【完結】ヒロイン全員子持ち人妻の小説が完成した! 作:hige2902
報告ありがとうございます。
たぶんこれで大丈夫だと思います。
なにかあればまた誤字報告などで連絡してもらえれば。
濁音を「”」でやってたけど普通に「あ゙」とか「ん゙」とか出来たの知らなかったので発見でした。
コチ、カチ、コチ、カチ。
ウィンカーが鳴る。右折できそうだったが、和狸は余裕をもって対向直進車を見送る。ゆっくりとアクセルを踏んだ。
しばらく車を走らせて街を離れると、変な看板が立っていた。何かしら、あれ。と和狸は怪訝そうに眉をひそめる。
カーナビの指示に従い進むと、急な坂の上に小さなアパートがあった。
駐車場などは特になかったが、玄関前はかなり広々としていたので適当な場所に停める。アスファルトで舗装されておらず、ざりざりと土が鳴った。
インターフォンを押すまでも無く、車の音を聞いた彼が出てくる。シレリアは犬衣と買い物に行っているので、いろいろと複雑な関係を勘ぐられる事も無い。
仕事場以外で同僚に会うのはなんだか不思議な感じがして、少し気恥ずかしい。
バックドアから二人で自転車を取り出すと、彼は感嘆した。
「わー、めちゃくちゃキレイじゃないですか! ホントに貰っていいんですか!」
「気に入ってくれたのなら嬉しいわ。あとこれ、鍵と……なんていうんだっけ、チェーンの鍵のやつ。両方付けといたほうがいいわよ」
自転車を譲る為の譲渡証明書や防犯登録の抹消が手間だったが、これほど喜んでくれるのならやった甲斐もある。
「さっそく乗ってみる?」
「じゃあちょっと怖いですけど」
「ちゃんと後ろ持っておくから」
その後しばらく二人で練習し、彼がなんとかコツを掴んでくる頃には、和狸はヘトヘトになっていた。
「大丈夫ですか?」
「へ、へーき。ちょっと休めばすぐ」
久々にばたばたと走り回ったせいか息が上がっていた。
「なんか飲みます?」
「はあ、はあ……せっかくだから、いただこうかしら」
ぱたぱたと顔を仰ぎ、お呼ばれする。氷が入った濃い目の紅茶を一気に半分ほど飲むと、ようやく人心地がつきハッと戦慄する。
いつの間にか、一人暮らしの男の部屋に引きずり込まれている!
(なんて狡猾な手口なの……)
ただの親切心だった。
が、和狸は狩人に一つずつ逃げ道を塞がれた小動物の心地。
他にも何か罠が仕掛けられているかもしれない。対面の床に座ってお茶を飲む彼にバレないよう、そっと視線を巡らせる。するとどうも見覚えがあるような気がした。
(あ、この部屋って……え!? ここで!)
そう、ここはまさしくAVで見たのと同じ空間。いま座っているソファやあのベッドのシーツの上で、あんな事やこんな事が繰り広げられていたのを昨日の事のように、というか昨日も観たので覚えている。
(し、私生活を仕事場にされているなんて……)
これでは心が休まる時など無いではないか。
豊満な胸が痛んだ。
深謀遠慮な策略により連れ込まれてしまったが、逆にいい機会なのかもしれない。いや、これは彼なりのSOSなのかも。
和狸はそろりと口を開く。
「その……もし聞きたくないって思ったらすぐに言って欲しいんだけど」
一呼吸おいて続けた。
「知り合いがね、あの、お店に来た時に気づいたらしいんだけど、きみにすごくよく似た人が、えと……エッチなビデオに出てるって」
「え、ああ。はい。そうです。知り合いにバレるのはちょっと恥ずかしいですね。どうでした? って聞くのはセクハラか、すみません」
「いやわたしは見てないんだけど、スクリーンショットを送られただけで見ては無いんだけど」
もじもじと胸の前で指を何度も組みなおす。心臓の音が聞かれてしまうのではないかと思うほど大きく鳴っている。
「もし、もしね。相談事とかあったら、私に出来る範囲でだけど、シてあげられることがあるなら、なんでも言ってみて、ほしいかなって」
「え、う~ん。なんでも? どーせなら買ってほしいですけど。良かったら高評価とか」
「他には、何かない? ごめんね、お節介かもだけどちょっと心配になって。ほら、辛かったりしないかなーって。ごめんなさいね、急にこんなこと」
「辛いって言っても、んー、AV撮るのは初めてだったんで、いろいろ慣れてなくて怒られたりしましたけど」
もちろん、叱られたと言っても犬衣に本気でヤるなと小突かれた程度だ。
しかし和狸の脳内ではアレやコレなんかの答え合わせが次々と行われていた。
(や、やっぱり貞操を奪われて……しかも怒られながらって、そんなのほとんどレイプじゃない!)
