side沙姫
彼はいつも一人だった。
孤高なのか孤独だったのかはわからない。
だけど事実として彼はいつでも一人だった。
誰かに話しかけられても仏頂面で一言二言話すだけでその後の会話が続かなかった。
クラス内である程度グループが固まっていても彼は変わらず一人だった。
羨ましかった。
こんな環境になっても誰にも影響されずに自分を貫く強さが。
孤独を全くもって恐れない強さが。
羨ましいと思ってしまった。
だからパーティーに誘った。
夜な夜な妖怪に犯され、他の男子からもダンジョン内で犯されている私に襲いかかってきたら彼も他の男子たちと同じような何も特別じゃない人間だとわかるから。
あんな強い人も本質的には私と同じナニカに流されるタイプの人間だとわかるから。
だけどそうじゃなかった。
私たちがダンジョン内でセックスしている時、彼はいつものような仏頂面でどこかを見ながらこちらを対して気にしていなかった。いや、チラチラとはみていたが本当に興味なさげだった。
その後も彼は私に憑いていた妖怪を退治してくれて、その後のレベリングも無償でやってくれた。
そこで気づいた。彼は人としての格がちがう。他の人たちが利権を得ようと細々とした駆け引きをしていても彼はそれを一足飛びに超えて行くタイプの人だと。
それならばいいのではないだろうか。また妖怪に憑かれたらという不安も彼に押し付けていいのではないだろうか?
人として最低なことを考えている自覚はある。だけど私の心は誰かに寄りかからないと生きていけないぐらいまでには限界だ。
そう思った時にはもう彼の部屋に向かって走り出していた。
side 風堂
沙姫さんが部屋の前で土下座をしている。
とりあえず外聞にも悪そうなので部屋の中に来て欲しいと言うと無言で従ってくれ、靴置き場でまたもや土下座し始めた。
なんで?
『お前が陰摩羅鬼を祓ったからだよ!』
陰摩羅鬼‥あ、ダンジョン内で確か言っていたな。なんだっけ?沙姫さんに憑いているやつだっけ?
『そうそうまあ普通の人には見えなくて触れられない妖怪みたいなものよ。それが沙姫さんに憑いていて色々やなことをしていたんだ。そこに現れた陰摩羅鬼を速攻で祓ってくれたお前!そりゃ寄生先に選ぶわな』
自称相棒のありがたい解説を聴きながら沙姫さんと会話をしようと試みる。
顔をあげるように促しても頑固として土下座の体制をやめない。
どうしようか。
とりあえず沙姫さんを担いでベットに投げる。
なんか驚いたような悲鳴を発しているが仕方がない。土下座を強行しているほうが怖い。
よし、狙い通り土下座を解除して狼狽えている。
沙姫さんに近づき、目線を合わせるようにかがむ。
「なぜ土下座をする?あなたが何かをしたわけではあるまいに」
そう聞くと沙姫さんは数秒間なにかあたふたし、意を決したような顔をした。
可愛い。
「風堂さんの傘下に入るお許しをいただきたかったのです。誠意を示すには土下座で頼み込むしかないと判断しました」
なるほど‥なるほど?
『やっぱり不器用だな沙姫ちゃん。そこが良いところでもあるけど』
自称相棒が何かホクホクとした表情でそう言う。
で?どうする?どうせお前はこの子のことも知っているんだろ?
『そうだねー沙姫ちゃんは可愛いから仲間にするのは結構おすすめだぜ!』
いや違うそういうことを聞きたいんじゃない。
自称相棒‥お前はこの子がどういう人か、なぜ陰摩羅鬼とかいう妖怪に憑かれたのか、俺がこの話を受けなかったらどうなるのかもなんとなく知っているんだろう?
『‥』
話せ、彼女はこれからどうなるんだ?
