仕事中の目隠れ寡黙ネコ科イケメン配達員くんに玄関内で靴も脱がずにフェラ抜きしてもらう話 作:4645 (ケモ系大量生産クリーチャー)
ことことこと…
眼下のコンロに乗った小さな鍋をかき混ぜると、中に入った茶色のとろりとした液体の中で大きく切られた具材達が浮き沈みし、貴方の嗅覚へ少々の熱気と共に懐かしいスパイスの香りを届けてくれます。
つまるところ貴方はカレーを作っているのですが、貴方にとって今回のカレーは今までとはひと味もふた味も違います。
なぜなら、このカレーは横の小さなシンクでかちゃかちゃと洗い物をしている元配達員の彼と、初めて共同作業を行って作ったものだからです。
そんなほぼ完成しているカレーを横目に、貴方は妙に真剣そうな表情でガサツな男っぽいプラスチックの安皿を洗う彼をついつい盗み見てしまいます。
少しシャツのお腹に水を飛ばしながらも、慣れた手つきでスポンジを平皿にそふそふと擦り付けている彼は、前のかっちりとした制服とは全然雰囲気の違うダボッとしたショートパンツとややオーバーサイズのTシャツを着用しており、この2人の部屋での生活にだいぶ慣れてきた頃という雰囲気を醸し出していて、貴方は内心の自分が持っている彼に対する独占欲が満たされてゆくのを感じます。
そうしてしばらくじーっと眺めていると、彼はおもむろに蛇口をきゅっと捻って平皿に付着した泡をそっと洗い流し、次にシンクに置いてあったスプーンを洗う作業に移りました。
彼はまず先端の食べ物を掬う部分をごしごしと擦り、次に持ち手の部分をこしゅこしゅと上下に洗いますが、その様子を見ていた貴方はうっかり先日の玄関での手淫の指の動きを思い出してしまい、台所で棒立ちしたまま勃起して無様を晒す前に淫らな思考を振り払います。
ピピピピッ
「!」
わざとらしく咳払いをしてピンクな思考をどこかへ追いやった貴方が、改めて鍋の中をクルクルとかき混ぜようとすると、突然キッチンタイマーのけたたましい電子音が六畳一間の静寂を打ち破り、彼の大きめな猫耳も驚いたようにピンと起立して音の方向を向きます。
どうやらカレーを煮る時間が終了したようです。
貴方は早速1口ガスコンロの火を止め、混ぜていたお玉でじゃがいもやお肉のゴロゴロと入ったカレーを掬い、既によそってあった炊きたてのお米に満遍なく流しかけますが、いつの間にか真横に居たはずの彼の姿がありません。
ふっと視線を部屋の奥にずらすと、彼はよほどお腹が空いていたのか、いつの間にか部屋の中心に置かれたちゃぶ台の周りにちゃっかりと胡座をかいて座っていました。
手持ち無沙汰な両手をちゃぶ台の隅にちょんちょんと乗せて、なんだか神妙な顔をしながら貴方の持っているカレー皿を見つめている彼に、貴方は笑いのツボをこちょこちょと擽られてすこし笑ってしまいます。
これでは恋人同士というより仲の良い友達のような距離感に見えてしまいますが、これでも貴方と彼は真剣に交際しているのです。
彼はその美しい獣の顔をちょっと恥ずかしげに変え、そのちゃぶ台の上に散乱するコーラや焼酎の缶、ゲームのコントローラーやおつまみのゴミをちょいちょいと退かすことで羞恥心を誤魔化しました。
ありがとうとお礼を言ってスペースが空いたちゃぶ台に2人分のカレー皿を並べた貴方は、自らも清掃活動に従事するべくちゃぶ台の下を覗きこみますが、意外にもゴミは全くありません。
しかし、胡座をかいたせいでショートパンツが際どくめくれ上がってしまった彼の、その靱やかな筋肉の上にふわふわの毛並みが生え揃う、ひどく蠱惑的な下半身とその控えめな膨らみを間近で目撃することになり、自分より年下とはいえ背が頭一つ分は高いはずの彼が醸し出す、青年と少年の狭間の危うい魅力によってムラムラしてしまった貴方は、ちゃぶ台の下から出る時に頭をぶつけてしまいました。
きっと、彼のあの太ももだけを赤の他人に見せても、性別の判定は出来ないでしょう。
