かなりの時間をロスしたスワップンとスライミーは窓の外を覗くと顔を蒼ざめた。
「ポゼッシャー……押されてるよ」
「嘘だろ……あのポゼッシャーが……あの筋肉野郎……他の人間とは別格だ」
二人の視線の先では外でポゼッシャーとハトムネが激戦を繰り広げていた。ポゼッシャーの攻撃は通じず防戦一方だ。
「スワップン、早くポゼッシャーを助けに行かないと ! 」
焦った表情でスライミーはスワップンに訴えるが、スワップンは真面目な表情で考え込む。
「……いや、進もう。私たちが行ったところで邪魔にしかならない。それならポゼッシャーが有利になるように私たちは動いたほうがいい……見た所、足りないのは攻撃力……よし ! 」
スワップンは迷わず四階に上がる。そして手ごろな組員を見つけ作戦を決行した。
「ハァ~イ、そこの君ぃカマ~ン」
「あ、姐御。どうしました ? 」
声をかけられた組員は指で軽く挑発してくるという普段と全然違う絵梨の様子に首をかしげながらも、のこのこ歩み寄って来た。
「実はね、下で凄く強い女が大暴れしていて大苦戦しているみたいなの。だから救援に行ってほしいの……」
「は、はぁ……でも組長から例のガキを探せって命令受けてますし……それにそこのガキは…… ? 」
スワップンは心の中で舌打ちし適当な言い訳を考える。
「この娘は私の直属の部下よ。今は忙しいから紹介は後にするわ、旦那には私から説明するからとにかく急いで。早く行かないとみんな全滅しちゃうわ」
「へ、へい……それでは」
「お願いね。あ、君にはこれをあげるわ」
そう言うとスワップンは突然身に着けていたブラジャーを脱ぎ組員に渡した。
「あ、姐御 ! 何ですかこれ ! ? 」
「ふふ……仕事を頑張ってるご褒美よ……仕事が終わったらそれでヌキヌキしちゃいなさい…… ! 」(小声)
「あ、ありがとうございます ! 」
耳元で囁かれ頭と股間に血が上った哀れなピエロは美女の脱ぎたてブラジャーを懐にしまいこみ外へ走って行った。
「……よくバレなかったね」
「こんな美女の胸を包み込んでいたブラジャーよ、嫌なわけないじゃない。さぁ次々……きゃあーッ ! ! 」
先ほどの組員が十分に離れた事を確認したスワップンは悲鳴を上げる。するとフロアにいた組員が何事かと駆け寄ってきた。
「ど、どうしたんですか姐御 ! ? 」
「と、突然そこにいた男が私のブラジャーを盗んで下へ降りて行ったの……ねぇみんな……取り返してきてくれない…… ? 」
組員達は組長からの命令があった為ためらうが、ノーブラになったスワップンの胸に目が行く……。
男連中がゴクリと唾を飲む。
ただでさえでかい胸が寄せて上げられる。さらにピンッと立った乳首によって盛り上がった服がエロさを強調する。そして悲しきかな……モテないおとこは、エロス満載且つ涙目で訴える美女からのお願いに弱い生き物なのだ……。
「任せてください姐御 ! お前ら行くぞ ! 姐御の下着を盗むなんざ絶対許せねえ ! ! 」
「応ッ ! ! 」(大勢)
男らしく力強い掛け声とともに、野郎どもは下へ降りて行った……。
「ありがとうみんな~ ! ……ふふ……精々ポゼッシャーの役に立ちなさい……」
スワップンは男性のいる前では満面の笑みを浮かべて手を振り応援しながら見送り、姿が見えなくなるとニタリと嗤い唇に指を付けながら男どもを見下す。おろかな男たちは悪女の手によって処刑台へと自ら突っ込んで行ったのであった。
「スワップン、なんで敵をポゼッシャーの所へ送るの ? 」
「ポゼッシャーは魂盗を持ってたでしょ ? あれで斬ったら能力上がるみたいなの。だから私達が餌を送り込んであげれば、ポゼッシャーは戦闘が楽になり私達は安全につかさとフレーチェを探し出せるというわけ。さあどんどん行くわよ」
スワップン達はフロアを上へ上へと進みながら探索と同時に組員達を一人残らず一階へと送り込む。こうして敵戦力を大幅に減少させ、味方の戦力増強に成功したのであった。
そしてついに最上階……つかさ達がいるドアを開けた。
*
敵から逃げていたつかさはフレーチェの気配探知により組員を避けながら、上へ上へと逃げて行った……だが徐々に逃げ場所が無くなっていき、逃げ込んだ物置となっていた部屋ではよりによって組長に追い詰められていた。
