奉仕しないと帰れない部屋に囚われた男の業務記録 作:dolph
「ゲボク、来てあげたわよ。今日もラムにしっかりと奉仕なさい」
「姉様ったら。姉様にしっかりご奉仕するのは当然です。今日もたっぷりと姉様のお世話をしてください」
「ラム様、レム様、ようこそおいで下さいました。どうぞごゆるりとおくつろぎくださいませ」
白い扉から現れたのは双子の少女。双子なので顔立ちに体格は似通っているが、髪の色がピンクと青なのは如何なる神秘によるものか。
髪色以外にも大きな違いがある。それを口にしたら最後、流血を伴う制裁がある。制裁で済めば良いが、以降の利用を控えられるとゲボクは帰還の日が遠のく。実際遠のいた。二度目以降の来訪で口にした事はない。本当の痛みを伴う事で、彼は余計な口を利かない事を覚えた。
「まずはこちらへ記帳をお願い致します」
ラムは利用者ノートを引っ手繰るとページを捲る。前回自分たちが訪問したところから読むのはターニャと同じである。
「あら? 赤の人が来たのね。死んだと思ったわ」
「本当ですね。姉様もレムも心配していました。ご無事で良かったです」
妹は姉が物言いたげな顔を赤らめるのに気付かない。
なお、赤の人とは姉妹がターニャを指す時の言葉である。赤い飲み薬を発見したのがターニャだからだ。利用者たちはノートに記された個人名を読み取れないため、このようにあだ名を付ける。ターニャが知ったら大いに憤慨するだろう。
ターニャが二人を指す時は桃色姉妹と呼ぶ。奇しくもラムの髪色である。
ラムに続いてレムが記帳すると、ラムは腰を据えてノートにペンを走らせる。
「恐れ入りますが、出来ますれば不要な事はお書きにならないようお願い申し上げます」
「心配要らないわ。利用者が増えるように褒めてあげてるのよ。感謝しなさい」
「ありがとうございます。ラム様に感謝を捧げます」
「ええ、幾らでも感謝しなさい」
レムは姉の後ろからノートを覗く。姉にしては丁寧な字で綴られた文章を認め、斜め後方に佇む男へ振り向いた。
「ゲボクさんはノートの中身が読めないんですね?」
「……はい。正しく申し上げますと、利用される方々のサインは読めます。その後に続くメモなどは判読できません。利用者ノート以外の紙に書かれたものは読むことができます」
「わかりました」
レムはとことこ姉の傍に。姉の記述を読んでから追記するつもりだ。
ラムはノートにこう書いた。
『目つきがとてもいやらしい。ラムとレムの体を舐めるように見ているわ。胸とお尻を見てるのに気付かれてないと思ってるのかしら。スカートの中を覗こうとしてるのがとても滑稽よ。ああ、悍しい。視線で妊娠させるつもりね。声もいやらしい。口から精子が出てるのに違いないわ。耳から妊娠させるつもりかしら。今この瞬間も身の危険を感じてる。いつか犯されてしまうのに決まってるわ。ああ、恐ろしい。この部屋を利用するには自衛の手段が絶対に必要よ。素人にはお勧めできないわ。犯されたくなかったらこの文章を読んだらすぐさま白いドアに逃げ込むことね。あいつは絶対に追ってこれないから』
レムはラムの文章にこう続けた。
『姉様の書いたことは全部本当です。危険を避けるためにすぐに逃げるべきです。ノートに書き込んではいけません。鍵を持ってますね? 元の場所に戻ったらすぐに捨ててください』
不幸なことにゲボクには読めない。長文があると認識できるだけである。
ラムとレムは特別なサボり部屋を訪問する度に似たようなことを書いている。ネガティブキャンペーンに余念がない。
にもかかわらず、サボり部屋の利用が続いている。ターニャが二人を桃色姉妹と呼ぶ所以である。
「私は書斎で新しい本を探してきます。ゲボクさんは姉様のお世話をお願いします」