希少種の持つ神秘性が齎すセクシーさなのか、それとも彼自身の魔性の魅力がそうさせるのか。貴方には判断できませんが、両性の魅力を持つ彼の肢体を自分以外に見せることは考えられぬほど、貴方は彼のことをより深く愛し、執着してしまいました。
◇◇◇
…食事を終えて昼の2時ごろ、特にやることも無いので彼と仲良く横並びに肩をくっつけ合ってスマホをポチポチと弄っていた貴方は、これ以上貴重な休日を有意義に過ごさない事に耐えられなくなり、彼を近所の森林公園への散歩に誘いました。
真面目に求職サイトを眺めて仕事先を探していた彼も、実は貴方と同じことを思っていたようで、手に持っていたかなり古いスマホのボタンをカチリと押して画面を消し、こくんと頷きます。
そうと決まれば善は急げということで、彼と貴方は2人して狭苦しいワンルームの中でいそいそと着替え始めました。
既に割と服装が整っていた貴方はシュババッとズボンを履き替えるだけで済みましたが、彼の方はというと際どいペラペラのショートパンツとシャツしか着用していなかったので、かなり大掛かりな着替えになってしまい、貴方にはまじまじと半裸の彼の肢体を観察するチャンスが与えられました。
彼はまず袖の中に腕を引っ込めて、肩の裏地をつまみ、ズボッと雑に自分を引っこ抜くようにシャツを脱ぎます。
すると、割れているような割れていないような、触り心地が良くていい匂いのする獣毛に覆われているせいではっきりしない腹筋が現れ、水滴のような形のセクシーなおへそが見えてきます。
残念ながら毛で乳首などは見えませんが、首元までシャツが上がると、とても薄くて儚げな胸板やお腹に生えるのとは少し質の違う体毛が生え揃う、思わずむしゃぶりついて吸い込みたくなるような腋のくぼみが現れます。
何かが引っかかったらしい彼が数秒にも満たない間、少しだけむぎゅりとシャツの中でもがき、その腋の間接や胸、助骨が艶めかしく動くと、貴方は己の内から爆発的に湧き上がる良くない衝動を抑えなければなりませんでした。
さて、シャツをスポンと脱ぎ捨て、改めて私物の落ち着いた色合いのパーカーを身にまとった彼は、続いて下半身の着替えにも取り掛かりました。
しかし、そのペラペラのショートパンツをけんけんしながら引き抜いたところで、ふと貴方の視線に気が付いてしまいます。
先程はシャツで視界が隠れていたから分からなかったものの、ちゃんと周りが見えている今、なぜか目の前で棒立ちの同居人に下半身をガン見されながら着替えるのなど嫌に決まっています。至極当然のことです。
少々気まずい沈黙が流れそうになってしまいますが、突然キラリと彼の目がちょっとだけ笑います。
?と彼の方に不思議そうな目線を投げかける貴方ですが、なんと彼は惚けている恋人の顔面に向かって、今さっき脱いだショートパンツを唐突にふわりと投げつけたのです。
急に顔へ少し暖かくて良い匂いのするショートパンツが乗っかった貴方は、彼の柄にもない唐突なおふざけに動揺しますが、彼は悪戯な表情のままに貴方の背中を押して台所の方に押し出してしまいました。
嫌ではなさそうだったし、なんなら彼はちょっと楽しそうにしていましたが、見られたくないのなら仕方がありません。
貴方は温もりの残る彼のプレゼントを洗濯機に入れるふりをしながら、少しだけその残滓を楽しみつつ、彼の着替えが終わるのを待ちました。
◇◇◇
…無事に支度を終えた彼と貴方は何事もなく森林公園に到着し、その案内看板の前で今日のルートをどうするか決め合っていました。
暫く2人で仲良く思案した後、良いルートを思いついた貴方がここならどうかと地図の端っこの静かな林間ルートを指差すと、なんと彼も同意見だったようで、とても満足気なイケボで返答するように、
「にゃん。」
と、返してくれました。
にゃん!? と、貴方が初めて見る彼の素敵な仕草に心を震わせていると、彼は無意識に出てしまった自分の種族性に気が付いたようで、少し恥ずかしそうにしています。
何はともあれ進路が確定した貴方と彼は、一緒に目的ルートに向かってテクテクと歩きだします。
