奉仕しないと帰れない部屋に囚われた男の業務記録 作:dolph
「ぷぷっ……。あははははっ!」
「これは大丈夫なのでしょうか? いえ、姉様とレムが来ましたので大丈夫ですね」
「……記帳をお願いいたします」
利用者ノートを開くなり、ラムはとても良い顔で笑った、爆笑した。レムは心配する言葉を掛けた直後に自身で否定する。ノートを差し出す男は陰が濃い。
ノートの最新のページには、ラムとレムの名が記されていた。二人とも今日はまだ記帳してない。つまり、前回ラムとレムが利用してから本日までの間に、他の利用者が一人もいなかったことを意味する。
ラムは嬉々として記帳した。自分が散々ネガティブキャンペーンをした次のページに。
「はあ……。たっぷり笑ったから帰るわ」
「いらしたばかりなのですが、もうお帰りになるのですか?」
「この前は寝すぎたのよ。時差ボケで大変だったわ」
「先日の姉様は夜になっても眠れずベッドの上で悶々としていました。朝になっても起きられず堂々とお昼寝をしていました」
「レム、余計な事を言わなくていいわ」
サボり部屋では24時間の滞在が可能。但し、厳密に24時間ではない。
24時間経過する前に白いドアを潜るのなら、来た時と同じ状況で元居た世界に帰れる。そして24時間が経過しても強制帰還されるわけではない。白いドアを潜れば普通に元居た世界に帰れる。
問題は、24時間経過してからサボり部屋で眠ってしまった時だ。そうなると強制的に元の世界に戻されるわけだが、眠ってから何時間後に戻されるのかが不定である。戻ったと同時に止まっていた時間が動き始めるため、生活のリズムが狂ってしまう。そして当然のことながら、体力を消耗すると眠りが深くなる。
前回訪問時のラムは、いずれにも該当した。
「それではまたのお越しをお待ちしております」
「ええ」
ラムは退出のサインをして帰った。レム一人が残った。
「レム様は今日も書斎をご利用になられますか?」
「ちょっと考えてからにします」
「かしこまりました。何かございましたら何なりとお申し付けください」
白いドアが設置されているのは応接間である。レムは手近な椅子に座った。
「今日の姉様はゲボクさんの顔を見に来たんです」
「存じております。大変ありがたい事でございます」
今日はレムだけがサボり部屋に用があるらしい。それならラムが付き添う必要はない。しかしわざわざ顔を出してくれると、利用者ノートのサインが一つ増える。ゲボクは帰れる日が少し近付く。言葉にした通り、大変ありがたい事であった。
なお、ゲボクは個人名ではない。
利用者が椅子に座ったのだから、ゲボクたる下僕は甲斐甲斐しく動き出す。まずとりあえずはレムの好みの加減で紅茶を淹れた。
こちらでの時計は昼過ぎを指しているが、レムがいた世界の時刻はわからない。食事の直後や就寝前だと重いものは不適であるため、無難に焼き菓子。ビターテイストなチョコチップが入ったクッキーで甘さ控えめである。単にゲボクが甘すぎるのが苦手なだけである。
レムはティーカップのハンドルを摘まみ持つ。貴族に仕えるメイドなだけあって、綺麗な仕草だ。一口だけ飲んでソーサーに戻した。視線はテーブルの上のティーカップを向いている。
「ゲボクさんが言っていたように姉様は変わりませんでした」
「ラム様は大変聡明で理性的な方でございますから、古い価値観のままでいる事を良しとされなかったのでございましょう」
「もう一度お礼を言わせてください。ゲボクさんのおかげで姉様の角が元に戻りました。ありがとうございます」
「何度でも大変ありがたく受け取らせていただきます」
ラムが角を癒すか迷ったのはレムのためである。
鬼族として史上類を見ない才児であったラムに対して、双子のレムは平均よりも劣っていた。加えて忌まれる双子である。レムの劣等感は深かった。
しかしラムの角は折れ、レムより劣る存在となる。幼い頃に姉に助けられたレムは、姉を助ける側に回った。歪な均衡は、やはり歪でありレムの心を歪ませた。
