※この作品はR-18です。

学園一の美少女の裏側はドMな正癖を持っていた   作:Tifa Lockhart

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クリエイター(仮)の誕生日プレゼントは、エルフのコスプレデート

 11月の寒さは冬を感じさせるほどの気温ではなく、秋の名残を感じる。でも、寒くなるほど人肌恋しくなるものだ。

 

 もうすぐ新の誕生日。

 

 何をプレゼントしようか迷っているけど、彼の好きな”物”は、同人誌かゲームしか知らない。

 

 かといって、私が好きな物が彼が喜こんでくれるかは別の話。

 

 私が選んだ物をあげたら、必ず喜んでくれる。でも付き合って最初のプレゼントは彼が望むものをあげたいって思う。

 

 色々迷ったけど考えが纏まらず、彼に聞いてみた。

 

「誕生日のプレゼントは何かいい?」

 

 彼の返事は、”翠と居る毎日がプレゼントだから、特にはないんだ”って言ってきた。

 

 予想通りではあったけど。

 

「最初の誕生日プレゼントよ。何もあげないなんて出来ない」

 

 彼は少し迷ったあと、何か閃いたみたい。私を下から上まで舐めまわすような目で視ている。

 

 ちょっと嫌な予感。

 

「twobeeのコスプレしてほしい」

 

「to be? のコスプレ? 動詞のコスプレ?」

 

「ははw違う違うwゲームのキャラクターだよ」

 

 彼は物ではなく、私にゲームキャラになれって言ってきたの。衣装もすべて用意するから誕生日はtwobeeでデートしたいって……

 

 私は予想外の提案に言葉を失い、溜息を吐いてもう一度聞き返す。

 

「ふぅ……物じゃなくてコスプレがいいのね?」

 

「絶対にコスプレがいい!」

 

 声のトーンが上がり、本当にしてほしいんだと理解する。

 

 私をたくさんの人に見てもらいたいのかな。演劇の時も”私の魅力をみんなに伝えたい”って言っていた。

 

 私を美しいとか魅力的って言ってくれるのは心から嬉しいけど、他人に見せつけるための魅力ではなく、彼”だけ”の魅力でありたい。

 

 それでも1度断った。

 

「人前じゃ恥ずかしいから無理よ」と言うと、彼のトーンが5段くらい下がる。

 

「……そう……じゃぁ諦めるよ……」

 

 まさかここまで落ち込むとは思わなかったけど、一生に一回だと思えば恥ずかしさは我慢できるかな。

 

「もう……分かった。コスプレしてデートしよw」

 

「本当!! やったー!! 嬉しすぎる!!」と言いながら抱き着いてきた。

 

 落ち込みから嬉しさのギャップが凄い。明るい声で喜んでいるけど、私は騙された? 

 

 衣装は彼が用意することになり「翠の体形に合った物を頼むから、身長とスリーサイズと胸のカップを教えて」と言われた。

 

 カップは必要なの? と疑問だけど教えてあげた。それでも気になり聞いてみる。

 

「ねぇ衣装って胸のカップサイズは必要なの?」

 

「ふふw必要ないよw僕の自己満足w」

 

「もう! 意地悪!」

 

 でも嬉しそう。

 

 彼は、私の一挙手一投足が凄く嬉しそうで、いつも喜んでくれた。

 

 喜んでいる彼を見ると私も幸せな気持ちになる。

 

 彼と付き合えて本当に良かった。

 

 ◇

 

 そして彼の誕生日。

 

 平日の夜だから、デートと言っても数時間だけ。その時間だけ我慢すればいいのよ。

 

 届いた時に1度着たけど、あまりにも露出し過ぎて恥ずかしかった。

 

 その格好のまま電車に乗るのよ! 