あらゆる情報を閲覧できる書斎の利用率はとても高い。レムは訪問する度に書斎にこもる。本業がメイドであるため、掃除洗濯などの家事を効率的にこなす術を学んでいる。
姉のラムもメイドでありレムと揃いのメイド服を着ているが、ここでメイドらしい素振りを見せたことは一度もない。現在もノートに記帳するなりソファーに寝転がった。ゲボクに命じ、冷たいジュースとスナック菓子に前回の訪問で読んでいた小説を持ってこさせる。一歩も動かない構えであり、ジュースは口元までストローを運ばさせ、スナック菓子も口に運ばせる。小説だけは自分の手で持っている。ただし、上下が逆さまだった。
ラムは小説で目線を隠し、書斎への扉を見る。すぐ隣で跪き、命令を待つゲボクを見る。
「今日のレムは長居しないつもりよ」
「さようでございますか」
利用者ノートに記帳さえしてもらえれば、滞在が長くとも短くとも構わない。短いほうが管理者として楽なのは確か。しかし、サービスの不足を感じて以降の利用を控えられるのは困る。特にラムとレムの姉妹は二人一緒に利用することが多いため、一度の利用で二人分の利用履歴を稼ぐことが出来る。ラムが細かいところまで気付くのもあって、注意して接待する必要があった。
ラムが口を開く。ゲボクはさっとストローを咥えさせた。桃色の唇がストローを挟み、ちゅうぅっとピンク色の液体が吸い上げられ、細い喉が小さく鳴る。
もう一度ラムが口を開く。ゲボクはさっとスナック菓子を口に運ぶ。さっきとは口を開く大きさが違うのだ。そのくらいわからなければラムの世話は出来ない。白い歯がスナック菓子をかじり取り、大半がラムの口の中に収まる。ポリポリと小気味よい音が小さく響き、白い喉が上下する。もう一度口を開き、残りのスナック菓子を歯で挟む。ゲボクはここで注意しないと、指がラムの唇に触れてしまう。失敗してきつく睨まれたことが何度もあった。
ゲボクが慎重に菓子を運ぶその時、ラムの頭が僅かに上がった。桃色の唇は白い歯を煌めかせて大きく開き、肉食獣めいた素早さでゲボクの指に食らいついた。
親指と中指がラムの歯に挟まれた。皮膚に歯が食い込むかどうかの優しい噛み方。指を引き抜こうとすれば噛む力が強くなる。
指が動かなくなると、温かく柔らかいものが絡みついてきた。固くざらついた感触があるのは、ラムの唾液で溶けかけたスナック菓子だ。
ラムの舌は口内の指に唾液を塗りたくると、先端を尖らせて指先を小刻みにねぶってきた。柔らかさの奥に肉の弾力がある官能的な感触を、ラムは意図して与えている。
短く整った爪を舐め、指と爪の間にさえ舌を入れようとしてくる。しかし、入るわけがない。数度試して諦め、指と指の間に差し込んだ。
スナック菓子を摘まんでいた形で囚われたのだから、間に何かが入れば摘まむことが出来る。ゲボクの指は微動だにしない。ラムは小説で顔を隠したまま、ソファーに投げ出した脚を宙に蹴り上げた。
「んっ」
乙女の舌が力強く摘ままれる。但し、逃げられない程度で痛みはない。摘まむだけでなく軽く動いて、舌の柔らかさを堪能する。
口に入っているのが一本だけなら良かったが、親指と中指の二本であるためラムは口を閉じられない。咥えた二本の指の間には、僅かな隙間が空いている。そこから透明な汁がとろりと溢れた。
あぶくが混じらない透明な汁は水よりも粘性があり、桃色の下唇を濡らすとゆっくり顎へ流れていく。
ゲボクはラムの涎を拭おうと、ジャケットのポケットに入っているハンカチを意識したところで扉が開く音がした。
「レム様、お探しのものは見つかりましたでしょうか? よろしければお手伝いいたします」
「少し調べものがしたかっただけです。手伝いはいらないです。終わったので今日はもう帰ります」