タイトルによくある純情系とか
そんな知見も得ながら憤る。
(10分くらいから始まった顔騎でおまんこを押し付けてクンニさせたのも無理やり……そのあと本番が終わって少し中弛みしそうなところに脚を舐めさせて勃起させたり、そのまま脚コキで射精とかで飽きさせない構成だったけど、きっと精力剤の飲用を強要されて……ということはもしかして、え! アレやソレも演技じゃなくて!?)
カメラが回ってなかったり、カットされたシーンでは心無い言葉を投げかけられたに違いない。「もっと音出して舐めろ」とか、「こっちが潮吹きするまで終わんねーぞ、もっと腰振れ」とか……
食い物にされている、若い性が。
想像すると、濡れてくる。もちろん目頭が。
否応なしにAVのタイトルが脳裏に浮かび上がる。あれは現実に即しているのだろう。
『棒飲棒食! 弱みを握って年下男子を性奴隷。好きな人いるらしいけど、先に童貞食べちゃいました。強制勃起させて突かせまくり』
そこでふと、と店長が言っていた話を思い出す。たしか、彼が狙っている人妻といい感じになれそうだとかなんとか。
(ひょっとして、タイトルの『好きな人』って、やっぱり……わたしを。わたしで)
ある仮説を打ち立てる。顔が急に熱を持った。
(わたしで童貞を捨てたかったんじゃ……)
わっ! 点と点が繋がった!
それは夜空に浮かぶ星座のようで、客観的に見ると「はあ、アレとアレを繋げると獅子座……いや~あれが獅子に見えるは無理っす」というこじつけのようなものだったが、和狸はもう止まらない。
脳内を走るブレーキの無い車のアクセルをベタ踏みする。
借金苦でAVに出演を強要され、せめてその前に貞操を憧れのあの人に……けどその人は人妻で……
気付いてあげられなかった。という後悔の念が和狸の胸に込み上げてくる。
なんとも憐憫を誘う話ではあるが同時に、そうだとしたら、という疑問がある。
果たしてじぶんは、筆おろしをしてあげるのか?
もちろん既にAVでヤッているので、彼の純潔は無い。
過去に事情を話されていたとしたら。という仮定の上に成り立つ危うい可能性。
(もし……求められてたら……わたしは、けど)
胸が苦しくなる。あのコンドームは、最後に勇気を振り絞ってわたしにお願いしようとして買った物なのかもしれない。それが叶わず、AVに使われてしまった。
そんな悲恋を組み立てていくうちに、出来る範囲でなんとか彼の助けになりたいという気持ちが膨張してく。
慰めてあげたい。
それは同情心であり、庇護欲でもあった。
ソファから立ち上がり、彼の隣に座る。
グラスの中の氷が音を立ててひび割れた。結露した水滴がするりと滑り落ち、机に輪郭を作る。
「あなたの気持ちに応えてあげる事は出来ないけど……」
「え、ダメですか」
AV買ってくれないんだ。オカズとして値段が釣り合っていないのかと彼は少し落ち込んだ。値段は低めに設定したんだけどな。レビューもほとんど好意的で、モザイクについて不満がある人がいるくらいなのに。
見るからにしゅんとした彼が意を決して「あのっ! 今20%オフやっててえ!」と喉まで出たところで和狸がそっと手を伸ばす。少し躊躇して、胡坐をかく彼の太ももに置いた。
「わたしでよかったら、スる?」
なんで?
