無かった。
兎に角男女双方の嬌声で部屋がめちゃくちゃに淫らな空気を醸し出しており、とても正気にはなれなかった。
見慣れた少年の雪のような肌に、見慣れた女が舌を這わせる。そのたびに少年が震えた。
「れろ……そろそろイきそう?」
「なん、で分かるんだよ……!!」
「んふふ、おちんちんが震えてるから」
「~~~~ッ!!……ばかっ!!」
淫らな言葉遣いに少年が恥じる。
しかしその態度がマリューをさらに燃え上がらせ、這う舌の勢いも増す。
まるでアイスクリームを舐めとるような丹念な舌遣い。
思わずナタルの舌も口の中で同じように動く。
それがどんな味なのか分からないが、マリューを虜にするのだからそれは良いものなのだろう。
自分ではない男女の営み、その音を聞いてナタルはすっかりその気になっていた。
タイトスカートの中、ストッキングの上から摩るように慰める。
「は……ンっ!私も……そろそろ……んんっ」
「っク……」
「頑張って……もうちょっと、ね?」
「ふぅっ、ふぅっ…!」
ボルテージが上がると、ナタルもまた鼓動が早くなった。
"クる"―――!!
「んッ!!イ、ク…!!イく……~~~~っ!!」
「で、る……ッッッ!」
「はっ、ァ―――ッッ!」
三人はまるで同じスイッチの回路に繋がれたかのように同時に絶頂を迎えた。
マリューはナタルからの説教を思い出し咄嗟に少年から身体を離すと、鞘を失ったケイの肉棒からマリューに収められる筈だった子種が噴き出した。
それはマリューを汚し、濃厚なそれが放たれていたらどうなったかを彼女に想像させた。
ぼうっとそれを眺める―――マリューはまたしてもケイを襲い、そしてケイはそれを受け入れた。
どこか満足感のある行為だった。
何よりケイからも求める事があったのがマリューにとって、彼が嫌な気持ちで無かった証拠でもあり救いである。
もしかしたら自分との行為で彼が癖になったのかもしれない―――そう思うと自尊心がムクムクと沸き上がった。
「はっ―――はっ―――」
「気持ちよかったわ、ケイくん」
「……俺も」
二人は未だ冷めやらぬ熱に侵され、唇を重ねた。
そしてふと、気が付いたのである。
―――何か吐息、一人分多くね。と。
「はーーーっ……はーーーっ」
「「……バジルール少尉?」」
なんとエロ・シーンが次回に続きます
主人公の見た目に関する挿絵
-
いるね
-
いらないね