「それで、どうするオジサン?」
先程まで戦っていた相手は、俺の方に笑みを浮かべる。
正直、一緒に戦う仲間というのは、信用が出来ない。
「あれぇ、信頼していない感じ?」
「いきなり襲い掛かってきたのもそうだが、俺と一緒にいる理由も絶望を知りたいと言われた相手を信頼出来るとでも」
「えぇ、こんな可愛いギャルを相手に、酷くないですかぁ?」
そう、言ってのけるが、その瞳はかなり怪しい。
「まずは、名前を教えろ」
「仕方ないですねぇ」
そう、彼女は構える。
「私の名はぁ、仮面ライダーモノクマこと江ノ島盾子ちゃんですぜぇ、旦那ぁぁ」
そう、名乗った。
江ノ島の、その瞳はグルグルと渦巻いている。
それが、普通じゃない事だとは分かった。
だが、その相手が俺に向けてくる殺意は本物で、今まで相手にしてきた連中とは、どこか違う。
「さて、旦那が気になると思うけど、この世界でのルールだねぇ」
そう、言うと江ノ島は既に理解しているようだ。
「もぅ把握しているのか」
「えぇ、まぁ絶望的に分かりやすいルールですけど」
そう、江ノ島はため息を吐く。
だが、分からない。
「なぜ、既にそのルールを把握しているんだ」
俺は、その疑問を問いかける。
「私って、本当に飽きっぽいんです。それもありますが、ここで、どう絶望させるのか、自然に分かりましたので」
「絶望って」
彼女は、そのまま近くの建物に目を向ける。
「上から見れば、分かると思います」
その言葉の意味を知る為に、俺はそのまま建物の上に向かう。
そう、俺が上から見た景色。
それは。
「マジかよ」
見渡す限りの絶望だろう。
これまで、ジャマトを多く見たつもりだった。
しかし、そこにいたのは巨大なジャマト。
その数は6体。
「いわゆる、巨人ジャマトですね、はい。あれらを全て、倒せがゲームのルールでしょうね」
そう、江ノ島の奴は先程までの雰囲気を変えながら、言う。
「さぁ、どうする! こんな絶望的な状況で勝てると思うかぁ?」
こちらに問いかける。
「……昔、戦った奴に比べたら、まだ小さい方だ」
「この絶望を小さいなんてぇ、どんな場所で戦っていたのぉ」
そう、笑みを浮かべながら。
「濡れるじゃない」
「えぇ」
そんな江ノ島の態度に、俺はどうすれば良いのか分からない。
「まぁ、けど、この状況から、やる行動は決まっている」
「それはそれは?」
「とりあえずは一体ずつやる」
「結構脳筋だねぇ」
「けど、これしかないからな」
そう、俺はゆっくりと歩き出す。
「どんな風に殺されるのか、楽しみだよねぇ」
「どんな風って、というよりも、最初から絶望に期待するなよ」
「無理でぇす」
そう江ノ島の奴は言う。
「だってぇ、私って絶望的に飽き性だからぁ」
「それは、本当に絶望的に飽き性だな」
そう、俺はそのまま向かう。