1
松下さんと身体の関係を持った次の日の朝。
「ねえ、昨日のこと。誰にも言ってないよね?」
隣の席から松下さんがおそるおそる訊ねてくる。
「それは、もちろん。言えるわけないですよ」
「ならいいんだけど」
俺の言葉を聞くと松下さんは目をそらし黒板を見つめた。
それから何事もなく時間が過ぎ、放課後がやってきた。
「それにしても、やっぱりクラスの雰囲気はあんまりよくないね」
「そうだね…特に須藤くんはクラスのみんなから煙たがられてるし…」
松下さんはすでに教室からいなくなった須藤くんの席に視線を向けながらつぶやいた。
「たしかに、昨日あんな話があったのに普通に居眠りしてたもんね」
今日の授業は池くんや山内くんのような生徒を含めたほとんどの生徒が真面目に授業を受けていた。
しかし須藤くんだけは唯一以前と変わらず睡眠学習を続けていた。
「このままだと須藤くんは中間テストで退学しちゃうかもね、まあ自業自得だけど」
「そうかもね…」
俺はなにも言い返す言葉が見つからず、ただ黙ることしかできなかった。
一度身体の関係を持ったとはいえ、松下さんと一緒に帰るなんてことはなく今日は1人で教室を後にした。
「なんだか昨日のことが嘘みたいだな」
松下さんとセックスをした。事故だったとはいえ俺が快楽に溺れてしまったのは事実。またしてみたいという気持ちがないわけではないが、あのセックスは松下さんの本意じゃないんだ。だから無理に俺の意思でセックスをさせるのはよくないよな。
俺は邪念を振り払い寮に戻るのだった。
そして、それから一週間近く経ち平田くんから放課後に勉強会をしないかという提案がされた。
ほとんどの赤点候補生は平田くんの意見に賛同して勉強会に応じたようだが、須藤くんや池くん、山内くんからは参加の意思は見られなかった。
「ほんとに大丈夫なのかな、このクラス」
「少し時間が経って現実を受け入れてる生徒は多い印象だけど、須藤くんあたりは結構難しそうだよね」
隣の松下さんと耳打ちをしながら話す。
「放課後少しいい?」
「え?」
どういうわけか、放課後松下さんに誘われてまた松下さんの部屋に行くことになった。
「あの、こんなに俺を部屋に入れて大丈夫なんですか?変な噂とか立ったりしないですか?」
「ちゃんと部屋入る前に周りを確認したから大丈夫。それよりクラスのことなんだけど…」
松下さんは俺を以前と同じように机の前に座らせ、早速話を切り出した。
「上條くんはAクラスに上がりたいとは思う?」
「いきなりどうしたの?」
「茶柱先生はこの前、クラスポイントの変動でクラスが変わるって言ってたでしょ?」
そういえば言っていた。クラスポイントの高さでクラスが変動すると。
仮にAクラスが100ポイント、Bクラスが80ポイントだったすると、Bクラスに50ポイント加算されればBクラスはAクラスに昇格。AクラスはBクラスに降格となる。
つまりクラスポイントの順位が高くなればAクラスに近づくということだ。
「先生の言い方的にポイントは減点だけじゃない。ポイントが加点されるなにかがあるんじゃないかな?」
「たしかに…今度の中間テストでみんながいい点を取るとか?クラスの合計点数を参照してクラスポイントを増減させるみたいな」
「そうだね、一番可能性として高いのはテストの点数かも。でもそれにはクラスの全員が学力を上げないと他のクラスに上がることはできないと思う。今の私たちは紛うことなき最底辺、認めたくはないけどね」
松下さんはクラスを俯瞰的に見ている。あの話からまだ一週間くらいしか経ってないのに随分と冷静に物事を見ている。
「みんなの学力を上げる。やっぱり平田くんみたいに勉強会を開くのがよさそうだね」
「そうだね、自分で開くっていうのはなかなかハードル高いし平田くんの勉強会に参加するように身近な女子に声掛けてみるね」
松下さんは携帯を取り出し早速女子に勉強会に参加しないか連絡を取る。
「一回、寮まで戻っちゃったけど俺たちも勉強会行ってみる?」
「そうだね、今周りの女子にも誘ってみたし私たちも行こうか」
松下さんも俺の言葉に賛同して立ち上がる。
しかしその時、松下さんの身体に異変が起きた。
突然、松下さんの顔が紅潮して足取りが遅くなる。
「ま、松下さん?」
おそるおそる俺は松下さんに近づく。
「か、上條くん…私、また変に…」
松下さんが俺の制服を掴み、そのまま俺を抱きしめた。
「ちょ、ちょっと松下さん。早く勉強会に行かないと…」
「わかってる、わかってるけど…」
松下さんは少し背伸びをして俺に顔を近づける。
そのまま俺と松下さんは唇を重ねた。
「んっ…ふむっ……っぁ…」
心地いい、松下さんの唇が俺と触れてる。松下さんを感じる。
松下さんからキスをしてくれた。前のキスは俺が我慢できなくなってしちゃったけど今回は松下さんが自分からキスをしてくれたんだ。
だが、俺は松下さんの手を握らなかった。しかしこの松下さんの様子、さっきまでとは別物だ。
以前と同じように松下さんは『発情』のスキルを受けて発情している。
いったいどうして……
「上條くんからも……して?」
だが今の俺にそんなことを考える余裕はない。
こんな可愛い松下さんとキスをしているんだ、とりあえず今はこのまま…
「んっ…んんっ……んふぅ…」
勉強会のことなんて忘れたように俺と松下さんはベッドに向かう。
そこで俺は松下さんのスカートを下ろし、水色のパンツに手を入れる。
「ちょっ…上條くん、なにして…ああんっ!」
松下さんが腰をビクッと震わせる。
「松下さん…でもパンツ濡れてるよ」
松下さんのパンツに手を入れるとすでにそこは湿っていて挿れられるのを待っているかのようだった。
「こんなの俺も我慢できないよ」
俺はズボンのベルトを外して勃起した愚息にコンドームをはめる。
「だ、だめだよ上條くん…私たちクラスメートなのに…」
「でも松下さんのここ、さっきより湿ってるよ」
「だ、だめぇ!そこいじらないでぇ……んっ……んはぁっ!」
松下さんの秘部から愛液が漏れ出ていく。
「松下さん、挿れるよ…」
「あっ……んあぁぁぁぁぁっ!」
松下さんの矯声が部屋中に響く。
「あっ……んはっ……んんっ!だめぇ……かみじょ……んはっ!」
「松下さん……きっ…きもちいいっ!」
「ほんとに……だめなのぉ…んんっ…あはぁっ!あぁん!」
前よりも松下さんの声が色っぽく感じる。
それが原因なのか俺の興奮も前にも増して高まっていく。
「あひぃ……かみじょうくんっ、わたし出ちゃうのっ!出ちゃうっ……ぁぁぁぁっ!」
松下さんの秘部からは大量の愛液が溢れ出し顔もどんどん蕩けていく。
「あっ……かみじょうくんっ!かみじょうくんっ!あふっ……んはっ……ああんっ!」
「松下さんっ……やばいっ…気持ちよすぎるっ!」
「んはっ……あぅっ……わたしもっ……きもちいいっ…!でもっ……だめっ…こんなのっ……んはぁっ!」
松下さんは否定しつつも締まりがよくなっていく。
「松下さんっ!で……出るっ!」
「んああぁぁぁぁぁぁっ!」
松下さんも同時に果てたようで俺は松下さんに覆い被さるかたちになった。
「はあっ…はあっ…かみじょうくん……だめっていったのに…」
俺が松下さんから愚息を引き抜くと、松下さんがぐったりしながら俺に寄りかかった。
「ごめん、でも元はといえば松下さんが……」
「上條くんっ」
ふと松下さんの方を向くと、急に松下さんに唇を奪われた。
「ふえっ……ま、まふひははんっ?!」
「んっ……ちゅっ……んはっ……」
舌を絡め、俺の舌を吸うようにして自分のもとに引き寄せた。
「ちょっ、松下さんなにを……」
「上條くん……ごめんね。私がだめって言ったのに……だめだとはわかってるの……なのに身体が変なのっ」
松下さんは自分の股を少し開いて俺を見上げるようにして言った。
「上條くん、私とセックスをしてくれない?」
「え、いやでも松下さんさっき……」
俺としては松下さんとセックスができるのは嬉しい。
でも松下さんはそれでいいのだろうか?
