※この作品はR-18です。

もしもサキュバスが会社の先輩(彼女持ち)に恋したら   作:pptk31

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もしもサキュバスが会社の先輩(彼女持ち)に恋したら

秋も深まりつつある都心のオフィスビルにて、深夜にもかかわらず中層フロアの1区画だけ未だに明かりが灯っている。会議室には若手社員が2人だけ残っており、他はとっくに退社してしまったらしい。

 

「これで初稼働確認は全項目完了ですね、全て問題なしです!」

システムから想定通りの応答があったことをコンソールで確認した入社2年目の白雪 紗季(しらゆき さき)は、プロジェクトリーダーである『先輩』に告げる。

 

「うん、良かった!これで無事にサービスインだね!白雪さん…本当にありがとう!本当にお疲れ様!」

先輩は感謝と安堵が入り混じった笑顔で、ただ一人のプロジェクトメンバーである紗季を優しく労った。紗季としては、プロジェクトが無事成功したことの喜び以上に、ここ最近ずっと張り詰めていた先輩がやっと笑ってくれたことへの安心感のほうが大きかった。達成感を噛みしめている先輩を見て、紗季の美しい顔に自然と笑みが零れる。

 

ああ、でも…これで終わりかあ。プロジェクトの完了は、すなわちプロジェクトの解散を意味する。明日からは通常業務に戻り、先輩とは別々のタスクを割り振られるだろう。

 

この半年間、新米の私にとってわからないことや難しいことだらけで残業も多かったけれど、とても充実していた気がする。同じ目標に向けて先輩と一緒にがむしゃらに毎日突っ走ってきたが、それも今日で終わり。先輩との二人きりの時間も、今日で…終わり…。

 

「出向が解除になる前にやり遂げられて良かったよ。最後に白雪さんと一緒に仕事ができて、楽しかった!本当にありがとう!」

見るからに誠実そうな整った顔に、屈託のない少年のような爽やかな笑顔を浮かべる先輩。そう、先輩は私が所属している大手商社のシステム子会社に親会社から期限付きで出向してきており、来月いっぱいで出向元に戻ることになっている。しかも、出向解除後はドイツへの栄転が内定しているらしい。そうなってしまえば、もうほとんど会うことも出来なくなるだろう。

 

家族以外誰も知らないが、実は私はサキュバスだ。なまじ容姿に恵まれてしまったために、子供の頃から何かにつけて外見だけで判断されてばかりで、私の内面を見てくれる人はいなかった。

 

そんな中、先輩は、この人だけは、私に対して親身に誠実に向き合ってくれた。私を私として見てくれた。そんな先輩を私は好きになった。どうしようもないほどに。

 

一秒でも長く先輩と一緒にいたい。クロージングの作業を始めた先輩を少しでも引き留めるように、となりに腰かけてプロジェクトの思い出話やらお互いの趣味の話やらを振っていく。先輩も心から楽しそうに笑いながら他愛のない話に花を咲かせてくれる。

 

…ああ、夢のような時間ってこういうことを言うんだろうか。大好きな先輩と、2人だけの場所で2人だけの時間を一緒に過ごして…一緒に喜びを分かち合って…!ただおしゃべりしているだけなのに、なんて幸せなんだろう!このまま永遠に続けばいいのに!

 

…と、会話の途中、不意に先輩のスマホが振動した。

「ごめん、ちょっとだけいいかな?」

先輩はスマホをとって立ち上がると、席から少し離れ小声で通話を始めた。

 

「もしもし…?…ああ、無事に終わったよ!…心配かけてごめんね?…色々ありがとう!…はは!そんなことないって!…」

 

一瞬でピンときた。彼女さんからか…。夜更けまで連絡がないから心配になって電話したのだろう。時折見せる先輩の幸せそうな笑顔は、私が見たことのないものだった。ほんの数メートルしか離れていないのに、急に先輩との距離が遠くなった気がする。さっきまで、すぐ隣にいてくれたのに。さっきまで、先輩の心は私だけのものだったのに…!私は滲んだ涙を気づかれないように天井を向いた。

 

「…ごめん、分かってるって、埋め合わせはするから!…うん、じゃあ今度の土曜日に僕の家で…ああ、僕も楽しみだよ。それじゃ、おやすみ」

 

…あれ、おかしいな…胸が締め付けられるように苦しい。なんであの笑顔、私には見せてくれないんだろう…?私はこんなにも先輩のことが大好きなのに…?なんで私は先輩の隣にいられないんだろう…?なんで…?なんで…?!

 

答えのない疑問と共に、天井を向いた程度ではごまかしきれないくらいに涙が一気に溢れ落ちてくる。

 

「…ぐすっ……あっ、あの先輩?…ちょっと下のコンビニでコーヒー買ってきますねっ…!」

適当な言い訳を作って会議室から飛び出す。先輩…大好きなのに!ずっと一緒にいたいと思っていたのに…!