レムは手ぶらで書斎から出てきた。本人の言を信じるなら、本日の訪問は書斎で少々の調べ物をしたかっただけであるようだ。ラムも今日のレムは長居しないと言っていた。
「それでは」
ゲボクは立ち上がって利用者ノートを差し出そうとしたのだが、指を捉える力が強くなった。どこまで強くなるのかわからない。最大に達したら、肉食獣のようにパクンと噛み切られるのは確実だ。しかし、その程度では怯まない。指が取れても元通りに治す薬がある。困るのは、ラムの機嫌を損ねる事だ。
ゲボクが逡巡する間に、何度も利用して勝手を知っているレムはノートに退室のサインを記す。
「姉様、レムはお先に失礼します」
ラムはソファーに寝ころんだまま、片手だけ上げてひらひらと振る。
「ここでは時が止まっております。レム様がお帰りになってすぐにラム様もお帰りになる事でしょう」
「……そうですね。一瞬ですよね」
レムはそう言って扉を潜り、元居た世界に帰還した。
「ゲボク……」
ドアが閉まる音が響き、ラムの低い声が響いた。顔はまだ隠している。
口を開いたので男の指は逃れられた。ラムの涎でべっとりと濡れ、ポケットから取り出したハンカチで拭う。続いてラムの唇を拭おうとしたが、注文を付けられた。
「ラムの顎が涎で濡れたわ。お前が責任を持って舐めとりなさい」
「かしこまりました」
ゲボクは跪いた姿勢で上半身を倒し、唇をラムの唇に近付ける。目指すのはそこより少し下。細い顎にちゅっと口付け、軽く吸いとる。じゅるると粘着質な水音が響き渡った。
顎の下にまでは流れてない。顎と唇の間のくぼみに少々溜まっている。男の唇はそこへも吸い付き、ラムの唇にはギリギリ触れない。
「ラムは舐めろと言ったのよ?」
近い距離なのにラムが口を開くものだから、下唇が男の唇に触れた。
「恐れながら、お持ちの本が邪魔になってしまいます」
「ゲボクのくせにラムに命令するつもり?」
「現状では果たせないと申し上げた次第でございます」
真っ向からの反論に、ラムはしばし押し黙った。ゲボクはゲボクなので自分からは動かない。
「別に、ラムは命令しているつもりじゃないわ。ラムがしたいわけでもない」
ラムが本を投げ捨てる。下手に着地して本が傷まないだろうかと男は気にするが、ここで動けば機嫌を損ねるのが目に見えていた。
「いつかのお礼よ」
ラムは鋭く男を睨みつけた。その額には、虹色に輝く一本の角が生えていた。
ラムとレムの姉妹は、人間そのものに見えて近縁種の亜人である。種族名は鬼族。鬼族は頭部に角を持つ。鬼族は角から大気中のマナを取り込み、肉体を強化し絶大な魔法を操る。
しかし、ラムの角は折れた。
マナを取り込むことが出来なくなり、魔法の行使が出来なくなった。妹と共に勤めるメイドの仕事も、肉体の不調によりろくに出来ない。ラムがサボりがちなのは肉体の虚弱故だった。
それを、サボり部屋の赤い飲み薬で癒すことが出来た。けして戻らない角を取り戻すことが出来た。
ラムは角を取り戻したいと思っていなかった。癒す手段があれば迷ったろうが、そんなものはどこにもなかった。しかし、得てしまった。
後押ししたのは妹の言葉だ。レムが心の底から熱意を持って治すべきと云うものだから、治してしまった。根元から折れた角は、五回の訪問で元通りになった。
角が元に戻っても、ラムは変わらない。角がなかった頃を体で覚えている。必要となれば肉体の強化も大きな魔法の行使も可能であるが、それ以外は何も変わらない。
「ラム様のお礼を有難くお受けいたします」
「その言葉遣いも気に入らないわ。もっと砕けて話しなさい」
慇懃無礼はラムの常である。畏まった場でもないのに礼を尽くされると馬鹿にされているのかと思うのは、ラムの被害妄想である。
