固有能力は【洗脳】 ~エロ目的に使うしかねえ!~ 作:レイジー
行動系:~をしろ、のような形での洗脳
この時、洗脳させた者あるいはヒイラギ以上の知的行動はできない
完全に相手依存で洗脳した場合、例えばゴブリンに計算を命じてもゴブリンはアラビア数字やルートヴィヒで用いられている算用数字を知らないため計算ができない
数字を教えたうえで命じても四則演算を知らなければ計算できず、必要なモノを全て教えた場合はゴブリンの知能レベルに応じて計算が可能になる
【洗脳】を通じてヒイラギの知識を一時的に与えた場合はヒイラギの知識の範囲で行動が可能になる。ただしそれでもどちらかの知的上限があるため高度な計算などはできない(ミレニアム問題など)
ほとんど抵抗感がないため、よほどの難易度(熊にケンカを売るなど)でなければ一生持続する
洗脳三種では一番簡単
認識系:AをBとして認識しろ、Cという認識を加えろ、などのような洗脳
この時、ベースとしてある認識などとの齟齬の強さによって洗脳が解けたり解けなかったりする
例えば紙をペーパとして認識しろ、という洗脳は本質が変わらないため永久持続
A=A´という近い認識のため負荷が少ない
次にシャルロッテに旦那がいると仮定し、その上でヒイラギが自分を旦那として認識しろと命令した場合、ある程度の時間は問題ないが自分に旦那が他にいると思い出した場合その認識の齟齬によって洗脳が解けたり意識がバグったりする場合がある
そのためそれを回避するために元の旦那の記憶を消すなどの回避方法もあるが、それに関しても問題がありそこは別途記載
認識追加の場合、周辺意識の関連が薄いため追加される認識への忌避感によって変化する
極度の男性嫌悪症の人間に対して男を好きにさせた場合、根底の嫌悪感から洗脳解除の可能性が高い
記憶系:~秒間の記憶を封印、特定人物の記憶を封印、などの形での洗脳
この時、対象にとっての記憶重要度によって変化が起こる
直前の記憶であれば重要度や、脳への定着が少ないため影響は少ない
時間が経っている記憶に関しては人格形成や行動に影響を与えているような重要な記憶ほど下手に弄ると危険がある
例えばAを助けるために命懸けで行動したBという人物がいて、その人物の記憶からAに関する記憶を消去するとして(写真に写ったAの姿を黒塗りするイメージ)
その行動を思い出した際にどうしてその行動をしたのか、という疑問が生じるため洗脳解除の可能性がある
また、Aに関する周辺記憶が多いほど(Cを交えて複数人で行動、会話をしたなど)認識の補間が行われるた洗脳解除の可能性が高まる
Aの姿だけでなく、Aとの行動やAを目的とした記憶ごと消去した場合(アルバムの中からAの映った写真を抜き取るイメージ)
記憶の空白地帯が増えるため場合によっては逆効果になる
要約
行動系:ヒイラギと掛けられた相手のポテンシャルを超えたことはできない
認識系:矛盾した認識の場合、矛盾度が高いほどバグが生じる
記憶系:アルバム(人格)があり、大写真を剥がすと空白が大きく違和感が強い
その他色々あり
「くぁ……ねみ……」
不意に目が覚めた。
窓の隙間から陽の光は漏れ入らず、空気もまだ冷たい。
そして続く眠気で二度寝をしようとし、わずかな物音で意識が覚醒する。
「……オハヨ」
「あ、おはようございます」
隣にシャリーの姿はなく。
代わりにベッドの外で服を着替えるシャリーの姿があった。
なんか、女の着替えシーンって言葉にできない良さがあるわぁ。
「頭かゆ……」
そーいや、昨日結局身体洗わずじまいだっけ?
シャワー浴びてぇ……絶対この国ないよ。
桶にお湯貯めて洗うのが普通なんだろうな。
「お湯用意しましょうか?」
「頼むわ……」
季節は初春。
時間は早朝。
まだ肌寒い。
「う~、流石に全裸はさみぃな」
てかこれは、朝チュンってやつか?
起きたら既に隣にはいなかったけど。
オラッ、スズメ鳴けコラ!