「かくれんぼはもうお終いにしようぜ……なぁクソガキィ……」
「あ、あわわ……フレーチェ……どうしよう……もう逃げ場が無いよ……ッ ! ?」
「く……くそ……何故だ、何故身体が大きくならないんだ…… ! ? 」
どうにか隙を作って逃げようとするつかさだが、不意打ちが通用する相手ではないし武器も無い。まさか物置に置いてあった水鉄砲を使うわけにもいくまい。
フレーチェも初めてこの世界に生まれ出た時は元のサイズに戻れていた。だがこの状況になってもまだ元のサイズに戻れない自分の無力さを嘆いていた……それはかつてマッチョに身体を小さくされた時以上である。あの時とは違い今は明確に守るべき対象がいる。王国という抽象的なものではなく小原つかさという一人の女子が……。
「さっさと来いやガキッ ! 」
「イヤッ ! きゃあッ ! ? 」
「やめろ ! 貴様それでも男か ! 」
組長は嫌がるつかさの頬を叩く ! 彼にとってつかさは部下に行っていた通り、ただの金蔓にすぎないのだ。
フレーチェは止めようとするが今の姿ではどうにもならない……。
「ちっ、手間取らせやがって。おい誰かいないのか ! くそ、どいつもこいつも……どこ行きやがった」
組長の呼びかけに対し答える者はいない。既に男たちは……。
「旦那、呼びましたか ? 」
ドアを開けて入ってきたのは彼のお気に入り『龍宮絵梨』だった。
「ま、またあの人……」
(……おかしい、さっきと雰囲気が違いすぎる……)
入室してきた絵梨に恐れをなすつかさに対しフレーチェは違和感を感じる。つかさに暴力を振るった時とは別人のように見えて仕方がないからだ。
「なんだお前か、他の連中はどうした ? 」
「ああ、あいつらなら全員下へ行きましたよ ? 」
「下ぁッ ! ? あいつら何やって…… ? 」
部下の勝手な行動に怒る組長に対し、絵梨はマイペースに物置にあった水鉄砲を手にしていた。
「まあいい、絵梨、そのガキをもう一度縛り直したら俺の部屋に来い。さっきの続きだ……うれしいだろ ? 」
組長は今回何度もお預けをくらう状況に苛立っていた。一度目はつかさの脱走、二回目はポゼッシャー達による突撃、既に彼の息子は準備万端だった……。
「はあ ? 冗談は顔だけにしろよオッサン。『チェンジ』 ! 」
「……今何て言った絵梨ぃ ? 」
思わぬ一言に空気が凍る、違ったのは絵梨だけだ。だからこそ反応できなかった。一発の銃声が響き渡り、組長が左肩を抑えて目を見開く。
「てめぇ……何のつもりだ……絵梨ぃがっ ! ? 」
組長が名前を呼んだ瞬間、絵梨のキックが組長の鼻を強打した。手加減無しの蹴りは大きなダメージを与え組長は床に倒れこむ。組長は絵梨を拳銃で撃とうとしたが、何故か持っていたのは水鉄砲だった。スワップンが自身の能力で、自分の水鉄砲と組長の拳銃を『入れ替えた』のだ。
「あんたにはそのオモチャがお似合いよ。スライミー、こいつを拘束しな ! 」
絵梨の声に反応して五月が部屋に入り、両手からドロドロのレッドゼリーを作り出すと組長の顔面だけ残し全身を包み込んだ。
「くそっ、おい絵梨、なんだこりゃ ! 」
組長は大の字で床に抑え込まれている上、全身が固定されていて身動きが取れない。
「お前みたいなおバカには勿体ないけど……教えてあげるわ。龍宮絵梨とは仮の姿、その正体は……偉大なるボス一文字一様に仕える忠実なる僕にして、美しき怪人……スワップン様よ ! はい ! 拍手 ! ! 」
一々オーバーリアクションでポーズを取る絵梨……スワップン。お~、と呟きながら拍手するスライミーと思わず拍手するつかさとフレーチェであった。
「さてと……おまた~委員長、助けに来たよん」
「五月……え、でもあなたは…… ? 」
つかさにしてみれば、敵だった女が突然裏切り自分を助けてくれた。そして自分を委員長と呼ぶ……最初はわけがわからなかった。だが……。
「まあまあ、後で説明してあげるから委員長はここから逃げて。このオッサンにはスワップン様がきつ~いオシオキをしとくからさ」
つかさは絵梨の姿に普段の五月の面影を見た。
