※この作品はR-18です。

ようこそ発情スキルの教室へ   作:ソフロス

7 / 25
3日ぶりくらいの投稿です。
2巻の内容は1巻よりは短くなりそうです。


原作2巻 Cクラス暴行事件
第6話 騒動は気づかぬところで(松下千秋)


 

1

 

時が経つのは早いもので、一学期は残り僅か7月を迎えようとしていた。

最近は特に何事もなく平穏な生活を送れている。

毎日学校に通い、放課後は松下さんと夕飯をともにしたりと夢のような生活だ。

 

しかし、困ったことに最近の俺はポイント不足に陥っている。

理由は明白、コンビニでコンドームを買い続けていたらあっという間にポイントがなくなったというわけだ。

 

そのため、今の俺の昼飯は山菜定食生活。朝と夜はスーパーに売られている無料の食材で自炊をしている。

まあ俗に言う極貧生活を送っているわけだが、それも松下さんとともに食卓を囲えば気にならない。

 

「そろそろ7月だけど、来月はポイント入ってくれるかな?」

「どうだろう、正直ポイントを増やす条件がわからないから、なんとも言えないよね。もちろんポイントは欲しいけどさ」

 

俺はあまり期待はできないと素直に考えを述べる。

 

「ねえ、今日はしないの?」

 

俺の部屋で松下さんと夕飯を食べながら雑談していると、どうやらスイッチが入ったようで

松下さんが蕩けた顔でこちらを見てくる。

 

「ん……んぅっ……」

 

俺と松下さんはそのまま唇を重ね、舌を絡めるようにして求め合う。

十秒間程のキスを何度か繰り返してから顔を離すと

 

「はやく、ほしいな」

 

松下さんから上目遣いで催促されたため、俺はなけなしのコンドームをタンスから取り出す。

キスをしただけで準備ができていたようで、膨張した俺の息子をすんなりと受け入れてくれた。

 

「んんんっっ……はあんっ!」

「もう、声が大きいですよ。さすがにこんなにうるさくしたら隣に聞こえちゃうかもしれませんよ?」

「だっ、だってっ!かみじょうくんがはげしっ!」

 

いくらこの部屋の防音性能が高いからと言って過信しすぎるのはよくない。

松下さんとセックスを繰り返していくうちに、段々と慣れてきたのか松下さんの声が心なしか大きくなっているような気がする。

 

しかし、それはまた俺も似たようなもので、もっと松下さんの気持ちよさそうにする声が聞きたいという感情が湧き上がってくる。

 

「か、かみじょうくん!そこはっ……」

 

俺は松下さんのブラジャーをずらしてふっくらとした胸にある突起を軽く摘まんでみる。

 

「あひっ!かみじょうくんっ!やめっ……」

「ここが弱いんですか?」

 

俺は親指の腹で松下さんの乳首を軽く押す。

すると松下さんは手で胸を覆うようにして隠そうとするが、触られていて力が入らないのか簡単に振り解けてしまう。

 

「ほんとにっ!そこだめなのっ!」

「恥ずかしがる松下さん、とってもかわいいです」

「で、でちゃうぅっ!」

 

膣内から溢れてくるものを見ながら顔を赤くしている松下さんを見て、俺の勢いも加速する。

 

「松下さんっ!俺も出しますね!」

「いまイったばっかだからっ!ま、またっ――」

 

松下さんの中に精液を流し込むと同時に松下さんが二度目の絶頂をする。

 

「はぁ、はぁ……上條くん容赦なさすぎ……」

「ご、ごめんなさい。なんだか抑えが効かなくて……」

「普段は大人しいくせに、えっちなことする時は人が変わったみたいに獰猛なんだから」

 

自分でも不思議なくらいだ、『絶倫』のスキルのせいでもあるんだろうが……

初めて松下さんに迫られた時も身体が勝手にセックスを始めちゃったしな。

俺ってむっつりスケベの部類に入る人間だったんだな、ちょっとショックです。

 

2

 

今日は待ちに待った7月1日。

俺は起床してすぐに端末を確認する。

なぜなら今日はポイントの支給日だからだ。

 

毎月月初にプライベートポイントが振り込まれるため、もし俺たちのクラスポイントが少しでも上がっていたのならプライベートポイントが手に入る。

そんな期待を抱き端末を覗き込んでみたものの、所持するプライベートポイントに一切の変化はなかった。

 

「やっぱりそんな上手い話はないか」

 

それにしても困ったな、これだとコンドームが買えないぞ。

今後も松下さんと行為を続けるならコンドームは必要不可欠。俺の高校生活の行く末はコンドームに掛かっていると言っても過言ではない。

 

「参ったな、生は危険だからさすがにまずいし……」

 

というか、そういえば最近はあのロリ神がまったく出てこないな。

前までは一週間置きくらいで出てきてた気がしたけど、ここ1か月顔を見ていない気がする。

 

まあ夢みたいなものだし、忘れてしまっているだけかもしれないが……

俺は今後の高校生活のことを考えながら学校へと向かうのだった。

登校すると、やはりクラスはポイントのことで話は持ちきりだった。

 

池くんや山内くんが今月もプライベートポイントが振り込まれていなかったと嘆きの声を上げている。

隣の松下さんも「駄目だったね」と少し残念そうにしていた。

俺も松下さんとセックスできる回数が減りそうで残念です。

 

しばらくして茶柱先生が教室に入ってきて、いつも通り朝のホームルームを始めた。

しかしそこで、ポイントについて少し話があった。

どうやら学校側のトラブルで1年生全体にプライベートポイントが支給できていないらしく、今しばらく待って欲しいとのことだった。

 