「魔術でお湯用意するのか。便利やねぇ」
てっきり中庭の井戸から汲んで沸かすか、宿に貰うのかと。
「あの、よろしければお背中流しましょうか?」
「おう、よろしく」
着、水。
ふぅぅ、気持ちぃ。
「お湯、掛けますね」
お風呂が禁止されていたワケではない。
毒親といえどそこまでではなかった。
だが長風呂は禁止されていて、曰くそんな時間があるなら勉強しろ。
それを理由に風呂でゆっくりした記憶がなく、こうしてゆっくりできるのは幸せのほかなかった。
「……チンコ念入りに触るのなんなの? んなことされても
「す、すみません」
「朝からヤりてぇなら休みの日にしろ。相手してやっから」
「は、はいっ」
さんざんヤッたから朝からする元気もございませんわ。
昨日童貞卒業したばかりの野郎にゃ厳しいし、食生活的にも体力全然ないし。
「ふ~、さっぱりした」
「あ、ちょっと待ってください」
む?
頭も体も洗ったし、身体も拭いた。
髪は……ドライヤーないだろうし放置でしょ?
なんかあったか?
「手入れしないとダメですよ」
「手入れ……」
手入れ?
髪、手入れ……?
なんだっけそれ、リンスとかコンディショナーとかトリートメントとかそういう……違い知らねぇ。
「ひとまず私のを使いますけど、髪質とかあるんですから自分に合ったヤツ使ってくださいよ?」
「はいはい」
うぉ、花のいい香り。
……俺がオシャレになっちゃう。
いや、オシャレではないか。てか運動で汗掻くのにいい匂いってどうなんだろ、匂い混ざって化学兵器にならん?
「髪、乾かすので動かないでくださいね」
「ん」
そうか、魔術で火が出せるから髪乾かすの楽なのか。
色々短縮できるファンタジーイイネ。
「終わりましたよ」
「うぃ、ありがとな」
「いえ。……私、仕事があるのでそろそろ行きますね」
「あいよ。頑張れよ~」
旅するならやっぱ魔術は必須だわ。
「……そーいや、服も買わにゃならんわぁ」
この文明観の服かぁ。
チクチクするのはできればイヤだなぁ。
服屋……商業区か。
つってもまだ店やってないだろうし。
「散歩行くか」
レッツ、徘徊不審者!
――――――――――
バカと煙はなんとやら。
俺は街の東側、周囲を見渡せる高台にやって来ていた。
「春先の早朝の風、ンぎもちぃッ!」
吹く風は柔らかく。
けれど冷気を孕んでいて。
とても清々しい。
「もういっそ全裸になってしまいたい」
「ははは、そうなったら私は君を通報しないといけないな」
「むっ、
ンまー、せっかく俺が1人でバカやってたのに。
入ってくるなら一緒にバカやってよね!
「私が何者か? それがそんなに気になるかい? 良いさ、答えてあげよう。西へ東へ、北へ南へ、さすらう薬屋。サイカちゃん25歳だ!」
「おぉう……」
スッゲー濃いのが出たな。
――って。
「目隠し?」
朝闇と逆光に隠されて見えなかった。
けれど近くまで来るとわかる。
サイカと名乗った彼女は
髪は腰を過ぎるほどの長い白をベースに赤毛のメッシュ。
服装は中華服の
全体的に俺と並び立つ不審者だ。
「これかい? 気にしなくていいさ」
「そ?」
「にしてもビックリしたよ。誰もいないと思ってたのにいきなり声がするんだから。魔力を隠すのが上手いね、君」
「まあ、うん」
転移したての異世界人で魔力が乏しいからでーす。
……なんだこれ、独特な匂いだな。
タバコみたいな臭さじゃなくて、線香? ちょっと違うか。
煙管ってこんな匂いなの?
「というか、旅できる薬屋ってアンタ何者だよ……」
「ただの一般人さ」
「ウソくさ」
モンスターばかりのこの世界で旅する一般人って。
それただの逸般人だろ。
「ウソじゃないさ。商品を見るかい?」
「……ま、どうせだし見せてもらおうかな」
……見えないだろうなぁ。
向こうの透けて見える布。そういう可能性もあったが、違う。
もし仮に。透けて見えていたのなら俺に対して『魔力を隠すのが上手い』なんて言わない。
黒髪黒目にこの顔立ち。そして少ない魔力。
口調も現地人からすれば少し古めかしく翻訳されているように聞こえるらしく。
それだけの証拠が揃ってなお俺を異世界人認定しないのはおかしい。
「こっちがポーションだね。それぞれ君から見て右が
「……途中おかしくなぁいッ!?」
途中までは良いよ?
媚薬あたりから一気におかしいって!
