【完結】ヒロイン全員子持ち人妻の小説が完成した! 作:hige2902
厚い雲が月を隠す夜。ライトを消した一台の中型貨物トラックが、極力音を出さないようにじりじりとした徐行で山の裏手に止まった。
運転席と助手席から二人組の男が出てきて、大きなビニール袋を手に山へ入る。中身は大量の木の実にソーセージなどの加工肉類が混ざったものだった。それを適当なところで撒きながら山を越え、そのまま反対側に降りてアパートの近くでも同じことをしてまたトラックへ戻る。
荷台の扉を開けて、中の檻の鍵を外すと素早く運転席に戻った。
しばらくすると、車体が揺れた。重い荷が、ひとりでに降りたのだ。それは黒く、大きく、しかし痩せており、そして怒りを含んだ荒い鼻息で辺りを嗅いでいた。
付近の食べ物を察知してのそのそと動き、食いつく。硬く大きな爪で手繰り、鋭い牙で貪る。
それを確認するとトラックは去っていった。適当な所で荷台の扉を閉めて、街へと消える。
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ヤリ部屋でシレリア、犬衣と和狸で4Pを楽しんだ朝、犬衣は不意に目が覚めた。他の三人はまだ眠りこけている。
うーんと伸びをして軽くシャワーを浴びた後、朝食でも作ってあげようと冷蔵庫を覗いてみるが、そういえばあるのはスポドリやエナジーバーばかりで当然ながらロクな物は無い。
仕方なく自室に取りに戻ろうと外に出る。朝陽が眩しかった。
すると音がした。
空気を巻ききれていない、出来損ないの笛が低く鳴った音がした。
犬衣はその音のする方を見て固まる。
最初はなにか大きなゴミ袋が風で遊ばれているのだと思ったが、だとしたら視線が合うはずもない。
黒い毛皮に浮き出ているかのような丸く輝く目玉。それは犬衣の姿を映したまま、のそのそと近づいてくる。明確な野生の意思を持って。
部屋に戻り、素早く後ろ手にドアを閉めた。
遅れて起きたシレリアが、顔面蒼白の犬衣に怪訝な顔を向ける。
「なにかあった?」
「くっ、くぅっ……くまが」
「熊? それがどうしたの?」
「すぐそこに、熊が、おっきな」
玄関を一枚挟んだ外から重く喉を鳴らす音が響いた。
それを聞いて残りの二人も起きる。
彼が訝しんだ。
「え!? 熊! この辺りで見た事無いけど……」
「いやいや、いたからホントに、見た」
「疑ってる訳じゃ……っていうか今何時ですか!?」
「じ、時間を気にしてる場合じゃないでしょ!?」
「いやそろそろ叔母が来る予定なんですよ!」
だとしたらマズい。いま、何も知らずにやってくるのは危険どころではない。
「ど、どうしましょう。とりあえず警察に連絡? それとも消防?」
おろおろしながら和狸はスマホを握る。
その緊張と混乱すら許さない硬質な音がした。玄関ドアが凹む。
次いで彼のスマホが鳴った。
「叔母さん! 今どの辺ですか? ちょっとうちに来ない方が……」
焦る彼とは対照的に、朗らかな声が聞こえる。
『なぁに~? 女の子でも連れ込んでる?』
「いや違っ」
言いさして、人妻たちに視線をやる。内二人はほぼ半裸だ。女の子よりマズい。
「そういう問題じゃなくて! とにかく離れてほしいんですよ!」
『えー、だってもうアパートに着くわよ……あら、なにかしらあれ。ねえドアの前になにかいるけど……』
「わーっ! それ熊っていうか、わー危ない!」
通話が切れた。
彼は服を着る間も惜しんでベランダから外に出て、外にあった適当な木の棒を手に取る。そのまま腹を括って玄関口に回った。
鯨宮の無事を祈りながら、必要であれば身を挺して守る覚悟で。
明らかに興奮した獣の鳴き声に鼓動が速まる。そして、目の前の光景に眉を顰めた。
幸いにも叔母はそれなりに距離のある地点で熊を認識して立ち止まっていた。それはいい、それは不幸中の幸いなのだが。
肝心の熊はじりじりとドアの前から後退している。警戒とも威嚇とも、あるいは怯えの混ざった声を鳴らし。
いや、だとしたらいったい何を恐れているというのだ。人間相手に。
不思議に思い、彼もまた同じようにドアに視線を向ける。
ガチャリとノブが回される。熊はもう、可哀想なくらい情けなく喉を振るわせるだけになっていた。
ひょいとシレリアが様子見の顔を覗かせると、熊は震えながら腹を見せて縮こまった。
「ああいう服従のポーズって犬とかしかしないと思ってたけど、熊もするんだ」
アパートの裏手で大人しくする熊を窓から眺めて、彼がポツリと言った。
あの衝撃的なシーンの後、シレリアに何気ない日常会話レベルで熊の処遇を尋ねられ、なんとすべきか判断が付かなかった。
なので、危害を加えないようであれば目につく所にとりあえずいてくれた方が逆に安心だと告げた。
その結果の光景に未だ信じられない。すっかり忘れていたが、シレリアはナントカ決戦で戦った冒険者だったことを思い出す。あの程度は魔物に比べれば子猫扱いなのかもしれない。あるいは、動物を操る能力を持っているとか。
だとしたら前衛らしからぬあのメイド服も納得できる。いややっぱおかしいよ。
ともかく危機は凌いだ。はず。あの程度の気配は付近に無いと言ったシレリアを信じるなら、山には別の個体はいない。
ほっと胸を撫でおろすがしかし、彼と三人の人妻は、また別の問題に直面していた。