逆に言えば、ついに俺たちDクラスはクラスポイントが0から上昇したということだ。

発表されたDクラスのクラスポイントは87ポイント。

中間テストのご褒美として全クラスに100ポイントが支給されたらしく、俺たちは日頃の生活態度で13ポイント減らされ、残ったのが87ポイントか。

決して多くはないが無いよりはありがたい。ポイントが支給されたらコンドームの糧にさせていただきます。

 

しかし、学校側のトラブルとはいったいなにがあったのだろうか。

ポイントを支給するのにそんなトラブルが発生するようなことがあるのだろうか。

少しの疑問は残るが、考えても仕方のないことなので深くは考えないようにした。

 

3

 

そして翌日、まだポイントが支給されないなと思っていた最中。

朝のホームルームで茶柱先生からポイントについて重要な話がされる。

 

現在このクラスにポイントが支給されないのは、このクラスの生徒である須藤くんとCクラスの生徒数人が喧嘩をしたためらしい。

騒動の発端は、Cクラスの生徒が須藤くんに喧嘩を売られ、一方的に殴られたとして学校側に申し立てをしたことからだ。

それに対して須藤くんは、Cクラスの生徒数人がバスケ部のレギュラーになりそうな須藤くんに嫉妬して喧嘩をふっかけ、それを須藤くんが返り討ちにしたとして正当防衛を主張するというのが須藤くんの言い分だ。

 

学校側はCクラスの申し立てを受理はしたが、須藤くんの言い分を完全に無視することはできなかったためか、来週の火曜日つまり一週間後に行われる話し合いまでに無罪を証明するようにと猶予を与えたらしい。

 

しかし、これはまた厄介なことになったな。せっかくポイントがプラスになったのに、この騒動でクラスポイントがマイナスになる可能性は0じゃない。

もしも須藤くんの言っていることが本当ならば、Cクラスは虚偽の申し立てをしたことになるため、須藤くんの非はなくなるかもしれない。

 

しかし、須藤くんは普段からあまり素行がいい生徒ではないし、周りが信じてくれるかは微妙なところだ。

事実、今Dクラスの生徒は須藤くんに対して疑いの目を向けている。

茶柱先生は話を終えると教室をすぐに後にして、須藤くんもホームルームが終わると居心地が悪くなったのか外へ出ていった。

須藤くんがいなくなると同時にクラスからは須藤くんに対しての不安の声が募っていく。

 

「少し私の話を聞いてもらってもいいかな?」

 

須藤くんへのヘイトが高まる中、櫛田さんが前に立ち声を上げることで注目を一手に集める。

すると櫛田さんは先ほど先生からあった話を須藤くんが巻き込まれた被害者であることを強調して伝えた。

 

そして、須藤くんとCクラスの生徒が喧嘩をしていた様子を目撃した人がいれば教えて欲しいともお願いした。

 

「僕は信じたい、他クラスの人が疑うならまだ僕も理解できる。だけど同じクラスの仲間を最初に疑うような真似は間違ってると思う」

「あたしもさんせー。もし濡れ衣だったら問題でしょ?とにかく無実なら可哀想じゃない」

 

クラスのリーダー的ポジションでもある平田くんと、その彼女である軽井沢さんもが声を上げたことでクラスは落ち着きを取り戻す。

櫛田さんに平田くん、そして軽井沢さんの3人の意見はクラスの中でもかなりの影響力を持つことが改めて再認識することができた。

 

そして昼休み、なぜか俺は須藤くんたちと食堂を訪れていた。

メンバーは須藤くん、池くん、山内くんに加えて、櫛田さんに綾小路くん、そして堀北さんだ。

端的に言えば、中間テストの時のメンバーである。

 

「堀北。また迷惑かけちまって悪い。でもよ、今回オレは無実だからよ」

 

須藤くんが堀北さんに頼み込むが、堀北さんは容赦なく断りを入れる。

 

「申し訳ないけれど、私は今回の件、協力する気にはなれないわね」

 

堀北さんの言葉に須藤くんは、オレは悪くないんだと主張を強める。

が、それが癪に触ったのか堀北さんは冷たくあしらってその場を後にしてしまった。

その後、櫛田さんも先輩に聞き込みをしに行ったため、必然的に男子だけがその場に残る。

 

「やっぱ高校生活の華は女子だと思うんだよ。そろそろ真面目に彼女欲しいよな。夏に彼女がいれば、一緒にプールなんかにも行けちゃうってか!最高だな!」

 

須藤くんの騒動のことはどこへやら、気づけば話題は彼女の話へ。

 

「つかさ、櫛田ちゃん可愛いからそろそろ彼氏出来そうじゃないか?」

「それを言うなよ山内。けど、まだ男の気配はないぜ、大丈夫だ」

 

池くんがそう言うと携帯を取り出して画面を見せる。

 

「学校からもらった携帯さ、実は友達同士登録してると位置情報がわかんだよね」

 

池くんは携帯を操作して櫛田さんの位置情報を表示させる。

 

「こうやって都度都度確認してるから。休日とかも。そんで偶然を装って話しかけたりしてさ。彼氏の有無を確認してるわけよ」

「いや、それ普通にストーカーなんじゃ……」

 

池くんのとんでもない発言に思わず言葉が漏れてしまった。

それにしても、携帯端末から位置情報がわかるなんて知らなかった。

さっきの櫛田さんの位置情報を見た感じ、かなり正確に位置情報を表示するみたいだ。

 

もし松下さんの位置情報を誰かが検索したら、俺の部屋が表示されるなんてことが起こりかねない。

今度から俺の部屋に松下さんを呼ぶ時は、念のため携帯の電源を切ってもらった方がいいかもしれない。

こんな意味のなさそうな会話の中でも意外と役に立つ情報があるもんだな。

 