そこを更新したのがゲボクである。
何故レムが劣っているのか。マナを扱う術が劣るからである。魔法の力が弱いからである。それが何故劣等となるのか。魔法では何を為せるのか。様々な事象を引き起こせるが、乱暴にまとめれば暴力となる。強い暴力を振るう者が優れ、暴力が弱い者が劣るのか。
ゲボクは心底呆れてこう言った。
『文明に触れたことがない野蛮人なんですか?』
未開の野人なら棒を振る力で優劣がついても、曲がりなりにも多数の知的存在が集まって社会を構成するのなら、暴力で全てを決めるのは余りに愚か。
『でも、レムが姉様の角なんて折れてしまえばいいって……』
『恐れながら指摘させていただきます。レム様の思いが因果を逆転させるのですか? レム様にそんな力はありません。ラム様に申し上げても一笑に付されると思われます。ラム様の角を折ったのは襲撃者です。話をすり替えても私にはわかります』
鬼族の里は外部からの襲撃を受け、ラムとレムだけが生き残った。そしてラムの角は折られてしまった。レムが念じたから折れたわけではない。
同じ問答を何度も繰り返した。
レムは心の澱を吐き続け、ゲボクは忖度せずに原理原則で撥ね除け続けた。争いがなくならない以上暴力は必要でも、それで全てが決まるのは野蛮すぎる。思いの力で因果が逆転する不思議は存在しない。
レムは嫌いだったはずの鬼族の因習に囚われている事を自覚し、姉への罪悪感は的外れであると指摘され、とうの姉に肯定された。
「だったら何度も受け取ってください」
「もちろんでございます。こうしていらしていただける事を何よりもありがたく存じます」
ゲボクが拘束されるサボり部屋と、レムの世界では時間の流れが異なる。姉妹が再訪するまで六日間の空白があったわけではない。しかし、来てくれなかったら帰還が遠のくのは事実である。
「レムがここで遊んでるだけでお礼になるんですか?」
「付け加えさせていただきますと、次も、その次もいらしていただけることを望みます」
「ゲボクさんはレムに会いたいんですね」
「仰せの通りでございます」
ゲボクはレムの言葉を肯定しているのに、何故か空気が緊張していく。レムが眉間に皺を作ったせいだ。
「会いたいだけですか? 他にして欲しい事があるんじゃないですか?」
「仮にあるとしましても恐れ多い事でございますから」
「レムが許します」
レムは真っすぐゲボクを見つめる。目を逸らすことは許されない。間違っても帰って寝ろとは言ってはいけない。レムが望まれたいと望んでいる事を忖度しなければならない。
ゲボクはレムの手を取り立ち上がらせた。
「言葉にすると陳腐なものになってしまいますから」
「……そうですね」
白い炎を掲げるシャンデリアが幾つも吊るされている。どこに立ってもあらゆる方位から照らされて影を作らない。仮に影が落ちれば、二つが一つになっていた。
いつでも真摯なゲボクを好ましく感じるのは道理である。さらに美男だ。レムが垣間見るようになった貴族社会でも彼以上は存在しない。サボり部屋を訪れれば必ず独占できる。ほとんど生まれた時から続いていた苦悩を解消された。
感極まって関係を求めたのはレムからだった。レムはまだ17歳と若く様々な経験に乏しいため、惑わされたと言えなくもない。
しかしそこには、別の要因もあった。
▽
「んっ……。ゲボクさんは背が高いから、レムは背伸びをしないとキスが出来ません」
「背伸びが必要ない場所へ参りましょうか?」
「ここでいいです。ちゅっ」
レムは男の肩に両手を乗せ、つま先立ちになって唇を突き出した。小鳥がつつくようなキスを何度か繰り返し、二人の唇が少しずつ湿ってくる。
レムが突き出す唇は薄く開かれ、甘い吐息を男に吸わせる。開いたまま唇を押し付け、舌を伸ばした。上唇と下唇の隙間を赤い舌が通り、男の口内へ忍び込ませる。期待通りに応えがあり、二人の唾液が混じり合った。
