こっちが先にできた。
モンスターの出現があってから数時間が経過した。首尾よく動いた星騎士によって確認されたボスエネミーの撃破をはじめとして、残党の掃討と一般人の救助に当たっていた。
荒れ果てた街並を一人探索する愛戸レミカもまた討伐部隊として出撃した一人だった。
腰まで伸びたストレートのロングヘアーは黒髪だが、前髪の一部に空色のメッシュを入れ、全体の裏側もメッシュと同様の色合いとなっている。紫色の目は気品と強かさを印象付ける吊り目で、綺麗に整った顔立ちをより大人びたものにする。
頭には帽子を被った髑髏の髪飾りを付けている。デフォルメされたデザインで額にハートの石を付けている。右目の下には青系統で粒状のラメシールを貼り、左耳にはピアスと、ハート型の鍵を飾っていた。
群青色を基調とした戦闘服は大胆なものでる。黒い付け襟に黒いネクタイを帯び、豊かな谷間に乗せる形である。ハートカットにより肩周りや胸元を見せ付けるデザインだ。
誇らしげな果実を支えるかのように付けられた、第一から第三肋骨のアクセサリーも特徴的だろう。その中央部にも鍵をぶら下げている。
その手には彼女の武器である髑髏のマイクが握られていた。ミュージシャンらしくマイクスタンドまで付随している。
半袖かつパフスリーブの付け袖のため、上半身の風通しがよい。白と群青色のフリルで黒いマイクロミニスカートを柔らかく飾る。左側にはクローバーのアクセサリーだ。腰には大きな空色のリボンを付け、長い腰布を揺らす。
左の太腿に二本のベルトを巻き付け、両足には髑髏の意匠を拵えたブーツを履いていた。
全体を寒色系で纏めつつ、骨を交えた衣装である。
(避難は完了していたから、恐らく市街地には誰もいないはず……)
戦場となる市街地が無事で済むはずも無く、必ず損傷が目に入る程の荒れ具合だ。一般人がモンスターや星騎士の流れ弾を受ければただでは済まないだろう。
故に怪我人や死者を出さないために全力を尽くすことが不可欠だ。避難誘導は当然、こうしてはぐれた者がいないかを確認するのもその一環だ。
モンスターの残党が報告されていないため、ヒーラーである彼女も単独での行動が可能となっていたが、油断はできない。
とはいえ、探索を始めてからそれなりの時間が経過した。そろそろ他の者たちとの合流を図るべきだろう。レミカが来た道を振り返ろうとしたその時だった。
「助けて……」
「……! 今そっちに行くから、もう少しだけ持ち堪えて!」
そよ風にも解けそうな程に掠れた声は女性のものだった。明確ではないが、恐らく年齢は成人前後のものと思われる。
レミカは声の方へ走り出した。瓦礫や窪みに足を取られないよう注意しつつ、足早に動く。声色と声量から判断するに、そこまでの距離は無い。
そうして民間人を見つけたレミカ。土埃を被ったその女性はビルの入り口に座り込んでいた。レディーススーツに身を包んだ成人女性だ。黒髪をバレッタで纏め、タイトスカートと黒いパンプスを履いている。会社員だろうか。衣服の破損や切れ込みはあれど、深刻な負傷は無い。
安堵するレミカ。彼女はゆっくりと彼女へと歩み寄った。
「安心して、もうモンスターは片付けたから」
「ありがとうございます……も、もしかして、レミカ様ですか!?」
その女性は目を輝かせ、レミカを見つめる。
レミカは海外にまで名を轟かせる程のアイドルだ。国内にもファンがいる。羨望の相手が救出に来たとなれば希望が湧き上がるのも当たり前だろう。
暗い眼差しながら、喜びに綻んだ唇。避難所に彼女を連れて行けば回復を見込めるはずだと、レミカは笑みを向ける。今はこの女性を安心させ、保護することが優先事項だ。
「避難所には医療班もいるわ。私について来て」
「はい……!」
差し伸べられる手と、それを掴み返す女性。
後は拠点に戻るのみ。レミカは彼女の手を引いて、改めて道を振り返った。その一瞬が彼女の隙となる。
その時、女性はその場から全く動こうとしなかったのだ。足を動かすことも引き摺られることも無く、まるで銅像のように微動だにしなかった。
明らかに不可解な行動に、レミカも怪訝な表情となる。進もうとしない女性に彼女が振り返ったその時──
女性は逆に強い力でレミカを引っ張る。そのまま彼女の腕ごと背中に手を回すと、もう片方の手で後頭部を捉えた。そして無防備だったレミカの唇を奪ったのである。その拍子に彼女はその手からマイクを手放してしまった。
「んんっ!? ん、むっ……!」
まるで予想だにしない行動。驚愕したレミカは悲鳴を上げようとするも、その口は相手の舌によって塞がれていた。一般人とは思えない腕力で抑えられ、逃げるどころか細腕二本で拘束されてしまう。
ただでさえ不適切なキスである上に、それは決して甘美なものではない。女性は強引にレミカの口腔内に舌を這わせ、文字通り彼女を味わっているのである。その強攻で、レミカは舌を絡め取られ、唾液をねぶられていた。
状況に混乱しながらも、レミカは女性を引き剥がそうとする。しかし彼女の片手は抱き締められる形で抑えられており、その膂力は片手で退けられるものではない。
(何、なの……この、人……!?)