 

ろくに息もしないまま無茶苦茶に走ったせいか、壁にもたれてエレベーターを待っている間、妙に苦しくなってそのままずるずると座り込んでしまった。照明の落ちたエレベーターホールで膝を抱えていると、大きな胸に押し上げられたブラウスにぽたぽたとシミが拡がっていく。同時に、この半年間の先輩との思い出が涙と共に止めどなく溢れてくる。

 

「この時間、もう下のコンビニ閉まってるよ、ほら、これ」

不意に、聞き慣れた優しい声と共に一本の温かい缶コーヒーが差し出された。私の好きな微糖のカフェラテだった。ビル内の自動販売機で買ってきてくれたらしい。

「…え…?あ…ぐす…その…ええと…ありがとう…ございます…!」

 

先輩は私の横に座ると、自分のコーヒーを開けて一口美味しそうに飲んだ。私も何となくつられてカフェラテを口に含む。途端に温かくてほろ苦い甘さが胸いっぱいに拡がっていく。

 

「白雪さん、もし何か悩みがあるなら、僕でよければ聞かせてもらえないかな?僕じゃ頼りにならないかも知れないけど、白雪さんの力になりたいんだ」

泣いている私を心配してくれたのだろう、先輩は曇りのない真っすぐな目で私を見つめる。

 

もう…本当にこの人は…何というか…ずるい。今までずっと抑えてきたが、こんなこと言われたら…我慢できなくなっちゃう…!ああ、やっぱりこの人が好きだ…この人が欲しい…この人の心も体も…全部私のものにしたい…!

 

…そうだ、我慢なんてする必要ないんだ。先輩の彼女さんなんかより、私のほうが先輩をずっと気持ち良くしてあげられるし、幸せにしてあげられる。だって、私はサキュバスなのだから。

 

そう思い至った途端、急に気が楽になった。もっと早くに気づけばよかった。さっきまで泣き崩れていた顔には、ウソのように妖しい笑みが込み上げてくる。ねえ先輩…私、悪いサキュバスになっちゃいました♡…でも先輩が悪いんですよ?サキュバスを本気にさせるなんて♡

 

「あの、先輩…?このあと2人でプロジェクト成功の打ち上げ、しませんか…?」

気付けば、潤んだ目で上目遣いに先輩の目を見上げ、自分でもびっくりするくらいしおらしい声で先輩を誘っていた。

「…え?今から?…もう遅いし、また今度にしない?」

「…先輩、そんなこと言わないでください?ほら、私の目を見て…?」

先輩の目の奥をじっと見ながら、もう一度。

「先輩?打ち上げ、しますよね?」

「…あ……う…うん、そうだね…やろう!」

先輩は一瞬とろんと夢を見るような目になったかと思うと、ハッと我に返ったように同意した。

「うふふ、ありがとうございます!…素敵な夜にしましょうね♡」

 

***

 

僕は白雪さんに連れられて格式高そうなオーセンティックバーに入っていた。美人なマスターに案内された店の奥のソファ席は、他からは見えないよう配慮がなされており、ゆったり落ち着いて会話が楽しめそうだ。

 

「こんな素敵なお店、よく知っていたね?僕もこの界隈のお店は結構開拓したつもりだったけど、ここは知らなかったなあ」

程よく薄暗い照明の中で僕が素直な感想を漏らすと、白雪さんは少し誇らしげにほほ笑む。

「ふふふ、そうでしょ?ここ、限られた会員しか入れない特別なお店なんですよ?私のとっておきの場所で、先輩と2人で悦びを分かち合いたくて♡」

 

白雪さんとグラスを合わせ、店のおすすめというオリジナルカクテルを口に含むと、柔らかな甘酸っぱさと少し高めの度数が相まって、甘い夢に浸っているような気分にさせてくれる。

「すごく美味しい…!何だか疲れが溶け出していくみたいだよ…」

あまりの口当たりの良さにそのままカクテルグラスを空にすると、すっかり夢見心地になってきた。頭がふわふわして体がほんのり熱くなり、鼓動も少し早くなっている。

 

「ふふ…私も先輩と2人っきりでお酒を飲んでると…なんだか胸がドキドキしてきました♡」

薄暗がりの中、白雪さんは少し赤みの差したほろ酔いの表情で結露した水滴をツッと指で掬うと、ペロリと舐める。彼女の色っぽい仕草に、僕は思わずドキリとした。

 

今さらだが、白雪さんはとんでもなく美人だ。しかも今の白雪さんは、まるで普段無理やり抑え込んでいた魅力を解き放ったかのように、いつにも増して魅惑的だった。そんな彼女がほろ酔いのちょっとトロンとした状態ですぐ隣にいたら…その…僕だって男だ…極力意識はしないように心がけていたけど、…ちょっと…危ないというか…揺らぐというか…

 

「ねえ先輩?さっき電話で話してたのって彼女さんですよね?先輩の彼女さんって、どんな方なんですか?写真、見せくださいよ?」

「え…ええと、ちょっと待ってね…ほら、僕の彼女の麻衣(まい)だよ」

なぜか白雪さんの頼みを断る気になれず、言われるがままにスマホに麻衣の写真を表示する。

 

「へえ…?どれどれ…?」

白雪さんは覗き込もうと服と服が触れ合うくらいの距離まで無防備ににじり寄ってきた。いつの間にかブラウスの一番上のボタンが開いており、図らずも大きくて深い谷間に目が行ってしまう。しかも、その開いた胸元からは不思議な甘い香りが漂ってくる。

 

「わあ…!麻衣さん、すっごく綺麗で品のある方ですねえ!長くて黒い髪と清楚な雰囲気がとっても素敵です!細いのに胸も大きいし!さっき電話で話してるの聞いちゃいましたけど、今度の土曜日、先輩のおうちでデートするんですか?…なんだか・・・嫉妬しちゃうなあ♡」

 