放課後になって、須藤くんと堀北さんを除いた5人で情報収集をすることになった。

本当は帰って松下さんとあれこれしたいところだが、ポイントもないし松下さんといると性欲が抑えられなくなるため情報収集に協力することにした。

櫛田さんが堀北さんにも協力してもらうべきだと言って、声をかけに行ったが呆気なく断られたのか戻ってきた。

 

そしてその後は綾小路くんの提案でBクラスに聞き込みをすることにした。

なぜBクラスなのかと言うと、BクラスならばCクラスとDクラスを比較した時にポイント差の開いているDクラスに協力してくれる可能性が高いからと言っていた。

俺たちがBクラスを訪れると、陽キャの集まりまではいかなくとも気のよさそうな生徒たちで賑わっていた。

Dクラスと比較しても、やはり生徒の質が高そうだと感じた。

あまり他クラスの様子を見たことはなかったが、こうも雰囲気が違うんだなと少し呆気に取られた。

 

結局、Bクラスでは目ぼしい情報は手に入らず俺たちは今日のところは諦めて引き返すのだった。

 

4

 

翌日。

昨日は松下さんと身体を重ねなかったため、俺の性欲が大爆発している。

朝から何回かオナニーをすることでなんとか性欲を抑えていたが学校にくる頃には、またムラムラした気持ちが襲ってくる。

教室に入ると、昨日の情報収集の結果を櫛田さんのグループと平田くんのグループで共有している。

しかし、めぼしい情報はどちらもなく進展はまったくと言ってなかった。

 

「一瞬でAクラスになれるような裏技とかあったら最高なのにな」

 

須藤くんの騒動についての情報共有のはずが、また話が脱線している。

どうしてこうも話の話題がころころ変わるのだろうと考えていると、教室の外から茶柱先生が入ってきて言葉を発する。

 

「喜べ池、一瞬でAクラスに行く方法は一つだけ存在するぞ」

「先生……今なんて?」

「クラスポイントがなくてもAクラスに上がる方法があると言ったんだ」

 

俺を含めクラスの全員がその言葉に衝撃を受ける。

 

「この学校にはポイントで買えないものはないと。つまり個人のポイントを使って強引にクラス替え出来るということだ」

「ま、マジすか!?」

「2000万ポイントだ。頑張って貯めるんだな」

 

俺たちの前に突如現れた希望は一瞬にして砕けちった。

が、しかしクラス替えの権利さえもポイントで買えることがわかったのは大きいかもしれない。

今後こういったことをポイントで買う機会がないとも言えない。

そういった時の対応として頭の片隅に入れて置くのは悪くないだろう。

 

「お前たちの中にはまだ部活でポイントが貰っている生徒はいなかったな」

 

そういえばと、茶柱先生が何かのついでのように言う。

 

「ぶ、部活で活躍したらポイントが貰えるんですか!?」

「そうだ。恐らくこのクラス以外ではしっかり伝達が済んでいるはずだ」

 

いやおい、なんでさも当たり前のようにこのクラスだけ伝達されてないんだよ。

 

「ちょ、酷いっすよそれ!もっと早く教えてくれないと!」

 

池くんがそれはないと不満の声を漏らす。

それは俺も同感だ。中間テストの試験範囲といい、今回の部活動の貢献でポイントが貰える話といい、俺たちにだけ伝えられていない情報が多すぎる。

もしそれを知っていたなら、俺だって何かの部活動に入ったかもしれないというのに。

 

「忘れていたものは仕方ないだろう。それに部活動はポイントを貰うためにやるものじゃない」

「いやいやいや、そんなことないですって。その話知ってたら、俺――――」

「部活に入っていたとでもいうつもりか?そんな軽い気持ちで入部して賞を取ったり試合で活躍するだけの結果を出せるとでも?」

 

うっ、まったくもってその通りすぎて何も言えない。

池くんと同じような反応を自分の頭の中で繰り返す。

でも、これで1つわかったことがある。今回の騒動は須藤くんがバスケ部でレギュラーに選ばれるかもしれないという話が持ち上がり、それを妬んだCクラスの生徒が須藤くんに喧嘩をふっかけたという話だった。

須藤くんはバスケ部ですでにレギュラーに選ばれるくらい優れた生徒であるということだ。

 

ということは先ほど茶柱先生の言っていた部活動で貢献した生徒というのに須藤くんが該当する可能性が高い。

やはりここで須藤くんが何らかの罰を受けるのは、このクラスとしても好ましくない状況だろう。

 

「堀北。須藤を救う価値、出てきたんじゃないか?」

 

後ろで綾小路くんが堀北さんを説得しようとしているのか、話し声が聞こえてくる。

もしかして、今茶柱先生がこのタイミングで部活動の話をしたのは須藤くんのためなのか?

頭にそんな考えが一瞬よぎったが、あの先生のことだ。

単なる嫌がらせで伝えるのを先延ばしにした可能性の方が高いな。

 

そして放課後、今日も須藤くんの騒動を目撃した人を探してみたものの見つかる気配は一向になかった。

俺たちは目撃者探しをした後、綾小路くんの部屋に集まりミーティングをしていた。

情報共有をしたものの何の成果もなく、これは方向性を変えるしかないのだろうか、と考えている最中。

玄関からインターホンが鳴る。

 

綾小路くんがドアを開けると、玄関先には堀北さんが立っていた。

さっきの綾小路くんの説得が効いたのかな?なんだかんだ堀北さんは手伝ってくれるんだから、もしかしてツンデレなのかな?

こんなことを口にしたら殴られそうだったので心の中で留めておく。

 

「目撃者に関して進展はあったのかしら」

「いや……まだだけど」

「あなたにだから話すけれど、目撃者のことで少し――」

 

部屋には入らず玄関先で2人で話している。

あなたにだから話す?やっぱり堀北さんって綾小路くんのこと好きな――

 

「あ、堀北さんっ!」

 

2人で話しているのを邪魔するように櫛田さんが堀北さんに手を振る。

 

「ちょっ、櫛田さんっ!今いいところだったのに!」

 

せっかく綾小路くんと堀北さんがいい感じだったのに邪魔しないでよ!