「出来る限りお望みの通りに。それではラム様からのお礼を受け取ってもよろしいでしょうか?」
「だからそう言っているわ。ラムのような美少女を見るだけでも感涙するべきよ。それどころか触ってもいいと言っているの。お礼の受け取り方はわかってるわね?」
「何度も頂きましたから」
「だからその言葉遣いが、んっ………………」
ラムは言葉を続けられなくなった。
▽
ラムは指をしゃぶっていた時のように舌を使う。入って来た舌に応え、触れ合わない瞬間がないように絡みつく。
冷たいジュースを飲んで半開きだった口は、舌が冷たくなっていた。冷たかっただけ温かさを感じられる。絡み合う内に温度が溶け合ってきた。ぬめる汁も入ってくる。横からのキスなので舌が真っすぐ向き合わないのが少し不満。
代わりに跪く方は、ラムの体を触りやすい。
「んぅ……」
男の指が無防備な喉を這っていく。鎖骨を隠す襟飾りで飾り紐を弄び、更に先へ。
ラムとレムのメイド服は喉元と肩は襟飾りとそこから伸びるフリルで隠れる。そこからがかなり刺激的で、黒い意匠のエプロンドレスは乳房の下で生地が切り替わる。強調された乳房は柔らかい生地のキャミソールが包み、あろうことか谷間を覗かせる。飾り襟を越えると、曲線の始まりに辿り着く。
男の指が乳房と乳房の間に入ってくることを予感したラムは、しかし指はそこから大きく遠ざかって短いスカートの向こうに触れようと、
「っ!!」
ラムは、ガリとやった。
甘噛みではないので、容赦なく歯が肉に食い込む。ラムも男も、血が滲むのを舐めとった。
「ラムのおっぱいを触ろうとして避けたわね?」
角こそ消えているが、鬼のような形相だった。
「誤解ですよ」
「嘘よ。今のはあのまま触る流れだったわ。ラムがおっぱいを触らせてあげるのに触らなかったわね?」
「とんでもない!」
「だったらどうして触らなかったのかしら? 屈辱だわ」
口にはしなかったのに、男は流血を伴う制裁を避けられなかった。
ラムとレムは双子の姉妹である。双子なのに髪の色が違うのは神秘の具現だ。違いは他にもあり、男は何の興味もないが角が違うらしい。ラムが大きな力を扱える反面、レムの力は小さいのだとか。
そんな小さな事よりも、姉妹にはもっと大きな違いがあった。
「ラムの胸が小さいのをバカにしたわね!」
ラムの乳房は、レムと比較してしまうと相対的に、あるいは客観的にも、そしてラムの主観でも、割と小ぶりであるのだ。姉妹が初めてサボり部屋を訪問した際に管理者は姉妹の違いを指摘し、ラムとレムの二人から魔法の行使を受けた。
ラムはソファーの上に仁王立ちとなり、両手を括れた腰に置いて男を見下ろす。
スカートの丈が膝より大分上なものだから、跪く男からは中が見えた。
「違う、と言っても聞き入れてくださらないようですね」
「何が違うと言うのかしら?」
ラムはとても面倒くさかった。レムが見ていれば甘えているとわかったろうが帰ってしまった。それ以前に、レムの前でこんな所を見せるわけがない。
幸いにも、男は同様のケースに何度も直面してきた。それだけ女性たちを怒らせてきたとも言える。ターニャが直感したように、女性の問題でこの部屋に囚われた可能性は高かった。
「ラムの感謝を無駄にするどころかこんな侮辱を与えられるなんて、お前にはお仕置きがっ!?」
男は、ラムを真正面から抱きしめた。ラムはソファーに立っているので、男の顔が谷間に埋まる。
「な、なにしてるのっ?!」
胸の谷間で、すんすんと匂いを嗅がれている。
サボり部屋には色々あるのにわざわざ彼方で風呂を使ったのは怪しまれないためであって体を綺麗にする意図はないでもなかったしちゃんと洗ったので嫌な臭いをさせていないのは確実だとわかってはいても露骨に匂いを嗅がれるのは恥ずかしい。