彼は一瞬、和狸がどういう思考回路で行動しているのかを考えてみたが、どうでもよくなった。
なぜかは知らないが、日々えっちだなあと思っていた相手から誘ってきたのだ。今はとりあえずラッキーくらいで受け止めて、詳しい理由は後でいくらでも考えればいい。
「しますします!」
ぶんぶんと頷くと、顔を真っ赤にした和狸は目に見えて慌てだした。
「でっでも一回だけよ! 今日だけ! それにその……オバサンだから、身体もだらしないし、期待してたのと違ったら言ってくれていいから! 途中で止めても全然」
「ははは、そんなもったいない事しませんよ」
「でもホントにお腹とかお尻とか、んっ……っちゅ」
我慢できなくなって、彼は和狸の唇を奪った。柔らかく、薄く塗られたリップの味がする。腰と頭を抱き寄せると抵抗するように肩に手を付かれたが、すぐに力を失くした。
舌で舌を舐め合いながら少しばかり視線を交わす。
これもきっとあの女優に仕込まれたのだろうと、和狸は邪推した。
「ずちゅっ、れろぉ、んあ♡ んろぉ。っはぁこんなエッチな、んちゅぅちゅっちゅっ、れろれぉ、キスまで」
小さな義侠心が芽生えてくるが、それよりも気になる事があった。一時も離れたくないかのように抱き合い、深く口付けしたまま立ち上がった。そのままゆっくりとベッドへ向かう。
「っぷはぁっ! 待って、先にシャワー浴びさせて、んん゙っ!? ぢゅるっ、んぐっ」
春の陽気の中、彼が自転車に乗れるよう手助けすればそれなりに汗をかく。
しかし彼はお構いなしだった。ブラウスのボタンに手をかける。どうせこれから汗をかくのだから関係無いし、むんむんと香る熟した桃のような芳香を洗い流すなんてもったいない。
和狸はなんだか無性に恥ずかしくなって、その手を止めた
「お願いだから、ね? せめて、服は、じぶんで脱ぐから」
彼は逡巡して引き下がった。なんとなく脱いでいる所が見たくなったというだけだが。
「もっ、もう。あんまり女の人を困らせちゃダメよ」
荒くなった息を整えながら、ゆっくりとボタンを外す。彼もTシャツを脱ぎ去り、少しずつお互いが裸になっていく。
それがなんだか和狸には恥ずかしかった。
つまり脱衣とは性交まで前準備と意志表示で、それを自らの意思で進めているのだから。
「あまり、見ないで、お腹とか」
恥ずかしそうに身をよじるが、そんなお願いを彼が聞くはずも無かった。
花を模した刺繍の入った深いワイン色の上品な下着が、和狸の白い柔肌にむっちりと食い込んでいる。
「すげーエロい。今日の為に着てくれたんですか?」
「そういうわけじゃ、ないけど……」
今日、彼と関係を持つなんてそんなつもりはなかった。けれど、そうであるならばなぜ前日にこの下着を用意したのか。いつもの色気の無い普段使いではなく、わざわざ見られる事を意識したのか。
答えは胸の底に沈めた。もう見る事の無いように。同時に、あの言葉を口にしてみたいという欲望を抑えながら。
ブラのホックを外す。ぼろんと大きな乳肉がまろび出た。桜色をした乳首は既に期待でビンビンに硬くなっている。
和狸は恥ずかしくて死にそうだった。そもそも結婚している身で夫以外の男の前で脱ぎ、裸体を晒すという倒錯的な状況で頭がおかしくなりそう。相手はよく見知った同僚なのだから尚の事。
さっきからうるさいほどバクバクと心臓が鳴っている。
気を紛らわせたくて、あるいは先ほどの意趣返しか、自虐する。
「お肉、けっこうあるでしょ。ガッカリした?」
彼はぶんぶんと頭を振って、下を脱ぐ。バキバキに勃起した男根が姿を現した。
夫以外のモノを見るのは初めてではなかったが、何本も知っている訳ではない。反射的に凝視する。AVでは決して見る事のできない、モザイクに隠された秘部。
(へ、へえ。やっぱりおちんちんって人によって見た目が結構違うのね。優詩さんのよりちょっと怖いかも)
今の夫より前のはもう記憶にないほど遠かった。
ごくりと生唾を飲む。コレが今から入ってくる。どう違うのか好奇心すら覚えた。
そっと触ると、びくりと震えた。火傷しそうなほど熱く脈打っている。彼が少し腰を引かせたので、なんだか優位に立っている気がして、からかってみたくなった。
「ふふ、いつも見てたでしょ? これ」
だぽりと片乳を下から持ち上げてみせる。
「嬉しいけど、エッチな視線はすぐわかるんだから気を付けないとダメよ?」
