※この作品はR-18です。

異能幸運レアドロップでイキ抜く♡学校最後の男子ピネスと眼帯プラチナ女校長の不気味なダンジョン冒険記   作:山下敬雄

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⬜︎課外授業みどりのダンジョン出席簿

浦木幸   ○○○○○○○○

緒方結美  ○不不研○研研○

冷蔵庫   ○不不不○○○○

榎田椎名  ○熱熱熱熱熱○○

サンチュ  魔バ○○バ魔蹴○

木浪智火瑠 ○魔魔魔○魔魔○

水野サーガ 不○○○不○○不

光角灯   不○不○不○○不

登別海   不不○○不不○不

紫紫刀   ○○○○バ○蹴○

 

○ 参加

不 不黒高校で待機

熱 熱がある・だるけがある

研 研究

魔 魔法異能訓練SP

バ バトラーバトラー

蹴 蹴りの訓練

⬜︎

 

午前10時より、ブク高の生徒たちが日々ローテーションで挑むはダンジョン。

ご入場は東門の先、みどりの渦巻くゲートから。

今日のパーティーは7人と1台、異能、魔法、武器に異常なし、コンディションは上々。

様々な情報を貼り付けられた白い冷蔵庫の扉は今、勢いよく開かれた。

 

魔力冷気を帯びた数多の手裏剣が蝙蝠猿たちの羽を穿ち、遠距離から不意を撃ち撃墜。

 

より鬱蒼としたみどり大部屋での戦いは既に始まって1分以上が経過、新種の獣型モンスターたちを相手にブク高の生徒たちは各々の役割に躍動する。

 

 

黒猫の剣はみどりの草地に突き刺され、じかんをかけ光属性の魔力で練り上げられた光のどーなつはその剣を中心に縦に焼き重ねられた。

 

サンチュと緒方は協力し、ひとつ、ふたつ、それを手に取り白いドーナツが回転をつけ投げ捨てられてゆく。

 

空から滑空してくる蝙蝠猿の編隊へどーなつを起爆。度が過ぎた光を嫌う退化した目の持ち主に大ダメージ、眩い爆光を浴びせ蹴散らし。

 

魔力に反応する厄介な性質を持つヤンチャモグラニンジャはそれを逆手に取り。

気付けば勝手に地上へ現れ、地に撒かれた輪の餌食。

勝手に輪を装備する輪投げにもならないヤンチャモグラニンジャは、光属性に爆砕し蹴散らした。

 

(着実に魔法練度が上がっている。悪魔アンデッド特効のただの光る手から練り上げられたカタチある魔法技へと昇華したな。────少しはなれておこうか、ふっふふぅーちゃんジョーク)

 

その遠く佇むオレンジ髪が甘い果実にでも見えたのか、重装のサイ兵士は二足から四足になり本能を呼び覚ましたような姿勢で走り出した。

 

そんなアクションに冒険者も気付かないわけはない。避けるか、受けるか遠距離攻撃か、杖を向け選択したのは────敵の走行間に練り上げた魔力でつくる、魔法【ストーンウォール】。

 

石の壁はサイの突進を受け止めた。

しかし正面衝突したサイの角は溜め込んだ炎の魔力で唸り、燃える角は厚手の石壁を幾秒とも経たずに突き破った────粉々にくだけた石色礫の光景には、

 

そこに瑞々しいオレンジはなく、また地からせりあがり出たのは石の壁。

 

石壁を砕いて出てきた思わぬ光景に、勢いを失ったサイ兵士へと。

 

「【ストーンウォール】、ホットケーキは2枚って、こ・と!」

 

サイドに位置取った木浪は杖を水平真横にスイングし、魔法で生んだ石壁を異能で引き寄せた。

勢いをつけた石壁は赤熱する角をへし折り、罠にハマったサイ兵をぶっ飛ばした。

 

(サンチュに比べて魔法力は高くないが、思考力と空間把握能力どちらも平均以上ある。ストーンウォールの同時重ねをできない替わりに導きだしたのが勢いを削いでのじかんと余裕たっぷりのズラしとはな。ふっふ、異能の引き寄せの使い方も注文通りに真っ直ぐ釣り上げるだけではなく引き出しが増えてきた。まぁ魔法教師でスペシャリストのふぅーちゃん先生のビルドとおセンスに間違いはないということだ?)

