固有能力は【洗脳】 ~エロ目的に使うしかねえ!~ 作:レイジー
昨日あと1000くらいで10000っていったのよ?
4000増えてーら
やっぱ調整平均が赤くなると呼んでくれる人増えるのね
みんな、ありがとう!
「では今日はこちらで試験を行います。やり方は昨日と同じと思ってください」
「俺主体で動いた後に補助ね。はいよ」
そこはかつて龍が掘ったとされているルートヴィヒの中央部を東西に横断する大峡谷。
地上から見下ろせる地底には川が流れていてそこは
そして川の横には断崖の下に潜り込むように穴が開いているのだ。
穴の中は広大。
無数のモンスターが跋扈し、より深くまで続いていてその最奥を人は知らない。
「うぉ、暗……」
穴。
地底の、横に伸びる穴。
つまり光が入る余地はなく、そこは進むにつれて暗闇が支配する。
対処法は光源の魔道具を用意するか、あるいは魔力による探知。
これがサイカの見てる景色か……。
色がない……。
魔力による探知。
系統は様々だ。
地形の把握、周囲のモンスターや人間の位置把握。
魔力を周囲に伸ばし、その干渉で走る術だが、当然そこに色はない。
得た情報を脳内で立体化するだけ。
情報に色があるはずもなく、立体化したモノは線画あるいはモノクロだ。
「視界ナシ、足元も岩肌で悪条件、気温は低めでエネルギーの消耗もアリ。ん、ワクワクすんね」
ちょっとキツイな。
今は平気だけど、この探知範囲で戦うと脳みその疲労がハンパない。
……いや、そうか。
地形把握と敵探知は分けて良いのか。
敵探知は今のまま、地形把握は狭く――普段の視野範囲でも背後とかの見えない部分が理解できるから脳の負荷がヤベー。
地形把握は昔図書館で気まぐれに手を出した三面図と立体図の感覚に似ていた。
与えられる複数の平面情報から立体を描く。
探知のために魔力に与える複数の性質。
反射だったり、回折だったり。
そういった情報を脳内で組み立てる即時のパズル。
――地形把握だ。無理に高解像度である必要はない。
普段だってそんな細かく見てないだろ。
瞬間的に見まわして、障害物があるとか、水溜まりがあるとか、足場が弱そう程度だろ。砂粒1つ1つ見てないだろ。
だったら必要なのは大まかな形状。
「……っぁ……」
オーケー。
魔覚良好。
システムオールグリーン。
周囲を木々が取り囲む。
それは植物ではなく鉱物。
けれど日々成長する。
育つ鉱物ということでケミカルガーデンが脳をよぎるが、その見た目は普通の樹。
あえていうなら雷状――リヒテンベルク図形のようだ。
「ぅげッ!?」
探知にモンスターの反応がかかり、近づくにつれて姿が明確になる。
その姿はムカデ――形状から考えるにゲジゲジだろうか。
ともかくそれに類する見た目。
ハッキリいって嫌悪感は強かった。
ああいうモゾモゾ系苦手ぇ……。
というかそこそこ大きい系の虫が苦手なんよなぁ。
経験としては幼少期。
ゴキブリを初めて見た時だ。
当時はゴキブリに対する嫌悪感がなく、けれど虫に対する多少の嫌悪感はあったから掴んで家から投げ捨てようとしたのである。
素手で掴み、手の中で蠢く感覚に言い知れぬ嫌悪感と不快感を抱き、それ以降感触が明確な虫は苦手となった。
……?
デカいと逆に平気だな!
「じゃ――行くか」
向こうさんも気づいてるみたいだし。
初戦は隠密は考えなくていいな。
戦いに集中できる。
相手の強さがわからない状況でそれができるのはかなり楽だ。
「細いはずの脚もデカくなりゃ太いねぇッ」
このテのモンスターの注意点は主に2つ。
咬みつきと、胴体。
毒の有無に関わらず咬みつきは危険で、恐らく俺がマトモに受けたら腕が落ちる。
胴体は素早い動きによって吹き飛ばされ、受ければ骨折、逸らそうとしても筋肉や腱が切れる。
てか、ファンタジーだからツッコミはしないけど外骨格生物の巨大化って目ぇ疑うわぁ……。
虫などの巨大化は難しいとされている。
その理由には酸素の供給や、細い脚では自重を支えられないことなどがある。
そういった知識を知っている俺はこういった点からも異世界であるという感覚を覚えた。
「前方向での反応は――ぁッっと! っぶねー」
様子見でモンスターの前を少しの距離で睨み合う。
すると素早い動きで咬みついてきて、魔力の揺らぎを感じ取れなければ少し危なかったが、感じ取れたお陰である程度の余裕を持って避けることができた。
だが動きでなびいたマントの端が咬みちぎられ、そのせいで体勢を崩してしまう。
――こうなりゃ!