キスをしながら吸う事もレムは知っている。今日のキスでも実践して自分の口の中に男の舌を招き入れ、唇で甘く挟んだ。
「んぅ……、れろ……。あむ……。んっ?」
キスの時は目を閉じる。
赤い目と青い目に自分の目が映るのは幻想的でとても好きだが、キスだけに集中したい。自分の中で彼の舌が蠢くのを幻視する。内側を隅から隅まで舐められて、唾を飲ませて飲まされる。自分の体が染められていくのを実感する。
なのだけど、目を開いた。視線を下に横にと傾けても見えるのは彼の顔だけ。どうやっても見えないが、どうなっているかは感じている。
尻を触られた。腰を抱きしめていた手が下がってきた。
単に触れるだけではなくて、撫でるのを通り越して強く押された。両手を開いてぎゅっと掴み、下から持ち上げるように握られる。
強くされているものだから、下半身が彼の体に密着する。下腹部に彼の股間が押し付けられた。
「あ……レムのお腹に……、当たってます。もう大きくなっちゃったんですね」
「レム様を感じてこうならないわけがありませんよ」
「あんっ……。パンツを引っ張ったら怒ります。引っ張らないで触るのなら、いいですけど……」
「善処いたしましょう」
スカートの上から尻を揉んでいた手が、スカートの中に入った。
レムの衣服はラムと同じでサイズ違い。下に着るのはそれに加えて色違い。ストッキングで脚を包み、ガーターベルトを着用している。ストッキングを吊るすストラップの上にショーツを穿くのは着脱のためだ。
男の手はラムより肉付きと弾力に勝る太ももを一度揉んで、レムの尻を撫でた。ショーツの上から撫でるのだったらレムは許したが、男の手はショーツの下に潜った。
両手で左右から忍び入り、レムの尻を間に何も挟まず触れている。
少女の肌は滑らかで甘い肉が付き始め、さっきまで座っていたから少し温まっている。パンツを引っ張ってはいけないと言われたばかりだから、大きく動かさず手指だけで揉み始めた。
見上げるレムの目が潤んでくる。
レムは勢いをつけて背伸びをし、男の唇にちゅっと触れた。
キスはそれだけで、男の肩に置いた手を外す。足の長さの半分だけ後ろへ下がって、彼の体から僅かに離れる。作った隙間に両手を入れた。
下を向いてごそごそと手を動かし、目的を果たすともう一度男と見つめ合った。
「固くなってます。それにすごくあつい……。レムの手が火傷しちゃうかも知れません」
レムが頑張っていたのは、男の一部を解放するためだ。ジャケットは始めから開いてるのでその下のベストのボタンを外し、スラックスを留めるベルトを外し、ジッパーを下ろす。
そして中に手を入れた。細い手指で優しく包んだ。
熱く固く勃起している。自分の体がこうさせたのだと、レムは知っている。
軽く握ってはさわさわと撫で、十分な固さがあることを確かめると、レムの手は上下に動いた。
「こうされると気持ちいいですか?」
「ええ、とても。火傷しないようにお気を付けください」
「そんなこと言うとホントに火傷させちゃいますよ?」
握る力はそれなりに強い。代わりに扱く速度がゆっくりだ。心得ている扱き方である。
レムは再度男に体を寄せる。姉とは違う豊満な乳房が、男の胸板でゆるく潰れた。
「シャツのボタンも外しちゃった方が良かったですね」
「そうしていただけると、レム様のお体を一層強く感じられます。ですが、今はこのままで」
「いっぱいしてあげますね。あっ」
レムがピクンと震え、顎を上げた。ちょっぴり頬を膨らませて責めるように男を見るが、先ほどとは違って空気は緊張しない。
「……帰る前に綺麗にしてくれるんですよね?」
「もちろんでございます。香料もお気に召すものをご用意できます」
「それなら、いいんです、けど。……んっ…………。ふぅ」
レムの吐息が熱くなる。責めるように男を見るのは同じでも、潤んだ目には媚びと懇願が混じってきた。
男の手は、レムの尻を撫でていなかった。生尻を揉むことを許されても、激しくするとパンツの生地が伸びてしまう。ならば素直に上から触ればよい。
