佐々木千枝さんが禁欲を破ってプロデューサーにおしおきセックスしてもらうお話 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
原作:アイドルマスター
タグ:R-18 アイドルマスターシンデレラガールズ 佐々木千枝 Pドル
ご依頼は http://skeb.jp/@freege_affected か、 http://twpf.jp/freege_affected からどうぞ。
ご参考→https://skeb.jp/@freege_affected/works/39 ※転載 pixiv、ハーメルンとくるっぷに転載しています。
↓で活躍(?)した佐々木千枝さんの後日談ですが、それぞれ単独で読めます。
https://syosetu.org/novel/325614/24.html
「千枝のプロデューサーさんは……千枝以外ともできるから、セックス禁止なんて気軽に言えるんですーっ」
「自分だけ禁止されてそれを守ろうとする千枝ちゃんにびっくりだよあたし。お利口さんにもほどがあるでしょ」
アイドル・佐々木千枝がこぼした憤慨に、一ノ瀬志希は呆れ半分、感心半分で答えた。
「お利口さんでは……このあいだ私たちが小春ちゃんを焚きつけましたし、無理やりはよくないですし」
「……そ、ソーダネ、性的同意(セクシュアル・コンセント)、ダイジ。誰かさんもきっとそう言う」
千枝と志希は同じ事務所の所属アイドルだが、千枝がジュニアアイドルの第3芸能課、志希が原則18歳以上の第1芸能課、と部署が異なる。志希が一回り近く年上である。
ふだんの千枝なら、志希にもっと控えめな物腰である。ふだんと違う千枝の態度に興味を惹かれ、志希はグチに付き合っている。
「あのあと、小春ちゃんのプロデューサーさんから“寝込みを襲うのは止めて……”とのお叱りを、千枝のプロデューサーさん経由でもらっちゃいまして」
「知ってる。あたしも共犯として事情聴取されたし」
“このあいだ”千枝は、同じ第3芸能課で活動するアイドルの古賀小春が担当プロデューサーに思いを遂げるよう“焚きつけ”ていた。
“お叱り”の原因は、小春に取らせた手段――担当のプロデューサーに一服盛って眠らせ、その隙に小春が童貞を奪ってしまう、という強硬手段――にあった。
「それで“あたしを誰だと思ってるの♪”って返したらすっごく叱られちゃった♥」
「誰にですか」
「あたしの――」
「――紛らわしい言い方しないでください、千枝のプロデューサーさんが叱ってくれちゃったのかと思っちゃいましたよ」
「はぁ~い」
その“一服”は志希謹製の媚薬であった。事務所のアイドルたちが密かに――半ば公然と――使っていた。千枝もユーザーの一人であった。
「千枝ちゃんへのお叱りとセックス禁止になんの関係があるの」
「大ありです、おしおきがセックス禁止で……1か月もですよ!?」
「セックス禁止がおしおきとして成り立つんだ」
「おかしいですよね?」
「おかしいって感覚はあるんだ」
「もともと私も、大好きなプロデューサーさんにいっぱい気持ちよくしてもらったらアイドルとしての魅力が増えるって名目で」
「名目って言っちゃうんだ」
「だったらプロデューサーさんが千枝とセックスしてくれないの職務怠慢ですよねっ」
「そうだとして、あしたお仕事で必要なんでセックスしてあげます、って言ってもらえちゃったら千枝ちゃんプンプンなんだね?」
「怒りますよ! でも……不便ですよね子供って……志希さんがうらやましい」
「そこらへんツッコむと話がループしそうだからスルーしていい?」
「とにかく、おしおきって言うんならしょうがないです、けど……1か月経ったら一つなんでも言うことを聞いてくれる、って……プロデューサーさんに言わせましたが……」
口ぶりと目つきがよどんできた千枝を、志希はじろじろ眺めた。
うなじ丈で切りそろえた黒い後ろ髪に対して、前髪は右目の上で分けてヘアピンで留めて、右の額を出している。頬も右側はすっかり出すいっぽう、左側は輪郭に前髪をまとわせたアシンメトリー。二次性徴が始まったばかりの丸っこくかわいらしい顔立ちを――(しょんぼりしてるのにほっぺたあたりがぷっくり丸っこいままだなぁ)――がんばって面長に見せようとしていて、志希の目にあざとくも微笑ましくも見える。