え、もしかして櫛田さんって堀北さんのことが好きな――

 

「上がるしかなさそうだぞ?」

「そのようね……」

 

堀北さんが残念そうに部屋に上がってきた。

やっぱり綾小路くんと2人きりが良かったんだ……

 

「……実りのない努力をしているあなたたちに一つだけアドバイスをしてあげるわ。灯台下暗し。須藤くんの事件を目撃した存在は確かに存在していて、その人物は身近にいる」

 

堀北さんから突然重大な情報が話される。

俺たちが今必死に血眼になって(言い過ぎかもしれない)探している目撃者を既に見つけているような言い方だった。

 

「どういう意味だよ堀北。目撃者って、お前マジで言ってんのか?」

 

自分で目撃者がいたかもしれないと言っていた須藤くんから驚きの声が上がる。

 

「佐倉さん」

 

堀北さんから目撃者の名前が短く伝えられる。

 

「佐倉さんって、同じクラスの……?」

 

佐倉さんって、えっと……ちょっとすぐには顔が出てこない。

勉強会にもいなかったから接点がなかったし、自己紹介の時も正直記憶がないという、していたのかも怪しいところだ。

 

「今回の事件、その目撃者の正体は彼女よ」

「どうしてそんなことが言えるんだ?」

「櫛田さんが教室で事件の目撃者がいると話したとき、彼女、目を伏せたわ。多くの生徒が櫛田さんを見ていたか、あるいは興味なさそうにしていた中、たった一人だけね。自分に無関係ならそんな表情は見せないもの」

 

櫛田さんが話していたあのタイミングでよく周りを見ていたものだ。

あの短い間にそれだけ周りの様子を的確に観察しているなんて流石としか言えない。

ただ、俺たちの捜索していた時間はなんだったんだという虚しさは残るが。

 

「じゃあ、佐倉さんが目撃者の可能性が高いってことで話を進めてもいいのかな?」

「佐倉さんが目撃者で間違いないわ。さっき直接確認したもの。認めはしなかったけれど彼女で間違いないでしょうね」

 

堀北さんに確認をすると、佐倉さんで間違いないと断言された。

 

「やっぱりお前、俺のためにっ……!」

「勘違いしないで。私はこれ以上目撃者探しなんて無駄なことに時間を割いて、他クラスに醜態を晒す真似してほしくない。それだけよ」

「えーっと、それって要は助けてくれたってことだよね?」

「どう解釈するのも勝手だけど、違うとだけははっきり言っておくわ」

 

櫛田さんの問いに違うと断言しているが本当だろうか。

 

「やっぱり堀北さんってツンデレなんですね、綾小路くんだけじゃ飽きたらず須藤くんにまでツンデレムーブかますなんてさすが――」

 

思わず漏れてしまった言葉が逆鱗に触れたようで、すかさず腕を掴まれ投げられる。

 

「う、うわあぁぁぁっ!」

 

ぼふっという音とともに綾小路くんのベットの上に勢いよく振り落とされる。

 

「大丈夫か、上條?」

「う、うん。ベッドから綾小路くんの匂いがする」

 

まったく関係のない綾小路くんのベットの感想を述べてしまった。

 

「あなた、これ以上おかしなことを口にするようなら次はベットじゃ済まないわよ?」

「オレの部屋を上條を投げる場所にしないでくれ」

「それはそうとして、佐倉さんがどこまで知ってるかだよね」

 

櫛田さんが話題を元に戻してくれたおかげで俺は一命を取り留めた。

 

「それは本人に確かめるしかないわね」

「じゃあ、ちょっと電話してみようか」

 

櫛田さんが佐倉さんの電話番号に掛けてみたが、どうやら出なかったようで携帯を閉じる。

 

「ダメ、出ないね。また後でかけてみるけどちょっと微妙かも」

「微妙ってのは?」

「連絡先は教えて貰ったんだけど、よく知らない私なんかに連絡されても迷惑に感じると思うの。実際に話しかけても相手にされてないみたいだから」

「堀北みたいなタイプってこと?」

「さよなら」

 

その言葉が癪に触ったのか、堀北さんは玄関に向かって歩いていく。

 

「ツンデレめ」

「ツンデレだね」

 

須藤くんに同調するように俺も乗っかる。

それにしても櫛田さんでも駄目となると、これはなかなか手強いんじゃないか?

目撃者は見つかったが、佐倉さんから証言をもらえなければ意味がない。

櫛田さんが呼びかけた時に名乗り出なかったということは、この件にあまり関わりたくない理由があるのかもしれない。

 

「ちょっと単純に疑問なんだけど、もし仮に佐倉さんが証言してくれたとして、周りは信じてくれるのかな?」

 

俺は思ったことを口にしてみる。

 

「はあ?なんでだよ、証人がいればオレの正当防衛が認められるだろ」

「いや、そうとも限らない。上條の言った通り、佐倉が証人なら難しいだろうな」

「え、なんでだよ?」

「もし今回の立場が逆で、須藤が学校側に訴え、Cクラス側が無罪を主張する側だったとする。そんな中Cクラスから急にCクラスの無罪を証言すると言うやつがいたらどう思う?」

 

綾小路くんは例を交えて須藤くんたちに説明をする。

 

「そりゃあCクラスのやつらを守るために嘘言ってるって思うぜ」

「それと同じだ。今回、証人がDクラスにいたということは、周りから須藤を守るために虚偽の証言をしていると思われても無理はない」

「虚偽じゃねえって言ってるだろ!」

「落ち着け、オレたちはお前が嘘を言ってるとは思ってない。ただ、周りのクラスや学校側が信じてくれるかが微妙ということだ」

 

