眼前のジャマトを全て倒す事が出来た俺達は、そのまま研究所の休憩スペースに入る。
「それにしても、このクリスタルか?一体何なんだ?」
「その、おそらくはさっきのネフィリムの心臓だと思うんです」
「・・・マジかぁ」
あの時、放った技だけでは不十分だったのか。
ならば、ここで破壊しておくのが、一番の手かもしれない。
そう考えていたが。
「面倒な事が多いからな、こういう奴を放っておくと」
「放っておくっとって」
「こういう死んでも死んでいるのか分からない奴らを相手にする時は弱点を突ける時に徹底的にやる。でないとこちらに勝ち目はないからな。けど」
俺は同時にあの時に戦ったクロスギーツの様子を見れば分かる。
奴の性格は、おそらくはあいつの性格とどこか似ている。
奴が研究に対して執着するとすれば、奴は世界を破壊する事。
それを楽しみにしている。
「・・・ネクスさんは、その、何か願いがあるんですか」
「・・・願いか」
このXDGの戦いの過程で得た願いは、全て戦いに捧げた。
だからこそ、俺自身の願いは。
「私の願いは、その、今は昏睡状態の姉を助けたいんです!」
そう言った彼女の言葉に対して、どこか共感してしまう。
「そうか、姉か」
「ネクスさんは、その兄弟は」
「妹が1人、両親は死んで、俺が親代わりになっていたかな」
「なっていた」
「今では自立しているからな」
「あっ、そういう意味だったんですね」
俺の言葉に安堵した様子を見せるセレナ。
それにしても、今のあいつは元気だろうか。
そんな不安はある。
「まぁ、俺の願いは、自分の世界を守りたいからだな」
「そうなんですか」
「あぁ、その為にも」
俺は自分の手の中にあるブーストレイズバックルⅢを見つめる。
そこから感じる力は、凄まじい。
先程、試しに使った時でも理解したが、制御を行うのは難しい。
だけど、この程度での力では、クロスギーツの力に対抗する事は難しい。
「それに、まだこの先があるからな」
「先って、あのネフィリムを倒した時のバックルですか?」
「まぁ、ちょっと、俺にもよく分からないからな。そう言えば、セレナが使っていたあれは仮面ライダーじゃないのか?」
「えぇ、私のはシンフォギアと言って、聖遺物の欠片を使って、身に纏う鎧です」
「聖遺物?」
「まぁ、伝説に残る武器を鎧として身に纏った感じですね」
「伝説か」
その言葉と共に、俺は思わず嫌な事を思い出す。
「伝説の代物かぁ」
「あの、伝説は嫌いですか?」
「まぁな、そういうのは結構厄介な代物が多いからな」
そう俺が言っている時だった。
手に持っていたクリスタルが鼓動をしていた。
「・・・こいつが示している場所に行けという事か」
「えっ、そうなんですか?」
「さぁな、けど、何も分からない状況では少しでも道を探って、行かないとな」
そう、俺はクリスタルの鼓動が強い場所へと向かう。