「それにしても、XDGって、言ったか?ここまでとんでもないとは思わなかったよ」
そう呟きながらも、ニカイドウは周囲を見渡す。
目的地となる場所へと向かう為に、俺達が取った行動。
それは、近くの建物の屋上まで向かった。
屋上へと登ったのには、一応目的はある。
「それで、ここから」
「あぁ、そういう事だ」『DUALON!ARMEDARROW!ARMEDDAGGER!』
そのまま、先程、入手したアローレイズバックルを装填し、片手には短剣、もう片手にはボウガンを持った状態へと変わる。
「そんな両手で持った状態で、行けるのか?」
「まぁ、なんとかなるだろ」
その一言と共に、短剣をそのまま腰に仕舞う。
「これで片手は空いた、行こう」
「分かったよ」
その言葉と共に、俺達はすぐに走り出す。
この、仮面ライダーとなった事で身体能力は上がった。
同時に、そのまま俺達は屋上を経由で目的地へと向かう。
パルクールの要領で、片手しか使えない状況ではあった。
それでも、地上で障害物が見えない状況で向かうよりも、危険ではない。
「よっと」『ジャァっ!?』
そして、道中で見えたゾンビジャマト。
そのゾンビジャマトが、人を、他のプレイヤーが襲われている所を見かければ、ボウガンで放ったエネルギーの矢で頭を狙って、消す。
数が多くても、一体の脚を潰し、それで雪崩のように倒せば、それで逃げる時間稼ぎになる。
「そんな事をしている場合じゃないと思うけどな」
そう、ニカイドウは、俺の行動に対して、疑問の声を出した。
確かに、そうかもしれない。
「XDGを勝ち残る事を考えれば、目的地に向かって、真っ直ぐと向かうべきだ。けど、それじゃ」
「あぁ、時間が余計にかかってしまう。それは確かだ、それでも」
俺はそうしながら、ボウガンでの攻撃は止めない。
「目の前にいる誰かを助けたい。それが本当だったら、最後まで助けたら良いんだけどな」
「・・・そうだな」
そうしながらも、俺達は目的地に走り続ける。
やがて、目的地へと辿り着く。
建物の屋上から来た事で、ここがどのような建物なのか、分からない。
俺とニカイドウは互いに顔を見合わせ、そのまま建物の内部に入る。
周囲は嫌になる程に静かな空間。
ゆっくりと、そのまま周囲を警戒しながら、入る。
「こんな所が目的地って、一体、どういうつもりなんだろうな」
「さぁな、分からないよ」
そう考えている時だった。
何かの戦闘音が聞こえる。
「戦闘?」
「まさか」
俺達は、その音がする方向に向かう。
そこには。
「っ」「うわぁお」
プレイヤーとジャマトが戦っている場面だった。
「来るなっぁ!」
そうして、プレイヤーは、そのジャマトに向かって、攻撃を仕掛ける。
だが、鋭い爪に、ジャマトでは余り出ない舌など、通常のジャマトではあり得ないような姿だ。
「こいつは、厄介だね、ここはって」
「よっと」
俺は、既にボウガンの矢を、そのジャマトに向かって、放った。
ジャマトは、矢の攻撃を防ぐと共に、狙いをこちらに変えた。
「おい、何をやっているんだ」
「決まっているだろ、目の前で助けられる命があるんだったら、助ける」
「だとしても、あんな奴を相手に無茶だろ」
そうしている間にも、ジャマトはこちらに向かう。
「確かに、無茶かもしれないな、けど」
俺は瞬時に短剣で、ジャマトの爪による攻撃を受け止める。
そのジャマトの攻撃はかなり重く、受け止めるだけでもやっとだ。
「それ以上に俺には見捨てる事が無理なんだよ」『MISSIONCLEAR』
それと共に、聞こえた音声。
俺はそれを聞くと、足下に落ちた物を見る。
それはミッションボックスだった。
「これって」『シークレット・ミッション:プレイヤーまたは住人を20人以上ジャマトからの脅威を守れ』
それは、どうやらエボルの奴が用意したシークレット・ミッションらしい。
俺はそのまま、そのジャマトを蹴ると同時に、ミッションボックスを開ける。
中にあったのは、俺が望んでいたバックルではなく、スロットマシーンを思わせる。
「まったく、あいつらしいな!」『SET!FEVER!』
俺はそのまま、そのバックルのレバーを操作する。
それと共に、スロットが回ると。
「へぇ」『SAMURAI!』
同時に、俺の姿は変わる。
それは、XDGで最も愛用していたレイズバックル。
同時に、迫るジャマトに対して、俺は手に持ったサムライソードで斬り上げる。
「見た事のないレイズバックルだけど、それって」
「あぁ、どうやら、運試しのバックルみたいだな」『SET!ARMEDSHIELD!』
すかさず、俺はもう片方のバックルをシールドに変える。
「ニカイドウ、行けるか」
「あぁ、どうせ、こいつを倒さないといけないだろ」『SET!NINJA!』
ニカイドウもまた、瞬時にニンジャレイズバックルをセットする。
「変身!」『NINJA!』
そして、ニカイドウの姿は変わる。
それは、頭部がまるでトカゲを思わせる姿であり、そのままニンジャの緑色のアーマーを身に纏う。
「さて、行こうぜ」
「あぁ、分かったよ」
それを合図に、ジャマトはこちらに向かって、襲い掛かってくる。