「いや~それは難しいかな」
そっとベッドに押し倒す。ショーツを脱がすと、愛液が糸を引いた。
秘部を見られたくなくて、和狸は反射的に足を閉じた。重量感のある太ももをぴっちりとくっつけて。
彼がその閉じた脚の両膝に手を置くと僅かに抵抗を感じた。ゆっくり、力を込めて人妻の股を自分の力で開かせる事に歪な背徳感と支配欲を覚える。
とろりと熟した肉壺がヒクついていた。
果実を思わせる濃い雌の香りがほわりと漂う。
「もし嫌になったら」
「んなわけないじゃないですか。つい見惚れちゃって」
「……ゴム、ゴムは付けてね」
前戯の必要は無いほど濡れていたが、せっかくなので指を入れた。火照った膣壁を中指で探ると、オナニー好きのマンコはすぐに反応しだす。
「んひぅ、はぁ……んん、あ」
ゆっくりと、しつこく、入念に内部をいじくった。指を曲げ伸ばし、腹で押し込み、按摩する。
押し殺した嬌声に混じり、ぐちゃぐちゃと水音が大きくなった。この辺かな? と当たりを付け、掘り起こすように小刻みに指先で愛撫する。
「あッ!! そ、イッッ! っく、んひぃぃぃん」
和狸の身体がビクンと揺れた。弱い所を見つけられた膣がきゅっと指にしがみ付く。
「あふぅ、ふぅっ、そこ……は、ぁ」
「好き?」
「ひ、違う、けどぉ、あんまり、ああっ! んぃいっ」
嘘を咎めるように、彼の指が容赦なく責め立てる。
身をよじらせ、たっぷりとした太ももで許しを請うように彼の腕を挟むが決して止まる事は無い。
「あひっ! お、もお、お、イク、ッあ! ああぁあああ! それイクッ!」
ぶしゃりと潮を吹き、マン汁をまき散らして絶頂を押し付けられた。オナニーとは違う、快楽の量の決定権を他人に握られる一方的な気持ちよさ。
脳に快楽物質が溢れ、それが瞬く間に全身に広がった。
指を肉壺から引き抜く。イったにも関わらず、惜しむように吸い付く膣はまだ貪欲に性を求めていた。
淫液で手首までどろどろになったさまを和狸にかざす。
「すげ。見てくださいよこれ」
「っはあ、はぁ……言わないで」
たった一回、手マンでイかされただけで和狸は汗だくになっていた。
(もう、ただの前戯でこんな……どうなっちゃうの、わたし。あんなので、どうされちゃうの)
これまでの何かが、変容されてしまいそうで恐ろしい。同時にやはり快楽に対する期待があった。
期待と恐怖に満ちた瞳を、膝立ちになった彼の下腹部へ向ける。
先走りが垂れるいきり勃った男根に、ゴムを被せていた。
クチュリと膣口に先端が当てがわれる。甘い快楽が痺れるように和狸の身体を走る。
(本当に、シちゃうんだ。二回りも年下の男の子と、エッチ……。娘とそんなに歳が変わらない子と)
不貞という背徳にこころが捻じれる。
娘とたいして変わらない、こんな若い男と寝るなど、ほんの数年違えば犯罪かもしれない。
しかしこれは彼に対する救済であり、慰安なのだ。筆おろしさせてあげられず、AVで失った純潔に対する。
決して、じぶんが気持ちよくなりたいからではない。
それだけが和狸を支える杖となっていた。
「えと、その……変なこと言うようだけど」
本当におかしなことなので、火が吹きそうなほど顔を赤くし、視線を逸らしてもごもごと口どもりながら言った。
目は潤んでいる。
「これがあなたの、は、は、初めてのエッチだと思って、いいから。だからその……わたしは処女じゃないけど、もしだけどわたしで初めてを捨てたいっていうか経験したいと思っていたなら、あの、初めてを貰うつもりでいるから、だから……」
もうなにがなんだか上手く伝えられない気がして、言葉尻は段々小さくなるばかりだ。
最後になんとか捻り出す。
「や、優しくしてね」
「すみません、無理」
一息で最奥まで突き入れられる。
「あがッッ! かはっ! ……っきゅ」
(イッ!? っちゃった?)
声が出なかった。
心の準備が出来ていなかったのもあって、膣に無理やりねじ込まれた異物で満たされた衝撃と快楽に息が詰まる。
ぴゅっぴゅっと情けなく短い潮を吹くだけで、なんとか呼吸するのに必死だった。
「っは、っは、っは、あぁぅ、っく」
(ちょっと、待っ、いまは)
いきなり子宮口を叩いた亀頭が、引き抜かれる。
「んんぅぅぅう、っあぁっひぃぃああああ!」