「松下さん、本当にいいの?さっきは駄目って言ってたし……」
「その、頭ではだめって思ってるの……でも身体がおかしくて、身体が上條くんを求めてるの」
確実に『発情』のせいだ。
『発情』のせいで松下さんはこんなに悩んでしまっているんだ。
でも、なんで『発情』のスキルが発動したのかがわからない。
手を握ったら発動するんじゃなかったのかよ。この前会った時はそう言ってたじゃないか。
いやちょっと待て。あいつ、レベルアップして発情しやすくなったとか言ってたな。
でもなにがトリガーなんだよ、まったくわからない。
「上條くんっ……」
俺がスキルの発動条件を考えていると松下さんが俺をベッドに押し倒してきた。
「上條くん、私を抱いて?」
ごめん、松下さん。
こんなスキルで抱くようなことになって、松下さんにはいつか本当に好きになってもらえるように頑張るから。
「んっ……」
松下さんは俺の唇を静かに奪う。
無理やり発情させているとはいえ、こんな状況で興奮しないわけがなく俺の息子はまたも大きくなり始めた。
「上條くんの大きくなってるね」
松下さんは俺の大きくなったものを見て、より頬を赤らめる。
うっ、かわいい……こんな表情見せられたら男子はイチコロだよぉ。
「上條くん、前みたいに脱がせて」
俺と松下さんはお互い下しか脱いでいない。
松下さんは俺に上目遣いでお願いをしてきたので、俺の頭はノックアウト。
「わ、わかった……」
俺は松下さんのボタンを慎重に外してシャツを脱がし、ブラジャーのフックもゆっくりと外した。
松下さんは自分で脱がせてと言ったのにも関わらず恥ずかしそうに手で胸を隠していた。
「前より手つきがよくなったんじゃない、変態」
松下さんは恥ずかしそうにしながらも、くすくすと俺をからかった。
「ちょっ、ちょっと!」
でも、なんだか松下さんにからかわれると安心感を感じる。
俺は松下さんにこうやってからかわれるのが好きなのかもしれない、いつもの松下さんって感じがして。
「あ、あれ?」
「どうしたの、上條くん?」
なんだか松下さんの様子がさっきと違うことに気がついた。
「松下さん、今ってもうさっきみたいな変な感じはしないんじゃない?」
少しの沈黙の後、松下さんは答える。
「……実は、そうなの」
やっぱりか、『発情』で発情している時の松下さんはひたすらに俺のことを求めて、俺のことをからかっている余裕がないようだった。
しかし、今の松下さんは俺のことをからかう余裕がある。さっきの一回目のセックスは間違いなく『発情』のスキルによるものだ。
だが、俺が今抱こうとしているのは『発情』の効果を受けていない松下さんだ。
「その……どの辺りから?」
「上條くんが……私のブラジャーを脱がそうとしたところ…かな?私もよくわからないの、信じてもらえるかわからないけど急に身体の火照りみたいなのが治まって……」
そうだったのか、じゃあ本当についさっきまでスキルの効果があったのか。
解除された条件はなんだ?ブラジャーを外す、なんてことがあるはずないし。
でも、なにはともあれ松下さんの発情が止まったからいいか。
「じゃあ、松下さんはもう大丈夫?」
「うん、私は大丈夫なんだけど……上條くんは大丈夫?」
松下さんは俺の大きくなった愚息をちらっと見る。
「あっ……ごめん!すぐ元に戻すよ!」
「上條くん、本当にごめんね。さっきから私がわがままばっかり言って上條くんを振り回して……勝手にえっちな気分になって上條くんにキスしたのに拒絶して、それでまた上條くんを求めて。もう自分がなんなのかよくわからないよ」
きっと松下さんは『発情』のスキルを受けていた時も、自分と戦っていたのだろう。
こんなわけのわからないスキルに松下さんを振り回してしまった。むしろ謝るのは俺の方だ。
「それは仕方ないよ、だから松下さんはなにも悪くない」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど……」
松下さんは前屈みになって俺に近づく。
「でも、上條くんのここ全然小さくならないよ?」
俺の愚息を指でちょんちょんと示す。
「小さくしようとは思ってるんだけど、松下さんの裸が気になって……」
「ふーん、つまり私の身体に興奮してるんだ?」
「いやそれはその……まあ……」
俺がどもっていると松下さんは俺の手を引いて自分の股に導いた。
「私も上條くんのに興奮しちゃってる」
「っ……」
「あっ、照れた」
「松下さんだって照れてるくせに!」
松下さんも自分で言っておきながら少なからず頬を染めていた。
「触って?」
「もう知りませんよ?」
俺が松下さんの秘部に指を入れると、さっきセックスをしたからかすごく愛液でびしょびしょで指を出し入れするだけで、ものすごい愛液が溢れてくる。
「んあぁぁ……はぁっ……」
強がっていた松下さんも気持ちよさそうに喘いでいる。
「松下さん、すごいびしょびしょになってます!」
「い、言わないでっ!」
ゆっくりと指を出し入れしていくと指に愛液が絡みつく。
「んんっ……はぅっ……ううっ…んはぁっ!」
「松下さんの声、すごくえっち」
「き、きかないでぇっ!あぁぁっ!でちゃうっ……かみじょうくんっ!あぁぁぁぁっ!」
松下さんは勢いよく愛液を噴き出し俺のワイシャツにかかる。
「すごい、俺のワイシャツが松下さんのでびしょびしょだ」
「ご、ごめんね上條くん!」
「ぜんぜんいいよ、ワイシャツは替えがあるから」
俺はワイシャツを脱ぎ捨て勃起した息子を松下さんの秘部に近づける。
「ちょっと待って!」
松下さんはそう言って俺の息子を手で握った。
「なっ……」
「私ばっかりしてもらっちゃったからね」
松下さんは俺の息子を左手で握りながら上下させる。
「うあっ……松下さんっ!気持ちいいよっ!」
「上條くんのちんちん、すごい臭いがする」
松下さんは俺の息子に顔を近づけ、臭いを嗅ぐ。
「はむっ…」
「ほへっ!ま、松下さんっ!」
松下さんが突如俺の息子を口に含んで舌で舐めまわした。
「っ……ちゅぱっ……んんっ……はみひょうふん、ひもひいい?」
「松下さんっ、それやばいっ!やばいですっ!」
松下さんにフェラチオをされている!しかも『発情』の効果もない時に!