須藤くんはせっかく見つかった証人というのにすがりたい気持ちなんだろうが、それは難しそうだ。

もし佐倉さんが、騒動が学校中に広まった初日に名乗り出たならまだ少しは信じてもらえる可能性もあったのかもしれないが、もう名乗り出るには少し出遅れてしまった。

今証人として名乗り出ても、綾小路くんが言ったように須藤くんを庇うために嘘の証言をしたと思われても仕方がない。

 

「まあ、証言のように目に見えないものではなく、形として残るものなら良かったんだが」

 

綾小路くんがそんな言葉を漏らす。

形として残るもの、か。

 

5

 

最近は須藤くんの一件でオナニーしかできていない毎日です。

このままだと俺の股間がずきゅんどきゅん走り出してしまいそうだ。

 

「なにやってるの?」

「ウ○娘っていうゲームなんですけど」

 

隣から俺の端末画面を覗き込む松下さんに短くそう伝える。

ちなみに最近、セックスができていないため博士がやっているウ○娘というゲームに精を出している。(精ってそういう精じゃないよ)

性欲をまぎらわせるためには、なにか別のことをして気を紛らわせることが効果的なはずだからな。

 

「へー、上條くんもこういうゲームするんだ」

 

セックスする時間もない、そしてお金もない。

無料でできて隙間時間に適度に息抜きができるソシャゲはいいものだと最近知った。

前世ではこういった娯楽に触れることがあまりなかったため、正直楽しくもある。

 

「上條くんが育ててる、この○ゼンスキーって子、なんか佐藤さんと雰囲気似てない?」

「え、そう?」

 

俺はまったく似ている気配を感じないが、松下さんはそう感じるようだ。

いったいどこが似ているんだろう。

どことなく声が似ているような気がしないでもないけど?

 

「でもちょっとショックだなー、私じゃなくてこの子に夢中なんでしょ?」

「いやいやそんなことないよ!俺はいつも松下さんが1ば―――」

 

俺は危なくとんでもなく恥ずかしいことを言うところだった。

 

「1……なんだって?」 

「いやいやなんでもないよ!」

 

そんなこと言えるはずもない。俺と松下さんは別に付き合っているわけでもないんだし、急に俺が「松下さんが1番好きです」とか言ったら気持ち悪い奴だと思われるに決まってる。

発情してる時の松下さんになら伝えられるかもしれないけどシラフはちょっと怖い。

 

「今日も須藤くんの騒動の目撃者を探すの?」

「うーん、どうだろう。進展はなくはないんだけど……」

 

佐倉さんのことは教室で話すのが少し躊躇われたため、口には出さないでおく。

 

「あの…さ……もしよかったらなんだけど」

「探すのを手伝ってって?」

「あはは、松下さんにはお見通しですね」

 

俺の考えは見透かされているのか、俺が口にするよりも先に松下さんから提案をされた。

 

「じゃあ放課後一緒に行こっか」

「はい!」

 

放課後になり、俺と松下さんは2人で教室を後にする。

 

「ちょっとお手洗い行ってきてもいいかな?」

 

松下さんがそう言うので、俺は教室の前で待つことにした。

 

「佐倉さんっ」

「……な、なに……?」

「ちょっと佐倉さんに聞きたいことがあるんだけどいいかな?須藤くんの件で……」

 

教室の前で待っていると、中から櫛田さんが佐倉さんに話しかけている声が聞こえてくる。

昨日、綾小路くんが佐倉さんが証人になってもあまり意味がないと話していたけど、櫛田さんは僅かでも可能性を捨てたくないのか話しかけることを決めたようだった。

 

「ご、ごめんなさい、私……このあと予定あるから……」

「そんなに時間取らせないよ?大切なことだから話をさせてほしいの。須藤くんが事件に巻き込まれた時、もしかしたら佐倉さん近くにいたんじゃないかって……」

「し、知らないです。堀北さんにも言われたけど、私全然知らなくて……」

 

櫛田さんは佐倉さんに詰め寄るが、一方佐倉さんは今すぐにでも帰りたいというオーラが溢れている。

 

「もう……いいですか、帰っても……」

「今から少し時間取れないかな?」

「ど、どうしてですか?私、何も知らないのに……」

 

櫛田さんに詰め寄られる佐倉さんは確かになにかを隠しているようだった。

しかしこのまま櫛田さんが聞いても話は平行線だろう。

 

段々とクラス内で櫛田さんと佐倉さんの会話が目立ち始めている。これは佐倉さんにとっておそらくストレスになっているだろう。ここはひとまず佐倉さんを帰した方がいい。

俺はそう判断して教室に入る。

 

「櫛田さん、あんまり無理に誘う必要はないんじゃない?無理して話してもらっても、その発言の信憑性が低くなっちゃうしさ」

 

俺は櫛田さんを諭す流れで話を動かす。

 

「そ、その私は何も知らないので……さ、さよなら」

 

俺が櫛田さんに話している間に佐倉さんが席を立ち走っていく。

 

「で、でも何もしなかったら須藤くんが停学になっちゃうかもしれないんだよ!」

「それは別のやり方だってあるはずだよ。それに、佐倉さんを証人にするのは逆効果になる可能性もある。俺は佐倉さんを証人にするのは正直乗り気じゃない」

 

俺は櫛田さんにそれだけ言って教室を後にする。

周りで見ていた須藤くんは少し不満そうな顔でこちらを睨んでいるが無視して歩き出す。

外に出ると、教室から逃げるように走る佐倉さんとトイレから出てきた松下さんがちょうどぶつかるというシーンを目撃した。

 

「きゃっ!」

「あっ!」

 