「……姿は違っても、多分五月なんだよね……本当にあなたは身体を入れ替えられるんだ……」
「そうそう、一応気を付けてね。まだ敵がいるかもしれないから。でも下でポゼッシャーが戦ってるから、合流できればもう安全だよ」
「うん……わかった。ありがとう五月……」
スワップンは自らをまだ五月と呼ぶつかさを見てうっすらと微笑むのだった。
「あとフレーチェ、多分君の能力はこんな程度の敵では覚醒しないんだと思う。もっと強い敵と出会えば能力を使えるんだよ」
「……わかった」
すれ違いざまにスワップンはフレーチェに一言助言を贈り二人を見守った。
*
「おい ! ガキ何処へ行きやがる ! ? 」
動けない状況でもまだ声を張り上げる組長だが、自身を取り囲むスワップンとスライミーに対し、心の中で恐れを抱いていた。
「先に言っておくけど、もう部下は来ないよ……ぜーんぶポゼッシャーが処分したからね」
「し、処分だと……ふざけんな ! あの人数を全員だと ? そんな事できるわけが……ぐぎゃあッ ! 」
スワップンに顔面を踏んずけられた組長の絶叫を聞きながら、ゆっくりと二人は組長の周りを歩く……。
「……スワップン、さっきから思ってたんだけど……この男生意気だよね。なんでスーツなんて着てるんだろう ? 首領はこいつのせいで宝くじの当選金を全部使うはめになったのに、いらないよ、こんなの溶かしてやる」
すると組長が身に着けていた衣類や装飾品が全部溶けて消えた……何千万もする腕時計、特注品のスーツや靴、全て溶けて素っ裸にされ、自己主張の激しいチンポだけが天井を向いていた。ゼリーに包まれていないのは顔とチンポだけだ。
「な……てめぇら何てことしやがる ! 俺の服が ! 」
「ぷっ……ひっどい粗チンね、こんな粗末なモノで私を満足させようと思ってたの ? マジで身の程を弁えていないのねぇ」
「うん……首領の方が断然いいよ……こんなの価値無いもん……ねぇスワップン、これ切っちゃう ? 」
スライミーが物置のハサミを取り出し、組長のチンポのすぐ近くでジョキジョキとハサミを動かす。
「お、おいやめろ ! やめてくれ ! ? 」
組長からしたら命の危機である。さらにスライミーの目は鋭く本気、スワップンは組長の男を見下し嗤っている。
「ぷっ、くく……スライミー待ちなさい……もっと辱めてあげましょう……」
そう言ってスワップンは自分の履いていたパンティを脱ぎ、組長の頭にそっとかぶせた。
「な、何をする気だ ! 」
「裸じゃかわいそうでしょ ? だからせめてもの情けとして、私の脱ぎたてのパンティをプレゼントしてあげたのよ。でも……ふふ……やっぱりよく似合っているわ……変態さん」
「本当だね、近寄りたくもないくらいのド変態だよ」
確かに全裸で頭に女の下着をかぶり寝ている……第三者が見たら変態にしか見えないだろう。
「そんな変態さんにご褒美よ……スライミー『アレ』を出しなさい」
「ああ『アレ』だね。これをブスリ……おお、ぴったりだよ」
二人が言ってるアレ……先ほどできた、元『龍宮絵梨』こと……オナホゼリー一号である。
スライミーはオナホゼリーを組長のチンポに突き刺した。グニュリという感触に組長は「うおぉ……」と思わず声を出した。
「そんなにそれが気にいったのね。そんなド変態野郎にはプレゼントをあげるわ ! 」
さて、先ほどスワップンは自身の下着を脱いだ……当然ノーパンである。そんな彼女が組長の顔……具体的には口の真上辺りに跨った。視線の先にはオナホゼリーがある……。
さらにスライミーはチンコに刺されたオナホゼリーを指で弾いた。
衝撃によりオナホゼリーとなった『龍宮絵梨』の意識が戻る。
(ここは……な、何、この状況……)
「これから龍宮絵梨が面白い事をするんだよ、オナホゼリー一号……さあ見ようね」
「お、おい……まさか…… ! ? 」
「にゅふふ……喉乾いてるでしょう…… ? この私が作り上げた飲み物をね……さぁ、たんとお飲みなさい」
スワップンは下半身に力を込めて力む……尿道口からポタ……ポタ……と水滴が落ちる。龍宮絵梨の身体の中で長い旅を終えた水が激流のように、滝のように外の世界へと流れ出た !