口を閉じて懸命に声を抑えようと必死だった。年下にあっけなくイかされたのも、気持ちよくなっているのも、はしたないと思われたくなかったから。
カリ首がぞりぞりと膣壁をこそげ落とすように引っ掻いているのを感じた。堪えきれなくって絞り出すような嬌声が漏れ出る。
これ以上出て行かないでと言わんばかりに、膣口ががっしりとカリを引っ掛けて亀頭を捕まえていた。
(あっ来る。このあと絶対ピストン来る。ダメ、だめだめだめだめ♡)
和狸の期待通り、異物が再びミチミチの膣肉を何度も押し通る。
彼はそのねっちりと絡みつく膣ヒダを味わった。
小柄な体躯なのも相まって、小さな肉壺は良く締まった。それに加えてナカはとても柔らかく、上品なきめ細かい無数の肉ひだに包まれる。
「すごい、気持ちいいです。和狸さんのマンコ」
「言わっ、ないで、んぁっ♡ そんな事。ふきゅっ、うあっあっあっ!」
そのままどちゅどちゅと他人の女になんの遠慮も無く我が物顔で押し入る。何度も何度も、がちがちになった肉棒を抽挿する。
「んひっ、ひっ、おああ入って、硬いのっあっ! 奥っまでぇえ」
(こんなっ乱暴な、はあ、はあっ……エッチ、は、初めて♡)
耐えるようにギュッと枕を握りしめる。気持ちよくなってはいけないような気がした、夫の時より。
しかしそうして無心になろうとすればするほど、チンポに意識を割かれる。ヒダの一つ一つ、膣全体から、子宮からも、熱い男根を感じ取る。快楽が鐘の音が響くように全身へ伝わり、頭が痺れた。
「うあっあ、それっ、そのいやらしいのっ♡ それされたらっ♡ あっ、はひっ」
突然、彼の腰使いが変わった。じぶんより女を悦ばせる為のセックス。
「ん゙あ゙あっ、急にそんなっ! やっそこぉ、ひううぅぅうん♡ そんなエッチにパンパンされたらぁっ、ごりごりって♡」
「ここですか?」
「ん゙お゙ッッ! っくぅぅぅん♡ そこ、そこそこそこぉぉぉお、擦っちゃ♡ すぐイっちゃうからああぁん」
手マンの時に見つけた弱い所を執拗に責めると、和狸はいやいやと腰をうねらせた。それがまたチンポを気持ちよくする。
「職場じゃあんな真面目そうな和狸さんが、こんなイヤラしいマンコしてるなんて。もう前みたいに接せないかも」
「んあぁああん、そんなっ、わたしっ、こんな淫らなっ♡ ひうぅ、女じゃ、こんなっ、ンンゥ~~ッッ!!」
(あ、あの人とのは幸せなエッチだったけどっ。これはっ、これはぁっ、気持ちよくなるだけのっ)
ズキズキと快楽で疼く子宮からそう訴えかけられるように、和狸の頭に欲望が渦巻いた。
(言いたい、試してみたい)
いつも立ち止まっていた場所から、先へ行けるのか。行った先でどうなってしまうのかを知りたかった。
それが夫と彼の違いを決定づけたとしても、あの言葉を口にしたい。
「ひああっ、あっあっ、っくぅぅう」
歯を食いしばって告げる。
「だ、だめ、っはあ……っんく、
どちゅんッ!
「ッん゙ほお゙お゙ッッ!? はひっ、はひっ、ひいぃぃ♡」
黙らせるような子宮への深い一撃に、和狸は脳が透明に鳥肌立ったのを感じた。
足先が痙攣し、本気汁を撒き散らす。
(あっ、これ)
「おほおおおおぉぉッッ!! イッ、イッてりゅ♡ いまダメッ! イかされてりゅからぁああ、おちんちんでズコズコするのだめぇぇぇえええ!!」
バチュ! バチュ! バチュ!
懇願を無視して、イキまくって痙攣する穴に抽挿を繰り返す。連続イキでギチギチになっている肉穴を剛直が犯した。
「もっ、もうっ、らめええぇぇっっ! もうこれ以上っ、ほ、ホントにダメ、ダメなのぉぉお♡」
(これ、もどれ、な)
「またイグッ! ん゙お゙お゙ぉぉっ♡ 許して、許して許してゆるひてぇええ、イってるんだってばあっ、おっ、おかしくッおかしくなっちゃうからぁあああ!」
ぐっぼ! ぐぼ! ぐぢゅっ! どちゅんっ!
和狸のマンコが更なる悦び欲し、媚びるように男根に絡みつく。精液が欲しくて欲しくてたまらないという具合に締め付けた。
陰嚢から精子が込み上がってくる。チンポがビクビクと震えた。
「あっ、来る。おちんちんがビクンって、何度も跳ねて。来る、射精来る♡ ダメって言っても腰振り止めてくれない強引なエッチで、ん゙ん~~またイク♡ 凄いの来ちゃうぅぅううう!!」
彼の男根に吐精の快感が走った。
びゅるっ! びゅるるるぅぅううう!!! どびゅぅぅ~~!
