※この作品はR-18です。

異能幸運レアドロップでイキ抜く♡学校最後の男子ピネスと眼帯プラチナ女校長の不気味なダンジョン冒険記   作:山下敬雄

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下手なラッパは鳴り響く、たたかいのときは────投げつけられた。

 

⬜︎のこのこのーと❽

起爆茸:

柄のぶぶんを齧れば、柄が導火線代わりに燃えていきますっ♪おきのこさんの機嫌によりますがだいたい5秒後に笠のぶぶんが起爆しまっす♪

⬜︎

 

木浪とサンチュに取説通りに齧られた起爆茸が──起爆。

 

投げ捨てて通路に我先とたむろしていたモンスターたちに爆発した。

 

しかし屍を乗り越え爆発の煙中を切り、部屋へと侵入してきたコボルトとゴブリン、モンスターたち。

迫り来るモンスターに杖に込められた魔法【ロックボール3way】を木浪は手筈通りに連射──起爆茸の喧騒を後ろに今度はすぐさま前方から石弾が飛ぶ。

モンスターにとってもたまったものではない連鎖連続攻撃に、コボルトとゴブリンは腹や顔に乱れ飛ぶ石弾を直撃──。まだまだ有り余る魔力で、木浪の大盤振る舞いする地属性魔法にリズム良く滅されていく。

 

しかしモンスターの中にも強さのグラデーションがある、やはりいかなる策や魔法を講じても突破してくるものもいる。

 

「やっぱかわしてんじゃないの!」

 

策は1炸裂、2弾、3段構え。

木浪の異能は引き寄せシンプルに操作する──後ろからの鋭い攻撃を。

力強く振り回される杖は強引に彼女の色をした魔力を通じて指揮する。向こう側壁際に散りばめていたレア武器の数々はモンスターをバックアタックする鋭い奇襲と化す。

 

石弾をひらりと避け舌を出しおどける小悪魔も、

他のとは一味違うとニヤけるゴブリンコボルトらも、

荒れる空間で不意に、背中を刺されて大口を開けて絶叫しワラっている。

 

今できるだけ……張りめぐらされた策を効果的であろうタイミングで消費していく。

トラップで現れた敵にはトラップを、休憩じかんにタコイカ学習帳を読み込んでいた木浪を中心に、女子3人で即興で考えた策であった。

 

しかしまたも突破、石弾を浴びても背中を打たれても黒骨のナイトは止まらない。

 

あまりにも止まらず、

 

引かれていた透明な線に、

 

目ん玉のないされこうべからずっこける。

 

⬜︎のこのこのーと11

接着茸:

あんまりおいひふはいへふ。

へっひゃくほくはふごいのへ、はへるとひはふーひひへふははい────……

(お醤油でいただきました)

⬜︎

 

 

「アイツのアイテム全部使ってやるんだか──らッ!!」

「らッーーーー!!!」

 

ご丁寧に土下座し差し出されたされこうべを──叩き潰す。

 

豪快に打ち下ろした木浪の杖と、サンチュの剣は粘着茸のゴールラインに辿り着いた2体のブラックスケルトンに女子の全力で褒美を与えた。

 

レアアイテム、レア武器を駆使して上手くいく。上手くいき涙がすっかりもう乾いたよろこびの笑顔をサンチュは見せ、隣の木浪も見合わせてまた一段と分かち合ういい表情になった。

 

しかし戦闘はリアルタイム。進入口付近の荒れ煙る中に浮かんでいたちいさなシルエット──小悪魔は乗じてひそかに魔力を練り上げている。あの油断していたピネスに浴びせた怪光線を発するつもりだ。

 

しかし突然、赤い下駄が真っ直ぐミサイルのように飛んでいき、企む小悪魔の顔面牙を砕いた。

 

「至極オマージュ、ふふん」

 

天狗下駄のop効果は高まる風のマナと浮遊のスパイス、さらに小太刀の居合術が振り抜く水野サーガの脚に適応され風の属性の威力が高まる。思いがけない校長の傑作和装侍ビルドであった。