千枝の座っている姿はもう少し大人びている。白いシフォンブラウスにネイビーブルーのジャンパースカート。イスの背もたれ側にこぶし一つぶんスペースを開けている。背筋は床と垂直に、肩はほんの少しリラックス、足は両ヒザを閉じてつま先を15度ぐらい先に出せば脚が長くきれいに見える――自分もアイドルになって座り方をうるさく言われたが、自分より年下の千枝のほうがよほど自然にお手本に従っている、志希はと感心した――対して、両手がヒザ上で悩ましげに組まれてもみあっていた。志希の両手で千枝の両手をすっぽり覆えてしまうぐらい小さかった。
「……じゃあ千枝ちゃんのプロデューサーにするお願い、考えとかなきゃね~」
志希はプロデューサーへのお願いについて、千枝が自分の知恵を借りに来たと踏んでいた。
しかし千枝の反応はよどんだままだった。
「千枝のプロデューサーさんが……まるで何事もなかったみたいなご様子で……」
「セックスお預けなのにギラギラしてなかったのが気になるの?」
「ほかの人としてても私がいちばんであればいいんですけど……」
「あ、いいんだそこは」
千枝と一緒に、志希はしばらく押し黙った。
「でも……プロデューサーさんにとって、私って、その程度の子なんじゃないか、って……」
「禁止を言い渡されてから……どのくらい経ってる?」
「ええと、禁止は……ちょっとそれ、ややこしくて」
「ややこしい?」
「セックス禁止にされてから1週間ぐらいのころ……私、どうしても……その、プロデューサーさんに……さびしくて……」
「うん、さびしいね」
「あんまりにさびしくて……プロデューサーさんの机の下で、こっそり……一人で……」
……最初はちょっと困らせちゃいたい、ぐらいのつもりだったんです。
プロデューサーさんのデスク。なんだかオトナの場所って感じがします。私たちが学校や自分の部屋で使う机とは高さもデザインもぜんぜん違うし、ノートパソコンとか書類箱とか、ちょっとしたふせんとか、小さい扇風機とか、小物もぜんぜん違います。なんだか同じ“机”ってくくりで呼んでいいのかな、って気にしちゃうほどです。
(千枝のプロデューサーさんだから、特別に見えちゃうのかも……)
あとデスクに興味が湧いたのは……輝子さんとか、まゆさんとか、乃々さんとか、自分の担当プロデューサーの机の下によく潜りこんでいる先輩方のマネをしてみたくなった……というのもあります。そうじゃなかったら机に潜りこむなんて、地震の避難訓練じゃあるまいし。
ただ、潜ってみてすぐわかりました。狭くて暗くて、でももうちょっと居てみようかな、って気分になれます。居るうちにむしろ不思議と安心してきます。野ウサギさんが穴を掘って潜りこんでいるのってこんな気持ちなんでしょうか。そこでずっとプロデューサーさんを待っていて、近づいてきたら「わーっ」とかなんとか声を出して驚かせて、と思うとわくわくしました。
(……そのぐらいで済ませるつもりだったの、最初は、本当に)
千枝のプロデューサーさんはデスクの下に荷物など置いていないようでした、と思ったら……革靴が一足。これはきょうプロデューサーさんが履いて通勤してきたものですけど履きっぱなしだと蒸れがちだし社内だったらもっと楽な履物がいいな~って思うらしく内勤のときクロックスを履いています。あと脱ぎ履きのための靴べらがマグネットつきフックに引っ掛けられています。
革靴を見ます。
オトナの男の人だなぁって感じがすごくします。上から見える部分はきめ細かい黒革の生地がピカピカに磨かれていて薄暗いデスクの下でもじんわりと光を吸って吐いてしているような、ツンと澄ましていて私が触れたら指紋がバッチリ残ってしまいそうな雰囲気です。けれどアウトソールはカカトの外側と親指が両足それぞれすり減って斜めになってしまっています。触るなんていけない、と思いつつその斜めを指先でなぞります。プロデューサーさんと一緒に仕事先とかで歩いた日のことが思い出されます。ここ1週間でもそういう日があったのですがなんだか遠い昔の話みたい。
(……ちょっとだけ、だから……終わったら、戻しておけば……)
その匂いを嗅いでみよう、という思いつきは八つ当たりと怖いもの見たさが混じっていました。靴がいい匂いするはずないって私だって知っています。むしろ変な匂いを期待していました。千枝のプロデューサーさんだって私にセックス禁止とか言い渡してきましたけどなぁんだ足がムワムワ臭うんじゃないかって思ったらちょっとさびしいのも紛れるかなって。あとプロデューサーさんが知ったらぜったい止めなさいって止めてくるからかえってやってしまおう、って。
(すん、すん、す……ふ……は……ぁ……っあ、あれ……?)