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鯨宮と名乗る女性と面々は彼の部屋で、ひとまずお茶を飲んでいた。例に漏れず妙齢で、例に漏れず乳がデカく、例に漏れず既婚者で夫と子供がいる。
まったく偶然にも、彼が出会う女性は例に漏れず上記の属性を持っている。不思議だ。
差し入れの唐揚げを冷蔵庫に入れ終わり、リビングに戻る。
なんとなく鯨宮がソファに座り、テーブルを挟んだ床に四人が正座をしていて立場が見え隠れした。
ヤリ部屋からそろりそろりと出てくるシレリアたちは、その姿を見られてなんだか少し気まずい。なにせ相手は、すました顔で紅茶のカップを傾ける女性は、彼の親類らしいのだ。
どこか和狸に似ておっとりした雰囲気はあるが、雰囲気は剣呑。
先ほどまで熊に襲われる可能性に心底怯えていたが、今となっては爛れた関係を指摘されることの方がマズい気がする。幸か不幸か、二人ともとっさに指輪を外したので不倫状態にある事はバレていない。今は。(シレリアは元々指輪してない。そういう文化が無いから)
しかしまいったな、と犬衣が鯨宮を盗み見る。
たしか以前キャンプ場を提案した時、県外に叔母が一人いるとかなんとか言っていたがまさかこういった形で出くわすとは。
とりあえず様子見で口を開く。
「さっきのあの熊、ツキノワグマかしらね。胸に白い模様があったし」
全員が表で大人しくしていた黒い巨体を思い出す。今はアパートの裏手でのんびりしており、シレリアが言うには大丈夫との事だが気にはなる。
「ひょっとしてシレリアさんってサーカスかなにかの猛獣使いとかだったりしたのかしら」
と和狸がぎこちない笑顔で言った。
「そういうわけじゃないけど、えーと、まあ動物には割と好かれるタイプかしら」
好かれる云々というより、あの熊は目に見えて怯えてる気もする。
「けど熊なんて今まで見た事なかったですけど。もともといたのかな」
といった感じでお茶を濁すが、避けようも無い話題が鯨宮の口から放たれる。
「まあそれはともかく……」
ゆっくりと視線をシレリアたちに巡らせる。
「……こちらの美女たちとはどういう関係なのかな~」
にこにこ顔で彼に尋ねる。にこにこ。つまり表情は笑っているはずだが、本心では笑っていないようにも感じる。
「えーっと、改めて紹介すると、こちらは鯨宮叔母さん。伯母だったか従姉なんだかあんまり覚えてないから勝手にそう呼んでるだけなんだけど、親が死んでから知った遠い親戚です。で、シレリアさんは管理人をやってもらってて、犬衣さんはこのアパートの住人、和狸さんはバイト先の同僚です」
「あらそうなの、でもオバさんが聞きたいのはそういう事じゃなくてもっと別の事なんだけどな」
もちろん、鯨宮が彼の爛れに爛れた肉体関係を知る由も無い。女性たちは一緒の部屋から出てきたが、彼は裏のベランダから回って来たのだ。一緒の部屋にいたという証拠も無い。
ただ、彼が朝っぱらから全裸で乾いた汗と淫液にまみれ、歯形やキスマークを身体中に付けた姿で出てきたら、それはもうそういう夜を誰かと過ごした訳でしかないのだ。
やっぱりマズいか? と女三人は冷や汗をかく。シレリアは性処理係、犬衣は愛人、和狸は友田対策の不貞。どう考えてもマズい。
厳密に鯨宮が彼の保護者や後見人かは別として、親戚に対して後ろめたさを感じないわけではない。あの歪な関係を大っぴらに公言しない方がいい事なのは理解しているので。
「別の事って……」
彼は露骨に視線を彷徨わせる。嘘や誤魔化すのがヘタクソだった。
「エッチな匂いが染みついてるわよ、この部屋」
「あ、まあ、その……」
「で、誰と?」
「いや~何と言うか」
全員が気まずそうに視線を床に落としたり、首元を撫でたり、指をもじもじさせる。
「え!? まさか」
鯨宮は女三人を見渡す。えへへ、どうもすみません。といった感じだった。
「ぜ、ぜっ全員と!?」
「か、彼には迷惑かからないようにしてるので~」
犬衣がなんとか取り持とうと声をあげる。どうしよう、全員子持ち人妻って事を打ち明けるタイミングを永久に失った気もする。
「まあ~いつの間にこんな……ちゃんと避妊はしてるんでしょうね!」
「も、もちろんです」
コンウェニの効果が現代の薬学的な基準を満たしているかは不明だが、シレリアの世界の伝聞を信じるならそうなる。
鯨宮は彼の言葉にひとまずの安心を得たものの、頬に手を当て、ほとほと困ったという表情で溜息をついた。
「女を教えたらいつの間にかこれだもの、男の子って怖いわ~」
「え、えっ? ていう事は鯨宮さんが彼の初めてを?」
犬衣が好奇心を抑えきれず、話しに食いつく。心無しか和狸もワクワクしてやや前のめりになる。
「気になるわ、それ。いつ? どんな風に? 教えて教えて」
「んー、最初会った時はご両親のお葬儀の前で、この子は天涯孤独みたいな状況だったし、わたしはしばらくこっちのホテルに泊まってお葬式のアレコレを手伝ってて……式が終わった後も心配だったからしばらく様子見しててね」
「いやオバさんその話は……」
彼が気まずそうに話を中断させようとするが、興味津々の女二人ははそれでそれでと食いついた。
「わーやめてよ恥ずかしいから」
「何回か会ってるうちに、ふふっ、この子がすっごいおっぱい見てくるから」