櫛田さんから逃げる勢いで前をよく見ていなかったからか、トイレからちょうど出てきた松下さんに気づかずぶつかり転んでしまったようだ。

スカートが短いため、松下さんのスカートから少し水色のパンツがちらりと見える。

ラッキースケベって実在したんだ!ありがとう世界。

 

「嘘……映らない……」

 

少し遠くてあまりよく見えないが、どうやらぶっかった衝撃で佐倉さんのデジカメが落ちて壊れてしまったようだ。

 

「ごめんね。私の不注意で」

 

松下さんは佐倉さんにそう謝るが、実際のところ不注意だったのは佐倉さんの方だ。

櫛田さんから逃げるためとはいえ、前もよく見ずに走っているのが悪い。松下さんはたまたまトイレからちょうど出てきただけで、細心の注意をしない限り衝突は避けられなかった。

 

「違います……不注意だったのは、私ですから……」

「いや、でもカメラ壊れちゃったみたいだし……」

 

松下さんはぶっかったことで壊れてしまったデジカメを気にしているようだ。

 

「それは……多分大丈夫なので……すみません、さようなら」

 

佐倉さんは松下さんと話している間に櫛田さんがこないか心配なのか逃げるように立ち去った。

 

「今の子って同じクラスの……佐倉さん、だっけ?」

 

松下さんは逃げていく佐倉さんの影を黙って見つめるのだった。

 

6

 

思わぬハプニングもあったが、ようやく松下さんとのデートもとい須藤くんを助けるための手立てを探す調査が始められる。

まあ調査といってもあてはないのだが、ひとまず事件現場である特別棟へとやってきた。

 

「ここが特別棟か、この学校に来てもうしばらく経ったけど、ここに来るのは初めてな気がします」

「あんまり人通りも少なそうだしね、たしかにここなら事件を起こすのには都合がいいのかもね」

 

松下さんは特別棟を見渡しながら冷静に分析する。

 

「この事件はなるべくしてなった。そう考えてよさそうだね」

「須藤くんをバスケ部のレギュラーから外すために騒動を起こしたってこと?」

「どうだろう、それだけのためにこんなことするのかな?」

 

Cクラスの生徒が須藤くんのレギュラー入りを妬んだ。それだけのためにこんなことをするか?

須藤くんの話だと、バスケ部以外にも石崎くんという喧嘩に強い生徒がいたらしいし妙な点が多い。

 

これはちょっとした嫌がらせと言うには規模が大きすぎる。

となると、この事件はCクラス全体で動いているのか、Cクラスの誰かが糸を引いているのか。その二択になってくるだろう。

 

「あっ……」

 

と、そんなことを考えていると後ろから微かにだが小さな声が聞こえてくる。

 

「あれ、佐倉さん?」

 

気づかれていないと思っていたのか引き返そうした佐倉さんだったが、俺に呼び止められたことで渋々だが俺たちの前に姿を現した。

 

「こんなところでどうしたの?」

 

何もない生徒が特別棟にくるなんて珍しいこともあるものだ。と、脳天気に考えることもできるがタイミング的にも須藤くんの騒動が関係していそうだ。

 

「……あ、えと……写真を撮るのが趣味で……それで……」

「こんな何もないところで?」

 

思わず疑問に思ったことを口にする。

 

「いや……その、風景ではなくて……えと……」

 

困ったように口をもごもごとしている。

やはり何かを隠している。写真を撮るのが趣味というのは、ここにきた理由をごまかすためなのか?

 

いや、でもさっきデジカメを持っていたことから、実際写真を撮るのが趣味というのは間違いないか。

 

「佐倉さん、さっきはごめんね。私がカメラを壊しちゃって……」

 

松下さんは申し訳なさそうに謝る。

 

「いえ、私が不注意だっただけなので……だから……」

「もしよかったら弁償させてもらえる?」

 

松下さんはお詫びにと、デジカメの弁償を申し出る。

 

「それは……」

 

佐倉さんは悩んでいるのか無言の時間が流れる。

 

「……その……1人で修理に行く勇気がなくて……」

 

しばらくして佐倉さんが沈黙を破った。

 

「えと、じゃあ一緒にカメラの修理に行く?」

 

この後、週末に家電量販店でデジカメの修理をしに行くという方向で話がまとまった。

 

「じゃ、じゃあ私はこれで……」

 

結局、佐倉さんは写真を撮らずにこの場を逃げるように去っていった。

俺と松下さんは佐倉さんが特別棟からいなくなったのを確認して、もう一度辺りを見回す。

須藤くんの騒動、改めてこの事件の解決の糸口を探る。

 

「やっぱり簡単にはいかなそうだね」

 

松下さんが黙り込む俺を見て声をかける。

 

「うん。綾小路くんが形として残るものなら良かったのにって言ってたけど、そんな都合のいいものがあったら学校側も審査に時間かけないだろうしね」

「形に残るものか、監視カメラとかそういうのね。私たちの教室にはあったけど、ここにはないみたいだからね」

 

監視カメラか、やっぱりそういう証拠が残りそうな場所を避けて須藤くんを呼び出したわけだ。

わざわざ特別棟に呼び出した。これは学校側に見つかったら不利なものがあると断言しているようなものだ。

 

頭の中で須藤くんを助け出すための手立てを考え、思考を張り巡らせる。

そうして一つの考えに辿り着こうとしたその時。

 

「ねえ上條くん、ここ暑くない?」

「え?」

 

突然耳元に松下さんの吐息がかかる。

 

「ま、松下さん。もしかして……」

「上條くん、私……最近してなかったから寂しかったんだよ?」

「ちょ、ちょっと待って……ここはまずいよ!」

「大丈夫だよ、ここ監視カメラもないって言ったでしょ?」

 

たしかに監視カメラはないけど、ここは教室でもないただの特別棟。

近くに人がこないとも限らない状況でこれは……

 

「んっ……」

 

ああもうどうしろって言うんだよ!

