ゾンビになるまでにヤりたい100(暫定)のヒロイン 作:ボルメテウスさん
「この状況は」
その状況に対して、俺も、三日月さんも困惑を隠せなかった。
ゾンビが、この都市に現れて、かなりの時期が経っている。
その影響もあり、人の数は少なく、それに伴って、ゾンビの数が多くなっているはずだった。
しかし、俺達が次の目的地として、訪れたこの場所では、驚きの光景しかなかった。
「何かしら、この黒ずくめの男達は」
三日月さんは、そう呟きながら言う。
黒衣を身に纏っている奴らがいた。
黒づくめの衣装にマスクで顔を隠した不気味な風貌をしており、ボウガンやアクスを得物にゾンビを襲っていた。
「こいつらは、ゾンビじゃないのか?」
疑問はある。
だけど、俺達の方に目を向ける。
「……」
しばらくじっと見つめる。
緊張が走る。
何時でも逃げられる準備だけはする。
だけど、奴らは。
「違うな」「あぁ、違う」
それだけ言うと、まるで俺達は何もなかったように、歩き去った。
そのまま、別の場所にいたゾンビ達を襲っていた。
その動きは、まるで機械のように、淡々と作業をこなしていた。
しばらく、呆然としていた。
だけど、このままじゃいけないと思い、三日月さんの方を見る。
すると、三日月さんもこちらを見ていた。
俺達は目を合わせ、互いにうなずいた。
そして、そのまま歩き出す。
そのまま歩き続け、都市の中を散策する。
都市のあちこちでは、建物が崩壊し、地面が露出していた。
その光景から、ここが襲撃されている事が分かる。
そして、俺達はそんな瓦礫をよけながら、歩いていく。
そのまま、しばらく歩くと、俺達は廃墟の中で、見つけた。
人が生活している。
「なんというか、これは」「かなり規律がある様子だな」
見ると、先程、ゾンビを襲っていた奴らもいる。
彼らは、まるで監視するように人々を見ていた。
それに対して、恐れる様子はまるでなかった。
「これは、監獄かなんかか?」
「そうかな? この世の中、監獄の方が安全だと思わないかしら?」
すると、聞こえて来た声に、俺達は振り返る。
そこには、学生服を纏ったギャル。
「えっと、君は?」
「私は軽井沢恵、まぁここの支配者であるイヴァンさんの言葉を伝えるメッセンジャーってところかな」
俺は、恵の言葉を聞いて、警戒する。
「イヴァン皇帝」
「三日月さん、知っているの?」
「雷帝の異名で恐れられたロシア最大の暴君よ、そして、もしも宝具だと考えれば、親衛隊だと予想出来るわ」
確かに、言われてみればそうだ。
それにしては、人数も少なければ、統率が取れている様子もない。
俺達の反応を見て、恵は笑みを浮かべる。
「そんなに警戒しなくてもいいよ、ここにはあんた達に害を与える奴はいないから、秩序を崩さない限りね」
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