言って彼に悪戯に微笑み、ぼよんぼよんと大きな胸を持ち上げて揺らす。
「なんだか可愛いって思っちゃって」
「思っちゃって?」
と女二人が続きを促す。
鯨宮はぺろりと可愛らしく舌を出して言った。
「食べちゃった♡」
きゃー、やだもー、と言った黄色い声が盛り上がる。シレリアだけが、曖昧に笑って少しだけ硬い表情を誤魔化す。
「あっ、ひょっとして古いレシートにあったコンドームって鯨宮さんとスるために?」
税関係を精査していた時に覚えた疑問がようやく解消され、犬衣は合点をいかせた。
「もー、やっぱりおっぱいばっかり見て。ダメでしょ」
和狸が面白がるように彼に注意する。
「あら、やっぱり和狸さんも職場で?」
「そうなのそうなの、もう、たまにおっぱい見ながら話したり作業してる時とかもあって」
「あははっ! それホント?」
犬衣が思わず噴き出した。
「嘘でしょ!? おれそんな事してました!?」
「してたわよーこんなオバさん相手に、もー」
「あーおかし。仕事中に勃起してないでしょうね?」
「え! そんな事、あるわけないじゃないですか」
「あーはいはい。で、鯨宮さんに筆おろししてもらったんだ」
イジワルそうに犬衣がにやにや笑いを向ける。
「それは、まあ、はい」
「それで初めての時もこの部屋でシたんだけど」
鯨宮は喉元まで上がってきた言葉を飲み込み、逡巡して続けて言った。
「えーと……その時になってゴムが無いからって走って買いに行ったのよ。十分くらいして戻ってきた時はもう汗だくで息も上がってるしで、ホントにこの後出来るのかと不安になっちゃったわよ。全然問題無かったけど」
「あはは、まあ、あの坂をダッシュはキツいわよねー、コンビニまで遠いし」
「え~、一番近いとこでも結構あるわよ。十分ってだいぶ頑張ったのね」
「え? えーと……」
彼は言い淀んで鯨宮と視線を合わせる。口元は意味深に笑っていた。
「……そりゃー、すぐヤりたかったんで」
スッ、と鯨宮は顔を伏せてから続きを語る。
「で、一回セックスを覚えたらもうそればっかり。お願いしますって頼むときはもじもじしてるのに、ヤり始めたらもう無茶苦茶よ」
「む、無茶苦茶!? 詳しく教えて」
和狸がワクワクしながら詳細を求める。
「いいでしょ、もう、昔の話は」
「えー、わたしは童貞を食べられた時の事をもっと聞きたいけどなー。ね、シレリアさん」
「え、ええ……そう、ね」
盛り上がる二人をよそに、シレリアは歯切れ悪く答えるだけだった。
貞操を奪われ、初めての女体に耽溺した様の暴露話は大いに盛り上がった。
彼は終始顔を赤くするしかなく、たびたびその時の心境を犬衣と和狸に尋ねられては居心地悪そうに答える。恥ずかしいと言えば恥ずかしかったがしばらくすると、まあ喜んでいるならいっか、と単純な彼は考えを切り替えて乗り切った。
「あらやだもうこんな時間」
シレリアが壁掛け時計に気付けば、お昼前になっていた。
「そろそろアパート周りのお掃除しないと」
犬衣が和狸に言った。
「じゃあわたしたちはヤリ部屋をキレイにしましょっか、洗濯も今からやれば乾くだろうし」
「そうね。わたしは三時ごろに帰ればいいし、手伝うわ」
「あら、なにか用事があるの?」
と鯨宮が口を挟む。
「ええ。息子のね、サッカーの靴下? を買わないといけなくて。あれ、すぐボロボロになるのよね」
「え? お子さんいるの?」
ピタリと空気が固まった。温度も下がった。
やってしまった。
微笑んだまま油汗をかくの和狸の表情が虚しい。観念したように口を開く。
「え、ええ……そうなの、わたしは二人いて……」
「わたし
「あっ」
鯨宮が残り二人に顔を向ける。
こうなったら仕方がない。それにいつまでも隠していられるとは限らないし、どうせ嘘がヘタな彼から漏れる可能性が高い。
諦めてすべてを話す。
「あらそうなの! ウチもよ。娘が一人いるんだけどもー最近マセちゃって困ってるわー」
「ぇえっ! あ、そう……大変よねえ、まだ小さいの? 何歳くらいかしら」
三人は胸を撫でおろす。よかったなんとかなった感じ。
子育ての話題でワイワイするのも楽しかったが、会話をほどほどに切り上げて部屋を出た。
皆、わかっているのだ。鯨宮が何の用で彼を訪ねているのかを。
胸に潜む激しい情欲を、同じく抱いているから。
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「なんだか気を使わせちゃったみたい」
「なにがですか?」
「もー鈍いんだから」
(ま、そういうとこが可愛げがあるんだけど)
「あ、ああ。そういう事か……」
遅れて合点をいかせると、ズボンが盛り上がる。
鯨宮はそれを見ると意味深に笑って、風呂場に向かった。
「シャワー先に浴びてくるね」
あれ? と彼は不審に思う。いつもなら身体を洗う前にすぐセックスしていた。
基本的に、彼の様子を見るという建前で来ているので鯨宮は日帰りだ。
少しでも長くセックスしたいので、余計な手間はなるべく省いていたはずなのに。
なんでだろ? と考えはするものの、答えは出ない。
浴室では、彼との久々のセックスに上機嫌の鯨宮が軽い鼻歌交じりでシャワーを浴び、洗面台の前でふと姿を検めた。
(ちょっと……垂れてきちゃったかな?)