「いや~、色々思いつくまま作って試してたらこんな品揃えになっちゃってね」
「実験の途中なの!?」
「おススメはこれかな。媚薬! 一滴水で薄めて飲んだらムラムラしちゃってさ~、1人でシても収まらないから人生で初めてお店利用したよね!」
「なん……だと……。くそォッ! 俺がその店の店員ならぁッ!」
目隠しで全体は見えないけど絶対美人じゃん!
声は低めなのに笑うと高くなって……最高じゃん!
チッキショー!
「アハハハハハハ!」
「とりあえずポーション一番安いのそれぞれ3本ください……」
「低級のヤツね~、はいは~い」
もうね、【洗脳】しちゃおうかな?!
――って、おい。
「どうした?!」
「いやぁ、ははは、ちょっと持病がね~。大丈夫大丈夫、いつものことだから」
サイカが金を受け取った直後に表情を歪め。
痛みに目を抑えて金の音が小さく鳴った。
「教えてくれないか?」
「ははは、本当に大したことはないんだ。生まれつきの眼の病気でさ、
「それ、薬煙草みたいなヤツだったのか」
前の世界だと昔は煙草が薬として利用されたりもしたって話だし。
その思考が発展して実際に薬として使われてもおかしくはない。
前の世界でならどうかはわからないが、様々な効果を持った植物が実在する世界だ。
「これに使ってる植物がね、輸送とか需要の問題かこの街じゃ高品質のがなかったのさ。だから、少し効きが弱くって……増やせば平気だから心配しなくて良いさ」
「……『サイカは今から目の痛みを感じなくなる。ただし身体に異常がある時は直感的に異常がわかるようになる。そしてこれはサイカ本人の意思で切り替えができる』……どうだ?」
「? ……あれ? 痛く、ない?」
常に痛みを感じないのは流石にダメだろう。
無痛症は自分の異常に気づけず、骨折なんかにも気づきにくいだろうからそれは止めた。
代わりに異常を直感として、脳で、思考でわかるようにした。
薬の実験をするときに感覚がおかしい状態だと実験の成果も感じにくいだろうから自分で切り替えれるようにも。
「このこと、他の奴には言うなよ?」
「君がやってくれたのかい?」
「治してはねえ。治し方とか知らねえ。痛みを感じなくしただけ、異常は残ったままだ」
「良い、力だね。ありがとう」
「!!」
良い力?
俺の? この? 【洗脳】が?
……は?
「優しいんだな、君は」
「ちげーよ。下心丸出しのフルチンだ。ただ本気で苦しんでるヤツ相手にアホやらかす気もねえ」
「どうしてわざわざこんなことしてくれるんだい?」
「さあ、な。昨日今日と気分が良いのと、軽く話して仲良くなれると思ったからじゃねーの?」
勝手に苦しんでるのは守備範囲外だ。
「次会う時までにそれ治しとけよ。んでもって次会う時は覚悟してろ、問答無用で惚れさせてやる」
「? 私に惚れたかい?」
「ああ。ちょっとだけ、な」
苦しむにしてももうちょい抽象的で共有できるのにしてくれ、対処に困る。
「じゃあな」
「君! 名前は?」
「そういや名乗ってなかったっけ? ヒイラギだよ。ヒイラギ、17歳、異世界人だ」
――――――――――
「おっはー、フェーニャン良い仕事ある?」
「朝から元気だ
「そっかぁ、んじゃゴブリンでも殺コロしてくるわ」
「あ、それするならついでにまた調査依頼でもやれば?」
「んじゃついでにそれもすっかぁ」
やり方は大体わかったけど、やっぱ反復練習は大事だよね!
「アンタ……」
「んォ? ……あ~、誰だっけ? 顔は知ってる、なんとなく。アレだろ? あの~、え~っと……ほら、1年の時一緒だった……」
「2年も同じよ」
「ごっめ~ん。興味なさすぎてアウトオブ眼中って感じ」
意気揚々とギルドを出ようとしたらバッタリと同郷組とエンカウントしてしまった。
気持ちを阻害するの、やめてもろて。
「で、なんか用?」
「昨日。皆で帰る手段探そうって話してたのにアンタだけいなかったから」
「…………あ~、ハイハイ。カエルね~。うん、帰るね~。そっか、なんかギャーギャーうるさいと思ったらそういう話だったのね。うっせーから逃げのフルアクセルって感じだったわ」
帰りたいのね~。
そっか、無理だろうけどがんば!