やばい、気持ちよすぎるっ!だめだっ、こんなの耐えられない!
「んふっ……んっ……んちゅっ……」
「あっ、ああっ……」
「んっふ……ちゅっ……んんっ……んふっ……」
「松下さんっ!ごめん、出ちゃうっ!」
俺は松下さんの口内に思いきり射精してしまった。
「ごほっ、ごほっ……上條くん、いきなりすぎるよ……」
口から垂れる精液をティッシュで拭きながら松下さんが言った。
「ごめん、松下さんのフェラチオが気持ちよすぎて……」
「まあいいけどさ…って!」
ふと松下さんが視線を落とすと、そこには大ききなった俺の愚息があった。
「なんでもう大きくなってるの?」
「松下さんがこんなえっちな格好してるからですよ!」
「上條くんの性欲が恐ろしいな」
松下さんは俺をベッドに押し倒して跨がった。
「さっきのセックスは攻められ続けちゃったけど、今度は私がリードするから」
「う、うん。わかったよ」
松下さんはゆっくりと腰を落とし、俺の愚息を膣内に挿入していく。
「んっ……んんんっ!は、はいったぁ…」
松下さんの膣内に俺の愚息が入ると、ゆっくりと動き出した。
「あっ……んんっ……あはっ……んぅっ……」
「松下さんもすごい感じてるじゃん」
「そんなこと……ないっ!んはぁぁっ……あんっ……」
とは言いつつ、部屋には松下さんの喘ぎ声が響いている。
この部屋が防音性に優れてなかったら終わりだったよ。
「松下さんっ、すごい締まってて気持ちいい!」
「私もっ…んんっ…上條くんのちんちんが私の中で暴れて気持ちいいっ!」
俺と松下さんが互いに感じあっていると、突然空気を変えるかのように部屋にメロディーが鳴り響く。
「で、電話!」
松下さんはベッドの横にあった携帯を手にして行為中に電話に出た。
『あっ、もしもし松下さん?私たち平田くんの図書室にきたんだけど松下さんどこにいるの?』
この声は同じクラスの佐藤さんだ。さっき松下さんがメッセージで勉強会に誘ったんだろう。
ここから図書室までは急いで行っても10分はかかる。近くにいるとは迂闊に言えないだろう。
「あっ……ごめっ……んんっ!」
松下さんは佐藤さんに応答しようとするが俺の息子が膣内に当たって思わず声が出てしまう。
『松下さん、どうしたの?』
「いやっ……なんでっ……んはぁっ!」
『なんか松下さん、変じゃない?』
松下さんは誤魔化そうとするが声が漏れてしまい佐藤さんが電話越しで心配するように聞いた。
「ちょっと動かないで!」
松下さんは俺にひそひそと伝えるが俺もやりたくてやっているわけではない。
松下さんの膣内の締めつけがよすぎて抜けないのだ。
「もっ……あふっ……おなかがいたいのぉっ!んんっ!」
『そ、そうなの?なんかすごい大変そうだね』
「う……んっ!ちょっとたいちょうがっ……あはっ…!あぁぁっ!」
『ご、ごめんなんか苦しそうだから切るね!お、お大事に!』
佐藤さんは松下さんを心配して電話を切った。
「んふっ……あぁぁっ!もうだめぇっ……でちゃぅ!でちゃぅっ……」
電話が切れた瞬間、我慢していたのか松下さんは絶頂してしまった。
「松下さん、イクのが早いよ。俺はまだイってないのに……」
俺は松下さんの手を握り、松下さんは腰を上下させた。
「ちょっ……かみじょうくんっ!だめぇっ!今イったばっかりだからぁっ!」
「松下さんっ、頑張ってください……」
「あっ……んはぁっ!んぅっ……あっ…ぁっ……ぁぁっ!おかしくなっちゃうぅ」
「俺もそろそろイクから……松下さんっ!」
松下さんの腰の動きは加速していき締めつけが更によくなっていく。
「松下さんっ!俺もう……イクっ!」
「かみじょうくんっ!わたしもっ……わたしもイクぅっ!」
俺と松下さんは2人同時に果て、松下さんは繋がったまま俺の胸に倒れかかった。
「松下さん、シャワー浴びないと」
2人とも身体が愛液まみれでこのまま勉強会に参加するわけにもいかず、松下さんはシャワーを浴びて着替えてから勉強会に向かった。
俺が一緒に勉強会に行ったら妙な勘ぐりをされると松下さんに言われ、今日のところは自分の部屋に戻ることになった。
そして夜の10時頃、松下さんからメールが届いた。
今日の勉強会の様子に加えて、『今日はごめんね。これからも仲良くしてね』という一文。
俺は松下さんからのメッセージにドキドキしながら眠りにつくのだった。
2
次の日の朝、松下さんは疲れた顔をしながら学校に登校した。
「だ、大丈夫?」
「ちょっと昨日の疲労が溜まってるのかも」
俺と2回もセックスをして、その後シャワーを浴びてから急いで学校に向かったのだから相当疲れたのだろう。とりあえずしっかりと労いの言葉をかける。
どうやらあの後、佐藤さんには特に疑われることはなかったらしく気づいてなさそうということだった。
もしもあれがバレていたら高校生活が終了するところだった。
放課後になり、俺と松下さんは別々に教室を出て平田くん主催の勉強会に参加することにした。
その途中、俺はどこかに向かおうとしている綾小路くんに遭遇した。
「あ、綾小路くん!」
「どうしたんだ、上條?」
綾小路くんは足を止め振り返る。
「もしかして綾小路くんも勉強会参加するの?」
「ああ。だがオレが参加するのは平田の勉強会じゃない」
「え、そうなの?」
平田くん以外に勉強会を開くって言ってた人はいたか?それとも俺の知らないグループとかで勉強会の約束がされてたのか?
綾小路くん、交友関係を構築するのが早すぎる。
やっぱり俺とはレベルが違うのか……
「堀北が須藤たちの為に勉強会を開くって言ってな」
堀北さんが須藤くんたちに勉強会?