 

 普段でも見られることが多いのに、コスプレしたら余計にに目立つよ。やっぱり断ればよかった……

 

 でも約束だから。新が喜ぶことだけ考えよう。

 

 黒いゴシックロリータ風のドレスは、肩に丸みがありスカートは短いフレアの形。胸元は首まで透けて、胸の谷間だけ開いている。

 

 何でここだけ開いてるの。谷間見えちゃうよ……

 

 それにスカート短すぎる。お尻見られちゃう。

 

 中に着る白いレオタードは前も後ろも切れ込みが凄い。電車で座っている人から丸見えだし、屈んでもお尻が見える。

 

 衣装を見るたび心が沈む。

 

 黒いストッキングは私の足を覆ってくれる。できれば太ももまでじゃなく、腰まで履くストッキングにして欲しかった。

 

 黒いヘアバンドも衣装に合わせた素材で作られている。

 

 これは普段でも使えそう。

 

 黒い眼帯……

 

 これ着けたら歩けないよ? って思って画像検索したら、本当に着けていた。

 

 一応持っていこう。

 

 他人に顔見られるの恥ずかしいからマスク着けていくことにする。

 

 よし、toobeeのコスプレに黒いマスクを着けても違和感はないわ。

 

 こういう時こそ、体を丸めるんじゃなくて、背筋伸ばしてシャキッとしなきゃ! 

 

 ◇

 

 待ち合わせの30分前に着くように電車に乗った。

 

 家を出てから私を見る視線が気になってたけど、電車の中は痛いほど注目される。

 

 席は全て埋まっていて、座る事は出来ない。かといって扉を背にすると衣装が破れる可能性もある。

 

 立つしかないのね。じゃぁ堂々としないと。ここで心が折れちゃ駄目! と電車の中に入り手すりを持った。

 

 周りからヒソヒソと声が聞こえる。

 

「どっかでイベントあるのか?」

 

「凄く似合ってる!」

 

「お尻が見えそう……」

 

 全部聞こえてるんだけど……でも、背中を丸くしちゃ駄目。

 

 これは新のため。新のため。新のため……

 

 呪文のように心でつぶやき、視線を跳ねのける。

 

 夕方の電車は女性や学生は少なく、サラリーマンが多かった。彼らは下心丸出しの言葉を囁いている。

 

「あれ見ろよ……尻が見えるぞ……」

 

「谷間が見えるじゃねぇか。露出して楽しんでるのか?」

 

「金払えばヤらせてくれるか……」

 

 本当にムカつく! 私はそんな女じゃないのよ! と思いつつも、見られることに慣れてきていた。

 

 高校1年までは注目される事が好きで陸上を続けていた。私にできることは陸上だけだったから。

 

 怪我をしてからは、何もできない自分が嫌いになり、注目されることも避けていた。

 

 避けていても、憧れと期待の目を向けられると、落ち込んだり悩んだりする姿を見せることはできない。期待を裏切るのは嫌だから。

 

 でも最近は、注目されることも苦じゃなくなっていた。

 

 新がセックスのたび、他人に見られる事を意識させるからかな。

 

 今までは、体型で判断されることが嫌で、ゆったりした服を着ていたけど、”綺麗”とか”スタイルいい”って言われるのは少しうれしい。

 

 もちろんイヤらしい姿を見せることは無理だけど、私服はゆったりし過ぎない服を選ぶようにしていた。

 

 でもこの衣装だけは恥ずかしい……

 

 ◇

 

 19時30分。

 

 改札前の繁華街。

 

 広い遊歩道は、待ち合わせの男女や、仕事帰りのサラリーマンで溢れていた。

 

 ホームを出ても、通りすがる人から2度見され、遠くからは写真を撮られる。

 

 マスク着けてるから誰か分からないけど、写真撮らないでよ……

 

「あれってtwobeeのコスプレだよね」

 

「すげー! 本物みたいだ」

 

 お願い……新、早く来て。

 

「すいません……一緒に写真撮ってもらえませんか」

 

 あぁ、来てしまった。

 

 まぁ声かけてくれただけいいわ。

 

「恥ずかしいので、眼帯を着けてならいいわ」と凛々しく答える。

 

 恥ずかしがっていたら、撮る人も嬉しくないはず。私だって嫌だから、堂々としないと。

 