白雪さんは悪戯っぽい笑みを浮かべ上目遣いで僕を見ながらさらに距離を詰めると、さりげなく僕の手にスベスベの掌を重ね、さわさわと優しく擦り始めた。不意打ちの快感が全身を走り抜け、思わずビクリと仰け反ってしまう。そしてたっぷりと重量感のある柔らかい大きな2つの塊が僕の体に密着すると、そこから漂う濃厚な甘い香りで頭がいっぱいになっていく。

 

「し…白雪さん…?…ち…近いよ…?」

僕の上擦った声を意に介すことなく、白雪さんは妖しく微笑みながら僕の手を取り自らの胸に押し当てると、僕の掌ごとゆっくりとおっぱいを揉み上げる。

 

「…あッ…先輩の手で私のおっぱい…揉まれちゃってる♡…あッ…気持ちいい…!」

掌から伝わる柔らかく温かい幸せな感覚と、より一層強くなった甘い香りのダブルパンチにより、僕の脳がドロドロにとろかされていく。

 

「ふふふ…とってもエッチなあまーい香りがするでしょ?頭がとろーんとして、とってもいい気持ちですね…?それでいいんですよ…私の言う通りにして…?ほうら…この香りを吸うと…な~んにも考えらなくなって…なんだかすご~くエッチな気分になっちゃいますよ♡」

白雪さんの声が心地よく頭に響いている…頭の中にピンク色の[[rb:靄 > もや]]がかかったように思考がまとまらない…熱に浮かされたような浮遊感でフワフワする…。何より、白雪さんが…その…どうしようもないほど魅力的で…淫らに見える…この極上の体に思い切り抱きしめられて、甘い肌に溺れたらどんなに心地よいだろう?…って、何を考えてるんだ僕は?!

 

「ふふふ…せんぱーい?さっきから私のカラダ、見過ぎですよ…?そんなに私のエッチなおっぱい、見たいんですか?ほうら、先輩なら…もっと近くで…いいのに♡」

白雪さんは僕を跨ぐようにソファに膝立ちになると、僕の顔のすぐ前でブラウスのボタンをゆっくり一つずつ焦らすように外していく。その様子を、僕はごくりと生唾を飲み込みながら凝視していた。程なくして黒いセクシーなレースの下着に包まれた美しく豊満すぎる胸がプルンと姿を現すと、同時にブラウスの中に籠っていた甘いピンク色の香気がドッと溢れ出る。眼前でそれを浴びた僕の思考も、一瞬でピンク色に塗りつぶされた。

 

「…ねえ先輩?先輩が望むなら…私のカラダ、好きにしていいんですよ♡」

ダメ押しとばかりに、白雪さんは僕の耳元で妖しく囁いた。それは、完全に思考が停止していた僕の心に暗示となって直接響く。反射的に白雪さんの体に飛びつきそうになったが、寸でのところでテーブルに置かれたスマホの麻衣の写真が視界に入り、辛うじて思い留まる。

 

「あら?あらあら…??ふふふ…先輩ったら、すぐ堕ちるかと思ったら意外と頑張りますね♡…でも無駄ですよ?私が3つ数えて指をパチンって鳴らすと、先輩は我慢できなくなっちゃいます…ほうら、3、2、1、はい♡」

白雪さんが可愛らしく指を鳴らした瞬間、首の皮一枚で保たれていた僕の理性はあっさりと蒸発した。

 

「…あんッ♡…ちょっと先輩?がっつき過ぎですよ♡」

次の瞬間、僕はほとんど無意識に白雪さんの嫋やかな腰を抱き寄せて、温かいフワフワのおっぱいに顔を埋めていた。

「ああ…白雪さん…白雪さん…!」

自分でも何をしているのかよくわからないまま、僕は心の奥底から湧き上がる得体の知れないピンク色の衝動に突き動かされていた。店内であるにも関わらず、白雪さんの双丘に頬擦りする様に夢中で顔を埋め、甘い濃厚な快楽を欲望のままに貪る。

 

「ふふふふ…先輩ったら、すっかり私のおっぱいに夢中になっちゃって…とっても可愛い♡…ほら、私の魅了催眠フェロモン、たっぷり吸って?心も体も私にぜーんぶ委ねてください♡」

白雪さんは僕の頭を優しく撫でながら胸に押し付けるように抱き寄せ、甘い声で囁く。沸騰した脳の奥で軽い耳鳴りと共に太鼓のような心臓の鼓動が響き、呼吸もみるみる熱く荒くなっていく。呼吸をすればするほど、心と体が魔性の香りで満たされていき、さらに白雪さんを求めてしまう。僕はあまりの快楽に虚ろなぼうっとした目で白雪さんを見上げていた。

 

「うふふ…すっかり深い魅了催眠にかかっちゃいましたね♡…さ、先輩…私の声をよーく聴いて…?…先輩はこれからは私のことを無意識に『紗季』って呼ぶようになります♡…私の名前を呼ぶ度に、先輩の中にある私への”好き”という気持ちが大きくなっていって、先輩の心は私への”好き”でいっぱいになってしまいますよ…!…さ、どうぞ?彼女さんの写真を眺めながら、私のことを死ぬほど好きになってください♡」

白雪さんは麻衣の写真が表示されたままの僕のスマホを見せつける。

 

「えっと…さ、紗季さん…紗季…!紗季!」

一度口に出しただけで、心の中に紗季への想いがみるみる湧き上がってくる。もはや紗季以外を映していない熱の籠った目で見つめながら、紗季の名前をただ繰り返す。…そういえば、女の子をファーストネームで呼んだのは麻衣以外では初めてかも…?しかしそんな疑問も、もう一度紗季の名前を呟いた瞬間、どこかに消えてしまった。そして、頭と心が紗季のことで埋め尽くされていく。