大きく長い乳房を、なんとなく下から持ち上げる。
そう変わらないと思うが、自分の身体なんて毎日見ているものだから気付かなかっただけかもしれない。
不意にシレリアたちの事が脳裏に浮かんだ。不意に体型が心に引っ掛かったのは、やはり彼があの三人と肉体関係を持っていた事実からだろう。
あの時は平気に振舞っていたが、内心では焦燥感のようなものがあった。あんな美女三人とヤっているなんて、想像もしていなかったのだから。
ぺたりと頬のあたりに手を当てる。眼鏡がどことなく垢抜けない野暮ったさに感じてしまった。
そういえばこの下着も、毎回同じものを身に着けていた。他にロクなのが無いのだから仕方が無いのだが、飽きられていそうな気がして、なんだか急に嫌になる。
いや──と頭を振る。せっかくオナ禁して楽しみにしていた月に一度のセックスに水を差すような事を考えるのはやめようと、バスタオルを身体に巻いて脱衣所を出る。
ベッドで暇そうに座っていた彼に抱きついた。
「あ、じゃあおれもシャワーを」
「いいから」
そのまま首筋から胸元へと唇を這わせ、お目当ての男根に行きつく。強く鼻を押し当てて、男の臭いを脳に嗅がせた。
「すぅー、ん、やっぱりこの……うん?」
ぴたりと動きが止まる。ゴムの香料ではない、濃密なこの香りは……
じとりと視線を上げ、彼を睨む。
「まさか……ナマでヤってるんじゃないでしょうね」
「えっ!? あ、ヤってはいるんですけど違くて」
「あのねえ、相手は人妻なのよ!? なにを考えてるの!!」
「実はその、大丈夫っぽくて」
「なにが大丈夫よ! 避妊はちゃんとしなさい! いい? 安全日なんてないんだから! まったく、あの人たちも! 良識があると思ったのに!」
鯨宮は立ち上がり、威圧的に腕を組む。
しかし、既婚で子供もいるのに彼と関係を持っている時点で良識がどーのこーのと語られるのは疑問がある気がする。
「コンウェニっていう、食べると避妊できる実があってですね……」
「何を言って、そんな都合のいい……」
呆れたように嘆息する。
「あなたの気持ちいいセックスで特濃ザーメンを注がれたら、誰だって一発で妊娠するに決まってるじゃない!」
食べるだけで避妊が出来るなどというのは、確かに都合が良すぎる。
「けど今のところは誰も妊娠してなくて」
「そんなわけ……最初にナマ中出ししたのはいつ?」
「えーとたしか……ちゃんと定期的に検査キットも使ってて」
と、おおよその日にちを口にする。
鯨宮は顎に手をやり唸った。
「んー……たしかにそれだけ経って陽性でないなら」
つい先ほど、彼とのセックスで避妊しなければ一発でデキると言った裏返しで、デキていないのならばコンウェニとやらの効果は確かそうだった。
鯨宮自身、一旦納得すると冷静になれて、ふと自覚する。怒りのままに叱ってしまった自分を。
めったに声を荒げる事など無かったはずだが、話をちゃんと聞く事すら忘れてついカッとなってしまった。怒られ、目に見えて気落ちしている彼に罪悪感を覚える。
気まずい沈黙が満ち出す。
こんな時、彼とどう接すればいいかわからなかった。
別段、鯨宮が彼と関係を持ったことに深い理由も熱情も無い。彼の存在は警察からの連絡で初めて知ったのだ。
ただ、親も知らず施設で育ってきた彼がなんとなく可哀想だった。
不憫で庇護欲をそそり、そしてなによりも単純に顔が好みだった。ただそれだけだ。
彼女の住んでいる県は書木よりもパッとしない。そこから離れ、地方であるが羽目市に来て少し舞い上がっていたのかもしれない。
そして都合よく彼が自分の身体に性的な視線を注いでいたので、誘惑して青い性にむしゃぶりついた。
若い肉体にみずからの性欲の牙を突き立て、張りのある肉を丁寧に喰い、骨だけにした後もうっとりと舐め上げて、ちゅぽちゅぽと口淫するように堪能する。その繰り返し。
年下の男と寝るという背徳感が性欲をよりそそらせる、不純な関係。
いつしか自分自身も夢中になって、彼でなければ満足できなくなってしまっていた。
もちろん、鯨宮がたびたびアパートに訪れるのはそれだけではない。親族として、彼の面倒を見たり気を配るのは当然の事だとも考えていた。
そういった肉欲と善性の撚糸が二人を繋いでいる。
鯨宮は心中で暗い溜息をつく。
(こんなはずじゃなかったんだけどな……)
久々の彼とのセックスを楽しみにしていたが、いざ訪れてみると自分より魅力的な女性を三人も相手していた。
こころのどこかで勝手に卑下し、劣等感を覚えてしまっていたのかもしれない。わざとシャワーを浴びて焦らしたり、感情的になった原因はそれだろう。
今までは彼と肉体関係にあるのは自分だけだった。それは暗黙にして当然の認識があり、おそらく相互共通のものだった。
しかしもう違う。彼は他の女性を選べる。
だからどうしても比べてしまう。