「うわ、やめろ汚ねえ ! ぐ、ゴボッ ! ? 」
大量の聖水は絶えることなく組長の口へ注がれる。
そしてオナホゼリー一号は見せつけられる……自身の身体がおしっこをぶちまける姿を……。
「おほほほほ、まだまだ出るわよぉ~美味しいでしょう ? そんなにゴクゴク飲んでるんだもの ! 」
自身の身体が踏ん張る姿を……。
(やめろ ! 頼む、やめてちょうだい ! お願いだからやめて ! 私の身体でそんな事しないで ! 私の身体を返して ! 旦那ぁッ ! )
「ガボガボッ ! ! ゴボっ ! 」
「おーっほっほっ ! 光栄に思いなさい ! あなたは所詮ただの虫けら以下……龍宮絵梨の神聖なるおしっこを美味しそうに飲んだスカトロ野郎、無様で無力なクソ野郎なのよ ! 美しく可憐なこの私の一部を体内に取り入れた事を光栄に思うがいいわ ! おーっほっほっ ! 」
龍宮絵梨ことスワップンが組長を、オナホゼリー一号を嘲笑う姿を、元『龍宮絵梨』ことオナホゼリー一号は泣き叫びながら見るしかなかった。
否、まだやれることがあった……。
スライミーがオナホゼリー一号を掴み上下に動かし始めた。
(な、何 ! これ以上何しようっていうのよ ! ? )
「ほらオナホゼリー一号、あのクソ野郎を射精させるよ。ほら、いち、に、いち、に……」
「がっぼっ ! やめ……ろっ ! ? 」
「あらあら、さすがに品切れだわ……そうだわスライミー、このクソ野郎は作り変えてしまいましょう」
スワップンの不気味な思いつきはすぐにスライミーに伝わる。レッドゼリーが組長の顔を覆う。口から、耳から、鼻から体内に侵入していく。
もはや組長は声を出せず、意識がチンポに集中する……。
「いち、に、いち、に……お、出るね、男として最後の射精、人間として最後の射精だよ。よかったね一号、もうすぐ二号ができるよ」
スライミーの言葉が終わると同時に組長が勢いよく射精する。精液は全て一号が吸い取る。
(な、なんでよ……気持ち悪い筈なのに、なんでこんなに気持ちいいのよぉ…… ! )
オナホゼリー一号は自らの役目を始めて勤め上げた達成感、元人間の女だった時の名残で男の欲望を受けきった達成感で心が満たされる。
さらに組長の身体にも変化が起きる。
レッドゼリーが全て組長の体内に侵入し激しく痙攣を起こした。
身体は縮んでいき、筋肉はしぼみ柔らかい肉が付く。中年の男は小学生程度の女の子に変化する。
いきり立っていた肉棒は体内に引っ込み、代わりに可愛らしい割れ目が現れる。
そう……新能力、レッドゼリーの効果は、相手の男を女性に作り変えてしまうものだった。
そしてもちろん……元組長のマンコからキュポンと音を立てて赤いオナホゼリーが作り出された。
「でかしたわスライミー、ふふ、オナホゼリー二号の誕生ね」
部屋に残された女の子の身体はしばらく動かなかったが、スライミーが遠隔操作で動かした。
「今の僕では動かすのが精いっぱいだね、言葉は話せないよ」
元組長の身体は簡単な操作しかできないが、歩いたりすることは可能だろう。
「いよっし ! これで敵戦力の無力化完了、行くわよスライミー、ポゼッシャー達と合流してボスの所へ凱旋よ ! 」
右腕を上げ、ムダ毛が生えていない腋を見せながら部屋を出ていくスワップン。
続くようにスライミーは元組長を連れて部屋を出る。
(これ何に使おうかなぁ……こんなのいらないけどね……潰しちゃおうかなぁ……)
二人の人間が生まれ変わったオナホゼリーを二つ持ちながらスライミーはそう考えていたのである。
書いてて思いました。スワップンとスライミー、組ませればかなり強力ですね。