長い指はレムの尻の割れ目にあてがわれる。繊細な生地を肉と肉の間に押し込みながら進み、太ももと太ももに挟まれる脚の付け根へ辿り着いた。
尻肉は柔らかくも弾力がある。ここはひたすら柔らかく、ふわりとした感触だ。
中指で優しくさすってから軽く押し込めば、サラサラの生地にじんわりと湿り気が浮き出し、少しだけ沈んだ。
レムの体を逃がさないよう腰を抱き、沈めた指は前後に動かす。
「レム様には着替えの必要があるかも知れませんね」
「そ……そうさせてるのは、ゲボクさん、ですっ。はぁ……。こっちも、ぬるぬるしてきました、よ?」
レムは右手で竿を扱き、左手は手の平でゆっくりと亀頭を撫でまわしている。撫でまわす動きが滑らかになってきた。亀頭から滲む先走りの汁が潤滑液となって、レムの動きを助けている。
レムは繊手を男の汁で汚そうとも、動きを止めない。それどころか速くした。
勃起しても肉の弾力がある亀頭を強く圧し、竿を握る力も強めて上下に扱く。動きを止めれば、手の平で男の脈動を感じられる。
レムが早めるのだから、男の一歩進んだ。
ショーツを挟んでレムを撫でていた指が脇に反れ、レムと薄布の隙間に潜り込む。
直に触れるレムは温かく潤んでいた。柔らかな媚肉は溶けているようで、指全体を包まれると感じたのは愛液だけのことではない。
「あっ……。パンツが、伸びちゃいます、からぁ」
「これくらいなら大丈夫ですよ」
「っ!」
内側に入った指は淫裂に沈み、レムの内側を軽く撫でる。
指先が深く沈む場所を見つけてしまい、第二関節で折り曲げられ入ろうとしたその時に、レムは男の体を押しやった。
押された男は素直に下がる。一歩二歩三歩と下がれば、太ももに椅子がぶつかった。座る前にスラックスを引き下ろされた。
「浅く座ってください」
言われた通りに浅く座る。スラックスは下に穿く物ごと脱がされたので、下半身は素っ裸だ。
股間からは逸物が屹立している。先走りの汁をレムに塗り伸ばされ亀頭が濡れ光っている。
「レムがするんですから、ゲボクさんはじっとしていてください!」
男の前にレムは跪いた。ふかふかの絨毯なので、膝を突いても痛くない。寝転んでも快適だ。
膝立ちになったレムは、キャミソールの襟に両手を添える。えいっと引き下ろした。毬のように盛り上がる白い乳房が、ぷるんと揺れながらこぼれ出た。
ラムに小さい自覚があるように、レムは大きい自覚がある。
いつもは個性の一言でまとめられる大きな乳房を、レムはどのように活用すればいいか覚えてしまった。
「こういう事も出来るんですよ?」
大きな乳房を下から支えて突き出す。
白い柔肌の中心でうっすらとピンク色の乳輪が囲み、色味を増してピンクより赤みがかった突起が先端にある。充血と膨らみ具合から、立たせているのがわかった。
尖った乳首を見せつけてるのは、口に含ませようとしているのではない。立たせたのは自然となっただけであって、意図して立たせたつもりではなかった。
重要なのは、乳首より乳房。
男の脚の間に入ったレムは、胸の谷間に男の逸物を挟んだ。
「おっぱいでおちんちんを挟んであげるのって、パイズリって言うんですよね?」
「レム様……、一体どこでそのような知識を……」
「内緒です♪」
大きな乳房で挟んでも、長い逸物は谷間から先端を覗かせる。レムが体を揺すると先端は乳肉に隠れ、すぐにもう一度顔を出す。レムは左右から乳房を押さえつけ、上下に揺すり始めた。
豊かな乳房はマシュマロのように白く柔らかく、きめ細かい肌は滑らかだ。そこへ男の怒張が顔を出すのは、未踏の雪原へ放尿するのに似ていた。
レムがパイズリを披露するのは初めてである。ゲボクさんから教え込まれたわけではない。まさか姉と情報交換したわけでもない。
レムとラムが勤めるロズワール邸には女性の勤め人がいたこともあるが、彼女らから学んだわけでもない。かといって自ら編み出したわけでもない。そこまで行っていたら手遅れだ。別方面で手遅れかも知れないのは別の話である。
