※この作品はR-18です。

夜の街に生きるTS娘が、雇用主と特別な関係になるまでのお話   作:TSしたとねり

3 / 3
筆が進んでしまったんだもの。仕方がない。


蛇足という名の蛇足

 

「……ただいま……」

 

 ソーヤが扉を開けると、家に帰ってきたエリクが一言、そう呟いた。

 

 玄関先に立っていたエリクの手には紙袋が握られている。

 中身を確認すると、どうやらお酒らしい。

 ソーヤはそれを冷蔵庫に入れるようエリクに指示を出したが、エリクはその場で立ち尽くしていた。

 

 ソーヤは不思議そうな表情でエリクを見るが、エリクは無言のままだ。

 

「……あの……ダンナ……?」

「……ああ…………すまない……」

 

 エリクは我に返ったのか、慌てて紙袋を冷蔵庫に入れる。

 

「……どうかしたの……?」

「……いや……どうしたんだ? その格好」

 

 エリクは何かを思い出したかのようにソーヤに問い掛けると、ソーヤはあっけらかんと笑いながら口を開いた。

 

「似合ってるだろ? 裸エプロン」

 

 ソーヤはそう言って、クルリと一回転してみせた。

 

「……ああ。……よく似合っている」

 

 女である事を決めて以降、ソーヤは変わった。

 エリクとのセックスに抵抗しなくなったし、何よりこの日の様に自ら進んでエリクの情欲を煽ってくる。

 

 ソーヤはそのままの格好でエリクに寄り添うと、身体を密着させるように抱きついた。

 

 ソーヤの豊満な胸がエリクの腰へと当たり、エリクは思わず身体を捩らせた。

 

 そんなエリクをソーヤは上目遣いで見つめる。

 その目は何か期待をしているかのように潤んでいた。

 

 ソーヤの手がエリクの股間を撫で上げると、そこでようやくエリクはソーヤから身体を離した。

 

 ソーヤの顔はイタズラ小僧めいたキラキラとした表情を浮かべていた。

 

「もう固くしてんじゃん。変態」

 

 そう言いながらソーヤはエプロンの下に手を入れ、自らの秘所を触ると、愛液を垂らしながら指を濡らした。

 

 それをエリクに見せてから口に含み、チュポッと音を立てて吸い込む。

 

 その様子を見ていたエリクは思わず股間をソーヤの胸に押しつけた。

 

「……なあ……ダンナ……オレも……飲みたいな……」

 

 何を、と聞くのは野暮というものだろう。

 ソーヤがそう言うと、エリクはソーヤを横抱きに抱き上げベッドまで連れて行ったのだった。

 

▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼

 

「……」

 

 夜になり、夕食も終わると、二人はベッドで寝転がってテレビを見ていた。

 

 すると、ソーヤが突然起き上がり、寝転んでいたエリク近付いて口を開いた。

 

「今日さ、病院に行ってきたんだ」

「……そうか……何の用だったんだ?」

 

 エリクはベッドに寝転がったまま尋ね返す。

 ソーヤは答えずにテレビの電源を落とし、窓を閉めた。

 

 そして窓に背を向けて、ベッドに座ったエリクの前に立つと、エリクの方を向いて両手の人差し指だけを股間に当てながら、足をM字開脚のポーズで開き、ゆっくりとその場に腰を下ろす。

 

 するとそこには既にショーツ越しに割れ目が丸見えの状態だった。

 

「……見てくれよ……ダンナ……」

 

 そう言いながら、ソーヤは自身の秘所を指で広げた。

 

「オレのココ……妊娠できるんだってさ」

「……そうか……」

 

 ソーヤはエリクの言葉に頷く事無く、そのままの姿勢でショーツを脱ぎ捨てると、エリクの手を掴まえながら自らの秘所へと誘った。

 

「オレの身体、女で定着しつつあるんだってさ。だから、このままダンナと生中出しセックスすると妊娠するんだってさ」

 

 ソーヤはいつもと同じように飄々とした表情でエリクに宣う。

 

「ダンナはどうしたい?」

 

 ソーヤはエリクを見つめながら問う。

 

「…………」

 

 エリクは鼻息荒く、ソーヤを抱きしめた。

 ソーヤは膝立ちになり、身体をエリクに近づけると唇を触れ合わせた。

 

「ね、ダンナ? ダンナはどうしたい?」

 

 ソーヤの問いにはいろんな意味が込められていた。

 それは今現在の問題ではなく、これから先のことだった。

 ソーヤにとって今一番聞きたい事は、エリクがソーヤを妊娠させたいかどうか。

 つまり、一生涯をかけてソーヤの面倒を見る覚悟があるのかと言う事だ。

 

 しかしエリクはそんなソーヤに対して無言を貫いていた。

 

 ソーヤの瞳が不安に揺れるのを見て取ったエリクは、その唇を塞ぎながらベッドの上でソーヤを組み敷いた。

 

 ソーヤは抵抗することなく、エリクを受け入れるように両手を広げていた。

 

 言葉なんて要らない。

 行動でもってエリクはソーヤの中に刻み付けようとしていた。

 

 その行為と結果で、ソーヤに理解させようとしているのだ。

 