異世界人がランダムポップして危険に晒されないように魔術陣で集められてるの知って分かんないあたりスゲーな。
これまで結構な数がこっちの世界に来てるってことよ?
んで、てことは帰ろうと試した奴もいるワケで。
なのにその研究資料がマトモに残ってなかったり、返送魔術が確立されてない時点でお察しって感じ。
初期ルナティックで犯罪に走る奴がいないように初期投資してくれてるのに、さ。
犯罪者の可能性の奴送り返す技術研究しないワケないって思わんのかね。
……ま! 帰る気ない俺には関係ないけど!!
「アンタ……」
「ガンバレー、オウエンシテルゾー。手伝う気はさらさらないけど」
長居すると面倒に巻き込まれそうだし、すたこらサッサー。
――――――――――
昨日実験のために【洗脳】したゴブリンが色んなトコから魔石かき集めてくれてたお陰でいっぱい稼げる!
多すぎて一気に換金はできないけど。
「うんうん。手応え的に大体わかってはいるけど検証は大事よね~。多分程度によっては永久持続するし、いざとなれば楽に稼げるのはイイネ」
小さく稼いでも手間だから続ける気はないが。
それでも簡単な稼ぎの手段が確立できるのは素晴らしいことだ。
最弱のモンスター相手でも日銭程度は稼げる。
生活基盤は安定させられる。
なら、その間に俺は研鑽あるのみだ。
筋トレ! 戦闘! 勉強!
生きてるって感じするわぁ。自分のために頑張ってるって感じ、超するわぁ。
「お疲れっ、さまっ。1周どれくらいかか、った?!」
「2時間くらいだな。……体力ないな坊主!」
「うっせ! こちとら勉強ばっかだったんだよ、一応筋トレはしてたけど走りはできなかったし……」
隠れて筋トレはできても隠れてランニングは中々できなかった。
してこなかったのが悔やまれる。
「にしても悪路で鍛えたいからってわざわざ街の外走るとか、バカだな~」
「橋まで! クソ遠かったわッ!」
「そりゃあな。ちなみに外壁伝いに走って衛兵に話しかけりゃ川の部分は外壁の上走れたぜ?」
「!!? 早く言ってよぉ……」
オッサンたちの笑い声が響く。
王都の拡張で川が街に取り込まれ、そこを越えるには迂回して橋まで、と思っていたが。
そうではなかったらしい。
おのれ中年衛兵共めぇッ。
「ガハハッ! 今度飯奢ってやるから許せ!」
「よっしゃ許してやる! 昼飯な!」
「昼か。なら明日か明後日だな。そこなら昼休憩で街に行ける」
「じゃ、明日だな」
「お、ギースさんの奢りッスか? ゴチになりまーす!」
「オメーは誘ってねえ!?」
「流石ギース。皆に奢るなんて太っ腹ぁ……」
「ヒイラギテメェッ、余計なこと――」
「しかたない、俺も付き合ってやろう。……もちろんお前の奢りな!」
「俺も行くぜ! 休みだからな!」
へッ、ザマァミロ。
飯食うまでは許してないからな。仕方ない。
「ヒイラギぃ……死ぬほど食わせてやるから覚悟しとけぇ……」
「ウン、オイラガンバル」
朝は……抜き、かな?
サイカ《Siker》
腰を過ぎるほど長い白髪、赤メッシュ 眼の色は――
身長(177cm) BMI(20)ちょっと痩せてる BWH(74:56:82)
バストはAカップ
乳輪普通色小さめ、乳首小さめ
好きな体位は経験不足につき不明
病気を治そうと生きてきたため男に意識を向けたことは皆無
媚薬の実験のために自分で飲んで、その時に女性向け風俗で処女喪失
好みのタイプなし(あえて言えば一緒にバカやれる)
愛煙家(?)のため常時全身が煙臭い(その時々で異なる植物の匂いもする)。ヒイラギが平気そうにしていたのは両親共にヤニカスだったため
旅から旅と一点に留まらない生き方のため単独で危険地帯に入れるほど強く(ただしそういった土地は魔が濃く、魔が濃い場所では目が痛むため基本行かない)、ヒイラギが強引に行為を迫った場合余裕でヒイラギは死ぬ
異性に対する好きという感情を持たないため洗脳で好きを植え付けられても定着しない(矛盾度が高い)
目隠しをしても動けているのは魔力探知という技能(開拓兵としては一般技能)によるものだったり、舌打ちによる音の反響で周囲を把握してたり