咄嗟に牙の側面――外側を掴み、腕を引き寄せる。
相手が軽かったのなら相手が動いたのだろうが、圧倒的体重差によって動くのは当然俺の方。
それは承知で、その動きによって牙を受けない安全を得ながらその胴体の下へと潜り込んだ。
一番魔力が濃いのは――ここッ!
奥へと向かって連なる胴節。
その隙間に刃を突き立てる。
グチャという音が鳴り、体液がかかる感触が手に伝わる。
それと同時に『ギギッ』という鈍く小さな声か音が頭上から発され、魔石の砕ける感触とともにその姿は掻き消えた。
あとに残るのは2つに割れた魔石とその破片、そして何本かの脚。
ほとんどが倒れているが、絶妙なバランスで立つ脚はなんとも言えない様子だった。
「ふぅ……」
手に残った体液を振るい落とす。
足元に落ちた体液が少し経って霧散するのを感じた。
「お疲れ様です。少し危なかったですね」
「そうだなぁ、飛び道具ない相手にはマント外しても良いかもしんないな」
とはいえ少し寒い場所だからマントを外すのは少し気が引ける。
布一枚あるだけでも体温の発散は抑えられ、その布が厚ければなお効果は高い。
数瞬だけ考え、俺はマントをそのままにつけることにした。
だが、さっきみたいなこともできれば避けたい。
邪魔にならない程度にマントの幅を狭め、マントがあまり遊ばないようにはした。
「脚は……使い道なかったはず。消すか」
価値のない脚。
纏めて山積みにして火をつける。
その火によって生まれた光は、闇に慣れた眼には少し眩しい。
よし、次行くか。
「へぇ、こういう色なのか……」
光に照らされる石樹林。
色は艶のないのっぺりとした灰色。
探知とは違って質感が正確にわかるが、詳細が要らないようなのっぺり具合だ。
ザラザラとしていなくて、平坦。
探知によって詳細を省いた結果そう感じていると思っていたが、事実として平坦だった。
「あまり触れないように。目印にも使われるので」
「はいよ~。砕けやすいってホントなのな~」
石樹林。
様々な土地に存在するモノだが、この場所の石樹は衝撃に弱く、砕けやすい。
幹の部分は比較的頑丈だが、枝の部分は投げナイフとそこから伝播するヒビで簡単に折れてしまう。
目印の皆無なこの場所では石樹林は大切な位置把握の手掛かりなのだ。
この辺は石樹の断片が多いな。
……くそ、歩きづれぇ。
ここの石樹は黒曜石のように剥離する。
黒曜石ほど硬くないから踏めばさらに砕けるが、粉になれば滑って動きづらいし。例えばこの場所でモンスターと戦闘をして吹き飛ばされて地面を転がるとしたら、鋭い断片によって無数の切り傷を負うことになるはずだ。
やり辛い条件ばかり。
俺は逃げるように場所を変えた。
「――ちッ、ここでか……」
どうにも俺の探知範囲より向こうの探知範囲の方が広いらしい。
俺が探知したことには既に敵は俺の方へと一直線だった。
……ここの奴らが遠距離攻撃持ちじゃなくて助かったな。
「今度はムカデ……」
さっきのよりは脚が短い。
けれど全体的に大きく、長い。
装甲も少し厚いように感じた。
関係ないけど!
一気に加速。
距離があと少しというところで待機させていた火球を放ち、頭部付近で爆発させる。
少ない魔力だから威力も少ないが、威力は求めていない。
欲しかったのは牽制と攪乱。
ムカデは俺の姿を瞬間的に見失い、宙に跳び上がっていた俺を背に許すことになった。
うぉぉぉおぉッッ!?
揺れる揺れる動く動く!
――大人しく、してろこのカス虫!
