DxDの焼き鳥くんになっちゃった☆ 作:DELTA-nuinui
ー10年後ー
ライザー・フェニックスになって13年。人間で言えば中学生くらいになった。
「おにーさま、あそんでー」
俺の事を「おにーさま」と呼ぶこの子はレイヴェル・フェニックス…俺の妹である。
5年前に生まれ、生まれる時はドキドキした!めっちゃした!そして会った時めっちゃハート撃ち抜かれたよ!可愛い!
「お〜よしよし、レイヴェル…今日は何したいんだ?」
俺はレイヴェルの兄として優しい感じで接する。
そんなレイヴェルは俺と同じ悪魔なのに、まるで天使のような笑顔で「おままごと!」と言う。
「お〜おままごとか〜いいぞ〜」
俺が了承するとレイヴェルが「やったー!」って言って「わたしお母さん役やるから、おにーさま旦那さん役やってー!」ってはしゃいでいる。
(めっちゃ幼いけど、あのレイヴェルとおままごとで夫婦になれるなんて!)
俺はめっちゃ嬉しかったけど表に出さないくらいに「あぁ、わかった」って言う。
「あらあら、仲良しね〜」
俺とレイヴェルがおままごとを始めようとしたところで声がした。
「あ、母上」
「あ、おかーしゃま!」
俺とレイヴェルが同時に声の主であるフェニックス夫人に反応する。
「わたし今から、おにーさまの奥さんになるの!」
レイヴェルは(きゃっ///)な感じでフェニックス夫人に言った。
フェニックス夫人はニッコリ微笑んで「良かったわね〜2人が仲良しで私も嬉しいわ〜」と言う。
ー数時間後ー
レイヴェルと遊び終えて俺は悪魔の翼をバサッと展開して飛ぶ。
「イヤッホォォオイ!」
俺はそのままフェニックス邸を抜けてフェニックス領の街の上空を飛ぶ。
(映像じゃない!飛行機でもヘリコプターでもない!俺は自分だけで飛んでるんだ!)
俺の下には沢山の建物や悪魔の人々が見える。
そんな時に(ドカーン!)と言う爆発音が聞こえた。
「わっ!?なんだ!?」
俺は音のする方を見ると街から少し離れたところにある民家の1軒が燃えていた。
(か、火事だ!!)
俺は燃えている家に急速に方向転換して、向かった。
「大変だ!燃えてるぞ!」
「まだ中に親子が取り残されてるぞ!」
「くそ!火が強すぎて近寄れねぇ!」
「ドアは開かねぇのか!?」
「鍵がかかってる!!消防隊はまだか!?」
火災現場の近くでは人々が騒いでいた。
俺はその地点に着地して聞く。
「この家には何人取り残されているか、分かる奴はいるか!?」
突然降りてきた俺に騒いでいた1人が「あ、あんた…何者だ?…」と聞いてきたので答える。
「俺はフェニックス領、領主の3男!ライザー・フェニックスだ!飛んでいたら爆発を見つけて来た!」
と言うと人々が「おぉ!ライザー様!」ってな感じに言ってきた。
「それはどうでもいい!!何人いるんだ!!?」
俺が叫ぶと1人が「ふ、2人です!母親とその娘が取り残されています」と言った。
俺は「ありがとう」と言って火災現場に近づく。
「あ、危ないですよ!燃えていますしドアだって鍵がかかっていて開きません!」
俺を心配して誰かが言ってくれた。
それに対し俺は「では鍵を吹っ飛ばす!」と言って、頭の中で鍵をショットガンで吹き飛ばして突入する特殊部隊をイメージして手のひらに小型の魔法陣を浮かべる。
「吹っ飛べ!」
俺が叫ぶと同時に手のひらから(ダァンッ!)と言う大きな破裂音がしてドアと壁の中にある鍵部分のみを綺麗に吹き飛ばした。
その衝撃でドア自体も俺を向かい入れるかのように開いたので、遠慮なく入った。
「す、すごい…」
「あれが…フェニックスのちから…」
ドアを開けて中にそのまま入っていく俺を見て人々がそう言っていた。
燃え盛る中、俺は歩いて「どこだ!!どこにいる!!助けに来たぞ!!」と叫ぶと
「お願い…助けて…」
と言う弱った声が聞こえた。
俺は声のした方へ行くと食器棚の下敷きになった2人を発見した。
その姿を見て俺は驚いた。
(ユーベルーナ!!)
そこらが燃え盛っていたので全体的にオレンジに照らされていたが、その見た目はライザー・フェニックスの眷属の1人『ユーベルーナ』だった。
ユーベルーナ?とユーベルーナを中学生にしたバージョンみたいな子が食器棚の下敷きになっていた。
(今はそれどころではない!)
俺は急いで食器棚をどかして「立てるか?」と聞く。
母親の方は昏睡状態なのか返事がなく、娘の方は「あ、足が…」と言った。
俺は娘の足をみると足がかなりエグく負傷していた。
「ちょっと待ってろ!」と言い俺は懐から『フェニックスの涙』を取りだした。
(もしもの時のために持ってて良かった)
俺は娘の足にフェニックスの涙を垂らした。
その瞬間、娘の足が光って元に戻った。
「っ!?」
娘は何があったのか分からないと言った感じに驚いていた。
(よし!母親の方にも!)