その後2人はしばらくの間、靴の裏でモコモコと形を変えるウッドチップの感触を楽しみ、名も知らぬ楽しげな鳥たちの囀りに耳を傾けながら、時には意味もなく微笑みあったりして、揺れる木漏れ日と同じくらいの歩みでまったりと散策を続けていましたが、貴方はある時から横の彼がやたらと周囲をキョロキョロ気にしていることに気がつきました。
その様子を不思議に思った貴方が、
「さっきからどうしたの」
と、彼に優しく声をかけると、なんと彼は貴方の右手にそっと肉球付きの細い手を絡め、まるで壊れ物を扱うかのように緊張しながらきゅっと握ってくれました。
そんな彼の可愛らしい行動に嬉しくなった貴方が、そのあまり力の入っていないへっぴり腰な手をぎゅっと握り返し、ニコニコしながら事情を聞いてみると、彼はちょっと照れつつ周囲を気にして挙動不審になりながらも、小さな声でぽしょぽしょとそのわけを教えてくれました。
どうやら先程から貴方と手を繋いで歩いてみたかったのに、周りの人の目が気になって勇気を出せなかったようです。
手を握り合って歩くのに慣れていない彼が、身長差にあたふたして貴方にリードで引っ張られるような変な歩き方をしながら、へにょへにょと恥ずかしそうに俯いて口元を動かす仕草を見て、貴方は彼のことが途方もなく愛おしくなってしまいます。
そして、貴方は彼を目の前にあった花壇のある脇道へ足早に連れ込むと、辺りを気にする彼のプライバシーを確保した上で、そっと彼の細い体を抱きしめました。
「!?」
…もちろん抱かれ慣れてもいない彼は、貴方の頭の上で慌てた顔をあわあわとさせながら、相手の背中に両腕を回すこともできず、さながら風に折られた雑草のように、変な気をつけのような姿勢で抱擁を受け止めます。
しかし、そんな目を見開いて驚く彼の表情は、数秒後には安らかで嬉しげな表情に変わり、そしてふわりと貴方の頭に顔をうずめて深呼吸をした後、もう大丈夫というように身体を離しました。
その後また歩き出すと、二人の間にこれといった会話はありませんでしたが、繋がれた2つの手は形を変えて恋人繋ぎとなり、彼の手は貴方の手が消えてしまうことを恐れているのか、しばらくの間は恋人の手が実在する証拠を確かめるようにニギニギと動かされていました。
そして林の散歩道が途絶え、人々の生活する街に近付いてくると、彼の手は残念ながら貴方の手からゆっくりと剥がれ落ちるように離れ、二人の間には10cmの遠い遠い距離が生まれてしまいました。
彼は先程までの貴方との交流に少々恥ずかしくなってしまったようで、そっぽを向いてしまっています。
恥ずかしがらないで、と、貴方は声をかけますが、彼は照れ隠しのつもりなのか、また意味もなく制服のキャップをかぶり直そうとします。しかし、その手は当然すかぶってしまいました。
彼のもう片方の手も、まるで幻肢に悩む患者のように今まで配送端末のあった場所を触ろうとしましたが、やはりその動きは腰を撫ぜるだけに終わります。
しかし、昔は合って今は無いものだけではありません。何せ、今は貴方という恋人が居るのです。
貴方は彼のプラプラしている空いた手を握り、無理やり手を繋いで歩き出しました。
彼は慌てて周りを気にしながら貴方にわたわたと抗議しますが、辺りを見る限り他人は対していなさそうなので、貴方はそのまま歩き続けます。
彼はとてもビビっているようでしたが、しかしてその嫌がる手は数分もすればいつの間にか恋人繋ぎに変化していました。
そして帰宅して玄関を開けると、2人の部屋の中途半端に開いたカーテンの隙間から、美しい夕焼けが差し込んでいます。
2人は部屋の真ん中にある例の小さなちゃぶ台に、帰路で寄ったコンビニで購入した缶ビールやおやつの袋をかしゃりと乗せると、1人づつお風呂に入って体を洗い、ご機嫌な晩酌に移りました。
2人の生活はまだ始まったばかりですが、その様子はとても慣れ親しんだもののようで、とても幸せそうです。
しばらくして夜の帳が下りた後も、彼と貴方の一室からは夜遅くまで暖かな暖色の明かりが零れ出ていました。
夜はいまだ、更けてゆく最中にあります…