 

「…先輩…”紗季”って言うだけでとっても幸せな気分になってきますよね…?…そう、”紗季”は先輩を最高に幸せにしてくれる…”紗季”は先輩にとって何よりも素敵な存在…ほうら、先輩の頭の中は私とのエッチな妄想でいっぱいになってくる……大好きな紗季とセックスがしたい…紗季とのセックスは最高に気持ちいい…我慢できない…!」

紗季の暗示が、僕の心に染み渡るように広がっていく。紗季の名前を口にするだけで、幸福感が満ち溢れ、股間が限界を超えて膨張していく。もう、紗季しか見えない…ダメだ、紗季とのセックスのこと以外何も考えらない!見せつけられている麻衣の写真も、視界には入っていたものの、もはや脳は知覚していなかった。

 

「ふふふ…もう麻衣さんのことなんてどうでもよくなっちゃいましたか?…先輩にだけはお話ししますけど…私、実はサキュバスなんです♡…だから、こういうエッチな魔法はとっても得意なんですよ?」

 

今なんて…?紗季が…サキュバス…?僕の理解が追い付く前に、紗季はニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべ、僕の目を覗き込む。

 

「ねえ先輩、そんなに私とセックス…したいんですかあ?…そういうことは、一番好きな女の子としかやっちゃダメなんですよ?でもぉ、先輩には麻衣さんがいますよね?もし後輩の女の子とセックスしちゃったら…麻衣さんのこと、完全に裏切っちゃうことになりますよ?いいんですかぁ?」

僕を[[rb:揶揄 > からか]]いながら、紗季はゆっくりと着ているものを脱ぎ始める。

 

「うう…!でも…その…!」

…麻衣の顔が頭を[[rb:過 > よぎ]]り、一瞬思考が冷静になった気がした。そうだ…僕には麻衣が…彼女を裏切るわけには…。

 

が、それでも僕の股間は一向に収まる兆しはなかった。むしろ、妖しい光を帯び始めた紗季の目を見ていると、体はどんどん熱くなり、先ほどよりもさらに紗季のことが魅力的に思えてくる。今すぐに紗季に快楽を与えてほしい…!紗季とセックスがしたい…!

 

「もう…!そんなに切なそうな顔しちゃって…!…先輩、可愛いすぎます♡…ねえ先輩?私に絞り取られたいの?…もし先輩がどうしてもっていうならぁ…私のお願い聞いてくれたら、最高に気持ちのいいサキュバスのセックスでイかせてあげますよ?どう?イかせてほしい?」

紗季が悪魔のように妖艶に微笑むと同時に、すっかり下着姿になった紗季の胸元から例の甘い香りがドッと溢れ出る。それを浴びた途端、僕の心は一瞬で紗季への劣情で完全に塗りつぶされてしまった。

 

僕は、壊れた人形のようにカクカクと首を縦に振った。

「先輩、そんなんじゃ全然伝わりませんよ?もっとちゃーんと可愛くおねだりしてみてください?『紗季の言うことは何でも聞きます!だからご褒美に僕とセックスしてください』って?」

僕の心に紗季の言葉がスーッと染み込んでいく。同時に、自分のすべてを捧げてでも抱いてほしいという危険な欲求がどうしようもないほど高まっていく。

「さ、『紗季の言うことは何でも聞きます!だからご褒美に僕とセックスしてください』…!」

 

僕の惨めな懇願を聞いた紗季は、天使のように優しく微笑んだ。

「はあい…よく言えましたね先輩♡…それじゃ、私のお願いを発表しちゃいまーす♡…先輩、麻衣さんと別れて、私の恋人になってください♡」

紗季の目が妖しくピンク色の輝くと、僕の心は経験したことのない幸福感で満たされ、僅かに残っていた麻衣への想いが紗季への劣情と愛情に書き換えられていく。

 

「…はい…麻衣と別れて…紗季の恋人になります…」

言葉にした瞬間、僕の心にその言葉が定着した気がした。罪悪感が湧き上がるかと思ったが、大好きな紗季と恋人同士になれたかと思うと、むしろ生まれ変わったような清々しい気分だった。これで紗季と思う存分セックスができる…紗季に絞り取ってもらえる…!

 

「ふふ…ふふふ…あははは…!ちゃーんと自分の意志で麻衣さんを裏切るって宣言できて、とっても偉いですよ♡…これで先輩は私のもの…!…ああ、先輩…大好き…!…いい子にできた先輩には…約束通りとっても素敵なご褒美、あげないといけませんね♡」

僕は麻衣を裏切ったことによる背徳的な快感に蕩けきった表情で、お預けを食らっているペットのように息を荒げ期待に胸を膨らませながら紗季を見上げた。

 

「ふふ…慌てないの♡…さ、もっと気持ちよくしてあげますから、着てる服、ぜーんぶ脱いじゃってください!一枚服を脱ぐたびに、大好きな私に自分の恥ずかしい裸を見てもらえる喜びでとっても幸せな気分になりますよ…そして早くエッチなおちんちんを私に見てもらいたくてたまらなくなっちゃいます!ほら♡」

 