 

しかしサイ兵士は討ち取れどまだ数がいる。クイックネスは高くないモンスターだが油断は大敵。

 

アタマのしいたけベレー帽を膨らませしいたけの盾へと大きく変化。

ユニーク盾の効果でストックした茸アイテムをきのこ胞子に変換し周囲に散布。風属性のマナも同時に散布し、ばら撒いた胞子をその場にとどめる。

 

四足で突進してきたサイの角が刺さる前に、下準備を終えた榎田椎名は大きく跳躍し一直線の突進をタイミングよく避けた。

使ったアイテムは【痺れ茸】、飛び上がりと同時に高まる魔力に反応した胞子は周囲にいたサイ兵士を痺れさせ拘束状態にすることに成功。

 

そして降りてきた、背から抜き取った風の大斧はサイ兵士の鎧と厚いグレーの皮膚ごと斬。

 

【笠割(かさざき)】

榎田椎名の得意とするリスクありの動きは、あの手この手どの茸を絡めてモンスターへと見事クリーンヒットした。

 

(ダンジョンのオールラウンダーと言ったところか。きのこにぞっこんな点以外の減点はない堅実さと豪快さを合わせもつ上級生らしい立ち回りだ。まぁデメリットも長期的にはメリットと言えるがな、ふっふ)

 

 

ブク高メンバーは次々と異能魔法武力を発揮しサイを、蝙蝠を、ヤンチャなモグラを跳ね返す。

そしてそんなモンスターの群れを殲滅している間にも、この男は────2匹の豹型と剣と牙爪を合わせ、はげしく戯れあっていた。

 

⬜︎スマートタコイカ学習帳アプリ

ジャカジャカジャングルジャガー:

体毛は緑と黒の斑点模様。鬱蒼としたみどり豊かなステージでは迷彩効果もありより一層脅威度が増すと言える。

猫科由来の足と体のバネがありスピードはかなり速い。

素速い風属性の爪牙には注意。

回復地魔法を持っている厄介。

 

ジャカジャカメタルジャガー:

ジャカジャカジャガーが銀色メタリックになったモンスター。

硬度な肉質をもつわりにスピードも元の種よりそれほど落ちていない。

連打を重ねないとそのメタリックな特殊装甲の硬度は下がらないため、イチゲキで倒すのは難しい。

メタル混じりはゴーレムよりも数段硬いため常人ではその装甲を貫くクリティカルヒットを出すのは至極困難だろう。

爪牙は威力も鋭く毒があるため注意。

硬さに慢心してか避けへの意識は少し低い。

⬜︎

 

木から木、ステージ壁から壁、縦横無尽に飛び跳ねあそぶ銀と緑のJJジャガーはからかいがいのある獲物へと息を合わせ──飛び掛かった。

 

斜め上から襲う、銀と緑の爪を刺す同時クロス攻撃。

 

2匹の獣の放つほぼ同着の殺気、そんな殺気が到達する前にピネスの身体は勝手に動いた。

 

ひとつでは完成しない連携攻撃には、自ら突っ込み1対1での対応。

 

鉄砲のように腕を目一杯のばし素速く刺突、クリティカル陽術【バーンファイア】は銀色の豹の鼻先へと鮮やかに発動した。

 

しかし、相手はジャガー。隙を晒したその背をもう1匹の緑豹はその高いクイックネスで地を跳ね蹴り、見逃さない。

 

風を切り唸る…

ツギハギブレザーの背に、風のエンチャントをためた鋭い爪牙が迫る。

 

「【サクイチゲキ】!」

 

振り返るときっと決めていた。

そうでないと説明がつかないその迷いなき剣は魔力をチャージされ最速で繰り出された。

無理な体制から放った青い雷撃のエネルギー斬は、JJJジャガーを真っ二つに斬り裂いた。

 

バーンファイアのクリティカル爆発による特異な魔力と反動を利用して、次に放つクリティカル剣の魔法威力を上手く刃へと反応させ高める。黒騎士戦でもみせたいわばクリティカル攻撃の掛け算をピネスは自力で学びやってみせた。