いけませんでした。
匂いがじわって鼻に伝わってきて、でも思ってきたほどきつくなくて、ピカピカの見た目と同じぐらい取り澄ましてるのかなぁってインソールまで鼻先を突っこんでスーハースーハー……めまいがして、頭がゆだって、うなじとか心臓の下とかそわそわ騒いで……あんまりあっというまにおかしくなりそうで怖くなってかろうじて顔を上げます。
いま私なにをしてたんでしょう。プロデューサーさんの机にこっそり潜りこんで靴の中に顔を突っこんで……他の誰かに見られちゃったら完全にヘンタイにしか見えなくてぜったいに軽蔑されちゃいます。
けれど……。
(すーっ♥ はーっ♥ すー……ふーっ♥)
いけないことをしている、って自分で思うほどおかしくなります。止められないんです。もうちょっとだけ、あとちょっとでやめますから……なんて言い訳しながら鼻の先をこすりつけちゃいます。プロデューサーさんがいつも履いている革靴。私も履かれちゃったらどうしよう。セックス禁止なんて踏みつけにされるようなこと言われるぐらいならいっそ実際に踏みつけられたほうがいいかもしれません……でもプロデューサーさんに思いっきり踏まれたら千枝はこわれちゃいますから手加減してほしいなぁ……頭ぐちゃぐちゃになりながらすっかり夢中になっていてわかっていてもやめられません。行ったことのない街中で道に迷っている人が、やっと自分が迷っているって気づいたようなものです。
顔だけじゃなくて体も……デスクの下で体を丸めてお尻をぐいぐい押し込んで……両足もじたばたさせてこすりつけて……腰ももじもじしちゃってます。足のあいだがムズムズしてきました。お腹の奥とあそこがじんわり熱くなってきて、さっきまでと違う感覚で体が動き出します。
(はぁああ……♥ ぷろでゅーさーさん、くさいですっ……♥ ふーっ……んふ、ぅ……はぁ……ぁむ……ちゅる)
あらためて靴の中に顔を突っこめるだけ突っこんで深呼吸。革の匂いと男の人の汗の匂いとが混じっててクラクラしてきます。臭いのにもっと嗅ぎたくなります。舌をのばしてインソールをなめちゃいます。しょっぱいです。革の味でしょうか? お行儀が悪いってわかっているのにやめられません。
プロデューサーさんが知ったらぜったい止めなさいって言いますよね。でも止められないんです。ごめんなさい、千枝は悪い子です。止めてください。早く、早く。もうちょっとだけ、って先延ばしするみたいに顔を靴の中に押し込んで舌をもっと奥までねじこんでなめます。革の味と汗の匂いが混ざってておいしいです。おいしいわけないのに。頭のクラクラがますますひどくなります。
もうなめちゃいけません。顔を上げないといけません。けど溶けてしまいそうに気持ちいいんです。あそこがきゅうってなりますけどプロデューサーさんに抱いてもらってるときより危うくてこぼれそうで心もとなくて、そのぶん私は必死にその気持ちよさを捕まえようとしてしまいます。たくさん唾がたまっちゃいます。くちびるからぬちゃって糸を引いて……あ、濡らしちゃダメってゴクンって飲んで……ほんとうにお腹の奥までじんわり熱いです。今ここにプロデューサーさんがいたら私どうなっていたんでしょう。口だけでなくあそこもこすりつけちゃっていたら……やだぁ♥ 想像するだけですごいです……そんなのぜったい無理ぃ……っ♥
「……見つかっちゃって、一人でするのも禁止になってからだと、もう1週間……1か月まで、やっと折り返したところです……」
志希は頭を抱えた。
※
「……っていうお話をうかがいましてね、千枝ちゃんのプロデューサー“さん”っ」
「ご忠告ありがたくちょうだいつかまつりました」
「なにさ、乙女を窮地に追いこんでおいて冷めた反応を」
「あなたも原因でしょうが一ノ瀬さん」
「そーだからさーテキトーに観察してるだけじゃあ気が引けて……らしくない伝書鳩のマネをしちゃってますの、ぽぉっぽるぅ~♪」
志希は千枝の担当プロデューサーを事務所の一室に引きずり込むと、千枝の現況についてなるべく大げさにウソくさく聞こえるよう話して聞かせた。
「まぁおかしいよね、千枝ちゃんが1か月もお預けなのに、あーたが1か月しかお預けじゃないの」
「……おかしいかな」
「乙女の1か月は長いんだぞ~!」
「ジャネーの法則かな? 俺の1か月なら……千枝の2か月ぐらいか」
「単純に年齢の逆数で計算したらそのぐらいだけど、2~3歳ぐらいまで海馬がエピソード記憶できないんだから、もっと差があるよ」
「……でも1か月は待ってもらわないと……俺だけじゃなく、千枝の評判にも関わるから」
「あたしが言うのもなんだけど未成年にレイプドラッグ使わせちゃったの“評判”で済ませるこの事務所クレイジーだよね」
志希にとって千枝のプロデューサーは、不快ではないが退屈な相手だった。小春をマネて一服盛ってさっさと片付けてしまいたいのをがまんしながら、揺さぶりをかけた。
「じゃあプロデューサーさんや、あたしから千枝ちゃんに鎮静剤でも処方しておこうかね」
「これ以上話をこじれさせないでくれるか?」
「毒を以て毒を制すって言うじゃん♪」
「一ノ瀬さんが言うとマッチポンプに聞こえてしまう」
志希が自重している理由のほとんどは、彼女が隠しマイクを身に着けていて、このプロデューサーとのやり取りを千枝へとリアルタイムで筒抜けにしているからであった。下手なことを言えないし言わせられない。
(ここでさ……プロデューサーの口から千枝ちゃんことダイジ! オレも千枝とセックスできなくてさびしい! ってことあたしに向けて言わせたらさ、直に言われるより千枝ちゃんが素直に聞いてくれる……んじゃないかなぁ? これ間接暗示って言うんだっけ?)