「マスク取ってもスゲー美人だぞ」

 

「白い肌が透き通ってる」

 

「本物以上に綺麗な体……」

 

 1人が撮りだすと数人が集まり撮影会になっていく。

 

「翠~翠~」

 

 人だかりの合間をすり抜け新が現れる。あぁ、やっと来てくれた。

 

「あぁぁ、ごめんなさい、待ち合わせなので!」と言って私の手を引いてくれた。付き合い始めに比べて男らしくなっている。

 

「翠に合わせたつもりだったけどごめんね」

 

 実際には全く遅れてないし、私より5分程度遅かっただけだ。でも彼には言ってしまう。

 

「もう! 大変だったのよ!」

 

 それでも新は楽しそうだ。

 

「ふふw凄く人気だったね! 陸上の時を思い出すなw」と笑顔で話している。

 

 彼の笑顔と手の温もりが、私の小さな怒りを吹き飛ばして、心も温かくしてくれる。

 

「じゃあ行こう」

 

 私を見つめるステキな瞳が、コスプレをした姿を見て喜んでくれている。

 

「うんw」

 

 嬉しくて笑顔を返すと、彼が突然真顔になった。

 

「え? ええ!!」

 

 突然の驚きの声。

 

「なに? どうしたの?」

 

「髪! 髪の毛! 切ったの? ウイッグ?」

 

 やっと気づいてくれたw

 

「せっかくコスプレするんだから合わせないとw美容室で切ってもらったの」

 

 髪色は変わらないけど、髪型をショートボブにした。

 

 彼を見ると目が潤んでいる。

 

「凄い……嬉しすぎる……本当にありがとう! 大す……」と言った瞬間、回りを見て話すことを止めた。

 

 そして小声で「大好きだよ。愛してる」と言った。

 

 駅前の人が行き交う繁華街。ただでさえ注目されているのに、大好き! と言うのが恥ずかしいのだろう。私も恥ずかしいけど、言おうとしてくれたことが嬉しかった。

 

「私も」と言ってつないだ手をぎゅっと握る。

 

 彼も同じく握り返す。

 

 言葉じゃなくたって、愛は通じるし、感じられる。

 

 ◇

 

 レストランの食事が終わり、楽しい時間が終わりを告げる。

 

「家まで送らなくてていいのに」

 

 本当は一人で帰るつもりだったのに一緒に電車に乗っていた。家までの40分間が幸せに包まれる。

 

「ううん、凄く嬉しいから。平日に逢うのも。twobeeのコスプレしてくれたのもね」

 

 彼の誕生日なのに私を家まで送ってから、自分のアパートに帰る。家に着く頃は明日になっている。嫌な素振りを微塵も見せず、私と一緒に居る時間を大切にしてくれる。

 

「新、ありがとね」

 

「こちらこそ。翠、本当にありがとう」

 

「♡」

 

 彼の耳元に口を近づけて最愛の言葉を告げる。

 

「だいすき」

 

 そして耳たぶにキスをした。

 

「チュッ」

 

 電車の中は人が多く、私に注目しているのも分かっている。でも、どうしても彼に伝えたかった。

 

 彼は嬉しさと恥ずかしさが混じった笑顔を向けてくれる。

 

 普段は勉強をしながら帰る電車が、2人の幸せの時間になっていた。

 

 改札を潜って駅を出る。10分も歩けば私の部屋に着いてしまう。

 

 もっと一緒の時間を過ごしたい。

 

 あと3日で週末だからすぐに会える。でも3日会えないと思うと心が苦しくなる。

 

「ねぇ……コンビニ寄っていい?」

 

「うんwいいよ。あ、僕トイレ行ってくる」

 

 コンビニに入っても必要な物は何もない。1秒でも長く彼といたいだけ。陳列棚を見ながら彼がトイレから出てくるのを待っていた。

 

 ◇

 

「おまたせw何買ったの?」

 

「ふふwちょっとねw」

 

 ここから見える距離に、私の住んでるマンションがある。彼は引き返して帰ってしまう。

 

