ゾンビになるまでにヤりたい100(暫定)のヒロイン 作:ボルメテウスさん
俺は、眼前にいる人物に対して、一番に抱いた印象。
それは胡散臭いという一言だった。
「おや、何やら警戒しているようですね」
「当たり前だろ、お前は人間だけど、どこか違う」
そうしながら、俺もまた見つめる。
「見た感じだと神父さん。それも聖職者のようだね」
「おや、分かりますか?えぇ、勿論。なんだって、私、本来だったら今回の聖杯戦争の監督として呼ばれましたから」
「監督?」
聞いた事のない単語に対して、疑問に思うと。
「円滑な儀式の遂行を業務とする。具体的にはマスター候補の用意、戦闘で引き起こされた事件の隠蔽、サーヴァントを失ったマスターの保護などを行う存在だ。
けど、まさか既に監督役から裏切っていたとはねぇ」
そう、ルーラーは呟く。
「裏切るとは失礼な。それを言えば、ルーラー。あなたも変わらないはずですよ」
ルーラーに対して、サンクレイドは指を向ける。
「あなたは、本来ならばマスターなど必要ない存在。この聖杯大戦においては、監督役以上に公平でなければならない。
なのに、なぜ、そちら側に味方をするのですか?」
そう、サンクレイドは叫ぶ。
「故に、私は、この身を犠牲してでも、公平に「嘘をつけ」んっ?」
その言葉だけは嘘だとすぐに理解した。
「お前の言葉からは嘘しか見えないよ」
「ほぅ、なぜ、嘘だと」
「根拠はない」
「ならば?」
「けど、直感だ。それだけだ」
何よりも怪しいならば、徹底的に疑うべきだ。
警戒して、損はない。
それを、俺はここまでの生活で身に付けた。
「・・・はぁ、全く、少しは馬鹿だと思ったんデスが仕方ない」
そう、彼は呟く。
「そうですね、あえて言えば、ワタシ、東洋人大嫌いですから!特に日本人とか虫唾が走りマース!!だからこそ、これはチャンス!」
「チャンスだと」
それに対して、俺は思わず奴を見つめる。
「日本人達を餌に、聖杯を手に入れる事が出来る。嫌いな奴らを始末しながら、聖杯を手に入れられる。これこそが一石二鳥!そうは思いませんかぁ?」
それは、人間としても、あまりにも信じられない言葉だった。
「そうか、つまり、お前がこの聖杯大戦で勝ち残ったら、この日本は終わりという訳か」
ならば、俺がやる事は変わらない。
「ルーラー、ごめんだけど、頼らせてくれるか」
「勿論だとも」
そう、ルーラーは笑みを浮かべる。
「さて、感謝するよ、サンクレイド君」
「感謝?」
それと共にルーラーは、奴に告げる。
「君のおかげで、どうやら僕が望んでいた光景を見られそうだ」
「望んでいた光景だと?」
それには、サンクレイドもまた首を傾げる。
「彼に、希望の光景を見せる事をさ」
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