千枝からすれば、担当プロデューサーから無理難題を押しつけられて“踏みつけに”されているいま、当のプロデューサーから気遣われたところで素直に受け取りにくい。そこでプロデューサーから志希に対して千枝を気遣う素振りを示してくれれば……と志希は考えていた。
「プロデューサーさん、あーたは……千枝ちゃんのこと養成所から引っこ抜いたんだっけ」
「事務所への採用を決めたってことなら、そう言ってもいいか」
「それから幾星霜……あーたからしたらそれほどじゃないかもだけど……お仕事いっしょにやってきました、と」
「千枝には感謝してる」
「おいしいアメをいっぱいなめさせちゃって、プロデューサーさんの机でクンカクンカしながらうっかりひとりえっちしちゃうぐらい親愛度高くしちゃって」
「それ本当に黙っててくれないか……あと親愛度とか言うのも、ちょっと」
「そこまでいっしょにやってきた千枝ちゃんなら、1か月ぐらいどうってことないだろうと」
「……反語かな?」
志希はイライラしていた――(もっとノロけろよ! あたしに聞かせたって減るのはもともと薄っぺらいあたしの堪え性だけだよっ)――マイクごしに聞いている千枝が自然に思ってくれる流れで、千枝の不満を溶かすセリフをもっと漏らしてほしい――(あたし、ギフテッドと言っても……こーゆーキビを察するの、むしろニガテなんだぞ~っ)――いっそマイクを入れる前に千枝のプロデューサーへ意図をほのめかしておけば――(それはそれでこじれるかもだからやめておいたんだよね……)――どうにか話を再開する。
「あたしがアメリカにいたころ化粧品メーカーにもお邪魔してチラホラ聞いた話していい?」
「さすが化学屋さんだね」
「メーカーや広告屋さんやエージェントや、とにかく関係者は隙あらば若いモデルの女の子をパクパクつまみ食いしてる」
「俺の立場だとなんともコメントしづらい」
「なんでパクパクできちゃうんだと思う?」
「権力かな」
「そんなご大層なもんじゃなくて」
志希とプロデューサーは言葉を途切れさせながら、目配せで噛みつきあった。
「……モデルの子ってね、ふつうの子より、ちょろい」
「ちょろい?」
「見た目より、ずっとみじめな思いをさせられてる。いっつも他人の無遠慮な目でふるいにかけられる立場で、しかも人一倍チヤホヤされるためにがんばっちゃってるせいで人一倍チヤホヤされたくてしかたなくなっちゃってる」
志希は目だけで続ける――(キミら第3芸能課がその立場に送りこんでる子らはマンハッタンでつまみ食いされてる女の子よりもっと幼いんだぞ~!)――プロデューサーが気圧されたように見えて、志希の目がエスカレートする――(キミらこそマッチポンプじゃないの? えっちまでしなきゃやってられないように仕向けて……)――千枝が聞いているから、と口に出して噛みつく前に堪える。
「ま、あたしの知ったことじゃないけど」
「……いまの一ノ瀬さんも同じ立場だと思うんだが」
「あたしはアイドルがまずくなってもケミカルでどうにか食べていけるし」
「うちの事務所と同じぐらいクレイジーなところを探す必要があるね」
「それがちょっとめんどう、とは認めざるを得ない」
「千枝がさびしがっているのに気遣いが足らない俺が担当プロデューサーとしてバカでクズである、という話だったっけ」
志希は口角をわざとらしく釣り上げて無言で笑った――(あたしが千枝ちゃんのことで“ぽぉっぽるぅ~♪”ってらしくないから……もしかして、マイク着けてるの、録った音声の使い道まで察してる?)――千枝から聞いた話を思い出した――(志希さん……千枝プロデューサーさんは、前は千枝が子供だと思ってかあっさり引っかかってくれたのに、最近もうすっかり見透かしてるみたいで……靴でオナニーしてみせちゃったときも、あんまりあわててくれなくて……)――志希から見て、千枝担当のプロデューサーは――(態度はともかく……)――本気で志希の話を受け止めているらしかった。
「あたしに言われなくても自覚あったでしょ」
「それでさ……小春ちゃんところみたいなイタズラされたとしても、怒りにくいんだよな」
「そういうことあたしなんかに聞かせちゃうか、千枝ちゃんを差し置いて」
「黙っておいてくれないかな」
「……にゃははっ」
ほどなく、千枝が飛びこんできて――「一回だけっ、させてくれればがまんしますからっ♥」――とプロデューサーを押し切るようすを、志希は半笑いで眺めていた。
※
「つまり、一件落着した……のでは、ないのですか」
「……これから一件落着するはず」
「はず?」
志希はU149メンバーのうち、都合がつく面子に招集をかけていた。
「行き先は……仮眠室ですか?」――橘ありす、第3芸能課のアイドルであり千枝とともに小春を焚きつけた。
「……これから一件落着って、まさかとは思うのですが……」――櫻井桃華、同。