 

サーガの履いていた二つの赤下駄がアニメのように遠方で魔力を狡猾に練り上げていた小悪魔を狙い撃ちにし、そのイタズラ企みを強く阻害した。

 

現在回復役のサーガからの思わぬ援護も受けて、前衛でふんばりがんばる木浪とサンチュたちは躍動する。

 

姑息に迫るゴブリンはサンチュが受け持ち、引っ掻かれシールド値を減らされながらもあのツギハギの背のように肉を切らせて──斬り裂く。

 

黒猫の剣の威力は十分、こちらの魔法師にモンスターを近づけさせない。

 

そして今度はこちらがまた魔力を練り上げた石弾を放つ。3wayで水平に同時発射される石弾をまたも古杖に練り上げ溜まった魔力量ぶん連射。

 

手痛く手堅いレア杖の地魔法で向かってくる敵を滅していく。

 

しかしやはりゴブリンやコボルトと強度の違うブラックスケルトンは1撃や2撃で当たり仕留めれるとはいかない。

 

(この魔力量ってのが残りもう半分51……引き寄せる異能も魔力使ってるし、なんなの? あの馬鹿みたいに頭からっぽで全然なんとなくじゃいかないんだけどっ!)

 

眉間にシワよせる木浪には見えた──

ちょうど3体仲良く並び迫る厄介でうまそうな黒骨たちがいる。

そう見えた──

 

そして、なんとなく取っておいた秘蔵の仕込みを引き寄せた。

 

⬜︎タコイカ学習帳

慈愛の愛してるアイシクルフレイル★★★★★★★★★★★★

縛り状態時 魔法威力大 氷+7

縛り状態時 物理威力中 光+4

通常時 魔法物理威力大減 重量中減

敵撃破時 回復中

⬜︎

 

ぐわり…鉄音を震わせ──木浪の立つ方へと引き寄せられた鎖は三体のブラックスケルトンをまとめて背から巻き付き縛り上げた。

 

抜け出そうと暴れる頃には既に女子2人はアイコンタクトし連携。

連結する縄跳びのような短い柄と柄を引っ張り、

 

「「せーーーーーーーーのっ!!!」」

 

2人協力して引っ張っていく。2人の魔力をありったけ流しながら。

 

2人の魔力は伝い凍り、ピキピキと拘束した骨身の深くまで鳴らしひびわれる。

眩く光りに輝く状況に適した特製チェーンが、じわじわと凍った骨をきつく縛り上げて……。

 

女子より細いウエストの骨束を──一気に光り切り裂いた。

 

激レアフレイルを用いて、先輩と後輩女子高生のノリで阿吽の息を合わせ協力プレイ。

氷と光の属性をいかんなく発揮し、2人のつながった特別な魔力の鎖で縛り上げたブラックスケルトン3体をまとめて滅した。

 

「ハァハァ……もうアイツいらなくない?」

 

「はぁはぁ…はいっ! あははは──」

 

悪のラッパ音は鳴り響く…おそらくの敵はこの階層ダンジョン18Fスベテ。

断続して迫る水波のように狭い石通路から部屋へと奴らが押し寄せてくる。

しかしそれでも赤い学習帳に刻まれた魔力量とシールド値の限り、ブク高の誇る強き女子たちはまだまだ勝利にも敗北にも遠く、俯かない。

 

歯を食いしばる木浪の杖は迂闊に接近してきたゴブリンを強スイングし壁へと弾きかえす。

サンチュの剣はじゃれてかなたコボルトを斬り裂き、持ち前の元気さを取り戻せば苦はない、直近の体育の成績は5。

ブレンド配合した3度目の薬草茶をうなされる彼に飲ませながら、サーガは木浪の異能で回収した下駄を履き直した。

 

バックから取り出したきのこの柄をまたかじり、導火線と気合いに火をつける。

ラッパの音をかき消す爆発音とともに熱量を増してきた闘いはつづく。

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