押し退けようと思ったが、ラムの足はソファーから浮いている。下手な事をすると倒れてしまう。
ラムが迷う間に男は歩き始めた。目的地を知って、ラムは暴れるのを止めた。
「……ラムを犯すつもりなのね?」
「ご推察の通りでございます」
「だからその言葉遣いを止めなさい! きゃっ!」
ラムはベッドの上に放られた。程よいスプリングで体が弾む。男を睨んだまま後ずさりして、体の向きを変えたところで捕まった。
「へ、へんたい!」
「随分なお言葉ですね」
四つん這いで男に尻を向けている姿勢で、スカートを捲り上げられた。
しなやかな脚は白いストッキングに包まれ、ストッキングはガーターベルトで吊るされている。少々肉付きが薄くとも弾力のある太ももは瑞々しい。
股間を覆うのは、白いショーツだ。尻よりも、太ももと太ももの間に目が引き寄せられる。
膨らんでいるように見えるのは皺なのか、ラムの肉なのか。
下着姿を楽しむ時間は短く、男はラムのショーツを引きずり下ろした。
「ラム様が少しでも濡れたら挿入しますよ?」
「……何を入れるつもりなの?」
「おわかりでしょう?」
「ひうっ!」
膝まで下ろされたショーツは、ラムの両足を通って完全に脱がされた。
男の両手が桃尻を掴む。いやらしく撫でまわして親指を尻の割れ目に沿わせ、ラムの割れ目にあてがった。
ラムに覚悟の時間を与えることなく、左右に広げた。
「私から良く見えますよ? ラム様が濡らしたら一目でわかります」
「何を言ってるのかしら? ラムがこんな辱めを受けて濡れるわけがないじゃない。もしもそう見えたら……、お前の唾に決まってるわ」
ラムはまだ17歳だ。陰部に着色があるほど使っているわけがない。鬼族であることの影響で、肉体が外部の影響を受けづらい可能性もある。
ふわりとした陰唇は染み一つなく、内側の肉はラムの髪色よりずっと鮮やかだ。血の通ったピンク色が艶めかしい。
上の方にある小さな穴がラムの膣口で、その下に潰れたように小さい尿道口がある。陰核はまだ包皮を被っていた。
「あっっ!? あぁ……ラムのおまんこを舐めるなんて。おしっこも出るところなのにぃ……。はあっ!? そこ吸っちゃダメぇ!」
ラムの匂いを濃く浴びながら、男はラムの内側に口付けた。滑らかな内側は乳肉よりもずっと柔らかく、微かな塩気があった。舌を尖らせながらゆっくりと下げようとすれば、下げるまでもなく近付いてきた。
ラムの両膝がベッドから浮いている。両手で体重を支え、尻の突き出し方が甘くなる代わりに股の位置が高くなる。後ろから舐めるにはちょうどいい高さになった。
男はラムの肉芽に舌を這わせ、ちゅうと吸い出せばつるりとした陰核が顔を出す。包皮が戻らないよう吸いながら舌を使うと、大して往復させない内に膨らんできた。
「あんっ、あっ、あっ、くうぅぅ……、ああんっ! ラムがよわいところをぉ……! ふっ……、くうぅうぅぅぅんっ!」
微かな塩気はとうに薄まり、とは言え無味にことはなくラムの味が滲んでくる。汗でも尿でも唾でもないぬるみが増してくる。
舌の動きはぬるみの助けを得て、一瞬たりとも止まることなく動き続けた。
ラムの脚がぷるぷると震えてきた。
増え続けるぬるみは舐めるだけででは留めきれない。じゅるると吸った音が大きく響いた。
音を聞かされ、ラムの声が高くなる。蜜壷の別名通り、ほの暗い奥からラムの蜜が溢れてくる。
「ひゃっ!? どこに入れてるの!? だめだめ、ラムの中から舐めるのやめてぇええ!」
尖った舌が膣口に差し込まれる。ラムの味を直に舐めとり、いやらしく蠢いた。
ラムの脚が、いよいよ体を支えられなくなった。太ももを震わせ、下腹が張っては凹み、肉芽は膨らんで、膣は締まりながら愛液を吐き出した。