「みりあよくわからないけど、あんまり楽しそうな話じゃない?」――赤城みりあ、第3芸能課で活動するアイドルであり小春の件についてはシロである。
「まぁ志希には世話になってるから、ちょっとぐらい顔貸してやるけどよ……」「不穏な雰囲気を嗅ぎつけちゃって、晴ったらびびっちゃった?」「オマエ~っ」――結城晴と的場梨沙、第3芸能課のアイドルのうち志希と比較的親しい。
「志希さん、先生みたいですよ~。とときら学園にも出てもだいじょうぶですね~♪」――古賀小春。
メンバーの半分以上がこれから志希に連れられて仮眠室に入って、30分も立たずにげんなりした顔で仮眠室をあとにする。志希だけはすでにそれを予期してげんなりした顔になっている。
「はぁ~い、連れてきたよ千枝ちゃ――」
「――んあっ、あっ……ああ、も、う、千枝、もうダメですっ、ああ……っ♥」
「なんだ、もうおっぱじめてたんだ」
仮眠室では、佐々木千枝が担当プロデューサーに抱かれてあられもない声を出していた。志希が肩をすくめながら、連れてきたメンバーの顔を見やると――「あらあら、楽しそうなことをされてますのね」「……千枝さん、解禁が前倒しになったのですか?」――桃華とありす以外は、沈黙して笑いかけて固まったようなぎこちない表情を浮かべていた。
「えー、説明いたしますとね、皆さん」
「志希、これ部屋とか時間とか間違えたんじゃないの」
「あってる」
「マジかよ……」
「乱暴に言うとこれは見せしめですのよ~、小春ちゃんの件の」
「私の……?」
「小春ちゃんを煽った罰で、千枝ちゃんはセックスを全面禁止されてしまいました」
「じゃあ、いま、してるように見えるのは」
千枝はプロデューサーのヒザ上に乗せられて背面座位で腟内も胸も陰核もべとべとのドロドロにさせられながら痙攣していた。千枝を喘がせているプロデューサーが志希を一瞥したがすぐ視線を千枝に戻した。千枝を乱れさせるほうに集中する腹づもりらしい。
「千枝ちゃんは悪い子で、勝手にプロデューサーの机でオナニーしたり、盗み聞きしたりしたので、追加の罰則として皆さんの前でめちゃくちゃにイカされることに……」
「相手が担当のプロデューサーさんじゃありませんか……見せびらかしの間違いでは?」
「ありすさんったら、千枝さんがうらやましく見えて、自分も……とか」
「私だったら、もうちょっと優しく……なにを言わせるんですか」
「他意はありませんのよ、わたくし……ただ、少し言葉に困りまして」
ありすと桃華がさっそく胸焼けをあらわなこもった声を漏らしていた。それを聞き流しつつ、志希が説明を再開する――「千枝ちゃんに“ダメだぞ”って言い聞かせるように無理やりイカセつつ、“がまんしてね”ってなだめるようにも無理やりイカセてるの」――小春、みりあの顔もありす、桃華と同じぐらいげんなりした色に変わっていた。
時を“おっぱじめ”たところまで戻す。
「ちょ、ぷろでゅ……んむっ……! あっ、ちゅぱっ、むちゅ、んっ、ふぁ……♥」
千枝と仮眠室に入ってドアを閉じた瞬間、プロデューサーが千枝を抱き上げる。ふだんの千枝が「私にもっと身長があったら、背伸びするだけでキスしやすいのに」と密かに嘆く身長差をおかまいなしに、千枝の肩も顔も上向かせてくちびるをむさぼる。胸も腰もすっぽりと彼の腕に収めてしまう。
「れぅ、んぐっ、こく……はふ、む、んくっ……」
不意を突かれながら、千枝は大人しく唾液を飲みこまされる。舌先をくちびるではさまれ吸われたり、舌どうし取っ組み合いって折り重なってますます唾液があふれ、しびれながら力が抜ける。
「ぢゅる、んぷっ、ちぅ……ぉ、ほっ♥」
キスが終わる。奪われたはずの千枝からも、名残惜しげに吸いかけた音が立っている。久しぶりのような空気が冷え冷えする。肌と呼吸が波打って重なる。
「あ、あの、脱がせて……お着替え、ないんです……」
「レッスンウエア新品1着すぐ下ろせるようにしているよ」
「……それはありがたいんですけど」
「下着は……どうしようか」
「それもそうなんですが……レッスンウエアは……」
「何か?」
「これからふつうのレッスンで着るとき……えっちしすぎて、着替えがなくなっちゃった気分になりそう……」
千枝の言葉は、プロデューサーによる愛撫とも呼べない摩擦で、着衣とともにすぐぐしゃぐしゃにされてしまう。千枝のふくらみやくびれがほんのり現れてきたボディラインを、彼の手が我が物顔でずりずりと上り下りする。慣れているはずの服の裏地が、いきなり荒々しくもどかしく千枝の肌を逆立てる。
「あ、や、ん、あ……くひっ、ひんっ! はぁぁっ、んぅぅぅっ……!」
ブラ越しに乳首をこすられて、ねだるように悲鳴を跳ねあげる。しばらくお預けにされていた彼からの絶頂が早くも呼び起こされ自制心が崩れる。