レミカが戸惑っている間にも、女性によるディープキスは彼女を容赦無く責める。レミカはアイドルであり、一般人にとってはかけ離れた存在のはずだ。しかし今の行動は明らかに、アイドルとファンという関係から外れており、常識から大きく外れたものだ。
動揺がレミカの神経を麻痺させ、思考力を奪う。ディープキスによる興奮が全身を満たし、思考の余裕を奪っている。
──違う。キスだけではない。女性の手ではない何かがレミカの死角で蠢き、彼女の四肢にがっしりと絡み付いた。
「ん……っ! んふ……うっ、はぁ……」
欲深き接吻から解放されたレミカ。その目は潤み、頬も上気している。女性のよいようにされている彼女は、四肢を捉えられたことで抵抗力が大きく削がれてしまった。
レミカが視認したのは女性の虚ろな目と紅潮した笑み、そして長く靭やかな物体だった。紫色の皮膚に覆われ、独特な弾力と拘束力を持つそれは明らかに人間のものではなかった。
その一瞬でレミカは理解した。目の前の女性は未知のモンスターに取り憑かれており、レミカを襲っているのだと。
女性の服の下──背中の中心に不自然な隆起があった。恐らくモンスターはそこに貼り付いて寄生しているのだろう。
「レミカ様……いつも、ライブを拝聴しておりました……素敵な歌声にいつも癒されています……そして……」
モンスターの器官──触手がレミカの体に巻き付きながら、中心部を目指した。腕に絡み付いたものは乳房に、足にスカートに向かって突き進む。
戦闘服の中に侵入したそれらはレミカの乳房に絡み付き、ショーツを摩擦したのである。異性に触れられる羞恥と嫌悪感に胸中で喘ぎながらも抵抗しようとするレミカだが、快楽がそれを阻んだ。
敵意を抱いたレミカの様子を意に介さず、女性は続ける。
「レミカ様の御身体も凄く魅力的です……お顔も、大きい胸も、太腿も、全身……」
「正気に戻って……あんっ!」
説得を許すこと無く、モンスターによる陵辱が始まった。乳房に巻き付いていた触手が乳輪をなぞる。愛撫によって乳首は勃起し、より鋭敏な性感帯へと変わる。
触手による愛撫は人間には到底為せない快楽だ。腕では、乳房と秘部を同時に責めることも、柔軟に巻き付くこともなどできない。拘束も、となればなおさらだ。
「やめて……やめてよ……!」
「ああ……素敵です、ここまでしても強い態度で……ふふ、レミカ様、かわいいい……」
「んぶっ!? お、ぐぅ……!」
今度はキスではなかった。舌の代わりに女性の口から触手が飛び出し、レミカの口に突っ込んで来た。
女性の体格では考えられない程の太い触手が口内を満たし、喉を目指して抜き差しする。キスなどという甘いものではない、化け物のイラマチオだ。
その不快感と恐怖で涙するレミカだったが、本番に至っていない以上、現況はまだまだ戯れでしかないのである。
彼女の乳房に巻き付いていた触手が先端を開く。蛇のように展開するや否や、両の乳首にかぶり付いた。
欲望任せの乱暴な吸引に舌の摩擦。敏感になっていた乳首が悲鳴を上げるように震えた。
「んぐ……おごぉ……!」
「レミカ様のお口も胸も、とっても美味しいですぅ……」
じゅるじゅると音を立てながら吸い上げられ、レミカはくぐもった悲鳴を上げた。その艷やかな反応に女性は恍惚とした笑みで応える。
触手が乳房を絞りながら乳首を扱き上げる。さらに、秘部を責める触手も黙ってはいない。ショーツに浮かび上がった秘裂と陰核を捉え、ゴシゴシと擦り上げた。
