ゾンビになるまでにヤりたい100(暫定)のヒロイン 作:ボルメテウスさん
戸惑いを隠せない俺達に対して、アナスタシアは、手を翳す。
それだけで、周囲の氷が刃となって襲いかかってくる。
それに青子さんも反応する様に構える。
「本当にサーヴァントと正面で戦いたくなかったんだけどねぇ!」
その叫びと共に魔力が一気に解放される。
放たれた魔力弾は、そのまま氷を打ち砕いていく事は出来た。
だが、それでも氷による数の暴力が押し寄せてくる。
「よっと」
だが、ルーラーの軽い声と共に、俺達はその場に移動する事が出来た。
「助かった、ルーラー」
「いやぁ、まだまだ助かってはいないけどねぇ」
そうして、見ていると、未だにこちらに氷の暴力は迫っている。
「とにかく、走るわよ!」「あぁもぅ」
雪崩の、自然の驚異といえる存在が迫る。
それに対して、俺達はすぐに逃げるという選択肢を取った。
「はぁっ……くそ、どうにかならないのか!?」
「こればっかりはどうにもならないな」
「とにかく、脚を動かすのを止めちゃ駄目よ! あれに巻き込まれたら、死んじゃうのだから!」
そう言っている間にも、俺達は目の前を走る事に夢中になっていた。
だからこそ、気づかなかった。
俺の足下に穴が開いていた事に。
そして。
「あっ」
穴の中にそのまま落ちて行ったんだ。
「なっマジかよ!?」
俺が叫んでいる間にも、穴の中に吸い込まれる。
穴の向こう側に何かあるのか分からない状況の最中、俺は声を出す事も出来ずに、そのまま進んでいく。
「痛っ」
やがて、穴の向こう側に辿り着く。
地面は凍っている為に、俺は思わず尻餅をついてしまう。
「痛いなぁ、ここは一体どこなんだ?」
俺は尻をさすりながら、ゆっくりと立ち上がる。
どうやら、ここは地下鉄。
周囲を見渡す限りだと、あそこは崩れそうになっていた地面であり、俺はそのまま地下鉄まで落ちてしまったらしい。
幸運なのか、不幸なのか、俺は落ちた時には尻に少し痛みがある程度で、それ以外は特に問題ないはない。
だけど。
「ここから、どうやって地上に戻るのか、それに合流したとしても」
アナスタシアに果たして勝てるのか。
俺は疑問に思っていると。
「あら、お客さん、珍しいわね」
聞こえて来たのは、地下鉄にある電車。
そこの扉が開き、中から出てきたのは1人の女性。
その姿に俺は見覚えがあった。
「えっ、アナスタシア!?」
俺は、思わず叫んでしまう。
地上で、アナスタシアから逃げたはずなのに、なぜ、ここに。
疑問に思っていると。
「あら、私の事を知っているのね、初めましてのはずなのに?」
「えっ初めまして?」
それには、俺は首を傾げる。
すると、数秒だけ黙っていたアナスタシアだが。
「なるほど、地上のあいつを見たのね」
「見たって」
俺は動揺を隠せない最中に。
「とりあえず、こちらに来て、お話をしましょう。そこじゃ、寒いのだから」
彼女はそう言って、俺を電車の中へと誘う。
戸惑いを隠せないが、とりあえずは話を聞く事を優先にした俺はそのまま電車の中へと入っていく。
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