ゾンビになるまでにヤりたい100(暫定)のヒロイン 作:ボルメテウスさん
俺達は、そのまま恵の案内と共に街を歩く。そこは、活気があり、多くの人々が行き交っている。
恵によると、ここはイヴァン皇帝による支配体制が敷かれており人々は不自由な生活を送っているらしい。
「けど、不満そうな顔はあるけど、あまり離れそうにないな」
「まぁ、考えてみれば当たり前よね」
俺の疑問に、三日月さんは呟く。
「確かに生活に不自由はあるかもしれないけど、ゾンビから身の安全が保証される。このゾンビで溢れる世界では、それだけでも、ここに住みたい人はいるわ」
「そう、だから、皆は不満があっても、逆らう人なんていない。もしもいたら」
その言葉と共に、案内されたのは、まるで処刑所。そこには死体が積み重なっており、それを見ている人々がいた。
人々は、怯えながら死体を見つめていた。
「あれは?」
「ここのルールを破った奴らの末路よ」
恵が言うには、ここではルールがあるらしく、それを破る者はこうなるらしい。
俺は、改めて周囲を見る。
そこにあったのは、恐怖だ。誰もが震え上がり、死体を眺めている。
それは、ルールを破ったら。もし、何か悪いことをしたらああなるという証明だった。
「こんなの」
「残酷だと思う? けどね、これぐらいしないと、生き残れないのよ」
三日月さんは、その状況に驚きを隠せない。
対して、恵は冷静に状況を見つめる。
「確かに、この状況はある意味正解かもしれない。実際に日本でも法律を守らなければならない。現代日本はここまで過剰じゃないけど」
「これぐらいじゃないと、生き残れない?」
恵は、悲しそうな目で死体を見つめていた。
確かに、恵の言っている事は理解できる。この場所では法律も守らなければ、生き残る事も出来ない。
「まぁ、それはそれとして、どちらにしても話すしかないな」
「それって、ここで暮らすという事?」
そう、恵が俺に対して、問いかけてきた。
「嬉しそうね」
「それはそうでしょ、だってサーヴァントを従えている人がここに来るのだから、より安全に暮らせるから」
恵が、そう呟くが。
「いや、どちらかと言うとたぶん向こうにとっては悪い事だからな」
「悪い事?」
俺の、その言葉に恵は首を傾げる。
「たぶん、俺、ここを潰す事になるわ」
「へっ」
俺の言葉に対して、恵は目を見開いた。
「どういう事ですか?」
「どういう事って、そのままの意味だね、まぁ」
どちらにしても、このまま戦い続ければ、いずれ起きてしまう。
「とりあえずは、イヴァンと話が出来るようにしてくれないか?」
そう尋ねるしかなかった。
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