熔けそうなくらい熱い精子が吐き出され、ゴムの精液溜まりがみるみる膨らんでいき、子宮を圧迫する。
「ッッッ! んおおぉぉぉおッッぁあああああああ!!」
和狸は頭をのけぞらせ、絶叫する。特大の潮をビュービュー吹いて絶頂した。
狂おしいほどの悦楽が心身に深く刻み込まれる。
全力疾走したかのように、和狸の胸は大きな呼吸で上下していた。今ばかりは、夫の事も、娘の事も、息子の事も忘れている。
ただただ、一人の人間として、女としての幸福を享受していた。
彼は幸せな家庭を持つ人妻の蜜壺を、悦楽で蹂躙しきっていた。
「はあ、はあ……イクの……ずっと止まらない、はへっ、はへぇ……あ、んっ♡ すごい♡ まだ、出てるぅ♡ ふぅ……びゅくびゅくって♡」
最後の一滴まで搾り取ろうとする膣からペニスを引き抜く。にゅぽんっ、と亀頭が、続いてタプタプになった精液溜まりが排卵のごとく出てきた。
「んあっ♡」
「和狸さんが気持ちよくしてくれるから、こんなに出ましたよ」
口を結んだコンドームを見せつけられる。淫液が妖しくぬらぬらと輝きを放っており、粘質な糸を引いて滴り落ちている。その中には濃厚な白濁液がたっぷりと詰まっていた。
ドキリとして固唾を飲む。
「そ、そう……すっきりしてくれたなら、よかったわ。はぁ、はぁ、ちゃんと気持ちよくなってくれて」
「なんかすみせん、途中から夢中になっちゃって」
「そんなこと、ないわ。わたしも凄く……」
なんとか上体を起こしかけた和狸が固まった。
「……何を、しているの?」
「いやだってゴム付けないと」
和狸の瞳には、衰えをしらない男根に新たなゴムを被せている彼の姿が映った。
あわてて口を開く。
「い、一回だけって、そう約束したでしょ?」
「え!? セックスが一回ってことじゃないんですか? 一発ってこと?」
「それは……でも」
口をもごもごさせつつも、視線はゴム付きのいきり勃ったチンポに釘付けだった。
(たしかに若い頃、一回のエッチで優詩さんは何回か出したけど)
だが、目の前の肉棒は果たしてそれだけで済むのだろうか。
しゅんとしている顔の彼を見上げる。そうだ、彼を慰める為に一肌脱いだはずなのだ。最後まで責任をもって癒してあげたい。
「も、もう封を切っちゃったのなら、使わないともったいないわよね」
そう理由づけて、再び夫以外の男に股を開く。発情しきったどろどろメス穴をヒクつかせ、両腕を広げた。
「おいで」
いざなわれるまま、彼は汗ばんで艶やかな双丘に顔をうずめると、包むように和狸が腕で挟み込んだ。絹のように滑らかで、ぴったりと顔に吸い付く。汗と甘い女の匂いに包まれながら和狸の身体を抱いて倒れ込む。
「ごめんね、わたし小っちゃいから背中丸まって苦しいでしょ、見ないで挿れられる?」
胸の間の頭が頷く。にゅるんっ、と剛直がまた迎え入れられた。
「あんっ♡ 一回でちゃんと挿れられて偉い偉い。ふぅうっ、上手よ」
先ほどまでの性獣じみた行為とは真逆で、ゆったりとしたスローセックスだった。
じんわりとした気持ちよさが心地よく、和狸は一日中だって続けられる気がした。
それに急におとなしくなった彼がなんだか可愛く思えて、左右の乳肉をずりずりと動かし、頭を撫でた。密着したくて、腰裏に脚を回してギュッとする。
静かだった。
さら、さら。
外で木々が静かに葉を揺らしている。
ぎっ……ぎっ……ぎっ。
安物のベッドのスプリングが間隔を置いて鳴る。
ぬちょ……ねちょ……ねち。
それに合わせて結合部から淫液が音を立てる。
「あぅぅ……うぅ、あ♡ ……んんっ」
ときおり温和な喘ぎ声が零れる。
「……あの時、ありがとね。はあぁ、んあぁ」
和狸自身、なぜいま突然、むかし感じた
「お局に、目を付けられちゃったとき、はひっ……ひっ、あんっ♡ 店長さんから、聞いたけど、はぁ、はぁ、ぁぁあ、うまく、取り持ってくれたんでしょ?」
おっとりとした和狸が仕事に慣れるまで、それなりのミスはあった。許容範囲内だったものの、男の目を引く容姿にお局はいい顔をしない。
加えて二人の子供が学生という事もあり、学校の催し事や部活等で急なシフト変更も多い。
お局の管轄はベーカリー部門ではないのだが、勤怠チェックのミスを理由に目を付けられるのにそう時間はかからなかった。
腰の動きが止まる。
「……いや俺は別に」
胸の中のくぐもった声を、和狸は彼の頭を強く抱きかかえて遮る。心臓の鼓動を聞かれてしまいそうなほど強く。
「ああぅ、ん。あ、あの時の事があったから、エッチしてるわけじゃないのよ? それとこれとは関係無いの、本当に」
真なる事として、和狸 想実が彼に身体を許した事と先ほどの吐露は無関係だ。
ただ、いつか言おうと思っていた事を急に、脈絡もなく口にしてしまっているだけ。
口にして、そう言えばタイムカードを切る時やけに彼が居合わせていた事を思い出した。きっとチェックしてくれていたのだろう。
それに気づくと胸の奥で何かが兎のように小さく跳ねた気がした。
彼は黙って耳を傾けた。
動いてなくても、和狸は男根が力強く脈打っているのを感じていたし、彼は媚肉がゆっくりと収縮しているのを感じていた。
「たぶん、辞めてたと思う。あのままだったら、わたし。まあそうなったら別の所で働くだけだけど、でも、だから、ありがとう」
独り言のように和狸は零した。
だから彼は、和狸の柔らかな身体を強く抱きなおす。繊細なガラス細工を、壊してしまいそうなほど強く。
身じろぎ一つしないまま、二人だけの濃密な時間が過ぎてゆく。
ただただ、イってしまわないように耐える生々しい息遣いだけが部屋に満ちる。
やがて限界が訪れた。
ぎゅううぅぅぅうう!