「やっ、あか、はっ、あー、っ、くうぁ、あはぁ……♥」
千枝は何度耐えてもその瞬間を迎えてしまうばかりになる。もみくちゃにされるがままだった彼女のボディラインが、生殖を待つだけの女体に変わっていく。ぶるぶると太ももやヒザが震えて立っていることも覚束なくなってベッドに押し倒される。そのまま強引に体を開かされるかと千枝が期待して、それをわざと裏切るようにプロデューサーがゆっくり首筋から乳房まで揉みほぐしてくる。かわいらしく丸っこい尻の輪郭でスカートがくしゅくしゅとうごめく。
一呼吸できたことで落ち着きながら、千枝はプロデューサーをうかがう。
「……1か月、長いなぁ」
「ぷろでゅーさーさんには、そうでもないのでしょう……? でも、千枝は……ちょろいですから」
「ちょろい、って」
「……ぷろでゅーさーさんにお預けされて、おかしくなってたら……他の人に、つまみ食いされちゃうかも」
プロデューサーの耳に、いくつも意味の重なって聞こえる挑発を投げる。彼の腕に抱かれてしおらしく嬌声を漏らしていたのは千枝の一面に過ぎない――同僚アイドルの奸計を助けるし、禁欲させられたら当てつけのように彼のデスクで自慰を見せつけるし、志希を抱きこんで盗聴するし――そうしながら、乱れつつまだ楚々としているスカートをたくし上げる。
「濡れてるなぁ」
「入れごろですよ……♥」
「じゃあ、服、脱いで見せて」
「なんでですかぁーっ、このとうへんぼく、あまのじゃくっ、へそまがりっ」
「おしおきだから。千枝へのおしおきって難しいんだよ」
「千枝のせいって言いたいんですか?」
「俺がおしおきのつもりでも千枝がいつのまにかうれしがるようになって……おしおきらしくしんどそうなの、それこそお預けぐらいしかないんじゃないか」
千枝は頬をふくらませつつも、先にかき立てられた性欲に理性の意地がだんだん押しのけられて、羞恥混じりの不満の吐息をとともにじりじり着衣を脱いで畳んでいく。
「……千枝のハダカ、見て、興奮しちゃうんですか、プロデューサーさんったら」
「興奮するよ」
「あまり興奮しないでくださいね」
「俺のあまのじゃくが伝染ってしまったかな」
「私だって、いずれもっと……こう、メリハリのあるカラダになるんです」
千枝のヌードは幼気ながら妖艶である。水どころか光まで雫のようにまとわせているようなつるつるの肌が、興奮ではっきりと赤らんでいる。公称スリーサイズ73-49-73というのがただの数字あそびに思えるほど、熱く火照った息遣いに合わせてバストやウエストが悩ましくゆらゆらしている。つるりと無毛の恥丘に、交合を期待してぽってり色づく陰唇がアンバランスに愛液をまとっている。
「ひはっあ、かはっ……あっらめっ、あっ、あっ、あ……ぉ……♥」
慌ただしく押し倒され挿入され、千枝は絶頂に達する前から有頂天に舞い上がる――(なぁんだ、プロデューサーさんだってお預けが終わるの待ち遠しくて焦れてて……♥)――ペニスを深々と挿入されずっぽりと基点を作られ、それからくちびるや舌や指や手のひらであちこちの性感帯を刺激される。
「うぁっあぁ!! ひやっ、いっイギっ……いっちゃっ……っく、イク、いッぐううゔっ!」
千枝の反応に対してプロデューサーの愛撫は控えめである。ペニスがずっぽりと膣奥をうがったまま抜き差しを控えて、慎ましい胸の先端をかりかりとこすって刺激したり、耳たぶを甘噛みしたり、首筋や鎖骨にキスしたり、それだけで千枝を狂わせている――(おっきい、ゴツゴツして、ちから、つよ……♥)――千枝の膣がきゅんきゅんと締まって彼のペニスをしごく。
「はあ、はっ、ふう、ふ……ぅ……♥」
生理的な絶頂が一段落ついたようでも、淫らな記憶と感情が千枝の中でくすぶって、体がうずいたまま――(一生忘れられないかも)――不思議と心地よい。
「ちゅっ、んちゅっ……あ、んあ、あっ♥」
肩と首に腕を回されてキスさせられる。望むところ、と近づいてきたプロデューサーのくちびるを舌でちろちろつついてやる。たちまちもみくちゃになる。彼を感じているのか、どくん、どくんとペニスがわななく。千枝をますます昂ぶらせる――(キスして、感じてる……?)――心の声でまで体がとろけそうになる。
「ひゃ、あ、ぁ……ッ!」
プロデューサーのピストンが再開される。歯と歯がかちかちぶつかるのさえ気持ちよく響く。膣壁に彼のペニスをすりこまれると子宮ごと押し上げられて、千枝は一突きごとに頭のなかまで溶けていくような錯覚に陥る。肉体が興奮して痙攣するさまがすべてプロデューサーに伝わってしまう。
「んあっ♥ かはっ、う、く……ぅ♥」
キスされたままこりこりと乳首やクリトリスをもてあそばれる。千枝の悲鳴にプロデューサーの唾液が混ざって喉奥に流しこまれる。首筋や鎖骨が浮き沈みする。
「っくイ、グイ……! あ゙あっイグ……ま、またっ、あ゙、あ゙っ♥」