乳房は大きいと自負しているがシレリアほどではなく、犬衣のようにスタイルが良いわけでも、和狸のような都会っぽい上品な佇まいも無い。
まったく急に、二人だけの飴細工でできた秘密が砕けてしまった気がしたのだ。
懸命に言葉を探していると、彼の男根が勃起している事に気がつく。
「鯨宮さんの裸見てたら勃っちゃって……すみません。怒られてるのに」
この重い空気の中でも平気で勃たせる素直な性欲に、鯨宮は小さく笑った。
「ごめんね、わたしの方こそ。いきなり怒っちゃって」
鯨宮が彼の隣に腰掛け、手を握った。ぴたりと肩を寄せる。
「……ねえ、それじゃあシレリアさんたちとはコンウェニ? を飲んでナマでヤってるの? わたしの分も、あったりする?」
「そうです。けど今のところ大丈夫ってだけで、きちんと確かめたわけじゃないんでちょっと不安なんですけど」
「そっか」
置いてけぼりにされた気がして、少し落ち込む。
一拍して、そういえばと鯨宮は勝手知ったるベッド下の箱を引き抜き、中のコンドームを確認する。しっかりと補充されていた。
関係を持った時、ゴム代は鯨宮が出すと申し出たのだが、彼は適当に言葉を濁しながら自分が払うと聞かなかった。
年下の、金銭的に余裕の無い男の子に負担をかけたくなったが、それが背伸びじみた男の意地なのだと気づくと堪らなく愛おしく思えて、甘える事にした。
「もうこのゴムを使う事って無いの? シレリアさんたち相手に」
「そうですね、ちょっともったいないですけど」
「ふぅん……じゃあ」
言って鯨宮は箱から取り出したゴムの封を切り、精液溜まりの部分を唇で摘まんだ。
彼がその淫猥な仕草に固唾を飲んだ。たらりと一筋の先走り汁が流れ落ちる。
うっとりした表情で、鯨宮はビクビクといきり立つ男根に顔を近づけた。
(んふ♡ ちょっとエロい事するとすぐ反応するチンポ、可愛い♡)
そのままチュッと亀頭に口付け、肉棒を飲み込みながらゴムを着ける。そのまま根元まで口付けると、名残惜しそうに引き抜いた。
「やっぱりナマがいい?」
「いや、叔母さんの口で着けてくれるやつ好きだし、ゴムでヤるのはまた違ったエロさがあって……」
「じゃあわたしだけなんだ、ゴム使うの」
欲しい物なんていくらでもあるだろう年頃の彼が、節約して、身銭を切って買ってくれた避妊具。
生殖目的ではなく、セックスという快楽をお互いに貪りたいという意思表示。
それを自分にだけ使ってくれるというのが、女としてこの上なく嬉しく思えた。
「んっ♡ エロくてカッコいいチンポになった♡」
惚れ惚れしてゴム付き勃起チンポを眺めた後、彼の頭を胸で挟むように抱いて、ゆっくりと押し倒す。
彼女の身体は彼が抱いた誰よりも柔らかかった。肌は瑞々しくしっとりとしていて沈み込み、取り込まれるような錯覚さえあった。皮下脂肪的な何かかな? と彼は思っているが、言うと機嫌を悪くされそうなので黙っている。
ふくよかな腹の肉、たっぷりとした太もも、しっかりした体重を全身で受け止め、主婦の肉感に溺れる。
「じゃあ、挿入れるわね♡」
鯨宮は上体を起こし、騎乗位で亀頭と膣口を合わせると、下腹部に意識を集中した。定期的に合いに来ているとは言え、久々の男根。時間をかけて腰を落とし、力強く浮き出た血管の一本一本を味わうように自らに迎え入れる。
「やっぱ叔母さんの中、すご」
元々濡れやすい鯨宮の膣は愛液でぬるぬるになっていた。
「っはあ、全部っ、挿入っ……たぁ♡ あんぅ、前より、ずっとイイところに当たるようになってる♡ 女を食いまくって、悪いオチンポに成長しちゃってる」
「そんな事、無いと思うんですけど」
「んぅううっ、あはぁ……はあ、そんなのオマンコですぐわかるわよぉ。きみの初めてを食べた時の事、忘れられないんだからぁ」
うっとりした瞳で、胎の上から体内の肉棒をよしよしと撫でる。
「えらいえらい、立派になったわねぇ。オマンコを喜ばせる立派なオチンポになって。もっとカッコよくなりましょうね~。うふふっ」
うっとりとした瞳で、自然と慈愛の表情を浮かべた。
「……じゃあ、前まではそんなに良くなかったですか?」
「まさか、あれだけわたしをよがらせてきたの、忘れちゃったの?」
機嫌を取るように、ぬっちゃぬっちゃと音を立て腰をくねらせる。
「会うたびにセックスが上手くなってたけど、今日は一段とそう感じたって事♡」
自然と二人はそれぞれの手を固く組んだ。初めて一線を越えた日と同じように。
ばちゅっ、ばちゅっどちゅ、ぐちゅっ。
腰を振り、蜜壺全体で成長したチンポを味わう。
「あっ、んおぉっ、これが欲しくてっ♡ やっぱり、これっイイ! 本気汁がもうっ、止まらなっ、んひぃいん、あっあっ、ああぁあん」
鯨宮の肉壺は大小のヒダが海のように波打っており、高波小波を突き進むと奥の方は渦潮のように膣壁が渦巻いていた。一度先端を飲み込むと、二度と抜け出せないかのように捕えて離さない。