その攻撃手段は牙。
背にいる俺には届かない。
できたのは悶えるが如く身じろぐだけ。
そんな諦めの悪いムカデの背に全力の拳を叩き込んだ。
砕けはしないがヒビは入り、衝撃によってムカデが折れ曲がる。
「動きがわかれば簡単か? ……いや、油断はダメか」
結論をいえば、そう難しくはなかった。
試験に用いられるだけあって単体の実力が特別優れているワケではなく。
さらには動きも単調で注意すべき点も全体的にそう多くはない。
恐らくだが、この試験では相手の動きを見極めたりする能力を測られていたのかもしれない。
――――――――――
「おめでとうございます。これで今日から貴方も一般開拓兵です」
「あ、どうも。ありがとうございます」
「良かったな~!」
「機会があれば一緒に探索しようぜ!」
「こっち来いよ! 奢ってやる!」
正式な開拓兵証が渡されるのと同時に背後から無数の称賛が浴びせられた。
俺が異世界人だということは既に知れ渡っていて。
つまりは異物であることを理解したうえで仲良くしてくれるらしい。
「おう! ありがとうな! じゃあせっかくだし奢ってくれ~。肉と野菜、あと硬めのパンと甘めの果実酒な!」
「ヒイラギぃ、頑張ったじゃねえか!」
「アイタッ!? 力つえーよっ。……まあ、知らない世界だし手ぇあんま抜けねぇからな」
「お前も一般開拓兵になったんだ。もうそういうしがらみも少ないと思うぜ? お前がこっちの常識に適応できたらだけどな! ガハハ!」
「せーぜー頑張るよ~」
なるほど。
異世界人にとって社会に見られる感覚の変化はソコなんだな。
とはいえイチイチ開拓兵証を見せるなんてこともないし、俺個人のことが知れ渡るまでは異世界人だからっていう面倒とはもう少し付き合いそうだ。
「ヒイラギよぉ、お前は開拓兵として何がしたいんだ?」
「俺か? とりあえずは国内を見て回ることかな? 知らないこととか色々あるから新鮮でさ」
「それが終わったらどうすんだよ」
「もっと面白いモンがないかって龍壁山脈の外に行くかな」
「てことは遠征か」
「だな。そっちはどういう目的があるんだ?」
龍壁山脈の外、ねぇ。
自分で言っておいてなんだけど、いつだよそれ。
「俺は稼いで女を侍らせることだな!」
「オイオイオイ、オメーそれで以前嫁に殴られてたじゃねーか。オメーの実力じゃこれ以上の稼ぎは見込めないんだから女増やそうとか思うな、ってよ」
「へー、強くなれなかったんだな。かわいそうに」
「かわいそ言うな。オメーだってそのうち壁にぶち当たるってのッ」
「まあ、飲めよ」
「いや、それ俺の酒だからな? なにさも自分が頼んだ酒を注ぐみてーに言ってんだ?!」
「気にしない気にしない。だから強くなれないんだぞ」
「てめぇ……」
アラアラ、まあまあ。君はそれ以上強くなれないんだね。
もう少し精進したまえよ。
「ムカつくなその顔」
「いや~、ごめんな~、正直者なモンで」
「ヨーシ、記憶飛ぶくらい酒飲ませてやる!!」
「ィヤ~! 蘇生できる世界は服毒にためらいがない! 蘇生代は出せよ!?」
てか、平然と飲むのは受け入れてるあたり俺も毒されてるなぁ。
適応したって方が正しいんだろうけど。
「なんだ? 今度探索する時に誤射する方が良かったか? 俺は恨みを忘れねぇからなぁ」
「遠慮しまーす。でも探索かぁ、一般開拓兵に昇格したとはいえ依然として弱いせいで誰ともしばらく組めなさそうだわ」
「パーティ組みたいのか?」
「興味はある」
「ほ~」
その方が稼ぎの効率がよくなりそうだし。
それに動きを見て俺の糧にできる可能性もある。
「なら相性はともかく1人心当たりがあるぜ? 紹介いるか?」
「頼む」
「なら顔合わせは明日の朝だな。話通しておいてやるよ」
「その人の名前は?」
「ヴィータって女だ。実力問わずに組んだり解散したりする。長続きしたって話はほとんど聞かねーし、お試しには良いんじゃねーか?」
「ほ~。なら明日に期待すっかな!」
……あ、酒は飲めと。
はぁい。
二日酔いしない程度に抑えないとなぁ。
でも抑えてるのバレないようにできっかな?
小説書いてると思う。なぜ私は流行りにノる学生時代を歩まなかったのか、と
描写で困るのが読者との認識のすり合わせなのよね、Aの描写をするのに一般的なイメージを持っておかないとスムーズに説明できない
その要素って他の人とどれだけ同じことを知ってるか、ってのが大きいだろうから流行りにノるのって大事だな、と
今流行を学ぼうにも、そもそも学び方がわからないよぅ。ぼっちェ……
イメージ的には検索したい具体例はあっても検索エンジンに突っ込む適性ワードが思いつかない状況