ああ…紗季に従うのが気持ちよくてたまらない…!言われるがままにジャケットを脱いだ途端、訳の分からない快感が湧き上がってくる。早く紗季に僕の裸を見てほしい…!僕は嬉々として身に着けているものを次々に脱ぎ始め、何の躊躇いもなく一気にズボンと下着を下ろした。すると、先走り汁でべとべとになったペニスがびよよん!とそそり立ち、濃厚な精液の香りがあたりに立ち込める。その途端、楽しげに僕の脱衣を観察していた紗季の表情がみるみるうちに性感に喘ぐ痴女のような恍惚としたものへと変わっていく。

 

「あ…先輩の精子のにおい♡…だめ…こんなの直接嗅いじゃったら…もう抑えられない…!あ…ああっ…あッ…ああ♡…んんッ…!」

紗季の全身が妖しいピンク色の光に包まれ、文字通り”変身”した。

 

纏っていた黒い下着は姿を変え、隠すべきところを隠すというよりは一層際立たせることを目的とした艶淫な黒いボンテージ風の衣装に変貌していた。頭の横からは山羊のようなくるりと曲がった角が生え、背には複数の膜を張った蝙蝠のような翼が現れ、尾骶骨からは先端がハート型になった細く黒い艶かな尻尾が誘うようにゆらゆらと揺れている。そして下腹部には複雑な意匠の淫紋がピンク色に輝いており、さらにその下に位置する申し訳程度の布で隠れた女性器からは、既にトロトロの愛液が溢れ出て太腿を伝っていた。

 

「あ…ああ…んんッ…!…はあ…はあ…!…もう、先輩の精子が美味しそうすぎるから…!変身魔法が解けちゃったじゃないですか!もっと私の可愛い下着姿、先輩に見てもらいたかったのに♡…ほら、私のおまんこ…もうこんなに濡れちゃってるんですよ?家族以外でこの姿を見せるの、先輩が初めてなんですから…責任、取ってくださいね♡」

僕は妖艶でこの上なく扇情的な姿で可愛らしくウインクする紗季のサキュバス姿に完全に心を奪われていた。

 

「…どうですか?私のサキュバスの姿は?…って、聞くまでもなくもう完全にメロメロになっちゃってるみたいですね♡…ああ、私の本当の姿も怖がらず受け入れてくれて…やっぱり先輩…私…もうあなたのことしか…!…ふふ…絶対逃がさないんだから♡」

 

「…これから先輩を魔法で完全に洗脳してあげます♡…先輩は私に心を支配されて、私に精を捧げることが生きがいの可愛い性奴隷になっちゃうんですよ♡…安心してください?怖いことや痛いことはなーんにもないの♡…私の与える愛と快楽に溺れて永遠に私と幸せに生きるんですよ♡…ほうら…私の目をじっと見て…?とっても素敵な気分になってくるでしょう…?…先輩は私のもの…私のことが大好き…私に服従したい…私に思いっきり操られたい…!」

もう僕の感覚器官は紗季の妖しく輝く紅いサキュバスの瞳の情報しか拾っていなかった。紗季の目から放たれている魔力によって、成す術もなく心が作り替えられていく。それは、天国にでも行ったような幸福感だった。

 

「うふふ…目がとろーんとしていますよ♡…すっかり私の魔法で洗脳されて操り人形になっちゃっいましたね?とっても素敵ですよ♡…さ、私の言う通り繰り返して?『僕は紗季さまに洗脳された操り人形です♡』」

「はい…僕は紗季さまに洗脳された…操り人形です…」

僕は紗季に支配されて服従する悦びで、倒錯的な興奮を覚えていた。本来であればとっくに精液を吐き出しつくしているはずの股間が、さらに限界を超えて怒張していく。

 

「あら~?あらあら~?……私に洗脳されたって思ったら興奮しちゃいましたあ?先輩のおちんちんも早く私の性奴隷になりたいよ~って言ってるみたいでとっても可愛いですよ♡…さあ、それじゃ、奴隷契約の儀式を始めましょうか♡…これから私のおまんこで先輩のおちんちんを食べてあげます…!そして私が与える快楽の代償に、先輩は先輩の太くて硬ーいペンから溢れる真っ白なインクで、私のおまんこの中に奴隷契約のサインをしちゃうの♡」

紗季に全てを捧げて、愛してもらえるなんて…それってこの上なく幸せなことじゃないのか。そんな幸せなことが他に存在するんだろうか。そのシチュエーションを想像すると、僕のペニスはますます大きくなってしまった。それを見た紗季はますます嬉しそうな嗜虐的な目で僕を見下ろす。

 

「ふふふ…先輩、さっきから私の奴隷になりたい~って全身でアピールしてくれて、すっごく嬉しいです!先輩の健気で可愛い姿を見てたら…私ももう我慢できなくなってきちゃった…!ふふふ…いただきま~す♡」

紗季は既に発射準備万端のペニスをトロトロの花弁にあてがう。そのまま妖しく微笑みながら腰を少しずつ下ろしていくと、サキュバスの魔性の蜜壺にぬるりとペニスが飲まれていく。紗季と一つになりつつあることに、途轍もない幸福と異常なほどの快感を覚え、早くもペニスが悲鳴を上げ始める。まるでペニスが1センチおまんこに飲まれるたびに、精子が1センチが昇っていくようだ。

 

「あ…!んんん…!あッ…!…ふふ…あれあれ~?まだほんのちょっと入っただけなのに…とっても辛そうなお顔をしてますよ?…まだこれからが本番だっていうのに?」

僕が半分泣きそうになっているのを尻目に、紗季は邪悪で妖艶な笑みを浮かべている。そのままずぶずぶと僕のペニスを美味しそうに捕食していく。

 