『俺から言えるとこはただ一つ、この子はおすすめだってことだ』
言わないか。なら仕方がない。
「分かった。沙姫さん、貴女をパーティーに加えよう」
思惑に乗るまでだ。
「あ、ありがとうございます!」
再度土下座をする沙姫さんの手のひらを取る。
温かい。人の温もりを味わうのは本当に久しぶりだ。
だが何かが足らないことも直感的に理解できる。
「ふ、風堂さん?」
そのまま絡めるように指を組み直し、そのままの勢いで顔を近づける。
久しぶり‥それこそダンジョンダイブして以来全く感じてこなかった性欲が少しずつ湧いてくる。
「そういうこともしていいと解釈していいか?」
返答は啄むようなキスで返された。
舌を入れ、息も継がずに唇を合わせる。
時間にして十秒ほどだろうか?少し息が苦しくなってきて唇を離す。
唾液が橋のようにとろん、と垂れた。
再度唇を合わせると沙姫さんもぎこちなく合わせてくれる。
手持ち無沙汰になった右手で沙姫さんのスカートに触れる。
驚いた様子で少し舌が止まったがすぐに再開された。
キスは決して止めずに少しずつ沙姫さんの衣服に手をかける。お互いに膝立ちになりながらキスを止めずに服を脱がしあう。
俺がトランクス一枚で沙姫さんがブラとショーツだけの時には両者ともすっかり出来上がっていた。
初めて見た沙姫さんの体はすごかった。
適度に割れている腹筋、男よりかはほっそりとしているがしっかりと鍛えられ、余分な脂肪がない手足、薄いがしっかりと存在を主張している胸、いささか童貞には刺激が強すぎた。
思わず見入って放心する。
その隙をつかれたように沙姫さんの手のひらが俺の股間にのび、テントの天辺をさわさわと触ってくる。正直ソフトタッチでそこまで触られている感触が伝わらないが彼女がそうしているという事実だけで興奮してしまい、こちらも沙姫さんのまんこに手を伸ばす。
しばらくお互いに愛撫しあい、ちゅっちゅっと軽くついばむようなキスをする。ついに我慢しきれなくなった俺は彼女の肩に手をかけ、少し押した。そうすると抵抗らしい抵抗もなく、彼女はそのまま押し倒された。
「挿れるぞ」
鎖骨を甘噛みしながらそう告げると沙姫さんは意を決したような表情をしてから無言でこくこくと頷き肯定の意を示してくれた。
陰茎を少しずつ正常位の体位のまま入れていく。膣はもうとっくに濡れていた。
中はかなりきつめで気持ちがいい。
「あっ…あっ‥んっ!」
ぱんぱんと腰を打ち付けながらも沙姫さんはすごいエロい調子で喘いでくれる。どうやら相性がいいのだろう。スムーズに摩擦されるが少し刺激がよわい。
「もっと勢いよくしていいか?」
「んっ…は、はい…おねがい、します」
お望み通りにもっと早く打ち付ける。
射精感が体の奥からぐんぐんと湧き出てくると同時に沙姫さんの喘ぎ声に余裕がなくなってくる。
ぬちゅぬちゅぬちゅと徐々に粘り気が増していく。
「出すぞ」
単純に俺にセックスの経験がないからなのか、それとも沙姫さんが名器なのか、すぐに絶頂へと向かってしまう。
ここぞとばかりに速度を上げ、パンパンと腰を少々乱暴に打ち付け、中に出す。
「ふ、あ。あ、あ…」
沙姫さんも同時にイってくれたようだ。
だが何というかこう…足らんな。
放心している沙姫さんの手を取る。
「あ、あの…?旦那様…?」
「すまない。もう一回したい」
その後も一回し、合計3回したのち、眠気で両者ともダウンした。
風堂
童貞卒業!性欲はかなり強め。今回で堕とす直前まで行くとは思わなかったと容疑者は供述しているようで
沙姫
もう何回かセックスしたら堕ちる段階まで達しているが、元からそこに行くつもりなので問題なし!
自称相棒
セックス中はずっと赤面させながらあわあわ言っていた。心も体もバリバリの童貞。
え?今後セックスする予定?ないよ