「あぁ…………、やぁ………………」
ラムは犬のように口を開いて舌を伸ばした。舌の先に涎が溜まって、ぽたりと雫が落ちていく。
両手をついていたのが肘になり、下半身は膝を突いてしまう。
力が萎えて膝も崩れ、ベッドに沈むそうなところを、下腹が支えられた。
男の手がへその下を撫で、両側から腰を掴む。
「あ、」
「ラム様が濡らしたら挿入すると言ったでしょう?」
「ああっ!!!」
たっぷりと涎を垂らしたラムの膣に、男の逸物が突き立てられた。
石のように固くそそり立っている。男は奉仕されるのではなくする側なので、刺激を受けなくても勃起させることが必須だった。
ラムとは勃起にさしたる努力が必要なく、堪えるような甘い呻きに官能的な味と匂いで準備が出来る。
「ら、らむのおまんこに、ちんこをいれるなんて……。お礼といったけど、ちんこまではあぁっ!」
奥まで入った逸物が、抜ける寸前まで引かれてから戻ってきた。
亀頭を子宮口に押し付けながら、ぐいぐいと圧してくる。のみならず膣内で蠢き、ラムの中に侵入している事を主張する。
「ラム様のおまんこは深いですね。私のちんこはそれなりに長いと思うのですが、根元まで入ってしまいます」
「おっ、おしてるわっ。奥に、とどいてっ。あっ……、うごいてるぅ……!」
「締め付けもとても良いです。何度もお礼を頂いてきましたから、固かったのが柔らかくなってきたのを感じますよ」
「ら……らむのおまんこを、育ててるつもり? らむのおまんこは、らむのものだからぁ……。あんっ!」
繋がったまま、男が上半身を倒した。
ラムは手を突いていられず、シーツに顔を埋めている。耳に吐息を感じ、のろのろと顔を上げて振り向いた。
顔は真っ赤にのぼせている。怯えているようにも、痛みを感じているようにも見える。下唇を噛んでいるのは喘ぎ声を抑え込むため。
大きな目がキラキラと輝くのは潤んでいるから。
「お……おまんこを使わせても…………。ラムの唇は許さないわ! あむぅっ!?」
言い終えるなり唇を囚われた。
ラムからも熱心に舌を伸ばして強く吸い、互いの唾液を取り合った。
男が腰を打ち付けて唇が離れれば、たっぷりと交換していた唾液が長く糸を引く。
キスを繰り返し、男が中で往復する度にラムの目が蕩けてくる。
どこから演技でどこから本気なのか、ラム自身にもわかってない。繋がってる時間が長くなればなるほど、境界が融けてきた。
「あっ♡ あっ♡ あんっ♡ あ゛っ! あぁぁぁあああんっ♡♡ もっと! もっとついてぇぇええ♡」
ラムに演技であえいでやるほどのサービス精神はない。
全身を駆け巡る歓喜は本物で、ラムは全身で悦びを表現している。
男が腰を打ち付け、男の下腹とラムの尻がぶつかって乾いた音を立てる。パンパンとリズムよく鳴り続け、ラムの嬌声があでやかに彩る。
ラムの女の穴は男の逸物を全て受け入れる。膣をめいっぱい押し広げられ、子宮口にまで到達される。痺れるほどに甘い快感で子宮が下がり、下がっただけ押し上げられる。
文字通りに体の中をかき回されているのに、ラムは悦びに鳴き続けた。
鬼族であるラムは、角を折られた状態でも常人より体が丈夫だった。問題だったのは体力とマナの欠乏だ。
角が戻った以上、肉体はさらに頑強となって、体力は桁が違った。荒々しく扱われても問題ないどころか、好むようになった。
「あんっ♡ おっぱいさわるなんてぇ……♡ いっぱいさわりなさい? もまれたら、おおきくなるんだからぁ♡」
「ええ、じっくりお礼を頂きますから」
ラムのメイド服は襟を引っ張られ、小ぶりな乳房が露出していた。
後ろから伸し掛かる男が手を回し、下から包むように揉んでいる。秘部同様に乳首の着色も薄く、勃起しているのもあって輝くように赤い。男の手は乳首をこねながらも乳肉を味わい、腰の動きも止まる事がない。