「お、ぼぉ……!」
「レミカ様の声も、体液も、甘くて甘くてでも全然、全然足りないわ……」
モンスターに侵食された影響で思考がダダ漏れだ。潔いまでの肉欲、内容は一般人のそれではない。
性感帯を強く、同時に責められたレミカはこれまで以上に体を仰け反らせた。全身が痙攣し、秘部からは愛液がトクトクと溢れ出してしまう。
水音と摩擦音のセッション。淫乱に奏でられるデュエットにレミカの嬌声が参加する。母乳無き搾乳と乱雑な愛撫、オーラルセックスで彼女の体は快楽を刷り込まれていた。星騎士は情欲に絆され、着実に絶頂へとエスコートされていく。
愛液の量が十分と見たか、ここで股を責める二本もまた先端を開いた。そして乳首と同じように陰核と陰唇に食らい付く。
「んっ、ん゙んん! やめ……おごぉっ!」
「レミカ様の聖水……いただきまぁす……」
触手はレミカの敏感な場所を貪るように吸引し、擦り上げた。陰核は歯で甘噛みされ、舌で締め上げられる。溢れた愛液を啜られ、もっと寄越せとばかりに吸われる。悍ましい快楽の連続にレミカは体を痙攣させるが、刺激を逃がす手段は無い。
触手による責め。異なる性感帯を同時に責められたレミカは視界が閉じされたかのような錯覚すら覚えた。肌を這われる不快感も、秘部に食い付かれる痛みも、これまで一度の経験も無かった。
(い、いたいぃ……! やめて……!!)
視界が明滅し、意識が混濁する。
いよいよ絶頂の時まであと僅かとなる。触手はスパートをかけるべく、一際強くレミカを蹂躙する。
次の瞬間、レミカの秘裂から愛液が噴き出した。同時に体が弓なりに反り返り、痙攣を起こす。恐れていたことがここに現実となってしまった。レミカは肉体を淫らな感情に貫かれ、絶頂したのだ。痛みを交えた快楽を脳に焼き付かれ、ぼーっとしてしまう。
溢れた蜜を触手に啜られたことで艷やかに呻いてしまう程にレミカの理性は砕けてしまっていた。
「ん、ぐう……っ! うっ、お゙ぉ……!!」
「レミカ様、イっちゃったんですね……? ふふ、本当に可愛い……」
女性はケタケタと笑う。絶頂したレミカの様子を確認したのか、ここでようやく彼女の口と陰門から触手を引き抜いた。
開放された口で何とか酸素を取り込むレミカ。激しく抽送されたため、喉の内部に痛みが留まっていた。噎せないようゆっくりと呼吸し、視界を確かなものにする。
しかし女性はせっかちだ。呼吸を安定させようとするレミカを待たず、その顎を抓んで自らの方に引き寄せる。
「私だけのレミカ様……幸せだわ……」
「私、は……あなただけの、アイドルになんか……!」
「そう……私だけの、は無いかもしれませんね……」
果てさせられてなお、真っ向から否定するレミカ。その表情こそ赤く染められ、涙が滲んでいるものの、精神の柱は健在だ。しかし女性は怯まない。レミカの眼差しに恍惚とする様子すら伺えた。
そう、ここまでは前戯だ。本番前の準備段階に過ぎない。女性の方も心身の状態を整え、次の段階に臨むところだ。
タイトスカートで隠されていた凶器が隆起する。女性の腰をぴっちりと覆っていたはずのそれを押し伸ばす程の質量と硬度を持ったものだ。もはや性器という括りからも外れるものだろう。
「いけませんね、スカートに引っ掛かって痛いです……」
「ちょっと待って……何よ、それ……!」
