「えぇ、いきなり最強フォームにはならないのかよぉ、オジサン!!」
「言っていろ」
そうしながら、眼前にいる俺のパートナーと名乗る女からの攻撃を受け止める。
ブーストフォームⅡを選んだのは、決して油断ではなく、一応は理由がある。
それは、レーザーブーストフォームは、リミッターがあるからだ。
「ほらほらぁ!」「そんなのでは、砕けるか!」
そのまま、こちらに攻撃をしてくる骨に対して、俺は拳に炎を灯しながら、殴り返す。
レーザーブーストフォームの特徴は、簡単に言えば、俺がこれまで使用してきた技を再現する事に特化している。
レーザーレイズライザーを使用する事で、その武器を光で再現。
同時に、俺の身体を、その技に適した形に変換する事が出来る。
つまりは、本来ならば、その姿でしか発動する事が出来ない力も、レーザーブーストフォームであれば、それを使用する事は出来る。
だが、言い換えれば、それは技を放つ時のみ。
普通の戦闘時には、俺が普段使っている刀を模した形態が一番適している。
「おらおらぁ、まだまだこれからだろうがぁ!!」
そして、必殺をそんなに連続では放てない。
だからこそ、レーザーブーストはとっておきの姿である。
そういう意味で、俺の身体のリミッターを外し、身体能力を極限まで高めるブーストフォームⅡの方が、この状況は適している。
眼前にいる奴は、俺の想像以上に厄介だ。
「いやぁ、本当に面白いねぇ、オジサン!!」
そう、俺に攻撃を行っている彼女は、まるで俺の行動を全て読むように行う。
その動作は、俺にとっては異様で、それでいて戦いにくい。
俺の全てを読み切り、それに対応した動きをしてくる。
そんな相手の行動が読めれば、こちらもそれに対応する事は出来る。
だが、それを行う事が出来ない俺は、どうしても相手の動きに後れを取る。
そして、そんな相手に、俺は勝てるのか。
「まぁ、この程度、どうって事ないか」
「えっ?」
俺の言葉になぜか、彼女が反応した。
「この程度って言うけど、勝ち目はないんだよ? 絶望しないのぉ?」
そう、問いかけてくる。
それに対する答えなど決まっている。
「俺からしたら、日常と変わらないぐらいの出来事だよ。何よりも、この程度で絶望なんて、笑わせるぜ」
そう、俺が呟く。
その答えを聞くと共に、彼女は。
「そんなの、どんな人生だった訳」
彼女はゆっくりと俺の方に近づく。
「あなたの人生! 一体どんな絶望があったのかしらぁ!」
「えぇ」
その奇妙な奴と、これから戦わなければならないようだ。