レムはこれらの技を、書物から学んだのだ。サボり部屋に併設された書斎にある書物である。
書斎で閲覧できる書物は、基本的にそれぞれが属する世界で発行されたもの限る。レムとラムの場合、活版印刷や製本技術が普及していない世界であるため、ターニャが閲覧できる書物数に比べると何桁も少ない。ターニャは前世があるため、特別に多いとも言える。
しかし、例外があった。
レムと同じく書斎の常連であるターニャは例外を発見したが、前世のこんなものまでフォローしているのかと気に留めず捨て置いた。
レムは違う。どのような技術で作られたか想像出来ない美麗な書物は、立ちどころにレムを虜にしてしまった。書物が発する邪悪に絡め捕られてしまったのだ。
其は次元の壁を越えた異本である。
天空の支配者が命の危険を顧みず秘蔵した異本は世界の壁を越えて真の姿を取り戻し、さらには次元の壁すら越えてサボり部屋の書斎に顕現した。
レムが繰り返し読んでいる異本のシリーズは「メイドの献身」。ウース異本の断章である。
メイドの献身シリーズでは、ご主人様に仕えるメイドが自身の体を使って奉仕していた。そのような奉仕が男性にとってとても良いものであるとレムは覚えてしまった。
レムが仕えるロズワールはそのような対象になり得ない。あちらも望んでいない。他に身近な男性は少ない。
そこへ、たくさんお礼をしたい男性が現れてしまった。
レムは心のままに実践したのだ。
「レムのおっぱい、気持ちいいですか? おちんちんがすっごく熱くてピクピクしてるのがわかります」
「このまま続けられたら果ててしまいそうです」
「出す時はちゃんと言ってくださいね?」
美しい少女が胸をはだけて奉仕している。
熱心に乳房を上下に揺すり、潤んだ目で見つめてくる。視線が下がる時は谷間から顔を出す亀頭にくぎ付けとなり、舌を伸ばして先端に触れさせた。
先走りが滲むまで扱いてからパイズリをしているのだから、逸物は熱く滾っている。レムの鼻に雄の匂いが届く。
女とは違う男の匂いに、レムは恍惚となった。
行為の意味が体を熱してくる。指でされて染みてしまったのが、増え続けているのを実感する。濡らしてしまった股は冷えることなく温かいまま。
濡れた部分が余りに広がるので、粗相をしてしまったのかと心配になるほどだ。
まだパンツのクロッチで吸えている。触ったら間違いなく滲み出して垂れてくる。洗わないと履けなくなってしまった。
「エッチな匂いも……してきます。レムのおっぱいにも匂いがついちゃいました」
「後で風呂を使いましょう。お供いたしますよ」
「あっついお風呂が……あ!」
「レム様?」
レムに天啓が降りた。異本から啓示された御業ではないが、おそらく大丈夫であるとの予感があった。
レムはパイズリを一時中断すると、テーブルに放置されたままのティーカップを手に取った。熱々だったのが冷めている。それでも熱いお風呂より高めの温度。体温よりずっと高い。
熱かろうとも飲むには支障のない温度だ。レムは頬が膨らむほどの量を口に含んだ。すぐには飲み込まない。頬を膨らませ舌を動かして、ぬるめの紅茶を口内の隅々にまで行き届かせる。
んんっと細い喉を上下させ、一息に飲み込んだ。
紅茶の味わい方ではなかったし、喉が渇いたわけでもなかった。
レムは口を閉じて跪いたまま男に向き直り、頭を下げる。
ふんわりとした桃色の唇が亀頭に触れ、入ってくる広さだけ唇を開いて尚も下げ。熱い怒張にしゃぶりついた。
「おおっ!?」
しゃぶられた男は思わず呻いた。
レムの口が熱い。比喩ではなく本当に熱い。熱い紅茶を飲んだ直後で、口内が温まっている。
「んっ、んっ、んっ! じゅるる、ちゅうぅぅっ! んーっ!」
レムは頭を振りながら強く吸う。口内の粘膜が隙間なく怒張に密着し、官能的な柔らかさと異常な熱さを伝えた。
熱いと言っても耐えられない熱さではない。いつもとは違う異常は大きな刺激だ。