膣壁がキツく締め付ける。
どぷっ、どぷっ!
鈴口から快楽と共に塊のような精子が溢れ出る。
二人は同時に達し、その余韻が消えるまで、消えてからも少しばかり、一つになっていた。
彼が二つ目のゴムを結ぶ。
そこに注がれた量と質をちらちらと盗み見しながら、ベッドに腰掛けた和狸はじぶんの性器をティッシュで拭いていた。
無性に恥ずかしくて、何も言えない。用意していた慰めのセリフはあったはずなのに……。
しかしここは年上として何か気の利いた事の一つや二つ言っておくべきだろう。
「えーと、今日の事は……」
言いさして固まった。
「んー、何してるの、かな?」
「なにって、避妊ですけど……いやしないとマズいでしょ」
なに言ってんスか~といった感じで彼は笑う。和狸もつられて笑った。笑うしかない。
(え~~、なんかもうすごいイイ感じに終わったと思ったけど?)
「あ、もうシたくないって感じでしたか?」
「そーーいう訳じゃないの、うん」
「いやでもなんか乗り気じゃないって雰囲気だし、すみませんなんか一人で盛り上がっちゃって」
「ちがうちがう、違うのよ? それは本当に」
見るからに気落ちしだした彼に、和狸はあわあわして取り繕う。
「ほ、ほらここ見て! ちょっと恥ずかしいけど……わかるでしょ?」
くちゅりと指で膣口を広げた。拭いたばかりの穴からは、もう愛液が流れ出ている。
「勃起したおちんちんを見たら濡れてきちゃって。わたしも……まだシたい、かなって」
よかったー、と彼が胸を撫でおろす。
「じゃあ今度は後ろ向いてもらって」
「けど、けどね。最初の時みたいに激しいのはホントにもう、待ッ──」
忘れられなくなるから。とは言えなかった。
xxxxxx
妙な不快感で和狸は目覚めた。タオルケットが掛けられている。
辺りには精液がパンパンに詰まった使用済みのコンドームが散乱しており、シーツは汗と潮と、その他諸々の淫液で染みていた。不快の原因はこの水気だろう。
時計を見ると、もう夕方だった。
「あ、起きました?」
下を履いただけの彼が、飲み物とクッキーを持って来る。
「こんなのしかないですけど」
「ありがとう。けどごめんなさい、眠っちゃってたみたい」
「おれのほうこそすみません、つい気持ちよくてめちゃくちゃしちゃって」
(眠ったというより、気を失っちゃってたのね)
「シャワー、借りていい?」
「タオルとかは適当に使ってください。あ、一緒にいいですか?」
「も、もう。ふざけないの」
とりあえずの飲食を済ませ、胸と秘部を手で隠して案内された脱衣所に入る。
建物の外装と違って意外なほど綺麗だった。男の一人暮らしという事でもっと汚いかと思っていたが、しっかりしていると感心する。
浴室に入る前に、洗面所の鏡に反射するみずからの姿が目の端に止まる。身体の一部が赤くなっていた。二度目にまぐわった時、彼に強く抱きしめられた跡だろう。
意識すると、ジンジンと痛んだ。それがなぜだか心地よくもある。
小さく頭を振った。
時間も無いので体液を軽く洗い流す。急いで帰って夕食の用意をしなくてはならない。
先ほどまで喘ぎまくり、女としての悦びを貪っていたのに思考は主婦に戻っていた。
(帰りにスーパーに寄って、えーと、今晩はシチューだからニンジンとジャガイモはあったわよね、たしかなんだっけ、そうバターが切れそう……あとシャンプーの詰め替えはあったかしら。ガソリンもそろそろ入れて)
身体を拭き、下着と衣類を身に着ける。
洗面所の鏡で検めた。しっかりとドライヤーをする時間は無かったので髪は少し濡れているが、窓を開けて運転すればそのうち乾くだろう。
来る前と同じ、彼を慰める前と同じ格好。女になる前。見た目には何も変わらない、見た目には。