 

「あっ…んっ……れぁっ!」

 

無言で口づけをして壁に松下さんを追いやる。

 

「もうどうなっても知りませんよ?」

「んふぅ……」

 

松下さんの唇と首もとの交互に口づけをしてから、ブレザーのボタンを外す。

 

「上からでもいいですか?」

 

俺が優しく聞くと、松下さんは首を横に振る。どうやら直接じゃないと駄目らしい。

俺は頷いてシャツを脱がせると綺麗な形をした胸が露わになる。

久しぶりに触る胸に少し緊張する。

 

「あっ……」

 

漏れ出る声を聞きながら、形のいい適度な大きさの胸を堪能する。

松下さんの胸はとても大きいわけではない。いや、前世で出会った女性と比べるとそこそこ大きい部類に入るかもしれないが。

しかしこの大きさがいいのだ。手で触れて包み込める、この理想的なサイズ。

松下さんは容姿と振る舞いだけでなく胸の大きさまで完璧なのだと、改めて松下さんの非の打ち所のなさに滅入る…いや興奮してしまう。

 

「松下さん、とっても可愛いです」

「んふっ……あんっ!」

 

普段クールビューティーなのに、胸を触られている時の反応はいちいちかわいらしいのずるすぎない?

 

「んっ、胸ばっかりじゃなくて……挿れて欲しいな?」

「声、抑えてくださいね?」

 

こんなところで喘がれたら、俺たちが先生に問い詰められることになってしまう。

それだけは避けなければならない。そうは思いつつズボンのチャックを緩める。

残り1つのコンドームを鞄から取り出し、俺は装着してゆっくりと中に挿入していく。

 

「あっ……入ってくるっ!」

 

松下さんの中はすでにびちゃびちゃでぬるぬるとしている。

 

「あふぅ……んんんっっ!」

 

声を我慢しようと俺のワイシャツの襟の部分を噛み締める。

 

「ちょっとそんなところ噛まないでくださいよ」

 

俺は松下さんの口を自分の舌で塞ぎ、上と下両方の口を攻め立てる。

 

「んっ!んんんっ!んあぁっ!」

「松下さんっ、俺そろそろ……」

「んんっ!んあぁぁっ!」

 

俺が射精しそうになり、口を少し離した瞬間に松下さんも絶頂し声が響く。

しまった!近くを誰かが歩いていたら何事だと、ここにくるかもしれない。

早くこの場を去らないと……

俺は松下さんのシャツのボタンを留めて身嗜みを整える。

まだ松下さんの顔は蕩けているが、今はそれどころじゃない。

この状況を誰かに見られたらまずいのだ。

 

「松下さんの様子が……」

 

まだ顔が惚けたようで、いつもの松下さんはいない。

身嗜みを整えたところで、この『発情』が解除されなければ松下さんは俺のものを求め続けてしまう。

その証拠に今も松下さんの手が俺のチャックをいじっている。

こんなの他の生徒に見られたら松下さんのクールなイメージが壊れてしまう。

 

「松下さんっ!落ち着いて!あとであげますから落ち着いてください!」

「でもっ、上條くんのが欲しいから……」

 

俺の言葉はまったく通じず、松下さんは俺に迫っていく。

 

すると、コツコツと何者かが階段を降りてくる音が聞こえてくる。

ま、まずい。誰かがこっちにくる!

一歩二歩と確実に迫ってくる恐怖に俺の体から自然と汗が湧いてくる。

 

「ねえ君たち、そこで何してるの?」

 

その言葉に鳥肌が立つ。もしかして見られていた?

 

「ちょっと私たちのクラスの生徒とCクラスの生徒が問題を起こしちゃって、それで

実際の現場がどんなところなのかなーって気になって見にきたの」

 

隣にいた松下さんが俺から離れて流暢に喋り出したので俺は呆気にとられる。

でも正直助かった。このタイミングで『発情』が切れてくれなかったら大変なことになるところだった。

 

「なるほどね。男女2人でいるから、てっきり甘酸っぱいデート中かと」

 

うっ、デートよりもっと先のことをしていたなんて口が裂けても言えない。

 

「あはは、それはないよ。私は年上がタイプだから」

 

隣でにっこりとした笑顔で断言される。俺の心にクリティカルヒット。

 

「でもそっかぁ、やっぱり騒動絡みか。私たちのクラスも先生からDクラスとCクラスの生徒で喧嘩があったってことくらいしか聞いてないんだよね」

 

そう話すのはBクラスの一之瀬帆波さん。

前に会ったのは中間テスト前で、これでもう3回目になる。

 

「もしよかったら聞かせてよ。これがCクラスとDクラスだけの問題とは限らないしね」

 

一之瀬さんには以前から入学式の日からの恩もあるし、ここは素直に話すことにした。

 

「なるほどねぇ、そんなことがあったと。昨日BクラスにもDクラスの生徒が来たって、私のクラスの子から聞いたんだけど……これって結構大きな問題じゃない?どちらかが嘘をついてる暴力事件ってことでしょ?真相をはっきりしないとまずいんじゃない?」

「それで実際に現場にきてみたんだけど……」

「成果はあんまりなかったかな」

 

一之瀬さんは何かを考える仕草をした後、俺たちに問いかける。

 

「君たちはクラスメイトとして、須藤くん、だっけ、の方を信じてるんだよね」

 

俺は黙って頷く。

 

「もし須藤くんが嘘をついていたとしたら君たちはどうするの?無実どころか、有罪確定の証拠が出てきたと仮定してね」

 

俺は少し考えるがすぐに答えを出す。

 

「その時は潔く認める……かな。これで下手に嘘をついたところで、バレた時に痛い目を見るのは俺たちだから」

 