「んんっ!? んっ、んっ、ふぅうぅうっ!」
レムの頭に男が手を置いた。レムは一瞬だけ上を見たが、口淫に集中する。口の中が冷めきらない前に精いっぱいの奉仕がしたい。
細い手指は逸物の根元を押さえている。瞬間、異本の内容が頭を過り、逸物の下についてるやわらかな陰嚢を手に乗せた。敏感な部分と聞かされているので力は入れず、包んで優しく揺するに留める。
口内の逸物が脈動している。紅茶の味はとっくに薄れ、唾とは違うぬるつきを舌で感じる。無味ではなく、言葉にしがたい味があった。
手の平で包む陰嚢の張りが変わる。
頭を押さえる手に力が加わった。
「レム様、出します」
「んっ。んっ……、んーーーーーーーーーーーーっっ♡」
口の中で爆ぜた。
雄の匂いと味が一瞬で口内に広がり、どくどくと脈打った。
レムは根元を押さえる手でゆっくり扱く。奥に残ってるのを搾る手付きだ。
量が多いので頬が膨らんだ。奥まで迎えたままでは飲みづらいので、やや頭を上げて亀頭だけを唇で挟む。動かせるようになった舌で口内に満ちる粘液をかき混ぜ、少しずつ飲み込んだ。
舌で触れた感じから粘塊が幾つかあったので、歯で咀嚼し小さくしてから流し込む。
頭を下げて奥まで迎え、強く吸いながら頭を上げる。最後は亀頭に吸い付き、尿道に残る粘液を吸い切ってから口を離した。
「ぷはっ……。えへへ、いっぱいでました♡ レムのお口で気持ち良くなってくれたんですね」
「本当に素晴らしかったです。レム様はお一人であのような技を?」
「秘密です♡」
掛け値なしの絶賛に、満面の笑みを見せた。
男が差し出す手を取って立ち上がり、向き合って男の脚の上に跨った。
自然と唇を合わせ、男が口に含んでいた紅茶がレムの口内に注がれる。
紅茶は二人の口内を何度か行き来して、最後はレムが飲み干した。
「レム、全部飲んでしまいました。おちんちんはおしっこが出るところなのに、全然汚いって思いません」
「私もレム様のお体はどこもかしこもとても綺麗だと思っておりますよ」
言葉を交わしながら、レムは男のシャツのボタンを外している。
全部外れたところで、男はジャケットもベストもシャツも脱ぎ捨てた。
レムの乳房が、今度は直接男に触れる。柔らかさの中で、尖った乳首が自己主張している。
「レムの体を綺麗だって思ってくれるから、まだ大きいんですか?」
「実はそうなのです」
レムの腕は、紅茶を交換していた時は男の首に回されていた。口内をさっぱりさせた今は男の股間に落ちている。
頬が膨らむほど射精したばかりなのに、男の逸物は依然変わらず固くそそり立つ。出した直後は柔らかくなっても、二度や三度の射精で萎えたりしない。
「レムも。…………まだですから」
レムは立ち上がって、スカートの中に手を差し入れた。
パンツの両サイドを両手で摘まみ、するするとずり下す。むっちりとした太ももで小さな布切れがくるくると丸まり、股間を包むクロッチ部が最後に離れる。レムに張り付いていたクロッチ部は、長い糸を引いた。
「こ……こ……こんなに、なっちゃいました……」
きゅっと目を瞑り、真っ赤になった顔を俯かせる。
レムは両手をパンツの穴に通し、白くて繊細な生地を広げて見せた。レムに張り付いていた方を男に向けて。
そこは染みどころかぐっしょりと濡れ、部屋の明かりを反射しててらてらと光っていた。下の方へも筋状に染みが広がっているのは、尻の割れ目に沿って流れた跡だ。
異本で学んだ「パンツであやとり」である。
異本からの啓示はどれも正しいものと確信しているレムであるが、自身の愛液を見せつけるのは堪らないほど恥ずかしく、勇気を振り絞らなければならなかった。
レムの勇気は効果が抜群だった。
「レム様!」
「あんっ!」
男がレムの手を引き抱き寄せる。
レムは脚を開いて男の太ももを跨ぎ、さっきよりも足一つ分だけ先に進む。
反り返った逸物の先端を摘まんで向きを合わせ、腰を落とした。先端だけがレムに沈んだ。
