頭はぼんやりとしたままだ。
深くて重たい絶頂は、未だに私を快感に縛り付けたまま、なかなか現実には戻ってこれそうにない。「やく、そく…です」って「これで、最後だって、だから…」口にした強がりでさえ、どこか夢見心地に響いたままだった。
これが、彼とのエッチだったらどれだけ幸せだったことだろう。
名前も知らない おじさんに抱かれただけで、こんなにもなってしまうのなら、それはきっと、魅力的なものに違いない。
なのにどうしてだろう?
ズルリと、引き抜かれていく肉棒。空っぽになったお腹の中。
あれだけ熱かった快感は次第に冷えていき、ようやくと安心する一方で、どうしてだか不安になる。
これから先、もう私が誰かに愛されることはないんだろうなって。
彼への返事は決まっていた。全部を知ってしまった彼が、それでもと、望む言葉を口にしてくれたとしても、それを受け入れる自分を想像することが出来ない。
寂しいなって思うよ。
異性に愛される快感を知ってしまった私には、あんまりに心細い。
でもだからって、今の私にまっとうな恋愛なんて出来る訳が無い。たとえ何年、何十年か先でさ、彼よりいい人に巡り合ったとしても、今日の日を思い出しては逃げ出すんだろう。
変なの…。
まるで、真冬の空の下にいるみたい。
悴んだ心が痛い。どんなに諦めたつもりでも、やっぱり諦めきれなくって。
どんなに嫌だと思っても、私の体は正直で。
今も体に残る行為の熱が、私の胸を焦げ付かせていた。
何を今更だって思うかもしれない。
さんざん犯されて、ダメな日に中出しされたこともある。それに比べたらって、でもさ…。
その不安がなくなる訳がなかった。
さんざん犯されて、何度も気持ちよくさせられる。
おじさんと二人、絶頂しながら中出しされて、最高の瞬間に、最高の快感を感じて、女の子としての幸せに心と体が満たされる。
いつもそうだ。
絶頂が落ち着いて、快感の熱が引いた後。巻かれた不安の種から、強い後悔の念が芽吹く。
「あの…はぁ、お金は…いい、から。だから…せめて、薬を…避妊薬だけは」
請わずにはいられない。ようやく、私の体から離れてくれた おじさんを引き止めてでも薬が欲しい。それだって完璧じゃないんだ。時間が立つほど、効果が下がることを思えば、今すぐにだってそれが欲しい。
「もちろんさ。下手に妊娠されても困るしね」
「…っ」
勝手な事を言いながらも、悪びれる様子は欠片も見られない。仮にもし、私が妊娠してしまっても、この人は何とも思わないだろう事が容易に想像できた。
「ほら、口を開けてごらん?」
仰向けに起こされた私の目の前には、見慣れた錠剤があった。
おじさんの太い指には不釣り合いの小さな白い粒。それが ゆっくりと、私の口元に近づいてくる。
唇に指が触れ、中に入ってくるのを拒めない。
せめて、お薬を舐め取るまではと。気持ちの悪さに耐えながら、伸ばした舌先で、おじさんの指を舐めた。
「ははっ。くすぐったいね…。良い子だ、ちゃんと飲むんだよ」
ゴツゴツとして、カサついていて、分厚い感じのする指先から小さな粒を舐め上げた。無理矢理にでも 飲み込もうとした粒が喉に引っかかる。
乱れた呼吸に、興奮して体温の上がっていた体。乾いた喉に張り付いた錠剤は、なかなかに飲み込みきれるものじゃない。
少しずつでも喉の奥へ流そうと、集めた涎といっしょに、ゴクリ、ゴクリと、喉を鳴らす。
水が欲しい。
けど、これ以上この人に頼み事をするのは嫌だ。
する事もした。貰う物も貰ったんだから、さっさと私の前からいなくなって欲しいくらい。
そうじゃないと。次の瞬間の自分が、何を言い出すのか分からなかった。
「大変そうだね? 僕が手伝ってあげるよ」
「え…」
その時、一体何が起こったのか。
私の上に落ちる影。
大きな おじさんの体が覆いかぶさってきて、目の前が真っ暗になったみたいだ。
でもなんで? どうして? 疑問は頭から離れない。
アレだけダメだってお願いしたのに。それ以外は何でもするからって、今まで我慢してたのに。実際に今日まで、キスを求めることもされなかった。
少しは、話を聞いてくれる人なんだって、完璧に油断していた私も悪い。