「あっ…あああ…あっ♡…ふふ…ふふふ…ぜーんぶ入っちゃいましたね♡…あ…私も…私も…大好きな先輩のザーメン…欲しいの…!だからぁ…一緒に快楽に溺れましょう…?サキュバスのトロトロおまんこ、たっぷり楽しんでね♡」

紗季が腰を上下に動かし始めると、ペニスが温かなトロトロの肉壁にゆっくり焦らされるように締め付けられる。

「はっ…うう…あ…すご…!…とろけちゃう…!…サキュバスには…処女っていう概念は…ないんですけど…!…私の初めて…先輩に捧げられて…良かった♡」

紗季は僕とつながっている感触を噛みしめるように優しく愛おしげにおまんこでペニスを愛撫してくれる。

「あッ…あッ…ああ…ねえ…私の中…気持ちいい…?」

僕は声を発する余裕すらなく、ただ必死に首を縦に振る。

 

「ふふ♡…嬉しい…!私も…とっても…気持ちいいです…!もっと…!もっと…私のサキュバスおまんこ、ぐちゃぐちゃにしてえ…!」

僕は夢中になって紗季の動きに合わせて下から突き上げる。

「ああ……!いいわ…!…いいわあ!…ふふふ…!先輩も…すっごく…気持ちよさそう♡…ねえ先輩?私、先輩のことずっと好きでした!先輩は私のこと、どう思ってますか…?」

「ああ、紗季…!好き…!紗季…!!大好き…!!」

「ああ…ありがとう先輩…!とっても素敵♡…私も先輩のこと、大大だーい好きです!だからもっと先輩のことを強く支配してあげる♡…ほら、私の目を見て?先輩は私のモノ♡…先輩は私の性奴隷♡…さあ、今から先輩にとびっきり甘~いサキュバスの魅了のキス、してあげますね…?私のキスを受けると、先輩の心は完全に私の虜になって、最高に気持ちよくイっちゃいますよ?どうですか…?私の愛、受け入れてくれますか…?私のこと、愛してくれますか?」

 

「…はい!紗季と愛し合いたい…!僕を紗季のものにしてください…!」

僕は一切躊躇うことなく宣言した。

 

「ふふ…ふふふふ…!よくできました♡…それじゃ約束通り、素敵なご褒美をあげないといけませんね!ほうら先輩、心を空っぽにして…私の愛と魔力を抵抗せずに受け入れて?…さあ…目を閉じて♡」

「はい…♡」

僕はうっとりと目を閉じて、間もなく訪れるであろう最高に幸せな瞬間を今か今かと待ち詫びていた。

 

そして、その瞬間は訪れた。唇に甘く柔らかい何かが触れたかと思うと、頭の中が一瞬でピンクに染まり、快感以外のものが消えてなくなっていく。

「あ…あああ!…ああ!」

僕は空前絶後の幸福感に、情けない声を漏らしながら、あっという間に絶頂した。それは、これまで魔性の快楽を限界を超えて蓄積し続けたことによる常軌を逸した射精だった。

 

「んふふ♡…ん♡…せんぱい…!すきっ!大好きっ!…ほら…イって!…私を愛して?…あッ…先輩の精子…私の中に出てる…!あんっ…ちゅっ…!…あなたは…あなたは私のもの!…んッ…!…ん…あッ…私も…イきそう…イク…!…ああ……ああ…んん♡」

ビクビクと痙攣しながら精を吐き出し続けている僕をよそに、紗季は僕を両手で抱きしめながら容赦なく口とペニスから快楽をねじ込む。紗季の舌が僕の中に入ってくるにつれ、甘い唾液と魔力が流れ込まれ、頭が紗季の愛に染め上げられていく。心が紗季に支配されていく。ああ…サキュバスに魅了されるのって…こんなに幸せで気持ちいいんだ…。キスをされている間ずっと、精液の勢いが衰えることはなかった。

 

「ああ…ああ…先輩のザーメン…おまんこに拡がっていく…!私の心の中に…先輩の愛が…拡がっていく♡…おまんこの中に…先輩の濃厚ザーメンインクで真っ白なサイン書かれちゃう♡…あ…ッ…あああ…!…出して…!…もっと出して…!…あ…また…イク…!イっちゃう…?イっちゃうのぉ♡」

紗季は僕の唇と舌を貪りながら先ほどより更に幸せそうに絶頂し、なおも精液を絞り取ろうとおまんこを締め付ける。

 

…どれくらいの間そうしていたか、名残惜しげに僕と紗季の体がゆっくりと離れると、紗季の蜜壺からペニスがにゅるりと抜け落ちる。

 

「あ…ああ…あッ…ああ………ふふふ、とっても美味しかったですよ先輩♡…先輩も幸せそうで何よりです…これで契約完了ですね♡…どうですか?心も体も私の愛の奴隷に堕ちた感想は?」

「…あ…紗季…紗季…好き…大好き…僕は…紗季の…もの…」

僕は魅了の快楽に耐えきれず、ほとんど気絶しかけていた。無限に湧き上がる紗季への崇拝にも近い恋慕の情のままに、ただただうわ言のように紗季への愛を呟いていた。

 