俺は母親にフェニックスの涙をかけた。
しかし効かなかった。
「は?」
追加でかけようとしたところで家の倒壊が激しくなり始めた。
俺は「くそっ!」と言って2人を抱き合わせて、そのままお姫様抱っこで抱き抱える。
「ここを出るぞ!」と叫んで俺は頭上に魔力で作った防御障壁の魔法陣を展開しながら2人を抱えて、一気に飛び上がった。
俺は家を(ドォン!)と貫いて外に出た。
その瞬間、人々が「おぉ!」と驚いていた。
集まった人々をよく見ると救急隊と思しき服装の者が見えたので、その人の元へと降りる。
「1人昏睡状態だ!頼む!」
「わかりました!」
俺は抱き抱えた2人を救急隊員に引き渡した。
振り返ると消火活動がスタートしていた。
ー冥界・フェニックス領の大型病院ー
俺は2人が搬送された病院についた。
「ライザー様。こちらです」
看護師の悪魔のお姉さんに案内されて俺は2人のいる病室へと行った。
「うっぐ…ぐす…ごめんなさい…ごめんなさい…おかあさん…おきてぇ…」
「………」
病室ではベッドに横たわる母親とその傍で泣きじゃくっている娘の姿があった。
俺は看護師の方を見ると看護師は目を閉じて首を横に振った。
泣き疲れたのか娘は母親の傍で眠っていた。
看護師が娘をそっと母親から引き離して運び出していた。
「くっ!!」
(ダァン!)と俺は壁を殴っていた。
(くそ!クソクソクソクソ!!どうして助けらんねぇんだよ!!フェニックスの涙が通用しないってどういう事だ!!っクソ!)
俺の頭の中はこの世界に来て初めて怒りで満ち溢れていた。
「ら……い…ざぁ……さ…あー」
「っ!?」
俺は聞こえた声に反応して顔を向けた。
先程まで眠っていた母親が薄目を開けて俺を呼んだのだ。
「生きてるのか!先生をいま」と呼ぼうとしたところで母親から「まっ…て…」と言われた。
「わた…しは…も…う…もたない……の……あの…こを…あな……たに…」
「何を言っているんだ!すぐに娘に元気な姿を見せてやれ!ずっと謝ってたんだぞ!!」
俺が叫ぶと母親は笑っていた。
「い…ま…あのこ……に…あっ…たら……あのこは…あとを……おって…き…て…しまぅ…あなた……の…もと…で…しあ…わせに…し…て…あげて…」
その言葉を最後に母親は一言も喋らなくなった。
その瞬間にこの病室に看護師が入ってきて「ライザー様!大変です!」と言ってきた。
「あなたのお名前は?」
「?」
看護師が娘に話しかけていたが、娘はキョトンとしていた。
「ショックによる記憶喪失ですね」
医者から告げられた言葉に俺は目を見開いた。
「そんな…」
「?……あっ!♪」
娘が俺を見た途端に俺の元へ駆け寄ってきて、(ギュッ♪)と抱きついてきた。
「えへへ〜///」
娘は俺に抱きついて体を擦り付けたりしていた。
「この子の心に唯一残されたのは、ライザー様のみのようです。……我々としては、このまま、この子を引き取ってあげるのが最前と思われます」
「………」
何も言えなかった。
突然受け止めるには大きすぎる内容だった。
これ、ハイスクールDxDの世界だよな?あのライザー・フェニックスの女王ユーベルーナが恐らくこの子なんだろう。
ユーベルーナは火事で母親を失ってそのショックで記憶が消えていた!?
俺の頭がごちゃごちゃしている時に医者から更に言われた。
「引き取らないと言う選択肢もあるでしょう。その場合は我々の方で手配して孤児院へと送らせて頂きます」
『あなた……の…もと…で…しあ…わせに…し…て…あげて…』
先程の母親の最後の言葉が俺の中から出てきた。
俺は医者に彼女を引き取ることを伝えたのであった。
「はじめまして、俺が誰か分かるか?」
俺はユーベルーナに俺が誰か笑顔で聞いた。
ユーベルーナは「わかんな〜い」って言った。
「じゃあ、お前の名前は分かるか?」と聞いた。
ユーベルーナは「わかんない」と言った。
「俺の名前はライザー・フェニックス。ライザーって呼んでくれ、そしてお前はユーベルーナだ。わかったか?」
俺が聞くとユーベルーナは「は〜い♪」と答えた。
「俺はお前の主…
俺が聞くとユーベルーナは「はぁ〜い♪ライザーさまぁ♪」と言った。
アニメの綺麗系お姉さんのユーベルーナと違って今のユーベルーナは若い中学生くらいだ。
(ライザー自身もアニメの時は20代後半みたいな感じだったから、お互い成長したらああなるんだなー)
俺はそんな事を考えているとフェニックス邸についた。