それを無理やり引き抜くたびにマン肉が絡みつき、チンポが快楽でシゴかれる。
ほんの少しの抽挿でじゅぶじゅぶと愛液と本気汁が溢れ出す。汗っかきなのもあって、シャワーを浴びたばかりの身体はすぐに汗でテカりだした。むわりと男を魅惑する色香が立ち込める。
欲望の赴くまま、ピストン運動でたっぷりと脂の乗った巨尻を彼の腰に打ち付けた。
「ん……っく! はっ、はぁ……んん、おおっんおっ♡ っくぅ、んああっ! あっ! イイっ! ごりごり擦れてっ、わたしの好きなところっ!」
鯨宮は快楽で上体を保つことが出来ず、彼の身体に倒れ込んで抱きついた。ありったけの力で腰をばちゅばちゅと振り続ける。
(んぉぉおおお! 気持ちいい気持ちいい気持ちいいぃいい♡ 良すぎていっつも騎乗位つづけられなくなっちゃうぅぅうう)
彼が腰を落とされるのに合わせて、チンポで突き上げた。
「んぎぃいっ! しょれっ、しょれらめぇえ。ガツンッって、子宮がぁあ、んほっ♡ んおっ♡ んふうううぅぅぅッッ!! おふっ、んふーっ、おぁあ、ぶっとくて硬いオチンポでぇ、ズコズコやめてぇええ!」
汗だくで獣のように鼻息を荒くし、やめてと言うが、彼女の本能が重い尻を打ち付ける事を止めないし、波打つ尻肉は彼がガッツリと捕まえているので元より逃げようも無い。
「はぁっ、あああんッッ! さ、さっきから潮吹きっぱなしで、イキまくってるのぉぉ、だからっ、だからぁあん♡ いま出されたらっ、いまドビュドビュされたら、ホントにおかしくなるぅうう」
肉ヒダが脈打ち、射精を促す。
「おっ、おっ、おっ♡ オチンポっ、ビクビクって、ああんッ、先っぽっ膨らんできたっ! だめだめだめ、イクイクイクッ♡ イ゙グッ! ん゙お゙っ、いっ……イ゙グぅぅぅううううッッッ!!」
外出しを許さないかのごとく、膣口がぎゅっと力強く締め付けた。
彼が尻肉に強く指をめり込ませて、思いっきり自分の腰に引き寄せると同時に剛直を突き上げた。
ドビュウウウウウッッ、ビュググッ!! ドビュドビュドビュッッ!!
「んほぉぉおおおッ! おほっ、おおっ! すごいっ、の来たぁああ♡ 子宮、ゴムが、膨らんでっ、一杯に、なっへ、あぁ~~。たった一回の、射精でパンパンに」
ばしゃばしゃと大量の潮が吹き出されて、鯨宮は身体を満たす快楽に溺れた。しばらくして、息も絶え絶えな呼吸で尋ねる。
「……はあ、はぁっ……やっぱり、ナマでしたかった?」
「うーん、そりゃナマは嬉しいですけど、ゴムはゴムでエロくて好きなんですよね。一通りヤり終わった後ベッドまわりに使用済みのが散乱してると、あー鯨宮さんにこんなイかせてもらえたんだーって嬉しくなるから」
それを聞くと、ようやく落ち着きかけてきた鯨宮の鼓動が速まる。いやらしい笑みを抑えきれない。
(あーヤバ、やっぱこの子いいわぁ♡ 色葉にはもうちょっとお預けね)
「わたしも、ゴムでするのも好きよ。いっぱい気持ちよくなってくれたってのが一目でわかるし」
そう言うと鯨宮は震える腰を浮かせ、精液でたぷたぷになったコンドームを外す。
「あ~、すごっ。わたしの分はもう残ってないかと思ったけど」
小さなふざけ笑いで、鯨宮は自らの淫液で怪しくヌメる使用済みのゴムを顔の上でぶら下げ、愛おしそうに舐め回す。
「れろっ、れろれろぉ、ちゅぱ……すっごい重くて、んちゅ、たっぷり出したわね♡」
一通り吐き出された精液の重さを舌で楽しんだ後、口の中に含んだ。もごもごと咀嚼し、口先にゴムの先端をにゅるりと覗かせ、中身を丁寧に吸い出しながら指で摘まみ出す。
あれだけあったザーメンはすっかり無くなっていた。指先につままれているのは、ぺったんこになったコンドームだけ。
「すっごい、濃くてっ、ごくっ♡ ん~~、おいしっ♡ こういうのはゴム付けセックスじゃないと味わえないわよねー、ちょっとイっちゃった♡」
どろどろの精子を味わい、胃に流し込むと得も言われぬ充足感を覚えた。そのまま寝転がる彼の胸に抱きつき、心臓の音に耳を傾けながら言った。
「昔は可愛かったのになー、へこへこ一生懸命に腰振っちゃってて。今じゃエッロい腰使いを覚えて何人もの人妻をイかせまくってるんでしょ? 今日みたいに。オバさんびっくりよ」
「悪くは無いと思うんですけど、いや悪いか、相手は人妻だし」
「とっかえひっかえハメ比べて、チンポ乾く暇無いでしょ? あーあ。わたしだけの愉しみだったのになー」
「怒ってます?」
「嫉妬かも、ちょっとだけだけど。ね、あの三人とはいつでも会えるんでしょ? だったら今日一日中、きみを独占してもいいわよね?」
「みんなには叔母さんが来るからって説明して時間空けてるんで、大丈夫です」
「ふーん、その割にはギリギリまでヤってたみたいだけど?」
「あれは昨晩のが長引いてちょっと寝過ごしただけなんですよ」