一之瀬さんはその言葉を聞いて静かに頷く。

 

「あのさ、もしよかったら私も協力しようか?目撃者探しとか。人手が多いほど効率的でしょ?」

 

思ってもいない救いの手に俺たちは驚く。

 

「協力してくれるのは嬉しいんだけどさ、その見返りとかって何を求めてるのかな?」

 

松下さんは何か裏があるのではないかと考え尋ねる。

 

「見返り?そんなの求めてないよ。ただ、この事件を黙って見過ごすっていうのは他クラスだからってどうなのかなって。それに、もしその話が本当ならCクラスが次に私たちBクラスに似たようなことをしないとも限らないでしょ?」

 

一之瀬さんの言葉に俺たち2人は返す言葉が見つからない。

正直断る理由がなさすぎるため、ここは素直に協力してもらうのが吉だろう。

 

「わかった、じゃあ協力をお願いしてもらってもいいかな?」

「うん、もちろんだよ。じゃあ、上條くんと……えーっと」

「あ、松下。松下千秋、よろしくね」

 

最初は学校生活が今日で終わるかもしれないという恐怖があったが、Bクラスと協力関係を結べるとは思わぬ収穫があったな。

 

「じゃあ、なにかあった時のために二人の連絡先を聞いてもいいかな?」

 

ということで俺と松下さんは一之瀬さんと連絡先を交換して解散した。

 

 

補足

 

松下千秋

好感度 99→99

評価 はい、完全にできてます。

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 達成

条件3 今回の発動回数???

 

綾小路清隆

好感度 45→50

評価 綾小路くんに目を付けられています。

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 達成

条件3 未達成

 

堀北鈴音

好感度 20→21

評価 ほとんど変化がありません。

発情条件進捗

条件1 未達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

櫛田桔梗

好感度 35→33

評価 残念、少し好感度が下がってます。なにか気に障ることでもしましたか?

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

佐倉愛里(NEW)

好感度 0→10

評価 少し好感度が上がりましたね。手堅く好感度を上げていきましょう。

発情条件進捗

条件1 未達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

須藤健

好感度 50→45

評価 あなたのやや非協力な態度に好感度が下がっています。

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 達成

条件3 未達成

 

池寛治

好感度 25→25

評価 特に語ることなしです。

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

山内春樹

好感度 15→15

評価 意外と山内の攻略難易度は高い?

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

平田洋介

好感度 60→60

評価 今回の関わりが…

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 達成

条件3 未達成

 

軽井沢恵

好感度 5→5

評価 語ることなしじゃ。

発情条件進捗

条件1 未達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

佐藤麻耶

好感度 45→45

評価 今回の出番0。

発情条件進捗

条件1 未達成

条件2 達成

条件3 未達成

 

篠原さつき

好感度 30→30

評価 出番がないのう。

発情条件進捗

条件1 未達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

森寧々

好感度 15→15

評価 出番がないのじゃ。

発情条件進捗

条件1 未達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

茶柱佐枝

好感度 15→15

評価 もう少し積極的になってみるといいかもしれんぞ?

発情条件進捗

条件1 未達成(現状攻略不可能)

条件2 未達成

条件3 未達成

 

一之瀬帆波

好感度 13→23

評価 よし、これで攻略へ一歩進んだみたいじゃ。

発情条件進捗

条件1 達成

条件2 未達成

条件3 未達成

 

 

 

 

スキル『発情』発動条件

条件1 対象と連絡先を交換している

条件2 対象に触れられた回数と触れた回数の合計が5回以上

条件3 対象の好感度が50を超えている

条件4 対象と室内で2人きりになる

条件5 対象の手を握る

 

条件1から条件4を満たしたうえで条件5を行うことでスキル『発情』が発動する

スキル『発情』で発情した相手は30分間の間発情し続ける。

 

 

スキル『発情』発動条件(熟練度2)

条件1 対象と連絡先を交換している

条件2 対象に1度触れるかつ触れられている

条件3 対象の好感度が40を超えている

条件4 対象の両者が意識のある状態で10分以上2人きりになる

 

条件1から条件3を満たしたうえで条件4のシチュエーションが発生することでスキル『発情』が発動する

スキル『発情』で発情した相手は30分間の間発情し続け、自分の意思に反して相手に行為を迫るようになる。

 

 

スキル『発情』発動条件(熟練度3)

条件1 対象と連絡先を交換している

条件2 対象の好感度が40を超えている

条件3 対象の両者が意識のある状態で5分以上2人きりになる

 

条件1から条件2を満たしたうえで条件3のシチュエーションが発生することでスキル『発情』が発動する

スキル『発情』で発情した相手は10分間の間発情し続け、自分の意思に反して相手に行為を迫るようになる。以降対象が使用者に対して性的興奮を感じやすくなる。




ヒロインを早く増やしたいとは思っているんです。
タグにハーレムとか付けてるのにまったくヒロインが増えていないのは申し訳ないです。
もう少しお待ち下さい!

あと今後は週1から週2くらいになると思うのでよろしくお願いします。

※アンケートやってるので、もしよろしかったらお願いします。
ちなみに私は松下さんと長谷部さんが推しなので贔屓する可能性が高いです。
それと、4巻の船上試験まではなんとなく話を決めてるので、アンケートの上位キャラが必ず次のヒロインになるとは限りませんのでご了承ください

小野寺がダブってるのはただのミスなので、小野寺は2つを加算します。

求められているヒロイン候補

  • 佐藤麻耶
  • 佐倉愛里
  • 森寧々
  • 篠原さつき
  • 長谷部波瑠加
  • 小野寺かや乃
  • 王美雨
  • 櫛田桔梗
  • 軽井沢恵
  • 堀北鈴音
  • 小野寺かや乃
  • 平田洋介
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。