それは、突然の出来事だった。
その世界には悲劇の記憶はない。
世界の大半は、その存在の名を忘れていた。
覚えているのは、本当にごく一部。
だからこそ。
『READYFIGHT』
「えっ」
その音声と共に、現れた彼らの存在に、呆気を取られた。
そう、彼ら、仮面ライダーの存在に。
『レッツショータイム!さぁ、始まったぜ!世界を賭けたクロスデザイアグランプリ!』
同時にテレビに映し出されたのは、まるでピエロを沸騰させる格好をした人物、メラが映されていた。
『このクロスデザイアグランプリは、各々の世界の望みを賭けた命懸けのライダーゲームだよぉ!』
それと共にメロはそう宣言する。
『各々のライダーが、誰が一番にこの世界を破壊する事が出来るのかのゲーム!』
『だけどぉ、この世界を守るライダー達もまた存在するよぉ!彼らを倒せばなんと!豪華なレイズバックルが手に入るってぇ』
『いやぁ、これは盛り上がってきたねぇ』
それと共に、参加者のライダーの1人である仮面ライダーファイターが近くにある建物に近づく。
その身体には既にナックルレイズバックルによって装備したアームドオープンフィンガーグローブを真っ直ぐと近くの建物に殴っていた。
さらには、かつてのXDGで参加し、敗退したベアードもまた、その手にあるアメジストアックスを振り上げ、壊していた。
「うぇぇぇ」
その最中、破壊されている建物の近くで、泣いている子供がいた。
周囲に響く悲鳴と共に、より目立つその声。
それを聞いてか、そのままチョウダは、その素早い動きで、子供の悲鳴を消す為に飛び蹴りを放とうとした。
その瞬間。
「おらぁ!」『ZOMBIE』
その壁を破壊すると共に出てきた紫色のライダーによって、それは無理矢理中断された。
紫色のライダーは、そのままチョウダを突進しながら、その腰にあるドライバーにあるIDコアを掴み、握り壊す。
「おらぁ!」『RETIRE』
同時にチョウダは、そのまま呆気なくリタイアする。
「これは一体、どういう状況なんだ!」
そう、そのライダーは叫ぶ。
「道長!今はそれよりも!」「この状況をどうにかしないと!」
『NINJA!』『Beat!』
それと共に、チョウダ以外のライダー達もまた、すぐに倒された。
「分かっている、だが、幾ら何でも」
「デザイアグランプリじゃないよね、それにさっきの奴」
「あぁ。あの時、捕まったはずじゃ」
そう、彼らは、この世界で。
かつてメロを倒したギーツの仲間であるライダー達。
タイクーン、バッファ、ナーゴ。
3人のライダー達が悩んでいた時だった。
「どうやら、彼らが捕まった後、すぐに脱走したようです」
「脱走って、どうして」
それと共に、彼らに通信したのは、ツムリ。
メロがかつて変装していた人物であった。
「彼らのゲームを楽しんでいたサポーターもいたそうです」
「また、未来人かよ」
「現代でも、そういう人はいるけど、このライダー達は一体」
「どうやら、そのゲームに参加していたライダー達のようです。そして、彼らは今、洗脳状態にあるみたいです」
「それって」
「ゲームマスターと同じ」
かつてのデザイアグランプリで参加した事のある彼らだからこそ知っている事。
そして。
『おぉ、これは、ついに現れたか!デザ神だぁ!』
「デザ神?」
その言葉に対して、疑問に思い、その方向を見る。
そこに立っていたのは、1人のライダー。
その仮面は蛇を沸騰させ、そのアーマーは7つの蛇が見える漆黒の鎧。
「っ」
『さぁ、前座だ、ネクスの活躍を見せてみろ!』