ゾンビになるまでにヤりたい100(暫定)のヒロイン 作:ボルメテウスさん
「ふぅ、暖まりますわぁ」
そう、アナスタシアは、戦いが終わった後に疲れがどっと出たのか、そこに置かれた物に身体を預けていた。
それは、ここまでの道中で歩いてきた俺達も同じで、その中にごろっとくつろぎ始める。
「それにしても、まさか、ゾンビが溢れるこの世界で」
「しかも、未だに夏の最中というのに」
「コタツに入って暖まる日が来るとは、思わなかったわ」
俺達は現在、アナスタシアが住んでいる家で寛いでいる。
元々は、別の住人がいたと思われるが、この騒動もあって、既に避難していた。
なので、そのまま放置するのも勿体ないという事で、アナスタシアが、そのまま借りる形で、現在、住んでいる。
「それにしても、今回の騒動は、本当に厄介ですね。現状、こちらがかなり不利だと思えるのだけど」
そう、アナスタシアはコタツの上に、既に用意していたカップラーメンを食べながら、そう呟く。
最初に見た時には、まるでお嬢様だと言えるアナスタシアのイメージが一気に崩れてしまう光景かもしれないが、その言葉に驚きを隠せなかった。
「えっ、でもこれまでの戦いを見ている限りでは、こっちが有利に見えるけど」
「それは、単体での戦力という意味です。確かに、こちらのサーヴァントによって、こちらの戦況は有利に見えます。けど」
「・・・向こうはゾンビ。故に、こちらの味方がやられれば、そのまま敵の数が増える一方という事か」
ゾンビの特性を、アナスタシアは掴んでいるようだ。
そう、ゾンビが増殖するという性質。それによって、こちらの味方もやられていくにつれて、圧倒的にこちらが不利になってしまう。
まして、無限に出現されるとあっては、向こうの物量作戦に、こちらの戦力が押し潰されるのも時間の問題だろう。
そうなると、迂闊な行動が出来ない。
まさしく、俺達は、向こうの土俵で戦う事を余儀なくされている。
だが、それでも俺は、この勝負を降りようとは思わなかった。
「どうにかする方法はないのか」
「というよりも、まだ会っていないサーヴァントが1人いるけど」
「そう言えばいたわね、確かクラスはランサーだったけ?」
その一言を言った瞬間、アナスタシアはかなり驚いた様子だった。
「アナスタシアは、ランサーを知っているのか?」
「・・・おそらくは、こちらの勢力で最強と言っても良いわ」
そう、アナスタシアは、既にこの世界を把握している様子だ。
すると、コタツの上に置いてあった蜜柑を剥きながら。
「ランサーの真名は、スカサハよ」
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