唐突に奪われた処女の代わりに、せめて、ファーストキスだけは守りたかったんだ。
けれど、今、私と唇を重ねているのは彼じゃない。
彼の代わりに、何度も体を重ねた相手。名前も知らない おじさんの唇だった。
少しくすんだ煙の匂いがする。
きっと、この人の吸っている たばこの匂いなんだろう。
それは香水の香りの様に、おじさんの体臭と混ざり合うと、独特の匂いとなって、鼻から胸の奥へと流れてくる。
嫌な感じはしない。
むしろ、幼い日に お父さんに抱きしめられた時の記憶も重なって、どこか懐かしささえも思い出していた。
変なの…。
お父さんが、私の体を求めたりするはず無いのに。
でも、無精髭が肌を撫でる感覚なんて そっくりだ。
チクチクして、ザラザラしてて。ちょっと痛くて、くすぐったくて。
少しだけ、煙の匂いがしていたんだ。
嫌だ、嫌だ…。
大好きだったお父さんの面影が、書き換わっていくみたいで、それが嫌。
平気で痴漢をして、平気で強姦をするような人の匂いが、どこか好ましいと思っている自分が嫌。
きっと、絶頂したばっかりだから。
愛された実感と、それが薄れていく寂しさが見せた幻だ。
重なった唇が、甘く痺れているのも。流れてきた おじさんの唾液に、舌が伸びてしまうのだってそうだから。
ゴクリ…ゴクリ…。
口の中に溜まった涎を飲み込む度に、引っかかっていた錠剤が喉の奥へと流れていく。ゆっくり…ゆっくり、落ちていく違和感が喉元を過ぎた辺りで、すぅっと、溶けるように消えていった。
「な、はっ…はぁぁっ♥ な、なんで…キスは、ヤダって、ダメって…どうして」
「その顔が見たかったからさ」
「っ…この、うそつきっ! 退いて、離してっ、もうお家に帰るんだから!」
唇を振り払い、握った拳で力いっぱい おじさんの体を叩いた。
人を殴ったことなんて初めて過ぎて、叩く度に謂れのない罪悪感に胸を叩き返される。
「何を言ってるんだい? まだ一回しただけじゃないか?」
「なっ!? 最後だって、だからっ、わたしっ!」
「もちろん最後にするさ。信じろとは言わないけどね。でも、僕が満足するまでつきあってもらわないと不公平じゃないか」
どんなに力いっぱい叩いても、おじさんは涼しい顔をしたままだった。
それどころか、まだ私の事を犯すんだと言われて、頭の中が真っ白になる。
「やだっ! やだっ…。これ以上したら、私っ、お母さんにっ、警察にだってっ…だからっ!!」
それが、私の切り札になると本気で信じていた。
こんな人でも、警察に言われるのは嫌がるだろうって。
最初に私を脅迫して、口を封じたのはその為だって。
「やってご覧よ?」
「へ…」
「まふゆちゃん。君って、勉強はできるんだろうけどさ…」
確かな開き直りだ。
強がりでもない。ハッタリのようにも見えない。
通報される事自体を何とも思ってはいないし、通報されたってどうにかなると踏んでいる顔に見えた。
「まぁ、僕は好きだよ。君のそういう所。馬鹿な子ほど可愛いって言うしね」
「やっ、やっ…やだっ! やめてっ、もう、いやっ…これ以上したら、ほんとにっ!」
「おお怖い。じゃあ、その前に、もっと楽しまないとな」
「ひっ…!」
両膝におじさんの手が掛かる。絶頂の後のせいか、体に力が入らない。
一度、快感に浸った体は未だに腑抜けたまま。思い出した恐怖と、混乱に、ようやく頭がハッキリとしても今更遅かった。
ううん。たとえ、いつもの私だったとしても、こんな大きな男の人に襲われて、果たしてどこまで抵抗できたんだか。きっと、今と変わらず、震える両足が、ギチギチと開かされていくのをただ見ている事しか出来なかっただろう。
一度、射精を終えたはずなのに。おじさんの肉棒は、いつもよりも大きく見えた。
あれに、今から犯されるんだ。
もっと、抵抗を感じるはずだった。もっと怖いと思うべきだった。
それなのに、ドキンっと、大きく跳ねた心臓が奏でた音は期待の音色。
おじさんの体臭と、重ねた唇の甘さを思い出しただけで、閉じようとしていた足が勝手に開いていきそうになる。
ああ、もうダメなんだなってさ。
私の体はとっくに、この人のものにされちゃってるんだ。