「って、気持ち良すぎて聞こえてないみたいですね…?ねえ先輩、これからはとっても素敵なカップルとして、一緒に幸せになりましょうね♡…あ、それと…麻衣さんのことは私がしっかりケアしておいてあげますから、安心してください?だから今は…ゆっくり眠って私との幸せな淫夢に溺れてください…目が覚めたら夢より甘ーい現実の日々が待ってますからね…?それじゃ、おやすみ♡」

紗季が可愛くパチリと片目を瞑ると、僕の意識は真っ白な幸福に落ちていった。

[newpage]

***

 

「あッ…ああ……ふふふ…好き♡…大好き♡…きて?…きて…?…出して!…私の中に…出して!…あ…あッ…ああ…あ…ああ…!」

私はベッドで仰向けになっている先輩に跨って、指を絡めながら激しく腰を振っていた。私の動きに合わせてを腰を突き出してくれていた先輩は程なくして限界を迎え、私のお腹の中に温かいものが広がっていく。一気に込み上げてきた耐えがたい幸福と快感にビクビクと震えながら絡めた指を思わずきゅっと握りしめると、先輩も同じ力で優しく握り返してくれる。同時に、左薬指のお揃いの指輪がきらりと銀色に輝く。

 

「ああ…紗季…紗季…好き…好きだよ…紗季…!」

先輩は私をたくましい腕で優しく抱き寄せ、愛欲で蕩け切った顔で優しく口づけしてくれる。昨日の夜から今朝にかけて優に十回以上は私の中に出してくれているのに、絶頂の余韻が冷めやらない私を優しく気遣ってくれる。

 

私もそんな先輩への愛おしさが込み上げ、欲情が抑えきれず激しいキスを返してしまう。11月のミュンヘンの朝は東京よりずっと寒いが、熱く愛し合っている私たちにとってはむしろちょうどよいくらいだ。

 

「ああ…!とっても素敵♡…あなたの精子…おまんこの中に拡がって…とっても美味しい…!ねえ…もっと…もっとちょうだい?…サキュバスにとって、大好きな人の精液は何よりのごちそうなんだから♡…それに”2人分”の魔力を補給しないといけないんだもの♡…ほら、もっと頑張って”パパ”♡…んッ…ちゅ…レロ…んちゅ…!」

あらん限りの愛情と欲情と魅了の魔力を唇から先輩に注ぎ込むと、先輩のペニスが一瞬で力を取り戻す。性欲に支配された先輩がギラギラした目で強引に私と体勢を入れ替えると、今度は私が仰向けにベッドに押し倒される。

 

「ああ…紗季…すごく…きれいだ…もっと…もっとさせて…!紗季の中に…出させて…!」

先輩は荒い息で私を見下ろすと、私の両足を押し広げ、女性器を露にさせる。

「あんッ♡……もう…強引なんだから♡…いいよ…?きて…?挿れて?中に…出して?」

すっかり欲情した私は無意識に催淫フェロモンを大量に放出し先輩を誘惑する。人間では到底耐えられるはずもなく、興奮しきった先輩は私の腰を掴むとスリットに思い切りペニスを突き立てた。

 

「あっ…あああ…あ…好き…あなた…大好き♡」

私に激しく腰を打ち付ける先輩のことがどうしようもなく愛おしくなり、両手を先輩の頭の後ろに回し、さらに両足を先輩の腰にがっちりと絡める。すると、そんな私に興奮したのか先輩はさらに私を激しく攻め立てる。普段は慈しむように私を愛してくれる先輩に激しく求められ、私もすっかり興奮してしまっていた。性感が高まるにつれ、早く精液を搾り取りたいというサキュバスの本能が、膣の締めつけをより一層強くする。

 

「…あ…紗季…すごい…おまんこ締め付けてくる…気持ちいい…!そんなに…そんなに僕のが欲しいのかい?…紗季は淫乱さんだね…?」

あ…いつもは私が先輩を魅了して搾り取っていたけど、先輩にこんなに攻められるなんて…!どうしよ…すごく…感じちゃう♡

「はいい…紗季は…欲しがりで…淫乱な…女です…!私の中に…思いっきり…出してください…!」

「ほら…淫乱な紗季に…望み通りたっぷり出してあげるよ…だからイけ!…ほら、イくんだ!」

「…んッ…!…ん…あッ……イきそう…イク…!…ああ……ああ…んん…ん…ん…♡」

パンパンといやらしい音を響かせながら、私と先輩は同時に絶頂した。絶頂の余韻で二人してベッドにぐったりと倒れ込んでいると、寝室のドアがノックされ、メイド服を纏った黒髪の美女が部屋に入ってきた。

 

「失礼いたします。ご主人さま、紗季さま?朝食のご用意ができております!そろそろお召し上がりになりませんと、遅刻してしまいますよ?」

「ありがとう麻衣さん!すぐ行くね!」

私は息を整えつつ先輩の頭を優しく撫でながら声を返す。キッチンからは淹れたてのコーヒーのいい香りが漂ってくる。

「畏まりました紗季さま…洗面所にいつものタオルをご用意しております」

 

麻衣さんはぺこりと上品にお辞儀をすると優しく微笑む。それにしても、麻衣さんってば本当にメイド服がよく似合うなあ…!長く艶やかな黒髪に正統派できれいな顔立ち…それにほっそりした体つきにも関わらず、程よい肉付きの脚に豊満なバスト…!ほんと、サキュバスみたいにエッチな体!そのくせとっても清い心の持ち主で…!ああ、私のものにしてよかった♡

 