スカートに現れた不自然な膨らみに、レミカは青褪める。女性は対照的に、クスクスと笑うばかりだ。彼女はその問いに答えるかのように自らのタイトスカートを捲り上げた。
何と悍ましいものだろうか。そこにあったのは女性には無いはずの物体だ。男性器と呼ばれるそれを触手によって擬似的に再現したのだろうが、サイズに太さが成人男性のそれよりも一回り大きいのだ。再現故にか、興奮による脈動でドクンドクンと震えている。
女性はレミカの臀部に手を回し、彼女の腹部にそれを擦り付ける。粘液の軌跡を付着させるその行為はまるで、それを挿入されたら何処まで届くのかを視認させられているかのようだ。
「レミカ様の初めてを頂くものとしては、いささか調整が足りませんが……これなら他の男に目を向けることも無いでしょう?」
しかしやめるつもりは無いらしい。怯えるレミカに、より呼吸を荒げながら腰を引くと、その先端が彼女の秘裂に押し当てられる。
くちゅ、と小さい水音。これから犯されることを理解したレミカの蒼白は深まっていくばかりだ。このイチモツを以て貫かれれば星騎士の身体能力があろうと、ただでは済むまい。
「さぁレミカ様、人生で一度しか無い最初で最後の瞬間、ご照覧下さいよぉ!」
「嫌っ、そんなの入らない! 入らな──あ、あが……!」
制止などできるはずも無く、女性は腰を突き出した。絶対にレミカを逃さない。その意思を実行するかのように、彼女の両足に絡み付いた触手でがっしりと地面に抑え込んだ。濡れた秘部を、決して見られることの無かったであろう一面を独占できる。
上へ突き上げる力と地面に抑え付ける力。その二つでレミカを挟み込み、男性器代わりの触手が遂に彼女の秘部を抉る。
「ひ……あ、がぁ……!」
腹部を圧迫され、息を詰まらせたような呻きを漏らすレミカ。
肉欲まみれの触手は容赦無く秘部を貫いた。挿入された瞬間、彼女は全身が裂けるような痛みに襲われた。秘裂が濡れていたとはいえ、その触手は膣一つで覆うには大き過ぎた。
圧倒的な圧迫感。それは、彼女の穴はおろか腹部全体にまで作用し、質量による苦痛を与えていたのである。現に、腹部にはその形状が浮き上がっていた。
無理矢理捩じ込まれた異物にレミカは目を見開き、大粒の涙と共に呻く。
「いぎっ……! ふと、いぃ……ぬい、抜いてぇ……!!」
「……あ?」
それに対して、女性の反応は明らかに喜悦ならざるものだった。興醒めを通り越した失意、或いは理不尽への怒りというべきか。冷静ではなく、冷酷にまで行き着いた眼差しが絶望するレミカを突き刺す。
その時、一本の触手がレミカの首に巻き付き、その顔を
先端で抑え付けられる。首の力をものともしないそれが、レミカを無理矢理女性の方へと向けさせた。
その先でレミカが見たのは虚無にも近い、失望の顔だ。そこには、情欲に駆られた紅潮も、欲望に汚された羨望も無い。深く淀んだ沼のような双眸がレミカを捉えていた。
「何で処女じゃないんですか?」
「……!!」
解答としては既に恋人がいるからに他ならない。しかしそれはあくまでもレミカのプライベートであり、事務所からも黙認と非公開で通された話だ。一般人がそれを知る機会など、決してありはしない。それに、レミカ程の人物となれば、パートナーがいても全く不思議ではないものだ。
突き立てられ、問われてから数秒間、二人は沈黙した。苦悶と虚無の交差はまるで時の流れが減速したかのような感覚だった。
しかし沈黙が破られるまでに長い時間は要らない。