それを支えていたのは、まだ胸の内に灯っていた淡い恋心。
ロウソクの灯りみたいに揺れる、彼への頼りない想いだけ。
温かいな。
でも、温かいだけだ。
ううん。今になってみればもう、微温いくらい。もっと熱いものを、私は知ってしまったんだ。
胸を焦がす快感。全身が熱くなる快楽。
頭の中に薄桃色のモヤが掛かってさ、それはだんだんと色濃くなって、真っ赤に染まると白く弾ける。
ズンっと…。
重たい刺激が、下腹部から響いてきた。
「んひっ…♥」と、自分でも聞いたことのない変な声まで出てしまう。
今までみたいに突き上げるような感じじゃない。
深く、重たく、押しつぶされるような感覚に、頭が真っ白にさせられる。
思えば、正常位なんて初めてだな。
そりゃそうか。
正常位なんて体勢を、隠れてするにはあまりに大っぴらすぎる。
大体は後ろからか、おじさんの体に跨るかだ。
ズンっと…。
肉棒がお腹の奥に打ち付けられる度に、頭の中が白くなった。
一度絶頂に達してしまったせいなんだろう。もう無理って思った所を一足に飛ばしながら、際限なく上がっていく感度は、私の体をどこまでも素直にさせていく。
もう何度目かの絶頂とともに膣が締まり、射精を促すように腰が踊ってしまう。
それが辛い。慣れてきたとはいえ、私の割れ目には、おじさんの肉棒はまだ大きかった。それを自分から締め付け、動かすんだから、そこにかかる刺激はひたすらに増していくばっかり。
肉棒の凸凹でさえも分かってしまうんだ。
ピッタリと張り付いた膣壁。そのヒダの一枚一枚から、肉棒の形が伝わってくる。狭い膣穴を押し開いてくる亀頭の丸み。そこから広がった雁首が、膣壁のヒダを引き伸ばし、捲りあげ、膣の中を掻き回されると、それが堪らなくって、鼓動の音が強くなる。
握り拳を作っていた両手も、ベットの上に押さえつけられていた。
開かされた足の間には、大きなおじさんの体が入り込み、閉じることさえ許されない。
両手と、両足を開かされた私は、いつか教科書で見たカエルみたいだ。
なんて、惨めで、淫らで、頭は白くなるばっかりなのに、心は黒く塗り潰されていく。
「あはっ♥ あっ、あっ、んぁっ、くっ、はぁっ、いやっ、はっ、やめっ、とめ、ぬいてっ! だめっ、おくぅっ…あぁぁぁっ♥ はぁはぁっ、ひゃんっ、んっ、んふっ…ふぅぅぅっ、ふぅぅぅっ! あ、あ、あ、また、やだやだ、やっ…♥」
絶頂を繰り返した体は、ガクガクと震えていた。
イったらダメだ。これ以上気持ちよくされたら壊れちゃう。
頭では分かっているのに、でも気持ちがいい。それ以外が考えられなくなって。ううん、そもそも何かを考える余裕すらもうなくなっちゃってた。
だって、しょうがないじゃない。
一度でも思ってしまえばもうダメだった。
嫌がる自分の姿にさえ、仄暗い興奮を覚え始めちゃってる。
精液を強請るみたいに、腰を跳ねさせ、奥へ、奥へと、肉棒を招き入れようと必死で、必死過ぎて、それが、なんだか可笑しくなってきて。
「あはっ、ははっ…はっ、あはっ、んふっ♥ ひゃっ、はっ。あはははっ…♥」
気づけば笑いだしていた。
笑いながら、おじさんに犯されちゃってた。
「どうしたんだい、まふゆちゃん? そんなに嬉しそうにして、随分と良さそうじゃないか。また、中に出して欲しいのかな? イキながら、中出しされたいのかな?」
イヤって泣きたかった。ダメって叫びたかった。
おじさんのモノが私の中で大きく膨らんでいくのが分かる。
ビクン、ビクンっと力強く震えだした肉棒に膣壁がしがみついてしまう。
次の瞬間にも、私を満たしてくれるモノは、きっと幸せな何かで。
次の瞬間にも、私を壊してくれるのは、もっと幸せ何かだ。
ようやく出してもらえるって思うと、それだけで体が熱くなる。
もう、これ以上気持ちよくなんかなれないって思ってたのに。今、中出しされたらどうなるんだろうって、心臓がバクバクと壊れそうなくらいに音を立て出す。
「んくっ…ひぅっ。いや、いやだぁぁっ。もうっ、ほんとにっ、わたしっ、あっ♥ だめっ、おくやだぁっ、ださなっ、だされたら、ほんとに、だめだから…だめになっちゃ…ひゃっ♥」
笑っていたと思えば、今度は泣き出して。