須藤くんは平田くんの勉強会には応じないような態度を取ってたけど、堀北さんの勉強会には参加するんだ。
というより、堀北さんが須藤くんたちの為に勉強会を開くなんて……そっちにも驚きだ。
「まあこっちもいろいろあるんだ、上條も頑張ってくれ」
俺が思考を巡らせていると綾小路くんはそう言い残して去っていった。
「私の隣座る?」
俺が図書館にくるとすでに勉強会は始まっていて、図書館のテーブル席の端に座る松下さんに声を掛けられた。
俺は松下さんの隣の席に腰を下ろし、勉強会を主導する平田くんの声に耳を傾けた。
平田くんを主導として、ある程度小テストの点数が高かった生徒が赤点候補者に教える形を取った。
俺も小テストではそれなりに高い点数を取っていた為、赤点候補者に対して授業でわからなかった点や中間テストの範囲でわからない点を教えた。
ということで必然的に俺は教える側になり、佐藤さんと森さん、篠原さんを中心に勉強を教えることになった。
「上條くん、勉強教えるの上手いんだね。これなら赤点は回避できそうだよ!」
ノートの自分の解答を見て成長を感じたのか自信ありげに言った。
「佐藤さんがちゃんと教えたことをやってくれるからだよ。この短い時間で結構問題も解けるようになってきてるし」
「上條くんにそう言われると自信湧いてくるなぁ……あっ、じゃあここは?」
佐藤さんは立て続けに俺に質問をして次の問題を要求する。
なんだかすごく意欲的だな。でもこれくらい熱心に勉強をしてくれるなら、佐藤さんの赤点はまずないだろう。
そういえば綾小路くんたちはどうしてるんだろう?向こうは堀北さん主導で須藤くんたちのために勉強会を開くって言ってたけど。
赤点候補者で最も危ういのが須藤くんだ。正直、向こうの勉強会の方が気になる。
ここは合間を縫って、少し向こうの様子でも覗いてくるか。
俺はトイレに行くと言ってその場を離れ、図書館をうろうろと歩き回る。
「もう帰っちゃったのかな?」
あてもなく図書館を進みそろそろ戻ろうかと考えていると、須藤くんが教科書を鞄に詰め、今にも図書館を出ようとするのが視界に入った。
そして須藤くんに続くように他の男子も図書館を後にする。
櫛田さんが堀北さんになにか言っているようだが、ここからだとよく聞こえない。
だが勉強会が上手くいかなかったというのはここから見ていてもすぐにわかった。
櫛田さんも図書館を後にして、堀北さんと綾小路くんだけが残った。
少し近づいて話を聞いてみようかと思った矢先、何者かに背後から視界を塞がれた。
「勉強会をサボっていったい何をしてるのかな?」
「ま、松下さん?!」
俺が名前を呼ぶと視界を塞いでいた手が離れる。
「あれは堀北さんと綾小路くんだよね、2人で勉強でもしてるの?」
松下さんはちょうど今きたようで、2人の様子を見てつぶやく。
「いや、さっきまで須藤くんたちに勉強を教えてたみたいだよ。まあ上手くいかなかったみたいだけど」
俺が見たことを松下さんにも伝えると意外そうな表情を見せる。
「堀北さんって綾小路くん以外とあんまり話してるイメージないから誰かのために勉強を教えるなんてちょっと意外かも。それに櫛田さんも参加してたんだよね?なんだかすごい組み合わせっていうか……」
たしかに櫛田さんと堀北さんは以前、俺たちがカフェに行った時は少し険悪な雰囲気があったし、堀北さんが櫛田さんと協力して勉強会を開くというのはなんだか不思議な感じがする。
櫛田さんが強引に参加したのだろうか。クラスのみんなと仲良くなりたい、自己紹介ではそう言ってたっけな。
それはすごく立派なことだけど、堀北さんは難しいだろうな。
「そういえば松下さんはどうしてここに?」
須藤くんたちのことですっかり忘れていたが、松下さんは何をしにきたのだろうか?
「上條くんがお手洗いに行くって言い出したのに、お手洗いとは逆方向に歩いて行くんだもん。だから気になって私も抜け出してきたの」
そういえばトイレの場所を確認するのを忘れてた。でも松下さんがここまでついてくるとは思わなかったな。
「上條くん、そろそろ私たちも勉強会戻った方がいいよ。あまり遅すぎると怪しまれちゃうし」
もうすでに10分近くここにいるし、さすがに少し用を足すには長すぎる。
綾小路くんもいつの間にかに図書館から出ているし、ここにいる意味はもうないと言ってもいい。
「じゃあ早く戻ろうか」
俺が松下さんの前を歩いていると、途中で松下さんの足音が聞こえなくなった。
「松下さん?」
俺が後ろを振り返った瞬間、俺の背筋が凍った。
その理由は松下さんの様子が発情した時のものだったからだ。
まずい、なにがトリガーだ。なにがトリガーになってるんだよ!
今回も俺は松下さんに触れていない。
1回目と前回は松下さんの部屋で今回は図書室、松下さんの部屋が『発情』の発動条件ではないということか。
それにしてもまずい、ここでなにか起こってしまうのは危険すぎる。松下さんを一旦落ち着かせないと。
「か、上條くん!私また……なんか……」
松下さんがゆっくりと俺に近づいてくる。
ここで俺が逃げたら松下さんはどうなるのだろうか?
いや、ここに松下さんを放っておいたら松下さんが近くの男子に行為を迫るかもしれない。
それもまずい、行為を迫られた生徒が訴えて松下さんが最悪の場合退学になってしまうかもしれない。
松下さんをどこかに連れ出すか?いや、この状態の松下さんをどこかに連れ出すのは不可能に近い。
仕方ない、ここは覚悟を決めるしかないのか……
俺はここ周辺の防犯カメラを確かめる。
「とりあえずここは映ってないか」
「上條くんっ、ごめんっ!」
松下さんは俺のベルトをカチャカチャと外しズボンを降ろす。
「あっ……上條くんのおちんちん!」
松下さんは蕩けた顔で俺の肉棒を舐め始める。
「かみじょうくんのおちんちん……おいひい」
唾液を混ぜながらゆっくりと肉棒を舐められ、どんどんと大きさが増していく。
「んふっ……んちゅっ……んふぅ……」
松下さんは一段と蕩けた顔でひたすらにしゃぶり続ける。
「んっ……あふぅっ……ちゅぱっ……」
くそ、まじで松下さんエロすぎるよ。そんな顔でフェラされたら理性が飛んじゃうよ!