「何処かの輩にレイプされたか悪しき蛇に絆されたか……まさか、恋人ですか?」
「あなたには、関係無い……でしょ……!」
「そうですね、私たちがこれからアナタを犯してそいつを忘れさせてあげます」
切り替えられた言葉を皮切りに表情が再開された。挿入れられた触手が乱暴にレミカの膣道を掻き回し、何度も最奥を叩いた。乳房を締め付けては乳首をそこに沈め、ぐりぐりと強く押し込む。
弄ぶというよりは、レミカを壊さんばかりの勢いだ。抵抗どころか発言すらも許さない、純然たる暴力。
快楽よりも痛みが勝る。少しでも気を抜けば意識が飛びかねないダメージだ、レミカは苦痛に表情を歪ませ、悲痛に叫ぶ。
「痛い……! 嫌ぁ……!」
苦痛に喘ぐレミカをよそに女性は腰を振り続ける。情欲に怒りが混じっているためか、上下運動のリズムは滅茶苦茶なものであり、煩雑極まりない。
無論、レミカとしても化け物との情事などに絆されるつもりは無いが、暴力的ピストン運動に生命の危機を感じた。彼女は化け物の男根に打ち上げられ、アイドルには似つかわしくない声で泣いた。
「あがぁ……! ぐっ、い、やぁ、ぁ゙……!」
「何処ぞの小魚の小骨じゃあ満足できなくしますから!」
レミカの懇願も意に介さず、女性は力任せに犯し続ける。触手が腹部を圧迫し、子宮口を突くさまは押し潰さんばかりだ。
苦痛に喘ぐレミカ。強過ぎる痛みにはまだ順応できそうにない。彼女の悲鳴は苦痛と恐怖でできている。
性行為というには酷く一方的なものだ。それを誤魔化すように、レ四肢に絡み付いた触手が動き出す。レミカの両足を浮かせると、彼女の体を無理矢理女性と密着させる。四肢をその背中に回させ、まるでレミカが抱き着いているかのような体勢を強制したのである。
化け物に密着させられたショックと、何もできない無力感がレミカを襲う。それを追い立てるのはこの独り善がりな情欲だ。密着したことで一体感を押し付けられ、限りなくゼロに近い距離にまで縮められた女性の顔が、レミカの顔の真横まで寄せられた。
「さぁ、零距離で、淫乱に歌って下さい……! 何度でもぐちゃぐちゃにして、壊れた後も、幾らでもいつまでも、愛してあげますから……!」
「ひぁ……あはぁ、やえでぇ……!」
狂気的な愛情に怯える声を漏らすレミカだが、それさえもすぐに嬌声へと変わることとなる。彼女の肉体が無理矢理触手に適合しようとしたことで、精神との乖離が引き起こされた。痛ましい刺激に感じつつある体と受け入れまいとする心が乱雑にせめぎ合う。
極限状態で混濁したレミカの意識。彼女は今、女性に抱き着いているのが自分の意思か否かすら判別できない状態にあった。
女性はそれを現実にしようとする。触手の動きを以て彼女に刺激を刻み付け、思考力をラジカルに奪うのだ。
レミカの膣から愛液が掻き出され、厭らしい飛沫となって二人の皮膚や地面に降りかかる。触手でレミカの体をさらに抱き寄せ、女性は腰を突き上げる。
(死ぬ……死んじゃう……! 会長、助けて……!)
「今他の男のことを考えてたでしょう? 駄目でしょ!」
「なか、掻き回しちゃ、駄目……!」
化け物は祈りすら許さない。刺突から一転して、触手がレミカの膣道を押し広げようと暴れ出す。化け物の怪力でめりめりと肉の軋みが響き、今にも流血してしまいそうな勢いだ。
痛烈な責めにレミカの顔が歪んだ。その痛みたるや筆舌に尽くし難く、彼女の意識を細切れにする。
(壊れ……壊れちゃう……!!)