私の情緒はもうメチャクチャだった。
自分の感情がどこにあるのかもわからない。
ただ気持ちがいいと、快感の渦が私の中で暴れまわっている。
「大丈夫だよ。お薬も飲んだだろう? 今日はいっぱい楽しめるね?」
「あ、あぁぁ…っ」
いつも行為の終わりに貰っていた避妊薬。だから、今回もこれで終わりだと勝手に思っていた。ようやく終わったと、これで終わったと、どこかで安心していて。そんなんだから、馬鹿な子だって言われるんだ。
ズンっ…。
深くて重たい快感が突き刺さる。
上から下へと、ベットの上に腰が押し付けられ、体が押しつぶされるみたいな衝撃と共に心臓が跳ねた。
ドクンっ、ビクンっ…。
私の一番深くに突き刺さった肉棒が、震えて、弾けて、大量の精液を流し込んでくる。容赦なく染められていく私の子宮。白く濁って、重たくなって、腰を揺らされる度に、水っぽい何かが揺らめき出す。
「あ、はっ♥ ぁぁぁぁぁっ…♥」
強すぎる快感に、ついには嬌声まで潰れていた。背中が反り返り、おじさんの腰に私の腰がピッタリとくっつくと、間に挟まれたクリトリスから腰が砕けるような快感が流れ込んでくる。
10秒と、1分と、続いた絶頂の快感に、今までの自分がバラバラになっていく。
これも、走馬灯っていうのかな?
おぼろげに浮かんだ彼との思い出に指を伸ばす。触れた指先が、暖かくなると同時に、思い出の一つ一つが色褪せて、霞んで、いつしか私の中には何もなくなっていて。
ドクドクと早鐘を打つ心臓の音。「はぁ…♥」と、乱れた呼吸にすら快感を見出していた。そのくすぐったさに、肌を震わせ、崩れた私の体が、おじさんに優しく抱き寄せられた。
顔が、近づいてくる。
でも、拒めない。
力が入らないとか、そういうのじゃなかった。
自分から頭を持ち上げた私は、ゆっくりと目をつぶって、おじさんの唇を受け入れていた。もう、考えるだけの頭がなかったってのはそう。快感を拒めるほどの理性は私になく、自分を愛してくれる異性の体温だけを求めて体が動く。
「んちゅっ…あはっ♥ はっ、ふぅ、んっ、んっ…ん、んくっ…ふぁぁっ♥」
キスをしただけで頭が痺れた。唇が甘く震えて、色めき立つような快感が、さざなみのように広がっていった。
「もっと、するかい?」
「っぁ…」
返事は、出来なかった。
「うん」とは言えないまま、自由になった私の両手は、知らず知らずにおじさんの広い肩に掛けられる。背中から抱き上げられ、座ったままの おじさんの上で身体を起こすと、繋がっていた私達の間から、ドロっとした精液が零れていった。
「あっ…♥ はぁ、ふぅ…あぁぁ…」
もったいない? わかんないや。
自分の中から出てきた精液に、どんな感情を思い描いて良いのやら。
その時にはもう嫌悪感も消えていて、女の子として満たされる自分に満足すらしていたんだ。
ぐちゅり…。
肉棒が、また私の中で動き出す。
元気な人だな。
それとも、私が相手だから元気になってくれてるのかな?
それはそれで、嬉しいような、呆れるような。
でも、また気持ちよくしてもらえると思うと、期待で胸がときめいて、自分から一緒になって腰を動かしてしまう。
ぐちゅり…ぐちゅり…。
とんっ、とんっ…。
中を掻き回されて、お腹の奥から子宮を押し上げられる。
肉棒で突き上げられる度に、押し上げられた子宮から溢れ出した精液は、繋がった私達の間を白濁液で汚していった。
「んっ、はぁっ、あっ♥ ちゅっ、んぅ、ふぅっ、ふぁっ、はっ、やっ…♥」
キスをしながら犯されて、犯されながらキスをした。ゾクゾクとした快感が全身を染め上げ、頭の中でパンっと弾ける。絶頂と同時に腰を震わせ、締め付けた肉棒が、私の中を強く責め立てた。
気持ち良い。すごく、気持ちがいい。
おじさんに抱かれて、犯されて、イヤなのに、イヤじゃなくなってた。
気持ちいいことが幸せで、もう他の何も考えられなくなって。
なんかもう、どうでもいいや。
だって、こんなに気持ちがいいだもん。
私が黙っていれば、誰にもバレるわけがない。
お母さんだって、警察の人だって気づくことはないだろう。
ああ、でも…。
清水くんになんて言おう?