 そしてソーヤもそれを察した上で、何も言わずに受け入れるのだった。

 それは二人の間の約束。

 互いを想い合うという、二人の愛の証明だった。

 

▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼

 

 翌日。

 ソーヤとエリクは二人で街に出て買い物をしていた。

 

 二人きりの買い物など初めての事で、ソーヤはご機嫌な様子だった。

 そして時折エリクと手を繋ぎたそうにしながら歩いている。

 エリクはそんなソーヤの顔を見ていてニヤニヤしていた。

 そしてふと、エリクは何かを思い出したのか、立ち止まる。

 

「……どうした?」

 

 エリクが突然止まったことに気づいたソーヤは、不思議そうな表情でエリクに問いかけたが、エリクは無言のままソーヤの手を引き、とある店のショーウィンドウを凝視する。

 

 ソーヤもそこに視線を向ける。

 するとそこは——女性向けの洋服店だった。

 

「……ああ……」

 

 その店に視線を向けたまま、ソーヤが呟く。

 以前までのソーヤであれば、『そんなヒラヒラした服なんて着れるかよ!』などと言って不機嫌になっていた。

 

「……いや、別に……」

 

 エリクは気まずそうに視線を逸らす。

 愛している人に、自分好みの服を着せたいという独占欲を悟らせない様にエリクは口籠る。

 

 そんなエリクの様子がおかしくて、ソーヤは思わず笑ってしまいそうになるのを堪えた。

 

 ソーヤはエリクの手を取って微笑んだ。

 

「ダンナの趣味なら何でもいいよ? 買おうぜ」

 

 そう言うと、ソーヤは洋服店のドアを開いたのだった。

 

▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼▼▼▼

 

 ——一年後。

 

「おかえりっ! ダンナっ!」

 

 ソーヤが満面の笑みを浮かべながら、エリクを『アナグラ』に出迎える。

 

「あぁ、ただいま」

 

 ソーヤとの関係が変わってから一年が経ち、エリクは一人で仕事をするようになっていた。

 

 そしてソーヤの腕の中には小さな赤ん坊が抱かれている。

 

 それはエリクとソーヤの子だった。

 

「ダンナ、ご飯にする? お風呂にする? それとも……」

「……ソーヤからいただくとしよう……」

 

 ソーヤの言葉にエリクがそう返すと、ソーヤは笑いながら赤ん坊をベビーベッドに寝かせ、エリクの腕にしがみついた。

 

「へへっ♡ 二人目、作ろうぜ?♡」

 

 ソーヤの言葉で理性の糸が切れる音を聞いたエリクは、手荒にソーヤを寝室へと連れ込み、夜が更けるまで寝室から出てくる事はなかった。

 

 もちろん、その後——。

 

 

【挿絵表示】

 

 




読んでいただきありがとうございました。
これは昔書いた『ボーイズバーTS亭にようこそ』と一応同じ世界観でした。


それではまたお会いする機会に……

感想等お待ちしています
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

【R18】TS令嬢はチ×ポに勝てない。寝取られ番外編(作者:大栗須)(オリジナル:ファンタジー/恋愛)

TS令嬢はチ✕ポに勝てない。の寝取られ編を分けることにします。▼あちらは純愛のみとして、こちらを寝取られのみにします。


総合評価:873/評価:7.67/完結:12話/更新日時:2020年09月20日(日) 00:00 小説情報

【R18】逆行転生TSF(作者:逆行物増えろ)(オリジナル:現代/恋愛)

男子高校生の悠季が幼馴染の親友である勇斗を庇い車に跳ねられてしまう。最後に思った事はまた親友の隣に……。▼そして気がつけば何故かタイムリープ?逆行?しており小学生に逆戻り!しかも何故か性別まで変化していてJSに!?▼2022年3月14日【本編完結】しました。▼以降は不定期で時系列を無視した番外編をアップしていこうと思います。▼※主人公は自分は(精神的に)年上…


総合評価:2284/評価:8.73/完結:54話/更新日時:2023年04月25日(火) 20:05 小説情報

【R18】TSした陰キャ地下アイドルオタクが、バリタチふたなり推しアイドルにロックオンされるお話(作者:非健康者)(オリジナル:現代/恋愛)

タイトル通り、TSした陰キャ地下アイドルオタクが、バリタチふたなり推しアイドルにロックオンされるお話です▼※この作品は、ハメTS杯応募作品となっております!※▼※追記1 TSハメ杯、となっていた部分をハメTS杯に直しました。▼※追記2 タグに、とせがらを入れました。


総合評価:2153/評価:8.68/完結:4話/更新日時:2021年02月22日(月) 13:10 小説情報

【R18】TS令嬢はチ×ポに勝てない。(作者:大栗須)(オリジナル:ファンタジー/恋愛)

テンプレみたいなTS転生した男が、婚約者に責められるノリと思いつきで出来た話。▼


総合評価:2044/評価:7.86/完結:11話/更新日時:2020年09月28日(月) 00:00 小説情報

【R18】TSうすほそ転生魔族ちゃんが人間の男に救われて一緒に暮らす話。(作者:ソイレント・グリーン)(オリジナル:ファンタジー/ノンジャンル)

タイトルの通りです。


総合評価:2480/評価:8.94/完結:20話/更新日時:2026年08月27日(木) 07:04 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>