刺激に気を取られていたレミカは気付けなかった。目の前の女性の変化に。彼女の皮膚が徐々に紫色に染められ、筋肉質になっていく。足や脹脛にも肥大化が見られた。着実に目の前で一人の人間がモンスターと化しつつあった。
しかしレミカには斯様な分析をする暇など無かった。化け物はレミカの心身を掌握すべく、ひたすらに膣を穿ち続ける。一突き毎に失神しかねない衝撃が走り、レミカは恐怖で叫び上げた。
「たすげて……会長……!」
「孕めェレミカぁ……!」
「嫌ああああああ!!」
激しいピストン運動の果て、触手の先端が子宮口を殴った瞬間だ。触手の先端から迸る欲望の液体。熱く醜いそれはレミカの膣内を焼きながら満たし、それでも足りぬとばかりに子宮内で暴れ回った。愛液を淘汰した結果、白濁液が逆流し、秘部からも流出してしまった。
会長以外の、それも化け物の精液を受けたレミカ。削られた理性と強いられた絶頂で彼女は天を仰ぎ、ただ涙を流した。だらだらと溢れる白濁液を股に感じながら、レミカはただ泣き続けた。
「う……うぅ……」
引き抜かれる男根、空虚な箱庭を漂う荒い呼吸。
しかし今交わった女の存在はこの世から消え去ることとなる。モンスターの侵食を受けたその身は自我さえ食い尽くされ、二足歩行以外の大部分を奪われてしまったからだ。
肥大化する肉体、紫色に変色していく肌。そし、より硬くより太く形を変えていく欲棒。
「レミ、カ……!」
「ひぃっ……!」
憎しみの混じった声で星騎士を呼ぶ。しかしそこに自我は無く、射精した段階で女性は人間の顔も、肉体と精神をも失った。今目の前にあるのは、全身が腐敗した幹のようにひしゃげ、紫色に染まった人型の化け物である。
女性が着ていた衣服は肥大化していく体についていけず、その体積によって引き裂かれた。中途半端に残った衣では面影すら表せない。気付けばその背丈はレミカを見下ろす程に高くなり、髪や両腕までも触手と化していた。
女性らしい顔立ちや細身は既に無いものの、人間だった時の名残か、その逞しい胴体には僅かながら膨らみがあった。
レミカの目の前で人間がモンスターにされてしまった。その恐怖に晒され、レミカは震え上がる。
「う、あ……あぁ……!」
異形の怪物に恐怖し、レミカは手足をバタつかせるが、それが脱出に繋がることは無い。それはまるで鉄製の足枷を課せられたかのようだ。幾ら足掻こうと抜け出せず、一度や二度化け物を蹴ったところで向こうは反応すらしない。
それに、恐ろしいのは膂力だけではなかった。今し方精を放ったはずのイチモツは衰えず、化け物と化した影響でさらに大きくなり、表面には夥しい数の突起物を生やしている。
サイズだけでも会長はおろか、成人男性と比較しても類を見ないだろう。異形化となればなおさらだ。性器といえど、そこまで変化すれば、それはもはや恐怖の対象でしかない。
(こ、こんなの入れられたら……死んじゃう……!)
しかし当然、濡れた雌を逃がすケダモノなどいない。化け物はレミカを回転させて背中を向けさせると、精液と愛液になった秘部にそれを擦り付ける。
ズリュッズリュッと湿った摩擦音が寂れた戦場に木霊した。さらに両足を束ねることでなけなしの抵抗力を削ぎ、無理矢理股を開かせる。それは敗北者に恥辱を刻み付ける、女としての尊厳を真っ向から否定する体勢だ。
「嫌っ……もう許して、いや……!」
恐怖に駆られるあまりか、レミカは遂に泣きじゃくり始めた。
しかし理性無き獣に容赦という思考は存在しない。往復する度に反り立つ肉槍を滴らせ、大陰唇を抉る。それにより、レミカの雌の部分が空いた部分を慰めるかのように収縮を繰り返した。
一頻り悶えさせてようやく、化け物はレミカに亀頭をあてがう。そして子宮を潰さんばかりの巨根と勢いを以て、一気に貫いた。
「いぎぃ……!」
レミカの体が跳ね上がりそうになるも、触手に抑え付けられて叶わない。
膣圧を以てしても誤魔化し切れない異物に、レミカは喉の奥から絞り出したような悲鳴を上げる。鉄塊を突き刺されたと錯覚する程であり、衝撃でレミカの意識は飛びかけた。
流星市国という枠からも脱したアイドルが、歌ではなく男根に大口を開けてしまった瞬間である。涙も舌も出したその姿の何と痛ましいことだろう。
化け物は彼女の体を固定すると、その巨根をゆっくりと抜き差しし始めた。互いのサイズで生じた差異がレミカを追い詰める。進退による一瞬一瞬が痛みを伴うものであり、その一挙手一投足に声を禁じ得ない。
(痛い……痛いよ……!)