正直、気持ちよすぎてもう限界だ。俺の肉棒がさっきからビクビクと波打っている。
「はみひょうふんっ……んふぅっ……らひへいいお?」
「くっ……それはやばいよ松下さんっ!もうっ……」
「あっ……んんっ……んふぅっ……!」
俺は松下さんの口の中に思いっきり射精してしまった。
口から白い液体を垂らしながら俺に迫ってくる。
「ま、松下さん落ち着いてっ……」
松下さんは口の周りについた精液をティッシュで拭き取り、俺にキスをした。
ほのかに俺の精液の臭いが鼻腔をくすぐる。あまりいい臭いはしない。
だが、松下さんとのキスは心地よく俺の理性の糸を緩めていく。
もう行為を避けることは不可能だった。俺の手は松下さんのスカートの中へと伸びていく。
「あっ……上條くんっ…!そこぉっ……」
スカートの中を手探りで潜らせ、パンツ越しに秘部をなぞる。
「あぁっ!んんっ……ぁぁぁっ!」
「松下さん、声出したらバレちゃうよ」
松下さんは手を口に当てて声が漏れないように塞ぐ。
「んっ……んんっ……んん~~!」
松下さんは口を必死で抑えながら声を押し殺しているが、身体をもじもじさせている。
「んぁっ……んっ……イクっ!イクぅっ!」
パンツに盛大に吹き出し、湿っているとはもはや言えない状態になった。
「か、かみじょうくん……」
正直、ここで松下さんの体力が尽きて落ち着いてくれるのを期待していたが……どうやらまだ体力があるらしい。
「かみじょうくんっ、わたしのなかにいれて」
松下さんはパンツを横にずらし、準備完了と言わんばかりの様子だ。
あと1回、あと1回だけ……これで松下さんの体力も尽きるはずだ。
コンドームを着けて松下さんの片足を持ち上げ、お互いが立った状態で挿入した。
「んっ……んぁぁぁぁっ……!」
「松下さん、静かにっ!」
松下さんは挿入されたことで思わず声を出す。
やばい、この声をまた出されたらさすがに他の生徒に気づかれる。
「あっ……かっ……かみじょっ……んんっ……」
俺は松下さんと唇を重ねて口の中に舌をねじ込んだ。
「あっ……むふぅっ……あっ……んふっ……」
松下さんの声はなんとか抑えられているが、膣内の締め付けがどんどん強まっていく。
「んっ!んんっ……んふぅ……んっ……んんっ!」
松下さんは限界なのか身体を震わせながら舌を絡めた。
「上條くん~、松下さん~!どこ行ったの~!」
松下さんが絶頂しそうになったその時、図書館に俺たちを探す佐藤さんの声が響く。
まずい、やはりトイレには遅すぎると思われて探されている。
「も、もうっ……んっ……んんんっっ……!」
しかしこんな状況でも松下さんは止まることなく果ててしまった。
「あれ、今松下さんの声が近くで聞こえたような……」
今の声で気づかれたようで、佐藤さんがゆっくりとこちらに近づいてくる音がした。
まずい、このままだと確実にバレる!
俺は松下さんから肉棒を抜こうとするが、射精していないためガチガチに太く上手く抜くことができない。
やばい、本当にこのままじゃ……
「佐藤さん、ここは図書館だからあまり大きな声を出したら他の人の迷惑になっちゃうよ」
探しにきた佐藤さんを追ってきたのか、平田くんが佐藤さんに呼びかけたのが聞こえてきた。
「でも、この近くで松下さんの声が聞こえたような気がするんだよね」
「それは本当?佐藤さんは松下さんにメッセージを送ったんだよね、それでもまだ返事がこないってことは図書館にはいないんじゃないかな?」
「うーん、たしかにそうかも。まだトイレなのかなぁ……そういえば」
何かを思い出したかのように佐藤さんが話す。
「昨日松下さん体調悪そうにしてたんだよね。もしかしたら、まだ今日も体調がよくないのかも!」
佐藤さんは腑に落ちたのか平田くんとここから引き返していった。
「あ、危なかった……」
平田くんが佐藤さんを止めてくれなかったら確実に見られていた。
俺も今のことで理性が戻ってきて、なんとか松下さんの膣内から肉棒を抜くことができた。
松下さんは今ので疲れ果てたようで、俺に抱っこされたまま眠っている。
「しかし、これはこれで困ったな」
俺は松下さんを一旦本棚にもたれかかるように座らせ、勉強会の方へと戻った。
「あっ、上條くんっ!遅いよ~、みんな心配してたよ!」
席に戻るなり佐藤さんが声にかけられる。
「上條くんも体調が悪かったりするのかな?」
平田くんが俺の顔色を窺いながら尋ねる。
「いやぁ、実はトイレから戻る途中に具合が悪そうな松下さんに会って保健室に連れて行ってたんだよね」
俺は佐藤さんと平田くんのさっきの会話を聞いて、とっさに考えた嘘を伝えた。
「え、そうだったの!上條くん超優しいじゃん!顔もかっこよくて勉強できて優しいとかイケメンすぎ」
佐藤さんが俺をだだ褒めする。転生してたしかに前よりも心なしか容姿がよくなった気がしていたが、実際に言われるのは初めてだな。
「でも、松下さんが心配だね。私ちょっと保健室行ってくる!」
保健室に行こうと立ち上がる佐藤さんを手で制止する。ここで佐藤さんが行ったところで松下さんは保健室にはいないので無理にでも止めないといけない。
「あんまり大勢で行ったら迷惑になるし、今はゆっくり休んでもらうのが一番だと思う。俺は赤点の心配はほとんどないから、松下さんのことは俺に任せてみんなは勉強に集中して欲しい。それでいいかな?」
俺が佐藤さんとみんなに視線を向けると、平田くんは納得したようで頷いて周りに尋ねた。
「じゃあ、松下さんのことは上條くんに任せてもいいかな?」
「平田くんがいいなら賛成、でも上條くんってもしかして松下さんのこと……」
勉強会に参加していた軽井沢さんが別の話題に話を移行させようとする。
「え……そうなの、上條くん?」
佐藤さんが複雑な表情で俺の顔を覗く。
「な、なにが?」
なんとなく言いたいことはわかるが、ここはあえて気づかないふりを通す。
「いやだから……」
佐藤さんはわかるでしょ?と言いたげな目でこちらを見てくる。
「ほら、上條くんも困ってるよ。そろそろ時間も遅いし帰らないと」
平田くんが助け舟を出してくれたのか話題を変えてくれてそのまま帰る流れになった。
それにしても、もう6時過ぎか。
松下さんといろいろあったっていうのもあるけど、時間が立つのはあっという間だな。
「上條くん。ここの片付けは僕たちでやっておくから松下さんのところに行ってあげて」
平田くんは俺に気を使ってくれたのか、その場を引き受けてくれた。
周りに気を配りながら、みんなをまとめることができるなんて。これぞ本当のイケメンに相応しい男だよ。
俺は平田くんの言葉に甘えて松下さんのもとに向かった。
さっき座らせた本棚に行くと松下さんはどうやらまだ眠っているようで、さっきと変わらない様子だった。
「さて、どうしたものかな」
俺は松下さんの肩を揺すって起こそうと試みる。しかし起きる様子はまったくない。