 

「あぁー、やっぱ神様がいないとなんちゃってか──いてっ!?」

 

 

見事にボス級を1匹粉砕。

しかしメタル混じりにはピネスの引き起こした小クリティカルではまだまだ致命傷には至らず。

 

もらった緋色の爆発の振動を水を跳ね除けるようにぶるぶると全方向に拡散。

顔と身体を高速ぶるぶる、可愛らしいモーションから一変────JJメタルジャガーは独特の重低音で吠えて、牙と怒りを剥き出し、ずっ転けたピネスの元へと駆け出した。

 

「【判(トースト)】!」

「【森迷弓(シャーウッド)】!!」

「【蛇撃弓(アポロン)】」

 

素速く三回。横から割って現れたすらりと長い黒足は、駆ける銀色のターゲットを掻っ攫った。

 

❶頭より高く振り上げたシンプルな右の【判】は敵を打ち上げ、❷高くなった右を地に戻す勢いでひだり側へ回転、勢いを得た左の矢で真っ直ぐに飛び上がり銀色の腹を【森迷弓】は射抜いた、❸すぐさま天技へ移行…以前はつながらなかった動作も流れるようにスムーズに【蛇撃弓】で銀の猫頭を踏み──再び地へと敵を押し戻した。

 

『タガヤせんぱーーーい!!!』

 

タガヤはその明るい女子声に反応した。既にサンチュからいい魔力コントロールで投げ捨てられた光るどーなつ輪を右足に1…2…3、スタイリッシュなタキシード足のポールに絡め取り回収。

 

 

「hit数で勝負ですっ──【シャイニークルーラー】!!!」

 

❹再びドレスシューズを向けて地へと向かう。

みっつ合わせて生地のように捻り合わされた新たなどーなつの輪は──うつ伏せにへばる銀色獣へと叩きつけられた。

クルーラータイプのどーなつ装備足は、始動し高速回転。獣の背部メタリック装甲をスベテ強引に削り取る勢いで、回転──回転。

モンスターが重低音の鳴き声を発しても止まらない、やがて風を捻り並々ならぬ回転の渦を生み起こす。

 

「【黒蛇鞭(ストレートブラック)】!」

 

❺カロリーの高いどーなつ合体技の後は、シンプルな回転後ろ蹴りでお茶をにごした。

渦の中央に引き込まれた銀色ジャガーの背を真っ直ぐに黒足の靴底は貫いた。

終わらない止まらない……ずっと銀色は削れ続けている……そう、このコンボには終わりはあっても終わりはないのだ。

 

あだとなった己の硬さを恨んだことであろう。緋色に煮える地獄へのフルコースは真っ直ぐに────

 

「あぁー、なるほど…こいつはぁ、ひょっとしてぇ? たのしいかもしれねぇ──【バーンファイア】!!!」

 

ひび割れたボディーへと突き刺さるクリティカル陽術【バーンファイア】。

2度目の刺突は、内部から緋色に爆ぜるイチゲキ。

 

鉄の目にも涙、ジャカジャカメタルジャガーは木っ端微塵の銀色に砕け散った。

 

 

(やはり決められたルートなどではない。私の選んだ直感に間違いはない。ふっふ、いいじゃないかダンジョン、いいじゃないかブク高の生徒たちよっ!!!)

 

「はっはっはーーーーーー!!! でかしたぞぉーー、ブク高のせいおっ??? たっ、卵だーーーー!!! 回収だ回収うううううう冷蔵庫、緒方回収ううううううふっふーーーー!!!ふぅーちゃん魔獣軍団にイケてる大型猫タイプがちょーどほしいところだったのだーーーー!!!」

 

「うっさ…はーぬけアレどうにかして」

「いや、むちゃだろ……アレ、校長っていういきもの」

 

 

攻略踏破、みどりのダンジョン70階。

2体の階層ボスを蹴散らしたブク高パーティーは、大声ではしゃぐ校長の指示に従いレアドロップアイテムを冷蔵庫内へと厳選──回収した。

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