千枝のまだ薄い下腹がペニスに内側からもみくちゃにされながら、反撃のように痙攣したりすぼまったりする。ぷしゅ、ちょろ、と水音が飛び散ってしたたって汗と混じって、皮膚がこすれるあいだでべちゃべちゃと鳴る。
千枝の犯されながら絶頂する間隔が次第に短くなる。ピストンのあいまにぎゅっと抱きしめられ快楽が倍ほどにも濃くなる。彼の肩に爪を突き立てるほど抱き着く。ピストンの速度はどんどん激しくなって千枝を逃がさない……じゅぽ、ずっ、ぐちゅ、にちゃ……と粘っこい水音がひっきりなしに響く。
プロデューサーの腰の動きが速まる。
「あ、おっ、ほっ、ほおっ、ぉ……っ♥」
汗を流して散らしてぶるぶると痙攣する千枝の媚態が、プロデューサーの欲求を引きずり出す。
「あォおお゙……ッ! ふかいっ、ふかい、です、ぅ……おく、まで、とどい、て……♥」
千枝は学校で受けた保健体育の知識をおぼろげに思い出す――(精子がやってきて卵子に触って受精する……ぜんぜん、それだけじゃない、ですっ、こんなの……♥)――無味乾燥に記述されていた性行為と、いまプロデューサーと重ねているそれがかけ離れてウソのように感じる。彼の体がのしかかってくる。ペニスがポルチオをこつこつイタズラしてきて、こちらが本当の生殖行為だ、と教えられながら口をぱくぱくさせてまたイク。いちばん奥まで入れられて、未使用の子宮をプロデューサーの精液に侵される。さらに膣奥のくびれと子宮口がキスするたびに何度も痙攣して絶頂している。
「あ、はっ……んぐ……うっ、あお゙……ぉお゙ッ、い、いっ……っ……♥」
「……あーあ……つい、ナマで」
「ぁ、ふふ……セキニン、とってくださぁい……♥ いちど言ってみたかったんです、これぇ」
千枝が余裕を残していると見るや、プロデューサーはピストンを再開する。
千枝は精液が自分の奥底にとどまってぬちゃぬちゃ糸を引いて、子宮口をぬるりと越えていくさまを妄想しながら彼の腰に脚を絡める。
「一回が……終わっちゃってますけど……?」
「じゃあここからおしおき、ってことにしておくか」
「はぁい♥」
プロデューサーが千枝の奥底に食い入ったままで、膣肉をずるずる、ぞりぞりとこそる。千枝の腰と下腹が悩ましくよじられ、この行為がまだまだ続いてくれると理解させられる。
「プロデューサーさん、千枝は悪い子だから、もっと、叱って、叱って」
見せびらかすつもりのはずが、どこからギャラリーが入って減っていったのか、千枝にはあやふやになっている。千枝の件の当事者に近い人間から胸焼けが限界になって退場していった。残る志希、梨沙、晴の3人が生暖かい視線を送っている。
「どう見ても甘えてる声よね」
「千枝で“悪い子”だったら、オレや梨沙なんて極悪人だなぁ」
「アタシたち昏睡レイプを焚きつけたりしてないでしょ
「うらやましそうに見てるじゃないか~ガールズ~、千枝ちゃんも本望だね~」
「別に……なぁ梨沙」
千枝は性感が高まりすぎてプロデューサーが身動きするだけでほとんどイキっぱなしになっている。それでいて、ピストンを加減されているともどかしくもっと激しくしてほしいと手足で彼の肩や腰をぺちぺち叩いて催促する。叱られる態度から程遠い。
「……最近ねぇ、パパから叱ってもらえてない気がするわ」
「これを“叱って”もらうに含めていいのか?」
「あ、アタシはおしおきセックスって意味で言ったわけじゃなくて」
「わーってるよ、オレそんなにただれてないし」
背面座位から正常位に切り替えて、千枝のかよわい少女の肉体がプロデューサーに覆いかぶされると、3人の目からほとんど隠れてしまう。キスで嬌声もこもってしまう。そうすると、千枝の手指や足が物語る快楽がかえって鮮やかに浮き上がって3人に届く。
自分のうちから湧き上がる快楽に、自分自身をずたずたにかき乱され、壊され、それをもっとねだって作り変えられてよろこんでいる。
「ゔぅー……あぐ、く、ぁ……こ、これ、ぇ……むり、むぃ、です……ダメ、ぁゔっ、ゔっあ、いっ、イク、ううゔ……っ♥」
「やっとおしおきらしくなってきたな」
プロデューサーがペニスをゆっくりと引いて、長く大きいストロークで千枝の膣奥にずっしり一撃を見舞う。一撃に対して、千枝がスイッチを連打されたようにびくびくと絶頂する。ひだがきゅうきゅうとよじれて精液を求めて止まらなくなって、泡でも吹いたような愛液をだらだらこぼす。その白い筋がピストンのあいまに見え隠れする。彼の恥毛にクリトリスがこすれて刺激でまた達する。それらが千枝の細い手足を見るだけで伝わってくる。経験済みの女であれば誰でも察せられそうなほど露骨に――「演技だったら、とてもマネできないにゃあ」――志希が他人事のように感心する。
「あぅっ、うぐっ、んぅぅぅっ、す、すごいっ、あ、あっあっ♥ きゃぅう、んぅぅぅっ……ぉ、ぉ……♥」
