※この作品はR-18です。

XDG   作:ボルメテウスさん

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開拓一:混沌へようこそ

悪夢のような光景。

それは、俺にとっては、既に見慣れていた。

初めて、悪夢のような光景を見た時、信じられなかった。

幼馴染みのあいつに誘われた仕事。

それが、後に世界を脅かす脅威になるとは。

その脅威は、未だに俺達の目の前にあった。

しかし、これは、そんな脅威とはまた別の悪夢だった。

 

「また、この会場か」

 

そうしながら、俺は周囲を見渡す。

現実空間とは隔離された異世界に存在・浮遊しているように思わせる。

そして、下を見つめれば、それは幾つもの世界に見える。

 

「皆さん!こんにちわぁ!私はゲームナビゲーターのツムリちゃんでぇす!」

 

そして、その悪夢の案内人が、今、俺達に挨拶をする。

 

「ようこそ!XDGにぃぃ!」

 

そんな、ツムリの後ろから出てきたのは、もう1人の案内人であるブラックジョージ・狩崎。

その名前の意味も、一体何を考えているのか、未だに分からない。

 

「XDG?」

「なんだ、それは?」

 

それに対して、疑問に思うような声が響く。

 

「皆さん、なんだ? それ~。って感じですよね。知らないのも無理はないよねぇ、なんだって、ジャマトは、別の世界から突然現れる脅威なんですからぁ」

「目的も、何もかも不明な、デンジャーな存在!それに立ち向かう為に選ばれたのが、君達、仮面ライダー!そして、その大会こそが、XDG!」

 

そう、ツムリとブラックジョージ・狩崎は次々と言っていく。

 

「あのぉ」

 

そんな最中、1人の人物が手を上げる。

 

「そのXDGって、どういう意味なんですか?」

 

そう、その人物が質問する。

 

「ふふっ、XDG、まぁ、色々とあるけど、まぁ、予測不可能なデザイアグランプリとでも考えてくれたら良いよ」

「デザイアグランプリって、一体」

 

そう、次々と言っていると。

 

「ノンノンノン、それ以上は無駄なお喋りはなしだ。なんだって、ゲームは始まるからねぇ」

「なんだって、これに最後まで勝ち残れば、なんと願いが叶いますから!このデザイアカードにその願いを記入すれば!」

 

そのツムリの言葉に、周囲は湧き上がった。

 

「ほっ本当なのかっ!」

「なんだって、このゲーム、なかなかに凄まじいからねぇ」

「だけど、願いが叶うんだろ、だったら、やってやるよ!」

「俺だって!」

「おいおい、良いのかい?最後まで聞かなくて」

 

そう、周囲が、願いを叶える事が出来る。

そんな人参をぶら下げたロバのように、次々と願いを書いていく。

 

「OKOKOK!それでこそ、仮面ライダーだ。さて、XDGには様々なルールがあるが、今回のゲームに覚えておけば良いルールは二つ!」

 

すると、それに合わせるように、そのまま俺の手持ちにあるスマホ型アイテムであるスパイダーフォンが着信する。

見ると、そこには。

 

「ニカイドウ?仮面ライダーカイマー?」

 

これまでのXDGにはない出来事に俺は首を傾げる。

すると、こちらに声をかけてきた人物がいた。

 

「んっ、そこにいたのはあんたか?というよりも、仮面ライダーネクスだけど、本名はないのか?」

 

そこには、先程、スパイダーフォンに映されていた人物、ニカイドウがいた。

歳としては、俺よりも下のように見える。

手入れはある程度はされているだろう金髪に見て分かるグラマーな格好をしている。

だが、その格好はわりとラフな格好なのか、ジャージを着ている。

 

「まぁ、色々とね、というよりもこれは」

 

そう言っていると。

 

「これこそ、今回から採用されたパートナーシステムだ!運命共同体と言うべき存在であり、パートナーが脱落すれば、自分も脱落するから気をつけるんだよぉ」

「そして、もう一つは、期間内に舞台となる場所から脱出する事!」

「・・・なんで、脱出なんだ」

 

それに対して、問いかけた。

 

「それは、行ってみれば分かるさ」

 

そのブラックジョージ・狩崎の言葉と同時だった。

地面は突然、穴が開き、俺達は落とされる。

 

「なっ!?」

 

驚きを隠せない最中、下を見つめる。

 

「っ」

 

そこに広がっている街の光景はまさしく地獄だ。

空から落とされた事で、街の様子がよく分かる。

ビルは燃え、煙で下の様子が見えない。

だが、そこで行われているのはただ事ではない。

それを理解するには十分だった。

 

「ぐっ」

 

手に持っていたスパイダーフォンから糸が吐き出され、落下する付近で蜘蛛の巣を思わせる着地台がすぐに造られる。

俺はそこになんとか転がる。

 

「おい、ネクス!!無事か!」

 

