ゾンビになるまでにヤりたい100(暫定)のヒロイン 作:ボルメテウスさん
襲撃があった。
その知らせを聞いて、向かった先。
そこには。
「なんだよ、あれ」
そこにいたのはゾンビだけではなかった。
地面を見れば、小さな人形。
見渡す限りでは、あまりにも多すぎる。
「あれって、一体」
「おそらくは人形だね」
「人形って、そんな普通の人形じゃ」
「そうだね、普通じゃないね」
ふと、横を見ると、既にルーラーがいた。
「もしかして、サーヴァントなのか」
「あぁ、だけど、名も無いサーヴァントと言ったら良いだろうね」
ルーラーは、そう言った。
「名も無いって」
「呪いの人形」
俺の疑問に答えるようにルーラーはすぐに呟く。
「世界中では、呪い人形に関する話は多くある。
だからこそ、そんな話が一つに集まる事で誕生したのが、向こうのサーヴァントだろうね」
「そんなのが」
「それが彼らだからね」
そうしている間にも、小さな人形達は、こちらに迫って来る。
「けど、このままじゃ」
「それは大丈夫だと思うよ」
俺が疑問に思うよりも前に、ルーラーが答える。
それは、奴らの中央に降り立った存在を見る。
「あれって、バーサーカー!だけど、たった1人で」
「大丈夫だよ」
その言葉と共にバーサーカーはゆっくりと構える。
その手は、バーサーカーの武器だと思われる戦槌。
それを、そのまま地面に突き刺した。
すると、バーサーカーの身体は電気が走る。
「あれって」
「バーサーカーの能力、そして、とっておきだろうな」
「とっておき」
その言葉と共に俺は疑問に思う。
「サーヴァントとは、歴史に名を刻んだ存在。そして、彼女は、あそこにいる人形とは違う英雄だ」
「英雄」
そうしている間にも、バーサーカーを中心に周囲の物が引き寄せている。
「かつて、完全の人間を目指そうとした存在を造ろうとした博士がいた。原初のつがいを創造することを目的としていた。聖書とは逆に、彼はまずイヴを創造し、イヴにアダムを産ませることを思いついた」
それと共にルーラーはまるで物語を語るように、笑みを浮かべた。
「だが、感情の制御、繋がりが上手くいかず、野犬を躊躇いなく惨殺し、臓物を、まぁ彼女からすれば綺麗な贈り物として創造主に差し出す凶暴性に、それに怯えて逃亡した。
その怪物の名は」
ルーラーの言葉と同時に。
「わたしと、いっしょに、こい……
目の前には巨大な電気の木が造り出された。
それによって、ゾンビは、人形が、全てを貫いた。
ここに迫っていた全ての脅威を、彼女が倒した。
「彼女の名はフランケンシュタインだ」
それと共に、周囲を見る。
すると、先程までの脅威に対する恐怖ではない。
怪物を見るような目で、彼女を見ていた。
「うぅ」
彼女の能力で勝手に利用し、勝手に住んでいた。
だけど、そんな態度はどうかと思う。
「・・・」
それは、とてもイヤだと感じた。
俺は、そのままバーサーカーの方に近づく。
「バーサーカーって読んだら良いのか?」
「うぅ?」
俺が近づいた事に、少し予想外だったのか、バーサーカーは首を傾げる。
「いや、その、ルーラーから真名を聞いたけどな、どう呼んだら良いのか分からなくて。名前結構長そうだったから」
そう俺は悩みながら言うと。
「・・・フラン」
そう、言ってくれた。
「そうか、フランだな」
俺は、それに頷くと。
「ありがとう、フラン。助けてくれて」
それを言うと、フランは笑みで頷く。
「どう、いたしまして」
そう言った彼女の笑顔に、俺は恐怖など感じなかった。
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