あんなに、温かったのにな。
気づけば、小指の先程度にまで小さくなっていたロウソクの灯り。
快感の吐息にすら ふぅっと揺ぐと、仄かな煙の匂いを残して消えていってしまった。
あっけないんだ。
必死になって守っていたのは何だったんだろう。消えそうになる度に両手で抱えてさ。手の平が火傷しそうになってでも、あんなに守りたかったのに。
でもそうだね。
清水くん。私と手を繋いではくれても、エッチな事はしようとはしてくれなかったし。魅力なかったかな、私。ううん、きっと彼は私を大事にしてくれてただけ。
だって、私達の立場を考えればさ、安易に異性と体を重ねるなんて出来る訳が無い。それは分かる、分かるけど。ああ、でもやっぱり、一度くらいは彼に抱かれてみたかったかな。
おじさんの首に手を回し、自分から腰を落として快感に喘ぐ。
突き上げる肉棒に合わせて腰を動かし、突き上げられると同時に膣を締めた。
すっかり覚えちゃった。
こうして上げると、おじさんの肉棒がビクビクと震えて、精液が昇ってくるんだ。私の腰を押さえる手に力が入り、一所懸命に犯してくれると、求められる自分に満足できた。
「あっ、はぁっ! だし、てっ、だしてっ、貴方の、全部…もう、良いからっ…。おくすりぃ…ちゃんとっ、ちゃんと飲んだから。ううん、いいのっ、孕んじゃっても、貴方の、精液で…あかちゃっ、ひゃっ、あっ♥ つよっ、はげしっ、んふっ♥ あはっ、いいっ、いいですっ。それっ、もっと、わたしっ…きて、きてっ、あっ、おちんちん、精液…くるっ、くるっ…私もっ…あはっ♥」
男の人が喜びそうな言葉を並べ立てていたのは、決してサービスなんかじゃない。そんな言葉を口にしながら、犯されている自分の姿を鏡に見ると、興奮が増していくことに気づいたからだ。
ドクンっ、ビクンっと、跳ねる肉棒。
おじさんに強く抱きしめられて、私もおじさんの体を抱き返す。
熱い…熱い…。
精液が注がれて、もう、気持ちよくって、頭が溶ける。
3回だよ…。
3回も射精してさ。
まだ、私の中で出てるのが分かる。
「あはっ…ははっ♥ そんなに、きもちいいですか? 私も、とっても…はっ、気持ちよくって…私達、相性良いんでしょうか? なんて…あははっ♥ はぁ…あっ」
もう、力はいらないや。起きてるのだってやっとだ。
おじさんに抱かれて、酷く安心している自分がいる。
なのに、これで最後だなんて…。
「あれ…あはっ、え、やだ、ひくっ、んっ、なんで…私、ないて…やだ、ちがっ」
ぽろぽろと、大粒の涙が頬を零れていく。
それに気づいて、でも止められなくって。
自分自身の変化に戸惑っている間にも、行為を終えたおじさんの体は私から離れていった。
「ふぅ、流石にもう出ないかな。約束だったね、落としていたスマホも返しておくよ。これで信用してくれるとは思わないけど、慰めにはなるだろう?」
泣いてる私に気づいているだろうに。
涙の訳だって、察しないほど鈍い人でもないはずだ。
まるで他人を見るような視線に心が冷える。
ううん、他人を見るどころか、その視線はもう私すら見ていない。
「まっ…てっ…」
ベットの上で一人放り出された私は、寂しくて、心細くて死んでしまいそうだった。
今更一人にしないで欲しい。
貴方のためなら何でも言うことを聞くから、だから…。
「待って、ください…」
伸ばした手が、微かにおじさんの指先に触れていた。
言わなきゃダメ。言ったらダメ。
そんなせめぎ合いも長くは続かず、私はとうとうその言葉を口にしてしまっていた。