そこでレムは動きを止め、上目遣いで男を見る。
「レムはメイドです。姉様は様を付けて呼ばれるのが好きですが、レムは違います」
「レムさん」
「レムがさんを付けて呼ぶのはいいんですけど、レムにさんを付けられるのは好きじゃないです」
「レムちゃん」
「子供扱いですか!」
「……レム。いいですか?」
「はい♡ レムの中に来てください。んっ♡」
レムが腰を落とす。レムの尻が男の太ももに乗る。しとどに濡らしたレムの膣は、男の逸物に貫かれた
下着越しの愛撫でレムは潤い、乳房を使って口で迎える間に濡らしてきた。女の体が男の欲望に反応し、受け入れる準備を整えた。
勃起した逸物を撫でるだけでレムは興奮し、口に含めば悦んでしまう。自分を求めてくれることが嬉しく、体が覚えている期待がもたげてきた。
「あぁ……。レムのおまんこに、おちんちんが、入っちゃいました♡ とっても、おっきいです♡」
ラム同じく鬼族であるレムの体は強靭だ。
処女だった時こそ貫かれる痛みに呻いたが、それだけだった。
狭い膣を太い逸物で目いっぱい押し広げられているのに、レムに痛みはない。強い圧迫感は入っている事を実感し、充足感をもたらす。
逸物を締め付ける膣圧は強く、離さないと意思表示をしているようで、あるいは全てを搾り取ろうとしているようで。
「レムに包まれているのを感じますよ。奥に当たってるのもわかります」
「んっ……。レムもおちんちんを感じます。あんなにおっきいのに、レムのおまんこに全部入ってるんですよね。レムの体にそんなところがあるなんて、なんだか不思議です」
「私と一つになるための部分ですから」
「嬉しいです♡ んっ……。おちんちん、きもちいですか?」
「もちろんですとも」
「レムも……。んっ……。おまんこ、きもちいいです♡ んっ……、んっ、あんっ……♡」
時折唇を吸って、言葉を交わしながらゆるゆると動き始める。
レムが男の体にしがみつき、腰を上げる時はゆっくりでも下ろす時は奥まで一息に。
男は今度こそ間に何も挟まず、動きを阻害されることもなく、レムの尻を撫でた。すべすべの尻は姉よりも少しだけ肉厚に感じる。指が尻肉に食い込むほど強く掴み、柔らかさと弾力を楽しんだ。レムが腰を振るのに合わせて持ち上げてもやる。ペースが少しだけ速くなった。
「あんっ! おくまできてますぅ♡ んっ、んっ。あんっ♡ あんっ♡ あっっそこぉ……! ああんっ♡」
レムが腰を高く上げれば上げるほど、下がる時の勢いが強くなる。
子宮口をつよく圧され、レムの背が弓なりに反った。男の肩を掴んでいるため倒れはしない。男もレムの背に手を回す。倒れないよう支えながら、男はレムの胸に顔を埋めた。
「ああんっ♡ 乳首かんじゃダメなんですぅ♡ レムの乳首たっちゃって感じやすくてぇぇえ♡ やぁぁぁあんっ♡」
レムの尖った乳首が男の唇に囚われた。
男は強く吸いながら先端を舌でつつく。跳ね返ってくる弾力を楽しみながら歯で甘く噛み、尖らせた舌先で執拗に舐めた。
噛まれているからなのもあるだろうが、レムの乳首がさらに固くなる。吸い付いた時よりも更に膨らみ、このまま弾けてしまいそうだ。
腰の動きも止まらない。
股を開いたレムは軽く腰を浮かせたままで動きを止め、男の頭を胸に抱く。そこを男が突き上げる。
「あっ、あっ、はぁんっ! いいっ♡ あんっ、いいですぅ! ああんっ! あんっ♡ はあぁんっっ♡」
男はレムに強く抱きしめられ、口を使う余裕がなくなった。顔は胸の谷間に埋もれている。白い肌はしっとりと汗ばみ、舐めれば薄い塩気があった。
レムの口からは意味のある言葉が出なくなった。野蛮な鬼族より原始的な獣に戻り、快感を伝えるためだけに叫んでいる。
甘い鳴き声にかき消されているが、じゅぽじゅぽじゅぷじゅちゅと卑猥な水音も鳴っていた。
レムの股から太く長い逸物が引き抜かれ、レムの淫液に濡れそぼった姿を現す。
直後にレムの中へ戻っていき、媚肉の中を押し入って最奥に達する。