鬼族として万全の状態を取り戻したラムは、何度達しても尽きることがない。今もまた肉ひだを亀頭で擦られ股を震わせる。
悦びの声を上げかけたが、唇を噛んで耐えた。血の味がしても気にしなかった。
「お礼じゃないわ」
「ラム様?」
怒気を伴うラムの声に、男の動きが止まる。その隙に、ラムは男の腕から逃げ出した。
攻守が逆転し、ラムが男を押し倒した。
「ラムがして欲しいからしてるのよ。………………ラムを求めて欲しいからさせているの。んっ!」
上になったがラムが、男の股間に腰を落とす。
騎乗位は何度かしてきた。怒張はラムの肉穴に飲み込まれる。
ラムが腰を上げればずるりと肉棒が現れ、腰を落とせば飲み込まれる。見えるのは、ラムがスカートをたくし上げているからだ。
髪の色と同色の、薄い下生えも見えた。
「んっ……んっ……、あっ……、んっ……♡ あっ、あっ、あっ♡ あんっ♡ ああんっ♡」
腰を振る毎に声が甘くなり、妹とよく似た美貌が蕩けていく。
自分が感じている事を男に見せつけているかのようだ。
男もラムに応えて下から突き上げ、小さく揺れる乳房を支える。
始めこそ頑張っていたラムは、やがて動けなくなって男の上にへたり込んだ。体力が足りていても、淫靡な鎖で絡めとられて動けない。動かなくても全身に快感が巡っている。
「あぁぁぁぁあああああんっ♡」
だけども男は終わっていない。
ラムの腰を軽く浮かせて下から突き上げ、今度はラムを気遣うことなく満足するまで止まらなかった。
ラムは鳴いて泣いて男の体にしがみつき、涙を流して唇を貪った。
「あっ…………でて……………………♡♡♡」
ラムの膣内で逸物が跳ねる。
ラムは脈動する逸物を体の中に感じ、深いところで射精されたことを知った。
▼
「ラムはロズワール邸でメイドをしているわ。今は少し人が少ないから大変だけど、一年か二年もすれば大分落ち着くはずよ」
頑張ってるのは主にレムである。
角が戻っても、ラムは変わらなかった。良くも悪くも。
「落ち着かなくても落ち着かせるわ。ラムは十分働いているもの」
「……さようで」
ラムが忙しかろうと暇だろうと、サボり部屋の管理者たるゲボクには関係ない。ここを訪問してくれればいいだけだ。
第一、サボり部屋を訪問する時はラムたちの世界では時間が止まっているため、彼方での時間の有無は本当に関係がない。
つまり、ラムの言葉が何を指しているのか、男には全くわからなかった。
「ゲボクはずっとここで働き続けるのね?」
「お暇を頂きたいところです」
「駄目よ」
「……お暇を頂きたいと思っても、私が解放される条件は見つかりませんでした。代わりに、死ぬまで拘束との文言を見てしまった次第です」
「ラムは鬼族だから人間より長寿なのよ」
「私も寿命を克服させていただきました」
「は? まあいいわ。それならずっとここにいなさい」
「…………たまわりました」
ラムには計画がある。
ラムが勤めるロズワール邸の主のロズワールは宮廷勤めの貴族だ。自然、ラムも貴族社会を知る事となった。
貴族社会の妻と夫は、共に暮らさない事例が多くある。会うのは年に数度どころか、何年も顔を合わさない冷え切った関係も多い。
想い合っても一緒にいられない場合も多いようだ。それに比べたら週に一度は丸一日一緒にいられるのは悪くはない。
それに、夫婦になりたいわけではない。夫婦関係を取り上げたのはあくまで例えである。
「聞きなさい」
「はい」
「ラムはいつかお前の子を孕むわ」
「……………………はい?」
「週に一度は会わせてあげる」
「………………」
「どこにも行けないならラムが心配することは何もないわね」
次回レム