※この作品はR-18です。

雷神のライバル枠の風神   作:ホンビノス貝

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風邪で死


10話目 変えない未来、変わる未来

side 叶馬達

 

「おい叶馬、いつあいつと知り合った?」

 

日は土曜日昼食を食べた後、彼ら…すなわち叶馬一行はダンジョンに行く予定を中止し、拠点たる叶馬と誠一の部屋に集まった。誠一が何かをこらえるように額をもみほぐしながら、片方のベットに座る。すぐさま真ん中のテーブル付近に麻衣が座り、途中で買ったポテチを開ける、その真正面のベッドに叶馬がドカッと座り、その隣に静香がひっそりと座る。

 

開口一番誠一が叶馬にそう問う。

 

その言葉にはすこし怒気が含まれており、傍から見てもなぜ言わなかったのかについて怒っているとはっきり分かる。

 

普通の人なら焦り、狼狽し、原因がわからなくても取り敢えず謝ろうとするだろう。だがそんな常識は雷神見習い(ライジングサン)たる叶馬に通用しない。

 

「初対面だ」

 

何も気にしてなさそうなおとぼけた顔でそう言う。普通はしらばっくれていることを疑い、信頼されていないと感じてしまうだろう。だがここにいる3人は違う。

 

入学当初よりこの言葉足らず頭イカれ中身激ヤバ人間かどうかも若干怪しいヤツと関係を築いていたのだ。だから叶馬が嘘などついていないことが分かった。わかってしまった。

 

「あーそうかよ、畜生が。まったくあいつが来てるなんてあっち(本家)から聞いてねぇぞ」

 

頭を掻きむしりながらそう言い訳するように言い、ため息をこぼす。

 

「せーいちあれ知ってるの?激やばな人ってことしかわからなかったんだけど」

 

「そうですね…叶馬さんに似たような何かが感じられました」

 

ポテチをパリパリと音を鳴らせて食べながら麻依がそう質問し、静香が同意するように頷く。

 

「あいつはなーあっちで有名だったんだよ。空閑風堂、空閑家史上最高傑作、原初の先祖返り、現代最高の麒麟児その他もろもろの異名が轟いていてな...ま、所謂有名人ってやつだ。あそこまできっちりイカれてるとは思いもしなかったけどな」

 

レジ袋に入っているコーラを取り出して飲み、一息つく。

 

「ま、こんなもんだ。それより叶馬、風堂は何ただった?」

 

そう誠一が問う。先ほどの質問とは違い、それは答えがわかるのでトーンが少しばかり上がったような感じでこう答えた。

 

「風神見習い(ボレアースサン)だった」

 

「なるほど‥空閑の血筋から見ても有り得なくは無い感じだな。確か天皇家のかなり遠めなはずだ。だけどなんであいつが華組の制服着てないんだ?あー没落してたなそういや。なるほどそういうことか」

 

うんうんと一人で誠一が納得する。

 

麻衣は自分の理解の範疇を超えたことを察し、何も考えずに二袋目を開ける。叶馬は言わずもなが能面のような表情でくだらないことを考えている。

 

そこに比較的性格がマシで頭がいい静香が口をはさむ。

 

「その人を仲間に引き込みますか?」

 

そう提案する。

 

別にそれは不思議なことではない。

 

今現在彼らのチームは計四人。内訳も巫女、忍者、魔女、というバフデバフ系一人と戦闘しかできないクラス系のクラスが二人。さらには見習いとかいう摩訶不思議なクラス持ちしかいないのだ。攻略に必須な文官系、後々必須になる職人系がいないのだ。そこで風神見習いとかいうどう考えてもやば目のクラスを持っている人を入れるのには理由がある。

 

それは叶馬が持つぶっ壊れスキルの一つたる情報閲覧(インターフェース)だ。これには数多くの機能があり、対面した者の情報を視覚的に知れるというものがあり、これを使って風堂のクラスを見抜いた。そしてもう一つ、人のクラスの成長先を決定できるというものがある。今回仲間に引き込むことを提案した理由はこれであり、本来聖堂で最も適性が高いクラスに自動的になるものを適性が低かろうとそれに無理やりさせるという確定チケットのような物である。

 

つまりは叶馬に匹敵するほどの力を持った自衛できる支援職というものを生み出すか、そもそもその力をそのまま引き込むかどうする?ということを聞いているわけだ。

 