レムの中を行き来しつつ、亀頭が尿道口からぬめる汁を滲ませる。二人の淫液をかき混ぜながら亀頭が打つのは、レムの子宮口だ。その奥に、レムの子宮がある。
レムは下腹の奥から波を感じる。波は止むことなく全身を駆け回って焼いていく。心も体も燃えて滾って、眠っていた何かが目覚めるのを待っている。
「ひゃ、あっ、あぁんっ! あんっ! あんっ! あっ、もう……! あっぁ、あっあっ……」
レムの尻と背を支えていた男の手が、括れた腰を掴んだ。
軽く上げさせ、レムの膣から亀頭と竿をつなぐ裏筋が見えるところまで引き抜いて。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ♡♡♡」
レムの腰を押し下げた。
怒張がレムの愛液をかき分けながら勢いよく戻っていき、亀頭がレムが好む個所を的確に擦りつつ一番奥に届く。
尿道口を子宮口に強く押し付けながら、射精した。
熱い精液がレムの子宮口を打つ。どくどくどぴゅどぴゅと迸り、レムの膣内に満ちていく。
何度も達して全身で求めていたレムは、子宮口も開いていた。肉ひだが蠕動して逸物を官能的に締め付け、男の欲望を取り込もうと蠢き出す。
子宮に精液が注がれている間、レムは男へキスの雨を降らした。
挿入を果たしたままで、子宮口を尿道口に密着させながら。
▼
「………………ゲボクさんって、姉様とも。その……こういう事をしているんですよね?」
「ラム様はレムの姉上ですが、たとえ肉親であっても他の方々の事はお話しできません。私が話したいと思っても話せないのです」
例えばと前置いてから、
「――様は――と――を――――――。聞き取れましたか?」
「全然わかりません」
「ラム様がいらしている時ならお話しできますが、いらっしゃらないとこうなってしまいます。どうしてもと仰るなら直接お話になるか、ノートをご利用ください」
サボり部屋は不思議な部屋である。情報リテラシーが備わっており、個人情報は完全に保護される。保護を解除するには当事者の許可がいるわけだが、今のところ許可した利用者は一人もいない。
利用者たちが他の利用者の動向を知るのは、ノートに記されたメモを見るしかない。
「……姉様に聞けるなら聞いています。……けど」
利用者たちに知る術はないが、ターニャ曰く「ヴィルトの拡張した使い方」を一番初めにしたのはターニャではなかった。ターニャよりラムが先である。
そしてラムよりレムが先である。
いつぞやのこと。
ラムは、レムのいつもと少し違う上機嫌なのだか浮ついているのか、今まで見たことがない様子を目にした。不思議ではあったが違うのは少しであり、何の問題もなく楽しそうなのでレムに直接聞くことはなかった。
そしてラムがお礼をする。
レムは、姉の様子がいつもとは少し違って努めて作っている仏頂面にどことなく喜びだか隠し事だかが見え隠れするのを認めた。不思議ではあったが姉が隠している事を暴くレムではないため、姉に直接聞くことはなかった。
しかしそんな様子が続くと、互いに察するものがあった。
言葉にこそしないが、九割九分そうであると確信を持った。
ちょっとだけ探りを入れたり牽制をしてみたりで残りの一分が埋まり、100㌫になった。
あくまでも直接言葉にはしていない。
以降、それとなく交互に時間を融通し合っている。
いつの日か、もっと効率的な時間の使い方を覚えるかも知れない。
「レムはお勤めしていますから毎日忙しいです。ですから、まだ駄目です」
「……何が駄目なのでしょうか?」
「内緒です♡」
「これからもいらしてくれる以上の事は望みません。望めませんとも申しますが」
「もちろんずっと来ます。ずーっとですからね?」
細い肩と美しい背中を見せるレムに、男は一言断ってからシャワーで流してやった。
姉と同じで、レムも体を洗ってもらうのが大好きだった。
段々長くなるのは悪癖ですね、治りません
次回ダクネス予定でノルマクリア!