ちょうど2年前の土曜日、麻衣さんとは先輩の家で初めて会ったのだが、これほどまでに心も体もきれいな人間の女が存在するのかと驚いてしまった。当初は、先輩との恋愛に関する記憶だけを消して、ただのお友達に戻ってもらうだけのつもりだった。…のだが、こんなにきれいな人がいずれ価値の分からない男に穢されるかもしれないと思うとどうしても我慢ならず、”お願い”して私たちのメイドになってもらったのだった。麻衣さんも先輩とずっと一緒に居たかったみたいだし、ウィンウィンというやつだろう。

 

海外赴任者用に会社が手配したマンションの広いダイニングで朝食を済ませると、てきぱきとスーツに着替えた先輩にネクタイを結んであげる。そして玄関で麻衣さんから鞄を受け取った先輩に、笑顔で行ってらっしゃいのキスをする。

「ん…ちゅ…んん…!」

最初は優しかったキスも、お互い我慢できなくなっていくにつれ徐々に激しさを増していく。すっかり欲情して私の体を求めようとする先輩に思わず応じそうになってしまうのをグッとこらえ、名残惜しげに体を離す。代わりに先輩の耳元で甘く優しく囁いてあげる。

「今はだーめ♡…続きは帰ったらじっくり…ね♡」

 

「…ッ!う、うん、楽しみしてるよ」

先輩は顔を真っ赤にして私から離れると、今度は麻衣さんに優しくキスをする。麻衣さんも先輩のキスが心地よいらしく、うっとりとした顔で幸せを噛み締めているようだった。そんな二人を見ていると何だか居ても立っても居られなくなり、最後にもう一度先輩に熱く口づける。

 

何度もこちらを振り返りながらもようやく出勤していった先輩を見送ると、麻衣さんは朝食の食器を片付け始める。

「あ、麻衣さん!私も手伝うよ!」

「ダメです!紗季さまは身重なんですから、元気な赤ちゃんを産むためにも、家事は私に任せてください!」

有無を言わさない麻衣さんの剣幕にすごすごと引きさがりつつも、麻衣さんの心からの気遣いが妊娠4か月の体に優しく沁みる。私の妊娠が分かってからは、麻衣さんは本当に私のことを気にかけてくれる。妊娠初期のころ、先輩との激しい中出しセックスを麻衣さんに見られ、先輩共々めちゃくちゃに怒られたことがある。妊娠中のセックスは、サキュバスであるに私にとってもお腹の赤ちゃんにとっても全く問題なく、むしろ魔力の補給のために必要なことなのだが、そのことを知らなかった麻衣さんからすれば非常識極まるものだったらしい。そうやって叱ってくれるのも、私たちを想ってのことだ。

 

「ねえ麻衣さん…今幸せ?」

麻衣さんは突然の質問に少しきょとんとしたが、満面の笑みで答えてくれる。

「はい!大好きなご主人様と紗季さまにお仕え出来て…ずっと一緒に居られて…麻衣はとっても幸せでございます♡」

心の底から幸福そうな笑顔の麻衣が無性に愛おしくなり、同時に劣情が込み上げてくる。

 

「ふふ、良かった♡…ねえ麻衣、私の目を見て…?」

「はい?…あ…」

麻衣は私と目が合うと、一瞬でトロンと気持ちよさそうに目を閉じる。

「ほうら麻衣…?頭が真っ白になってとってもいい気持ちになってきたでしょう…?さあ、真っ白になった心でもう一度自分が誰か思い出してみましょう…?そう、貴女はとってもエッチで淫乱なメイド…ご主人様と私のことが大好きな淫乱メイド…」

 

「はい…麻衣はエッチな淫乱メイドです…」

麻衣は気持ちよさそうに目を閉じたまま、私のかけた暗示の通り復唱してくれる。

 

「いい子ね…私にエッチなことをしてもらえるのがメイドの貴女にとって最高のご褒美なのよ…ほうら、私が3つ数えるとあなたはすっかり発情して最高にエッチな気分になって目を覚ます…目を覚ますと大好きな私にエッチなことをしてもらいたくてたまらなくなる…3,2,1、はい♡」

私が指をパチンと鳴らすと、麻衣ははっと目を覚まし、紅潮した切なそうな表情で込み上げてくる快感をモジモジしながら堪えつつ、トロンとした目で私を見上げる。

 

「…あ♡…紗季さま…!紗季さま…!!…どうか私を…気持ちよくしてください♡」

すっかり欲情して熱の籠った荒い息を吐きながら私に快楽をおねだりする麻衣。ああ、とっても可愛い♡

「ふふふ…もうすっかり出来上がっちゃったみたいね♡…いいわ、可愛がってあげるから、ベッドに行きましょう♡」

 

麻衣の人間離れした見事な女体をたっぷり堪能し、お返しに魔性の快楽で心も体もトロトロにしてあげる。数えきれないほど絶頂を繰り返した麻衣の下腹部には、私の眷属であること示す淫紋がピンク色に輝いている。息も絶え絶えになって横たわる麻衣のきれいな黒髪を優しく撫でながら囁きかける。

 

「ねえ麻衣…今日の夜は久しぶりに先輩と3人で…しよっか?」

「…あ♡…そんな…ご主人様と紗季さまに愛していただけるなんて…!紗季さま…ありがとう…ございます…!!」

麻衣は、あまりの喜びに目に涙を浮かべている。

「もちろんいいのよ…だって、麻衣は私たちの大切な家族なんだから♡」

 

その夜、ベッドからは一晩中嬌声といやらしい水音が響いていた。

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