「どうかしら、まだオチンポは勃ってるけど、もうさっきので精液が搾り取られちゃって空なんじゃないかなー。いつもだったらベッドで待ってる時から勃起してたのに、今日は萎えてたし……やっぱりいろいろ垂れてるのが気になる?」
「アレはですね」
少し気恥ずかしそうに彼が言った。
「そっちの方が大人っぽいかなーと思って、あんま考えないようにしてたんですよ。ちょっとは成長してるとこ、叔母さんに見せたかったし」
「え?」
「けどそれで叔母さんを残念がらせたんなら世話ないですね。カッコつけたかったんですけど……いきなり木の棒持って全裸で出迎えた時点でカッコ悪くて恥ずかしい話なんですけど」
「そんなことないわ……すっごくカッコよかった」
鯨宮は頭を上げて、彼を見下ろす。敬愛に満ちた表情を向けられるが、いまいち納得できない。フルチンで出迎えた姿がそう映るとは考えにくい。
「だって、わたしの事が心配で、じぶんだって危ないのに服を着るのも忘れて、助けに来てくれたんでしょ?」
「それは、そうですけど」
「あの時ね、本当に嬉しかったのよ。思い出すだけでおまんこがキュンキュン疼いちゃうくらいに……このコンウェニって、そのまま飲めばいいのよね? 証拠、感じさせてあげる♡」
言って鯨宮は上体を起こし、小瓶の中の種子を一粒飲み込む。効果について一瞬の戸惑いの後、まだ滾り続けている肉棒を自らに迎え入れた。
「ふうっ、ぅん、あ、気持ちい♡」
腰を動かさないまま、今朝の事を脳裏に描く。それだけで子宮口が亀頭にちゅっちゅっと吸い付き、膣壁は一際強く締まった。動いてないのに軽く潮まで吹く。
「やんっ♡ 思い出しただけでイっちゃった♡ ふふっ、これで信じてくれた? 本当に素敵だったわ」
今度は先ほどとは打って変わって、ゆっくりと腰を上下させる。
「あん、ナマなんて、あの日以来だから、やっぱりイイわねっ、あぁんっ! おぉ」
「叔母さんだって素敵です。垂れてるって言ったけど、おれはこのエロいおっぱいでいろいろ教えてもらったんで、大好きです」
彼が手を伸ばし、ぺちぺちと音を立てて揺れる大きな長乳を下から揉み上げる。あたたかな水を触っているかのように柔らかい。
「ぁあんっ♡ もうっ、きみがそんな風にいじるから垂れちゃったのかな」
「だとしたらスゲー興奮します。オバさんの身体をエロくしたのが俺なら」
「んうぅ、んふっ、本当? こんな身体でもいいならぁ、もっとエロくしてほしいな♡」
片手では収まりきらない長乳を揉みつけると、鯨宮は熱い吐息を吐いて甘い刺激に短く震える。
「おっ、ほ♡ んくぁ、ぁあん……っは。おっぱい、もっと強くっ! 跡が付くくらい、思いっきり、んふーっ、あぐぅ、気持ちいい、鷲掴みにされてるおっぱいもオチンポもっ♡」
徐々に腰使いが荒々しくなる。あの時以来の生ちんぽに肉壺は卑猥にうねり、鯨宮を悦ばせる。
「中出しっ! 中出ししてもいいのよねっ? 避妊できてるのよね? あああん! 射精直前のオチンポ、あの時みたいに引き抜いて外出しじゃなくて、あっお、おぉん♡」
一瞬、コンウェニの薬効は彼が避妊しなかった事を誤魔化す為の方便なのでは? という考えが、鯨宮の頭によぎった。それよりも、一粒食べただけだがきちんと効くのだろうか?
だがもうどうでもよかった。膣内をミチミチに満たす肉棒を、いまさら抜く気など起きない。仮に効果が無いなら今すぐ抜かなければならないと頭ではわかっているが、下品な腰振りをどうしてもやめられない。
彼が乳房から手を離すと、鯨宮のピストンで長乳がバチンバチンと打ち合わされる。それがまた痛気持ちいい。
そして絶景だった。
重量感のある乳房が円を描くように暴れてぶつかり合い、そのたびにきらきらと汗が飛び散る。
(あー無理、これいまさら外出し絶対無理♡ もし効果無いって言われても絶対このままハメて生中出しするっ♡ 良すぎる生オチンポ抜きたくない♡)
ふと、先ほどのコンドームに溜った特濃ザーメンを思い返す。
(あんなの膣内射精させられたら一発で妊娠するっ、のにっ、やだ、すっごい興奮する。色葉の弟妹出来ちゃうかも♡)
「あぅ、おっおっ、このオチンポでズボズボされるの、んはぁぁ~~~、あひゅっ、しゃっきからずっと、イキまくってる! あっ、またイクっ奥突かれるたびに、ん゙お゙っ、イグッ!」
半開きの口から涎を垂らし、最近下着に少し乗ってきだした腹肉を揺らす。下腹部だけに意識を向けて与えられた悦楽を全身で受け入れた。
「おんっ、んおぉっ♡ イクっ、っんあぁぁあん! 中出し……中出し中出しぃ♡ んへぇえ、しきゅうにぶちまけてぇええ、熱いのをッ! おほぉおおぉ、いくっ、イクイクっ! いっぐ……お゙あぁああぁあ! イグイグッ!! イ゙ッッグゥゥウウウ!!」
彼は射精寸前のパンパンに張ったチンポで、鯨宮のマンコを容赦なく責め立てる。マン肉をほじくり返し、子宮を思い切り突き上げ、鯨宮の中に大量射精した。
どびゅるぅぅうう!! びゅびゅっ! びゅぶりゅ~~!