しかしまだまだだ。化け物は腰を打ち付けながらも、時折触手でレミカの体を舐めるように撫で回す。乳房も腋も、首も、レミカの全身を醜悪なものが忙しなく這い回る。まるで男を忘れさせようとするかのような、独り善がりで解決し難い嫉妬を孕んだ愛撫だ。
化け物の巨根を挿入されてから、レミカに余裕など微塵も無い。涙で歪んだ視界、背後から自身を突き刺してくる、醜悪なシルエットが恐怖を煽るのだ。
徐々にペースを上げていくピストン運動。今にも引き裂かれそうなレミカの体。
独善的な化け物は彼女の悲鳴を無視して、ただ快楽を貪る。
「待っでぇ……いぎ、ぃあ、うぁ……!」
まるで自分が道具になったかのような扱いだ。モンスターの暴虐に肉襞も擦れ切れんばかりである。化け物の質実剛健な陰茎は膣道を貫くどころか、ただの一突きで最奥に届く程だ。それを好き勝手に抜き差しされては、たとえ星騎士のフィジカルがあっても耐え切れない。
腹が張り裂けるのではないかと思える質量と勢力。突き上げられる度に、レミカの腹部には男根の形がくっきりと浮かび上がる。
「あっ、あぐ、うぁ……! はぁん……やめぇ……!」
痛みの伴う抽送に、もう何度絶頂に達したかすら覚えていない。或いは子宮への衝撃で気絶してしまったのか、レミカの意識は朦朧としている。まるで、夢現に抱かれているような気分だ。
化け物はレミカの体を抱き締めると、より深くまで肉槍を突き入れてきた。子宮口を押し潰すように亀頭を密着させ、ぐりぐりと円を描いて責め立てる。膣道を押し広げんとする動きに、レミカの意識が強引に引き戻される。
「なかっ、かきまわさないでぇ……!」
膣道をぐちゃぐちゃにされ、子宮を圧迫される。レミカはまたも絶頂に達した。幸か不幸か、星騎士への変身が彼女の生命を繋いでいた。モンスターの膂力だけならばまだしも、陰茎は明らかに過多の物量だ。そのピストン運動は常人に耐えられるものではない。
逆に、強化された肉体が故に受け止めざるを得ないともいえる。サガに狂うことも、息絶えることもできないこの淫靡な拷問は生き地獄だ。イき地獄にならないのは首の皮一枚で保った理性によるものか、はたまた激痛によるものか。
いずれにせよ、化け物が満足するまでこの理不尽な情欲は尽きない。それに応えるかのように、膣道がイチモツに順応し始める。否が応でもレミカに悦びを刻み込む。
「ふ、ぁ……! あんっ、はっ……!!」
涙と汗、苦楽で歪んだ紅顔と、悲鳴にも似た嬌声。化け物は腰を揺さぶりながら、自らの欲望を注ぎ込むべくピストン運動を加速する。
膣道の最奥まで満遍無く肉槍で舐るように抽送し、突起物で膣壁を掻き毟る。肉欲は止まるところを知らず、化け物自身も制御できない程の情動が迸り続ける。それを一身に受けるレミカ、彼女は極限状態に陥っている。
それももうすぐ終わりだ。乳房を絞っていた触手が乳頭に巻き付き、締め上げる。膣道で進退を繰り返す陰茎は痙攣し始め、絶頂間際であることを暗に報せた。
(また……なか、にぃ……!)
射精への恐怖が蘇る。ケダモノのように喘ぐレミカだが、今さら化け物から逃れる術も、抽送を止める策もありはしない。
その時、彼女の首に巻き付いていた触手が動き出した。先端を頬に押し当てると、彼女の顔を背後に向けさせようとする。無力にもレミカは抵抗すらできず、されるがままだ。
直後、化け物が彼女の唇を奪ったのである。本来ならば、目の前の化け物は接吻も性行為もするような相手ではない。女性器どころか唇まで愚弄されたレミカの悲嘆。しかしそれを気に掛けること無く、化け物は彼女の口内を蹂躙する。モンスター化したためか、硬質化ながら柔軟な舌がレミカのものに絡み付き、唾液を塗りたくる。
「んむ、はふ……! ふあ、やめへ……んん……!」
レミカの口内にモンスターの味が広がり始めた。そのおぞましい味と臭いが彼女の思考を鈍らせる。化け物の舌で脳まで犯されそうな感覚に陥り、レミカはたまらず声を上げる。
そのまま化け物は完全にレミカの唇を封鎖し、トドメとばかりに腰を打ち付けた。