 歩く速度が遅くなり、繋ぐ手が強張ってくる。

 

「新……明日学校は何時?」

 

「あ、明日は……3時限からだから……10時から……だよ」

 

 だめ……我慢できない。

 

 一緒にいたい。

 

 新の肌を感じたい。

 

 私を貪ってほしい。

 

 このまま一人で帰っても、達成感のないオナニーしちゃう。

 

 マンションの入り口に立ち、新を見つめる。

 

「ねぇ……部屋、入って……」

 

 彼の目が泳いでいる。お互い勉強に励むから、平日は合わないって言ったのは私だから。その約束を破るのが嫌なのかも。

 

「いいの?」

 

 ちょっと嬉しそうな顔。彼も同じことを思っているなら私も嬉しい。

 

 時計を見ると11時過ぎ。

 

 エレベーターに乗って私の部屋の前に着くと、我慢できずに彼に抱き着いた。

 

 凄く気持ちいい。彼も私をギュッとしてくれる。

 

「今の時間はまだ誕生日でしょ。プレゼントあるの」と部屋に誘う。

 

 週末に持っていく予定だったプレゼント。でも部屋に入れたのはプレゼントを渡すためじゃない。

 

 twobeeの衣装を着た私を……

 

「うん、じゃぁお邪魔します」

 

 リビングに向かい間接照明だけを点けた。

 

「じゃあ、ソファに座ってて」

 

 寝室に向かい黒いドレスを脱いでいく。

 

 見てほしい。衣装を着た私を。あなたの声で私を褒めてほしい。

 

 白のレオタードだけの姿でリビングに戻ると、彼が嬉しそうに見つめる。

 

 レオタードの上半身はお腹辺りから細くなり、肩にかけて紐状になっている。胸元は白いハーフカップのブラを着けていた。

 

 股の部分は切れ込みが鋭く、はみ出ないように処理をしないといけない。後ろはTバックのように細く、どうしてもお尻全体が見えてしまう。

 

「どう……似合う?」

 

 彼が言う言葉は分かってる。でも彼の言葉を聞くと、嬉しさが溢れるてくる。

 

「凄い……綺麗だ。本当に翠は輝いてるよ。本当にゲームから出てきたみたいだ」

 

 何度言われても嬉しい言葉。

 

 私はハグをしようと両手を広げる。彼も両手を広げて私を抱きしめる。

 

「ねえ、今日泊まれない?」

 

 彼の誕生日なのに私が求めてる。

 

「うん……でも僕の下着ないよ」

 

 それは大丈夫よ。

 

「……さっきコンビニで買ってきたから」

 

「そうなの! ふふw僕を泊まらせるの決めてたんだねw」

 

 半分当たりで半分ハズレ。彼は夜遅くまで勉強しているのを知っている。

 

 彼も夢のために日々努力している。それを邪魔したくない。でも今は我慢できなかった。

 

「だめ?」

 

「ううん、嬉しい。最高のプレゼントをありがとう」

 

 そう言って長いキスをする。

 

 唇を触れるだけのキス。

 

 ずっと離れないキス。

 

 彼のために、初めてコスプレしたけど悪くなかった。

 

 人に注目されるのも恥ずかしいけど、不快感はなかった。

 

 また頼まれたらコスプレしてみようかな。

 

 新、本当にありがとう。

 

 そして誕生日おめでとう。

 

 今日は何しても許すからね。私の体も心も、あなたのもの。

 

 たくさん貪って。

 

 いっぱい愛して。

 

 いやらしい言葉投げかけて。

 

 私も新の性癖に答えてあげる。

 

 疑似の寝取られプレイだってしていいよ。

 

 他人に見せても構わないから。

 

 好きな事していいからね。

 

 お互いに高めあっていこうね。









最後まで読んでいただきありがとうございます。

もし少しでも気に入っていただけたら、お気に入り、評価、感想何でも構わないのでお願いします。

今後の作品作りのモチベーションになります!どうぞよろしくお願いします!
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