すると、ニカイドウがこちらに声をかけてくる。

 

「まぁ、なんとかな、にしても」

「あぁ、酷いな」

 

周囲を見れば、その惨劇の酷さがよりはっきりとする。

 

「おいおい、なんだよ、ここは」

 

そうしていると、声が聞こえる。

 

「お前は、ピッツか?」

 

すぐに、俺はスパイダーフォンの画面を見る。

そこには、ピッツという名があった。

 

「お前達は、確か、あそこにいた、なぁこれっていった」

 

そう、呟いた瞬間だった。

ピッツの言葉が途切れたのは。

 

「っ!?」

 

俺とニカイドウは、すぐに構えた。

見ると、ピッツは。

 

「あっがあぁぁぁああぁぁ

 

悲鳴を上げていた。

何かに襲われている。

その正体をすぐに確認する事が出来た。

ボロボロな衣装を身に纏っており、これまで見た事のないタイプだが。

 

「ジャマトっ」「こいつらがっでもっ」

 

そうしている間に、スパイダーフォンの画面にあったピッツが変化する。

それは、ピッツの名前にRETIREという文字が刻まれる。

同時にジャマトが立ち上がると共に、ピッツの顔もまた変化する。

 

「ジャァジャァァ」

「ゾンビって訳か」

 

どうやら、今回の舞台となるこの町は、ゾンビ。

しかも、噛まれば、終わりという訳か。

 

「こういうゲームという訳ね、嫌になるよ」

「ニカイドウ、びびっているか?」

「どうだろうね、こういうの、慣れているから」

「慣れているって、ゾンビに?」

「それもあるよっと」

 

すると、ニカイドウはそのまま躊躇無くゾンビジャマトを蹴った。

その蹴りの威力は凄まじく、本当に人間が出したかどうか分からない程だった。

同時に近くにいったピッツだったゾンビもついでに蹴り殺した。

 

「えぇ」

 

あまりの大胆な行動に俺は思わず、声を出す。

すると、地面に転がった物を見る。

それは、ミッションボックス。

このXDGで、武器となるバックルを手に入れる為の手段。

 

「前回のバックルが使えないからな、当たりは」

 

そのまま開封すると、そこにあったのは小型バックル。

 

「えっ、なにそれ?」

「まぁ、見てな」『SET』

 

ニカイドウは、本当に初心者のようだ。

だからこそ、俺はそのバックルを、腰にあるデザイアドライバーに装填する。

 

「丁度良い、あいつからだ」

 

そのまま、俺はゆっくりと迫るゾンビジャマトを見つめ。

 

「変身」『ARMED!DAGGER!』

 

鳴り響く音声。同時に、俺は仮面ライダーへと変身する。

以前の、サムライと比べたら、簡素な装甲に、手元には紫色の短剣だけ。

小型バックル故に、武器のみだが、まぁ。

 

「まぁ、なんとかなるか」

 

そのまま、俺は短剣を軽く回して、そのまま構える。

それと同時だった。

襲い掛かるゾンビジャマトの集団に向かって、飛び込む。

 

「ゾンビ故なんかなぁ、読みやすい」

 

動きはある程度、早くはあるが、読みやすい。

集団戦は、幾度も行ったので慣れている。

襲い掛かるゾンビジャマトの首を切り落としては、もう一体。

短剣故に、深々と刺すのではなく、敵の動きを止める事も考えて行う。

 

「よっと」

 

それと同時に、一体だけで集中出来る時には、徹底的に。

全ての部位が攻撃出来ないように細かく刻む。

 

「まるであいつみたいだな」

 

そんな感じで、俺の戦いを見ていたニカイドウは思わず呟く。

 

「とりあえず、全部だな、それとミッションボックスは、これか」

 

俺はそうしながら、周囲に落ちていたミッションボックスを拾い、ニカイドウに渡す。

 

「おっ、サンキューって、なんだ、これ?」

 

ニカイドウが手にしたのは、緑色の手裏剣が特徴的な大型バックル。

 

「当たりじゃないか、良かったな」

「えっ、当たりって、良いのか?お前が倒したのに」

「お前がこれを渡してくれなかったら、元々、手に入らなかったんだ。それに、俺も、自分が使いやすいバックルを探したいからな」

 

すると、もう二個のミッションボックスが開く。

どちらも、小型バックルであり、シールドとアロー。

 

「どっちかいるか?」

「いや、良いよ。どっちも、そのあんまり良い物じゃないだろ」

「まぁ、外れだな」

 

そう言いながらも、俺は奇妙な懐かしさがある。

そうしていると、スパイダーフォンを見つめる。

 

「・・・どうやら、ここを目指せらしいな」

「本当、とんでもない事をする奴らだな」

 

そうしながら、俺達はスパイダーフォンが目的地として定めている場所へと向かう事にした。

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