それをくみ取った誠一はこう返した。

 

「いや、いい。あいつが未知数ってこともあるが華組にあいつの熱烈な追っかけが今年入学しているはずだ。あいつに家の力はないがそっちはめんどいんだよなーわざわざ危険な橋を渡る必要はねーよ」

 

それを聞くなり、静香は興味をなくしたかのように叶馬に膝枕をする。

 

そう、危険なやつなど関わらなければいいのだ。もとより欲しているのは戦闘職ではなく支援職。しかもあからさまに面倒くさそうなのに触る必要などない。

 

そう、それが常識だ。

 

繰り返すがここには常識が通用しない雷神見習いが一人いる。

 

そしてそいつは静香に膝枕してもらいながらこう思っていた。

 

(今度ダンジョン攻略に誘おう)

 

 

 

side 風堂

 

『うわ沙姫ちゃん強ぃ‥なんなん?なんか瞬間移動してない?やばない?剣術ってすげー』

 

現在はダンジョン3階層、俺と沙姫の二人で攻略中、現在沙姫が無双している。

 

なんか壁を使ってぴょんぴょん飛び回り、どんどん首を狩ってる。3体ほどなら対して苦戦してないな。おそらく5体以上から厳しいと見た。あれだな、足首をうまーく使って瞬間的に反発力生み出してるな。そんでフェイントが上手いの何の。多分だけど相手のことよく見てる強者ほどこの子相対的に強くなるぞ。相当な鍛錬を積んでいるんだろうな。

 

沙姫がニコニコしながら駆け寄ってくるのを拍手で迎える。

 

「よく積み上げられている、今度稽古に付き合ってくれないか?」

 

「わかりました!」

 

笑顔でそういうなり、再度殺戮を開始する。レベルの下駄はあまりないが剣術でそれをカバーできている。この前性行為した後、自称相棒の勧め通りに猿っぽいモンスターからドロップした魂魄結晶(ソルデバイス)を渡した甲斐があった。

 

こちらも負けてられないな。

 

振り向きざまの裏拳でゴブリンの頭をつぶしながら思考を巡らせる。

 

俺に足りていないのはスピード。沙姫はそれを体捌きと足運びで補っている。それは俺には体格的にも技術的にも無理。

 

ならどうするか。

 

簡単だ。

 

俺だけのモノを利用すればいい。

 

カゼを操る。集める。纏う。

 

集める。纏う。

 

纏う。纏う。纏う。

 

体の四肢を覆うように、絶えず加速していけるように。

 

俺が求めるのは圧倒的な直線加速。

 

名を付けるとするなら、

 

「風装束(カミノホウラ)」

 

手ごろなところにいるゴブリンの群れに急接近しようとする。

 

両足でしっかりと踏み込み、ここに風での加速を乗っける。

 

すぐ主近距離に潜り込めたが間合いが近すぎるため、メイスを捨てて拳でぶんなぐる。

 

ここで肘あたりから風を出すことで威力とスピードを底上げする。

 

目論み通りに事が行き、腹に風穴を開ける。

 

いいなこれ、武器に纏わせることもできそうだ。

 

感触を確かめるようにぐーぱーと手を握って離してを繰り返していると自称相棒が口を開いた。

 

『そろそろボス部屋か?』

 

地図を開き、戻ってきた沙姫と一緒に確認する。

 

後5分ほどで行けそうなところにあると読み取れるが、沙姫はいまいち見方がわからないらしい。すぐに思考を諦めたような表情をしている。

 

もうそこまで行ったのか‥早いな。

 

『元々俺らだけで結構行っていたからなーそんなもんだろ』

 

そんなもんか。

 

『あ、そうだこれが終わったら話したいことがある』

 

なんだ?

 

『沙姫ちゃんの部屋に住み着いている座敷童‥通称雪ちゃんについてだ』

 

‥誰?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




風堂 新技取得にて機動力アップに成功、嵐みたいな音を響かせながら理解できない軌道で突っ込んでくるやばいやつになった

沙姫 刀というメインウェポンを取得したことにより戦力大幅アップ!これでかつる

叶馬 どんな時にでもぶっちぎりでやばいためある意味1番わかりやすい。現在は仲間の勧誘に勤しもうとしている



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