この状態なら松下さんに何をしてもバレないのでは?そんな悪い企みが頭に浮かぶ。
俺は座らせた松下さんのスカートをチラッと捲ってみる。
すると空色の可愛らしいパンツが姿を覗かせる。
これはやばい。さっきまでセックスをしていたがパンツは見ていなかった。
松下さんが無防備な状態で見るパンツに興奮してしまっている。
「ちょっとくらいなら……」
パンツをずらしゆっくりと指を挿入してみるとヌメッとした感触が指に伝わってくる。
「んっ……ふぅっ……!」
感じているのか微かに声が漏れる。
俺はもう片方の手で口を軽く抑えながら秘部を弄る。
「んっ!んんっ……ぷはっ!」
俺もペースが上がってきて弄る速度を上げていると、松下さんの意識が覚醒し途端に自分の手で秘部を抑える。
「かっ…かみじょうくぅんっ!」
俺は慌てて指を抜き、松下さんから離れる。
だが松下さんの顔は快感かはたまた怒りなのか紅潮し股をもじもじしながら俺を睨んでいる。
「いったいどういうつもりなのかな?」
「それは……えっとぉ……」
俺が言い淀んでいると松下さんが俺に顔を近づける。
「寝ている人を弄ぶなんていい度胸だね、上條くん」
「ご、ごめんなさい……」
「罰として、今日の夜は奢ってもらうよ」
「そ、それでいいんですか?」
「私がいいって言ってるからいいの。じゃあ、またあとでね」
松下さんは俺の頬を軽くつついて図書館を出ていった。
俺もひとまず図書館を出て帰路についた。程なくして松下さんから連絡があり19時半にファミレスで集合とのことだ。
ファミレスならポイントもそこまで使わないし、松下さんが配慮してくれたのだろう。
時間があったので一度部屋に戻ってシャワーを浴びてから向かった。
それにしても性欲がやばい、さっき松下さんに図書館でフェラされて一度出しているがセックスでは出さなかったし正直消化不良だ。
寮に戻った時に賢者になるんだった、と後悔してももう遅い。時刻は約束の19時半前、俺はファミレスの前で松下さんを待つ。
俺が暇を潰すために携帯端末に視線を落としていると、程なくして私服姿の松下さんが俺の前に現れた。
松下さんの私服は可愛いな、いや綺麗といった方が適切だろうか。制服も高校生らしくていいものだが、私服には人それぞれの個性が出てその人の趣味趣向がわかるというものだ。
「おまたせ、待った?」
「いや割と今きたところだよ」
俺が松下さんを下から上へと舐めまわすように見ていると松下さんがたじろいだ。
「ちょっと視線が気持ち悪いんだけど」
「え、うそ!顔に出てた?」
「うん、上條くんもやっぱり男の子なんだね」
松下さんがわかりやすくため息をつく。なんかショックなんだけど……
俺と松下さんはファミレスに入り夕食を共にした。
「ちょっと前から気になってたんだけど……」
松下さんが小声でひそひそと尋ねてくる。
「その、男子っていつもゴム常備してるわけ?」
「うぇっ!」
松下さんから思わぬ質問が飛んできたため、変な声を出してしまった。
「よく考えたら上條くん、いつも持ってるなーって思って」
ジト目で松下さんがこちらを見てくる。
「いやぁ、まあいつ何があるかわからないしさ?」
「それでも図書館に持ってくるのはどうかと思うよ」
「これは朝コンビニで買ったのをたまたまポケットに入れてて……」
これはマジだ。俺は『発情』の発動条件を知らないから、発動させたのは故意ではない。
その後、盛ってしまったのは否定できないけど。
「朝コンビニで買った、ねぇ……」
「な、なんです?」
「いやぁ?上條くんやる気満々だったんだなぁって」
松下さんがニヤニヤと笑みを浮かべながらこっちを見てくる。
確かにこれは松下さんとまた何かあったらと思って買ったものだけど、そうだけど
も。
「でも今回だって松下さんからでしょ?」
「なっっ!」
よし照れた。
松下さんが俺を求めたのは『発情』のスキルによるものだから、ちょっと違うかもだけど……少しくらいからかっても罰は当たらないよね。
だが思っていたよりも効果覿面だったようで松下さんが口をもぐもぐして黙ってしまった。
ああ見えて意外と気にしているようだ。口では俺のことをからかってはいるが、相手に性行為を迫っている自分が恥ずかしいのだろう。もしかして、それをごまかすために俺ちょっかいをかけているのか?
「で……その、男子っていつも持ってるわけ?」
松下さんは俺がコンドームを常備しているのが気になるのか、ただ話をすり替えたいだけなのか質問を繰り返した。
実際のところ、前世の俺は別に高校にコンドームを持っていくような生活は送っていなかった。
しかし、自称神の幼女が相手を発情させるスキルを与えたとか言ってきたから念のため買ったというわけだ。
でも、コンドームが学校の管理する施設で買えるというのはなんとも不思議なことだ。
たしか初日に生徒との不純異性交遊は禁止みたいなことを言っていた気がする。
しかし生徒が簡単にコンドームを入手できる環境がある。
それはなぜだ?もしかしてコンドームの購入をした生徒には隠れたペナルティがあるのか?それとも他の理由があるのだろうか?
今の状況では、まだなんとも言えない状況か。学校内での男女間の問題、少し気にして生活した方がいいかもしれない。
俺と松下さんはその後、クラスの勉強の進捗なんかを話してファミレスを後にした。
「ちょっと遠回りしない?」
松下さんの提案に乗り、ファミレスからまっすぐ寮には向かわずにこの時間帯人通りの少ないであろう道を通って戻ることにした。
「今日はご馳走さま」
松下さんは俺の隣を歩きながらにっこりと微笑む。
この顔が拝めるなら奢った甲斐があったなと思える。(奢ることになった経緯は俺のイタズラが原因なのだが)
「上條くん、あのね……」
松下さんがなにか言葉を言い出そうとするがそれを一度躊躇う。
「松下さん?」
松下さんは立ち止まり決心したように口を開く。
「私、最近上條くんと2人きりになるとおかしくなっちゃうの。そんな時、上條くんはいつも私を受け入れてくれる。でも、それって不公平じゃない?」
「不公平?」
「自分でも正直よくわからない、もう1人の私が出てきたみたいに上條くんを求めてしまう。でも、だからといってそれは私が上條くんを求めてることに変わりない」
だから…と松下さんは言葉を続ける。
「上條くんも、その……えっちな気分になったら私のこと求めていいよ?」
「松下さん、それって……」
松下さんが黙って頷くのを見て、俺は松下さんの手を引く。
「えっ、ちょっ……今っ!?」
「ごめんなさい、松下さんっ!実は俺限界で……」
茂みに松下さんを連れ出し、そのまま地面に押し倒した。
「ちょ、ちょっと!いくらなんでも、ここはやばいんじゃない?」
「松下さんが人通りの少ない道を選んでくれたから大丈夫ですよ」
監視カメラもここにはないし、バレることはないだろう。