「んほぉぉおおおぉぉぉ! んぉっ! 中出しぃぃいい! んあぁ、あっぐ、ぎぼぢい゙いぃいいい!!」
最初に出したよりも遥かに多量の精液を注ぎ込まれ、下腹部は幸福な圧迫感で満たされた。
「あっつい、精液ぃ、んぐぅ、イクっ、っはあっはあぁあ~♡ 子宮にこんなにぃ、はへぇ」
押し寄せ続ける快楽に鯨宮は涙まで浮かべていた。
肩の力は抜け、首の座りもままならないまま放心する。
(んはぁぁ~~~、すっごかったぁあ~~)
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鯨宮は彼の腕枕で一休みし、余韻もようやく抜けだした頃、ぽつりと言った。
「いまさらだけど……ごめんね、さっきはあんなに怒っちゃって。もっとちゃんと話を聞けばよかったのに、なんか急に色々焦っちゃって」
「全然気にしてないです……けど」
彼は少し笑う。
「なに?」
「いや、蒸し返すつもりは無いんですけど、ほら、叔母さん、ゴム使ってない事を怒ってましたけど、初めてセックスさせてくれた時は……」
「あ、あれは別よ……あの時はだって」
しどろもどろになりながら、少し顔を赤らめる。
「だって、初めてはやっぱりナマでさせてあげたいじゃない?」
あれだけ避妊の事をキツく叱った手前、立つ瀬がない。
実は彼の貞操を奪った話には一つ嘘があった。コンドームを買いに走ったのは事実だが、それは一発ナマでヤった後で、鯨宮としては二回戦以降は想定していなかった。
流石に何度も外出しでするのは危ないので買いに行ってもらったのだ。
「けどおかげでスゲーいい思い出です。今でも思い出してシコりますよ」
「ウソばっかり、あーんな美人たちを侍らせておいてオナニーなんてする暇ないでしょ」
噓を咎めるように、彼の身体に覆いかぶさってひと際強く抱きしめた。拗ねているだけかもしれない。彼はあやすように背中と頭を撫でる。
「なんか一人でシたくなる時があるんですよねー。オバさんが送ってるエロ自撮りオカズにしたり。やっぱり初体験は忘れられないからかな」
「ふぅーん……そっか」
そう言われて、鯨宮も悪い気はしない。じんわりと、あたたかなモノが胸に広がる。
あの三人は自分の持っていない物を持っている。けどそれは自分も同じなのだと気づいた。
彼に初体験させたのは、自分だけなのだ。ナマ挿入も、ディープキスも、フェラも、クンニも、パイズリも、基本的な事は全部。
(バカみたい、嫉妬したりして……わたしだけの特別、たくさんあったじゃない)
ゆっくりと息を吐く。小さく笑い、彼の耳元で濡れた言葉を囁いた。
「じゃあもし試してみたかったりヤってみたいプレイがあったら、すぐオバさんに言ってね? 身体のどこでも舐めたり挟んだり擦りつけて射精させてあげるし、どんなエグい事でも喜んで受け入れるから」
甘い吐息と共にかけられたその淫靡に過ぎる誘惑に、どう反応していいかわからない。どこでも、どんな、という言葉が脳内で反響する。
「きみの初めては、ぜーんぶ欲しいの」
鯨宮は自分で言いながら、身体を奔る興奮に酔いしれた。
これから彼が誰と寝て、どんな性行為やプレイをしても、最初にそれを試した自分が想い出に刻まれているのだとしたら。
想像しただけでイってしまいそうだった。
優越感で胸が高鳴る。
その期待に鯨宮は僅かに口角を上げ、不意に立ち上がって窓辺に寄った。軽く伸びをする。空には春の快晴が広がっている。
「いい天気ね」
振り返り、肩越しに笑って言った。
「熊ってあの一匹だけなのよね? 前から思ってたんだけど、裏山でお昼とかどう? 外で食べるご飯も美味しいわよ。お弁当、作ってあげる」
もちろんそれがただのピクニックで済むはずがないだろう事は、彼にも予感できた。
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ヤリ部屋の清掃やもろもろの些事が終わり、犬衣の部屋でお昼をご馳走になった三人は和狸が帰るまでお喋りで楽しい時間を過ごしていた。
するとシレリアがふと気づく。
「あら、なにかしら……なにか聞こえない?」
「そう? 特には……」
二人は耳を澄ますがわからない。
不審に思ったシレリアがベランダに出る。二人もついていくと、なんとなく山の方から声がする。
「うーん、動物かしら?」
和狸が小首を傾げる。
「これは獣の交尾ね、交尾」
察した犬衣が頭の後ろで手を組み、呆れ半分に言った。
遅れて二人も合点をいかせる。
「そういえばお昼は外で食べてくるって言ってたけど……」
あらーといった感じでシレリアが口元に手をやり、少し頬を染めて山の頂上当たりを見上げた。
「大胆ねー」
「で、でもちょっと楽しそうじゃない?」
「和狸さんは青姦にも興味があるのね~。スケベ」
犬衣が少しイジワルそうな目を向ける。
「だ、だってお外で思いっきり喘ぎ声を出すのって開放的でいいと思わない!? それに人気の無い広い土地じゃないと出来ないし……し、シレリアさんも、興味あるわよね! ね!」
「ま、まあ無いわけじゃないけど……」
「ほら! じゃあ犬衣さんはいいのね? わたしたちだけでお外で動物みたいに種付け交尾しても!?」
「い、いやそういうわけじゃ……ゴメンナサイ」
むふー、と和狸が勝ち誇った表情で腕を組んだ。