電流のような快楽が、千枝の理性を底まで削って粉々にしながら押し寄せてくる。プロデューサーも千枝の恍惚の表情と声に、彼はますます昂ぶっていく。それでいて約3週間ぶりの膣内射精で余裕を取り戻しているのか、愛撫でいっそう執拗に的確に千枝をなぶる。
「あはぁっ……はぁっはぁっ、んはあっ、あ、っ……そこ、ぉ、ちょっとでも、され、たら……♥」
「イッちゃいそうだね、千枝」
「ひゃ、ぁ、ぅ……だめ、だぇですぅ……! そんな、あ、ぁ……♥」
千枝が乳首をくすぐられて絶頂するのは何度も繰り返されたが、いまのそれは千枝の心をいっそう強く打ちのめす。イカせようと思われた瞬間に遅滞なくぴったりイカされた――実際は甘イキしっぱなしのようなもので、いつ“いっちゃいそうだね”と言ってもぴったりの、当たりしか入っていないくじ引き状態だったが――千枝の反応が鮮やかでギャラリーも少し感じ入る。
「……すっかりメロメロだねぇ」
「志希、アンタなんかしてあげたの?」
「ぜんぜん」
「あれシラフにはちょっと見えないわ……」
「脳内麻薬がドバドバしてるんでしょ、たぶん」
「テキトーな解説だなドクター・イチノセ」
「アタマのチャネルがどうやってパカパカするかがやっとうっすらわかってきたところよ。それが……ニューロンだけでも1000億あって……いろいろなってる結果がアレ」
「アレとか言うな。あんまりだろ」
「オンナの神秘だねぇ」
「……やっぱうらやましいんだろ、梨沙」
千枝がまた絶頂近くに追い詰められている。こんどは声を殺して歯を食いしばろうとする。苦しげな吐息がすぅすぅ漏れる。
「み、みないで、ください……かわいくない、かお、しちゃ……やぁうっ、うあぁん……♥」
「好きな人のそういうところ、たまには欲しくなるだろう……臭かっただろ、俺の靴」
謝罪とともに千枝は達する。口こそ覆っているが、体で叫びまわっているようなさまをギャラリーに見せつける。イキっぱなしのまま降りてこられないで快楽に溺れているありさまがうるさいほど伝わる。お腹とお尻に力をこめて、中イキしやすい膣をこじあけてくるペニスを味わって受け入れていく。抜かずの2発目を期待してむしゃぶりつく。
「千枝……これじゃ、おしおきなんて……あ、うっ、あ、くぁっ……!」
千枝をセックスで狂わせている心地が格別なのか、プロデューサーがおしおきを忘れたようにピストンを速める。イッたばかり、イきっぱなしから降りてこられていないのに、千枝は彼のピストンを受けるとまたすぐに達してしまう。
「ほんの100年ぐらい前まで、脳が細胞の集まりでできているって説、そんなに信じられてなかったみたい」
「ほんの100年って……大昔だろ、オレたちのひいじいさんひいばあさんぐらいの時代じゃないか?」
「サイエンスだったらほんの100年前さ。そのころは、脳だけは神秘のカタマリで、科学の力で解明できるはずがない……って研究者が多かったってゆー」
志希と晴の雑談を、梨沙は半分以上聞き流してしまっている。千枝が叫び喘ぎのたうち震えるようすに意識を押し流されている。千枝がまた絶頂を重ねられびくびくと震えて、ぷしっ、しょろっと何度目かの恥ずかしい水音が聞こえる。だらしなく舌を突き出してよだれをこぼし、ひゅうひゅうと呼吸器まで苦しげに鳴って、瞳がまぶたの裏まで見え隠れしている。
「お゙っ……あ゙ぁ、い、ぃひぃ♥ も、ぁあ゙ぁ……♥」
プロデューサーは何回射精しただろうか。何回射精したら終わるのか。嵐のように荒れ狂う快楽の波間で意識もままならない。あまりに強く長くオーガズムに脳が襲われて、殴られたり首を絞められているようにすら見える。
「千枝……キミは、本当に、最高で……も、う……ッ……!」
つぶやきがとどめとなって、千枝はこたえられなくなる。プロデューサーがとくんとくん脈打つのを痙攣する膣内でこすりながら意識が遠のく。
「おしおきしてる側も楽しんでるじゃないか」
「うん、そうね……うん……」
「おい、梨沙……志希~、これ見せしめとして逆効果じゃないか?」
「あたしはユーザーが増えそうだから構わないけど」
「オレ、千枝たちにこれまでと同じ態度でいられる自信がねぇ……」
千枝どころか千枝の担当プロデューサーまで燃え尽きるほどセックスに溺れた。志希と志希の担当プロデューサーが後片付けを手伝ってやらねばならなかった。
※
「もうがまんできないんです、プロデューサーさん……♥」
「ダメだ、がまんしなさい」
「うぅうぅ、胸が苦しい、言っちゃいけないところが切ない……」
「ダメだって」
罰による禁止は“見せしめ”から1か月後まで延長された。
「千枝……もう“ダメ”って言われるの楽しんでないか?」
「ツッコんでも2人の世界には届かないわよ」
「仲良きことは麗しきかな、だね~」
効果はいまのところ定かではない。
(おしまい)