俺は松下さんのトップスを脱がし、ショートパンツをゆっくりと降ろす。
外だから恥ずかしいのか松下さんは手で身体を隠す。
俺も外でするなんて初めてのため、当然恥ずかしさを感じると思っていたのだが……それ以上にさっき消化不良で終わったことで性欲が暴走していた。
なんだか、俺が俺じゃないみたいだ。段々と性欲に飲まれていくような……
「松下さん、隠さなくて大丈夫ですよ」
「でも……こんなところで恥ずかしいよ」
「恥ずかしがる松下さんも可愛いです」
俺は松下さんの胸をブラジャー越しに愛撫すると小さく声を漏らす。
「あふぅっ!」
「子供みたいで可愛いです」
「あっ……やぁっ……んっ」
松下さんの声は撫でるにつれて激しさを増していく。
「だっ……だめぇっ!そのなでかたっ……あふぅ」
「松下さん、こんなに撫でられるの好きなんだ?」
「あっ、あぁっ!あっ……ひぁっ」
松下さんの顔はとっくに蕩けていてまともな言葉が出てこない。
俺が松下さんの服を脱がした時と少し様子が違う、いつの間にか発情したな。
「かみじょうくん、もうでちゃうぅ……」
松下さんは絶頂して草むらに愛液を振りまいた。
「あっ……あぁぁ……」
絶頂した余韻に浸っているのか、松下さんはその場から動けないでいた。
「松下さん、俺のこれ……さっきの図書館の時から治まらなくて」
俺は愚息にコンドームをはめて、松下さんの秘部に近づけて一気に挿入する。
「あっ……んあぁぁぁぁっ!」
「しっ、締まるっ!」
松下さんの膣内の締め付けがよく、俺の愚息が子宮に引き込まれていく。
「くっ……んぅっ……んふぅっ!」
「き、気持ちいいです……松下さんっ!」
「あっ……はっ!んんっ……あふぅぅ!」
快感からなのか松下さんの身体が跳ね上がる。
「はっ、はげしいよぉ!かみじょうくんっ!」
「松下さんのここが気持ちよすぎるんですよっ」
俺は勢いよく腰を突き出し打ちつけていく。
「ひぅっ!あっ……やばいっ……だめになっちゃうっ!」
「もっと駄目にしてあげますよ」
俺は腰を動かしながら松下さんの胸に優しく触れる。
「あっ……むねといっしょはだめぇっ!んっ……んうぅぅっ!」
「松下さんの乳首立ってますよ?」
「いやぁっ、いわないでぇ!」
俺は胸を揉みしだきながら腰の運動を加速していく。
そろそろ俺も限界が近いな。
「松下さんっ、出ますっ!」
「んっ……ふぅぅぅっっ!あついのがくるっ……ああぁぁぁぁっ!」
コンドーム越しに松下さんの子宮に精液を注いでいく。
松下さんもほぼ同時に絶頂したようで普段の松下さんからは考えられないような嬌声を上げる。
俺も射精したことで満足しズボンを上げようとする。
「か、上條くんっ!ちょっと待って」
絶頂したばかりの松下さんがズボンを上げる俺の手を掴んで制止する。
「上條くんのおちんちん……」
「ま、松下さんっ?!」
松下さんは口を近づけフェラを始めた。
「こんなことされたら、また……」
俺の愚息は再び大きさを取り戻していき松下さんの口の中を占有していく。
「んっ……ちゅぱ……」
ジュボジュボとした音を立てながら亀頭を舐めながらフェラを続ける。
「き、気持ちいいっ……」
「んふぅ……んっ……ちゅぷっ、ちゅるっ」
フェラが前よりも上手くなっている。気持ちよくてすぐ出てしまいそうだ。
「ちゅぱっ……んちゅっ……」
「松下さんっ!で、出るっ!」
俺は松下さんの口内に思い切り射精した。
松下さんは口を開けながら精液をだらしなく垂らし、上目遣いでこちらを見てくる。
なんてエロい表情なんだ、完全にメスの顔をしている。
「行為に夢中になってたけど、もう9時近いな。さすがに寒いしそろそろ帰ろう」
だらしない格好の松下さんにそれとなく服を着せていると、発情が治まったのか慌てて松下さんが服を抑えた。
「もうっ、こんな外でするなんて野蛮人なの?」
「つい我慢できなくて……」
「約束したからいいんだけど、外はちょっと恥ずかしいよ」
松下さんは小さく溜め息をつきながら顔を赤らめる。とても可愛い。
「じゃあ、もう遅いし帰ろっか」
俺と松下さんは2人並んで寮へと戻る。
その途中、なにやら物音がしたため様子を窺うため、俺と松下さんは音のする方へゆっくりと近づいた。
人影が見えたため、念のため茂みに隠れながら進むと人の話す声が聞こえてくる。
「いい動きだな。立て続けに避けられるとは思わなかった。それに、俺が何をしようとしたのかも、よく理解している。何か習っていたのか?」
「ピアノと書道なら。小学生の時、全国音楽コンクールで優勝したこともあるぞ」
話している主の声はどちらも聞いたことがあり、それに片方は俺のよく知る声だった。
俺のよく知る声の主、それは綾小路くんである。
そしておそらくもう1人は生徒会長の堀北学だ。入学式や部活動紹介の場で声は何度か聴いている。
だが、そんな2人がいったいこんな夜中になにをしているんだ?
俺は様子が気になって2人に近づこうとするが、慌てて松下さんに口を抑えられて止められる。
「ちょっと待って、もうちょっとここで様子を見た方がいいよ」
松下さんが小声で俺を説得してその場に踏みとどませる。
「お前もDクラスか?中々ユニークな男だな。鈴音」
「堀北と違って、無能なんでね」
鈴音?まさかここには堀北さんもいるのか?
おいおい、いったいこれはどういう状況なんだ?
堀北生徒会長と堀北さんと綾小路くん。普段から綾小路くんは堀北さんと仲が良さそうに見えるし……
もしかしてあれか?
堀北生徒会長は堀北さんのお兄ちゃんで、『妹と付き合うなら、俺を説得してみろ』みたいなそういうシチュエーションなのか?
まさか、綾小路くんは堀北さんのことが……
「鈴音、お前に友達が居たとはな。正直驚いた」
「彼は……友達なんかじゃありません。ただのクラスメイトです」
あっ、きっぱり否定されちゃった。綾小路くん、ドンマイ。
「相変わらず、孤高と孤独を履き違えているようだな。それからお前。綾小路、と呼ばれていたな。お前が居れば、少しは面白くなるかも知れないな」
あれ、もしかして堀北生徒会長に認められた?おめでとう綾小路くん!
「上のクラスに上がりたかったら、死にもの狂いで足掻け。それしか方法はない」
堀北生徒会長がその場から立ち去る音がした。
「最初から、聞いてたの……?それとも偶然?」
「いや、なんつーか、半分偶然だ。自販機でジュース買ってたら外に行くお前が見えてさ」
堀北さんに綾小路くんが問い詰められている。
どうやら最初は堀北生徒会長と堀北さんの2人が会話をしていたようで、そこに途中から綾小路くんが加わり喧嘩になったようだ。
どうして喧嘩になるんだ?まったくわからない。
「テストの点数をわざと揃えたり、ピアノや書道やってるって言ったり。あなたのこと良く分からない」
テストの点数をわざと揃える?綾小路くん、そんなことをしてたの?いったいなんのために?
