八岐大蛇が、この身に宿った。
そう、いわんばかりに、俺の、ネクスの新たな姿であるネクスエイトには、力が溢れている。
「へぇ、それが新しい姿かぁ、それで何が出来るのやら!」
クロスギーツは、その言葉と共に、俺に襲い掛かる。
両手には黒い剣が、こちらに向かってくる。
先程までだったら、見る事も難しかっただろう。
しかし、今の俺には、はっきりと、見えている。
俺は、拳を握り締める。
そして、振りかぶった拳を、そのままクロスギーツへと突き出した。
クロスギーツはその拳を避けようとして、咄嵯に身を捻った。
しかし、俺の拳は、回避しようとしたクロスギーツの腕が、吹き飛んだ。
「なっ」
それは、既に俺がもう片方の手に持っていた巨大な銃、八岐大蛇銃の一撃であった。
「馬鹿な……俺の腕を、一瞬で……?」
自分の腕を見つめて、クロスギーツは驚愕の声を上げる。
「どうだ、俺の新しい力は」
「まだ、こんな隠し玉が有ったとはな。しかし、いくらパワーアップしても、お前一人では俺を倒す事は出来ない」
クロスギーツの言葉は正しい。
確かに、俺一人では、こいつを倒す事は難しいだろう。
「ああ、そうだ。これは、確かに八岐大蛇の力だよ。だけど、これは、俺一人の力で手に入れた力じゃない。俺の大事な仲間が、一緒に戦ってくれた」
ここまで、力を貸してくれた皆がいた。
だからこそ、この力を手に入れる事が出来た。
俺は再度八岐大蛇銃を、クロスギーツに突き付ける。
「だったら、見せてみろよ、その力ぁ!」
「この世界と共に消えろ!」『DARKNESS BOOST TIME』
鳴り響く音声に対して、俺もまた、腰にあるドライバーに手を置く。
『DYNAMITE BOOST TIME』
それに合わせて、俺の身体に装着されている7つの蛇の目が光り始める、
そして。
「っ」
俺に襲い掛かったのは痛み。
それは、圧倒的な情報量から来るのだろう。
「なるほど」
どうやら、これこそがⅧの本当の力。
蛇には、様々な伝説がある。
その代表的な例としては、メドゥーサの石化の目だろう。
それに関連するように、このⅧの力は、7つの蛇から集める圧倒的な情報量。
周囲の情報を集める。
それによって、理解したのは、クロスギーツの弱点。
そして、クロスギーツが次に行う行動。
それは、戦いにおいて、最も有利となる未来予知と解析力。
「……」『BOOST Ⅷ VICTORY』
それと共に、俺は黒い十本の尾を出現させているクロスギーツに向けて、その胴体に八岐大蛇銃を蹴り込む。
「なっ」
圧倒的な力だろうと、それよりも前にクロスギーツを喰らう。
それにより、その戦いは、終わりを迎える。