※この作品はR-18です。

異能幸運レアドロップでイキ抜く♡学校最後の男子ピネスと眼帯プラチナ女校長の不気味なダンジョン冒険記   作:山下敬雄

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「あ痛たたた………………うわー、頭も腰も腹も武器も入念に準備(ストレッチ)して来たもののこのレベルかぁ、いやはや──バグってんねぇ。神様に悪魔に天然の原石、出会う相手出会う相手最近はもう少し同レベ帯とやらせてもらえてもいいとおもうのよ。あたしゃね、負けるのが趣味なわけじゃねぇのよ」

 

「どうした、来い」

 

黒いスーツを着た鉄兜。単純だが斬新なファッションをしたその騎士は水色作業着の用務員をその膂力で吹き飛ばした。メタル色のハルバードの切っ先が起き上がった用務員を刺し、淡々と…鉄兜にこもった声で挑発をしている。

 

素の池原叉鬼のままのスタンダードスタイルでは敵わない……。

灰色の柱に打ち付けられた用務員は、この男との実力差を肌で体で思い知った。

 

 

「あーはは、の前に────そこの兄さん、ひとつ聞いていい? これは刺又、暴漢を制圧するための護身武器なんだけどそのおたくさんのかっちょいい武器は何かな?」

 

「【メタルツール】というらしい。硬質化しどんな武器にも化けれる武器だ。その分魔力を使うが相手と状況に応じて自由に選択できる点と持ち運びが容易な点は優れていると思っている。手入れは難しいがな」

 

「へぇー(ま、当然魔力は使うか。あたしも欲しいと思ったけど、ハンデにしかならないね)」

 

「あまり敵と話すのはおすすめしない」

 

「はは……じゃじゃ最後にもうひとつだけ」

 

 

「このナイトってさぁ、この中で1番強い?」

 

このナイト、この両手をひろびろと広げて池原はそう男へと問う。

口角をあげながらまだ話そうとする敵に、黒スーツのナイトはハルバードの槍先を向けるのをやめた。

そして石突を地に打ち付けると同時にまたハルバードの形を崩し、少し粘性化したメタルツールに己の魔力と記憶を注ぎ込んでいく。

 

「あぁ、──俺がこの目この肌でその実力を測れなかったのは4人。興味がわいてきたのは3人ほどだ。おどけた星と黒い剣士と、今目の前で俺を睨んでいる。闘いは簡単じゃない油断と慢心が命取りになることを俺は知っている。それと同時に闘いは簡単だ、どんな手段を用いても相手を倒せれば、それでいい」

 

「最後に聞きたいのはそれだけか? なら俺からも問わせてもらう。この世は不完全で完全だ、お前はそれで────完全か?」

 

 

銀色の異色の武器メタルツールはカタチを成して、地に突き刺さる。

鉄兜が手にした大きな剣が、敵に────問う。

 

 

「異能解放。────【鬼-ism】」

 

紫に染まっていき、紫に染まった。

分かりやすく変化を出してきたニューカラーの池原叉鬼がスーツナイトの視界に塗り替えられるように登場して同じ銀色の刺又を構えた。

 

 

「他にもいるか……ならちゃっちゃと完全(ぜんりょく)で行かせてもらうよ、用務員(プロ)なんで、ねっ!!!」

 

言葉で確かめ合う強さはもういらない、ここから先は完全と完全で、ぶつけ合うだけ。

闘いの舞台に選ばれたのは石柱が幾本も立つ、その影に隠れるもたたかうも自由な限りなくシンプルかつフェアなステージ。

用務員池原叉鬼は異能を解放し、特殊な紫の魔力を纏い、おもむろに大剣を構える格上へとテンションとスピードを上げ────襲い掛かった。

 

 

 

 

▽

▽

 

 

 

 

用務員(プロ)と騎士(プロ)がたたかいを始めた一方で────

 

この円形校舎ダンジョンに乗り込んだ生徒たちも既にチョコっとハードな戦闘の真っ最中であった。

 

冷蔵庫は開き弓手に矢を供給する。

 

倣った美しい所作でつぎつぎと放たれた連続矢は、板チョコの壁に突き刺さり防がれ、チョコ色の体の柔軟性とくりだす謎の美しいポーズを捉えきれず、なかなか当たらない。

 

逆に、パロルチョコを矢じりにしたお菓子な矢がプレッツェルで作った食べられる短弓から同じくらい素速く放たれ──2人と1台生徒パーティーへと飛んできた。

 

ビーナスは華麗に矢を避け、冷蔵庫を壁がわりにしたり、また逆に敵の矢を利用し射返す。

 

遠距離中距離戦はVenusの弓の腕で、便利な冷蔵庫は状況に応じた矢の補給やアイテムを駆使したサポート。

 

そして近距離戦闘。

 

援護射撃をうけつつ、板チョコの床を駆け踏みながらタガヤが敵へと詰める。

 

拍手をしながら矢を避ける銀色衣装のギラチョコに、蹴り技を浴びせていく。

すばしっこく、しつこく避けるギラチョコを、それでもタガヤは接近戦を仕掛け追い込んでいく。

 

「ナっ!?」

 

「なんというあしの柔軟性。ですが、チョコっと調整、ギラっと」

 

衣装の銀紙にくるみ受けとめられたタガヤの左脚はそのまま、ぐるぐるとスピンさせられ後ろに遠ざかっていく。

 

べりべりと銀紙を自力で破きながら、タガヤは無理に回転に抗わずそのままジャンプをし着地したころには回転は収まった。

 

 

「チョコぐぅレート素晴らしい! お2人さんともかかっとこれから調整するに値します! そして、そこの走る冷蔵庫さん! 私のジムにきて手作りスタミナチョコ保冷係などいかがでしょうか?」

 

「美しいものにかぎりはないというけど、出くわした先はオカシなものね。矢をプリーズ、ふふ、ありがと。保冷するのは勝利のフルーツ盛りとワタシの矢で十分ね」

「ハァハァ…まるでバトラーバトラーの期間限定キャラ…異国の忍者執事ドロン・ドロシーのような……つよい!!!」

 

調整するに値する、それはきっと誉め言葉であるがちょこっと迷惑。チョコっトレーナーかかおらのおめがねにかなった2人と1台。

紫紫刀、Venus、異能冷蔵庫、分断された小パーティーが目の先のおかしな敵を倒すためにチカラを合わせてゆく。

12-C階層板チョコのジム(仮)にて、甘いあまい匂いのただよう油断できない闘いがここでも始まってしまった。

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