「戻りましょう。この場を誰かに見られたら誤解を生みかねないし」
ごめんなさい、思いっきり見てるというか聞いてます。
「あのさ……お前、本当にもう勉強会はいいのか?」
「どうしてそんなことを聞くの?」
須藤くんたちの勉強会のことか、図書館で見た通りやはり上手くいってないみたいだ。
しかし、もう勉強会をするつもりはないのか。それだと須藤くんたちの赤点フォローはやっぱり平田くんのグループでやることになりそうだな。
「私は赤点保持者に時間を割くだけ無駄だと判断した」
「須藤は平田たちから距離を置いてるぞ。勉強会に参加するとは思えない」
「私には無関係ね。それに、退学が迫れば、四の五の言ってられないでしょうし。それでも平田くんにすり寄れないなら、退学してもらうだけ」
堀北さんの出した結論はとても冷たくドライだった。
しかし、堀北さんの言っていることも理解はできる。今のDクラスは不良品の集まりだ。
Aクラスや上のクラスを目指すなら、意欲のない人間は邪魔になるかもしれない。
だからこそ、この機会に意欲のない人間はこの時点で退学してもらうというのがおそらく堀北さんの考えだ。
「堀北、その考え方は間違ってるんじゃないか?」
しかしその考えはすぐに綾小路くんに否定された。
「赤点組を救うメリットなんて、何もありはしないわ」
「確かにメリットは少ないかもな。だが、デメリットを防ぐことは出来る」
「……デメリット?」
「学校側が、お前の考えに辿り着かないとでも思っているのか?遅刻や授業中の手遊び一つでマイナスポイントを付ける連中だぞ。クラスから安易に退学者を出してみろ。一体どれくらいのマイナスポイントが付けられると思う」
たしかにそうだ。退学者が出ることでペナルティがある可能性は大いにある。それにテストの点数の参照がクラスのトータルだったりした場合、やはり退学者がいる分不利になってしまう。これらはまだ予測でしかないが、退学というのはかなりのハンデになることは間違いなさそうだ。
堀北さんと綾小路くんが話しながら寮の方へと戻っていくので、俺と松下さんも声を押し殺しながら後を追う。
「お前の欠点を教えてやるよ。それはお前が、他人を足手まといだと決めつけ、最初から寄せ付けず突き放してることだ。相手を見下すその考え方こそ、お前がDクラスに落とされた決定打なんじゃないのか?」
綾小路くんは冷静に堀北さんのことを分析して冷たく言い放つ。
こんな綾小路くんは初めて見た。いつもはもっと大人しくて堀北さんにいいようにいじられている。
そんな綾小路くんと堀北さんの立場が逆転して、完全に綾小路くんのいいように言われている。
「まさか、綾小路くんに言いくるめられるなんてね。私は自分自身のために須藤くんたちの面倒を見る。彼らを残すことでこれから先有利に運ぶことに期待しての打算的な考え。それでもいい?」
「安心しろ。お前がそれ以外で動くとは思ってない。その方が堀北らしいし」
「契約成立ね」
堀北さんと綾小路くんが手を取り約束を交わす。
2人はエレベーターに乗り自分の部屋へと戻っていった。
「なんだかすごいものを聞いちゃったみたいだね」
綾小路くんと堀北さんに見つからないように隠れていた松下さんが立ち上がる。
「まさか、綾小路くんにあんな一面があるなんて思わなかったよ」
今までの綾小路くんのイメージを覆すとまではいかなくても、洞察力の高さと身体能力の高さ、そしてなりより綾小路くんの奇妙さに恐怖すら感じた。
「綾小路くんって、大人しい男子ってイメージだったけど……もしかしたら私と同じ……」
松下さんはぶつぶつと何かをつぶやいている。
「綾小路くんには今後も目を光らせた方がいいと思うよ」
「そうだね。ただの友達じゃなくて、もっと深い関係になれるように頑張るよ」
「深い関係って……」
松下さんがなにを想像しているのかはわからないが、俺はさっきの一件で綾小路くんに更なる興味と恐怖を感じるのだった。
補足
松下千秋
好感度 85→99
評価 好感度がカンストしています。もう完全に堕ちています。
発情条件進捗
条件1 達成
条件2 達成
条件3 達成
条件4 今回の発動回数3回
綾小路清隆
好感度 35→40
評価 接触さえすれば発情させることができるかも……
発情条件進捗
条件1 達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 達成
条件4 未達成
堀北鈴音
好感度 5→5
評価 うん、無理。
発情条件進捗
条件1 未達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
櫛田桔梗
好感度 25→25
評価 あとは好感度だけですね!頑張ればいける!
発情条件進捗
条件1 達成
条件2 達成
条件3 未達成
条件4 未達成
須藤健
好感度 25→25
評価 おい、須藤を攻略する気あるのか?
発情条件進捗
条件1 達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
平田洋介
好感度 25→50
評価 勉強会のおかげで好感度を順調に上げています。この調子で頑張れ。
発情条件進捗
条件1 達成(勉強会の流れで交換した)
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 達成
条件4 未達成
軽井沢恵
好感度 0→5
評価 勉強会でもっと接触しましょう。
発情条件進捗
条件1 未達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
佐藤麻耶(NEW)
好感度 0→30
評価 もしかしてチョロインですか?
発情条件進捗
条件1 未達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 達成
条件4 未達成
篠原さつき(NEW)
好感度 0→15
評価 勉強会で着実に好感度を上げていますね。
発情条件進捗
条件1 未達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
森寧々
好感度 5→10
評価 勉強会の成果が少し現れています。
発情条件進捗
条件1 未達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
茶柱佐枝
好感度 5→5
評価 今回も同じく。言うことがありませんね。
発情条件進捗
条件1 未達成(現状攻略不可能)
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
一之瀬帆波
好感度 10→10
評価 誰か一之瀬さんのこと思い出してあげてください。
発情条件進捗
条件1 未達成
条件2 触れられた回数0回、触れた回数0回
条件3 未達成
条件4 未達成
スキル『発情』発動条件
条件1 対象と連絡先を交換している
条件2 対象に触れられた回数と触れた回数の合計が5回以上
条件3 対象の好感度が50を超えている
条件4 対象と室内で2人きりになる
条件5 対象の手を握る
条件1から条件4を満たしたうえで条件5を行うことでスキル『発情』が発動する
スキル『発情』で発情した相手は30分間の間発情し続ける。
→
スキル『発情』発動条件(熟練度2)
条件1 対象と連絡先を交換している
条件2 対象に1度触れるかつ触れられている
条件3 対象の好感度が40を超えている
条件4 対象の両者が意識のある状態で10分以上2人きりになる
条件1から条件3を満たしたうえで条件4のシチュエーションが発生することでスキル『発情』が発動する
スキル『発情』で発情した相手は30分間の間発情し続け、自分の意思に反して相手に行為を迫るようになる。
裏櫛田のことは主人公は知らないまましばらく進みます