口内に響く嬌声と、再来する射精への恐怖。それを押し潰さんとする快楽。レミカの肉体は化け物の肉欲で掻き乱され、まともに考えることもできなくなっていた。
もはや声を発することもままならず、レミカは唇越しに泣き叫ぶ。
「んぶっ……んんっ、うく、あむ……んん……!」
化け物はレミカの唾液を貪るようにその口を蹂躙する。彼女の口内を舌で舐り尽くし、伸ばした先端で頬粘膜までもねぶっていく。まるで自分の所有物だとでも言わんばかりの行為だ。
そして目の前にまで差し掛かった最後を目指し、槌の如き亀頭で子宮口を押し潰す。
「はう、ぁ……ん、んんんんんんんん!!」
レミカの子宮を押し潰すと同時に放たれる怒涛の遺伝子。化け物の肉体、その奥底から駆動するそれは熱と量を以て膣道を侵略し、蜜壺を攻め込んだ。
化け物に唇をねぶられ、女陰を陥落させられ、レミカは気を失いそうな衝動を叩き込まれた。
理不尽極まりない絶頂。レミカの子宮を満たしたはずの白濁液が逆流し、結合部より溢れ出す。化け物はそれでもなお射精を繰り返し、膣道の全てを汚辱し尽くした。
「っ……んん……!」
ようやく唇と秘部が離れ、レミカの秘部もまた巨根を引き抜かれる。しかし絶頂の余韻で腰が抜けており、彼女はそのまま化け物の触手に凭れかかった。
星騎士としての誇りを騙し討ちで踏み躙られた挙げ句、性器まで弄ばれたことで女としての尊厳までもズタズタに引き裂かれてしまった。最愛の男への面目も同様に。
俯けば、注がれたばかりの白濁液が落下するさまを瞼の裏に刻まれる。その濃度と質量故に、地面に着けばベチャッと大きな音が鳴った。
(助けて……かい、ちょう……)
射精したものの、放心状態のレミカを化け物は離さない。ようやく触れられた女を手放さないためには、どうすればよいか。このままレミカの命を奪うというの一つの手だ。しかし情欲を持つモンスターはその選択肢を弾いた。
人間ならざる者にできる選択とは、レミカと一つになることだ。化け物は軋みを上げながら口を大きく開く。硬い筋肉を無理矢理引き伸ばし、女一人を通せるだけのスペースを確保したのだ。そしてレミカを持ち上げると、口腔の奥から触手を繰り出した。
足首に絡み付いたそれはレミカの肉体を問答無用で引き摺り下ろす。それに伴って両腕の拘束を解かれたものの、もはやどうすることもできない。化け物は味わうかのように、その爪先からゆっくりと呑み込んでいく。
「嫌、嫌ぁ……! 離し──んぐぅっ……!?」
性奴隷のレミカに拒否権も発言権も無い。触手が彼女の口を塞ぎ、抽送すると共にモンスターの食道へ乱暴に押し込んでいく。生温く湿った肉壁に包まれ、脹脛、太腿と沈んで行く。やがて髪の毛すらも残さずに、レミカの体は化け物に飲み込まれてしまう。
彼女の口から触手が引き抜かれた時にはもう最後の光が絶たれる直前だった。閉ざされる口、僅かな光すら奪われていくレミカ。彼女は絶望に涙し、藻掻いた。しかし体内の触手に四肢を引っ張られ、そこに生成された窪みへと嵌め込まれてしまう。
「嫌ぁ、誰か……誰か助けて! 誰か!」
化け物に取り込まれた少女。彼女と食料の間にある差異は、命だけは奪われないという一点である。
モンスターの体内に形成された触手の群れが最初で最後の住人を迎えることとなった。触手が彼女の乳房に絡み付き、口と秘部を貫く。
「助け──んっ、んんっ……〜〜〜〜〜〜!!」
悲痛な叫びを上げる口もまた触手に塞がれる。モンスターはレミカを粘液と触手で嬲りながら、その体に自らを刻み付けんとする。休む暇など与えない。穴という穴に己の遺伝子を塗り込み、彼女の存在を独占するのだ。たとえ精液が穴から溢れ、牢獄に溜まろうと、何度でも注ぎ込むのみ。
そうして化け物は戦場だった道を歩き出す。他の星騎士に見つからない、二人きりになれる場所を目指した。
大衆を笑顔にしていたアイドルは、独善的なケダモノの腹の中に堕ちた。彼女が救出される頃にはもう、愛戸レミカは自らの存在を保てないだろう。白濁液漬けにされたまま数日間を過ごした人間に、理性も誇りも保てる訳が無いのだ。