今日だけの関係。明日からはまたただの同僚。
深く息を吸い、浅く吐き出した。平常心を努めて部屋に戻る。
「今日の事は、お互いの胸にしまっておきましょう。間違いとかじゃないんだけど、一回だけの、秘密だから」
「はい、そりゃもちろん」
わざわざ不特定多数に言いふらす事でもないので、彼はいつもどおり特に何も考えず素直に返事をする。
「うん……じゃあ、わたしはもう帰らなきゃいけないから。自転車の防犯登録、ちゃんとするのよ?」
「明日にでもやってきます。今日はホントありがとうございました」
それが二つの意味を持つことを理解していたが、和狸は曖昧に笑って小さく頷いた。
「……ねえ、その、またAVに出なきゃならないの?」
「うーん、売上自体は少ないんですけど、こういうのは続けてくうちに人気が出たりするらしいんで」
「そう……」
(きっと騙されて不利な契約とか結ばされてるんだわ……わたしが守ってあげないと、助けになってあげないと)
少し俯き、彼を見上げて言った。
「舌、出して。べーって」
「?」
和狸はつま先立ち、突き出された舌をしゃぶる。彼の頭と腰に手を回し、大きな胸を押し付けながら。
「ちゅ、ずぢゅっっ、んぢゅぅぅう♡ んにゅ、ぁはぁ……っんろぉぉお」
ディープキスのように絡ませ合うのではなく、和狸の舌による彼の舌への一方的な奉仕。俗に言う舌フェラだった。
彼の腕が回され、肩を抱かれる。もう片方の手が尻肉を掴み、指が食い込んだ。覚えさせられた女の性が、多幸感と共に立ち昇ってくる。
「じゅるっ、じゅるじゅるっ! ごくっ、れろれろれろぉん♡ んくっ、りゅぶりゅぶっ♡ おいひ♡♡」
口先をすぼめて何度も頭を前後させ、垂れ出る涎を貪欲に舌でかき集めて飲み下す。
「りゅむ♡ ずろろぉっ! りゅむりゅむぅ、んふぅ~、れりゅれりゅれりゅっ♡ ずぢぢゅゆうぅぅぅッッ! っちゅぱっ♡」
最後に名残惜しそうにベロで回し舐めながら、唇で彼の舌を引っ張るようになぶり抜いた。
自然と二人は抱き合っていた腕を解く。
「っはー、っはあ~~♡ んふっ……こういうの、された事ある?」
「いや、エロくてクセになりそうです」
「ふふ、わたしも。見よう見まねだったけど、よかった。内緒ね?」
「帰り際に勃たせないでくださいよー」
困ったように笑う彼に、和狸は後ろで纏めた髪をなんとなしに指でいじいじ弄んで恥じらう。
「ご、ごめんね。でも、辛くなったら思い出してほしいなって思って……それじゃあ、また明日ね。スーパーで」
ドアを開けて固まった。肩越しに彼に言う。
「本気になっちゃ……ダメよ?」
会話を断ち切るように玄関を出る。彼の顔を、これ以上見てしまわないように。
ポケットの中に車の鍵があるのを確認して歩を速める。
最後になぜ舌フェラをしたのか、じぶんでもよくわからない。今日はわからない事だらけだ。AVでヤっていた女優に対して、密やかな優位を感じたかったのかも。二人だけの隠し事を共有する事で。
いや、わかってしまった事、知ってしまった事もあるが。
もう足を運ぶ事も無いだろうアパートを振り返る。あの女優はきっと、何度も通うことになるのだろう。自分と違って。
(……今度、ご飯を作ってあげようかしら)
そうだ、それがいい。きっとロクなものを食べていない、と思う。いや、それは構いすぎか?
以前、パエリアを作ろうとして大きな薄い焼きおにぎりが出来たと言っていた。あの話は本当に意味が分からなくて笑った。一人分の米を入れたのでそうなったと聞いて二度笑った。普通は数人前を一度に作るものだ。
(タッパーに入れて渡すより、やっぱり料理は出来たてのほうがいいだろうし……エッチは、絶対に、ダメ。一回だけって約束だもの! ダメだけど……ダメよ!!)
悶々としながら車のロックを解除し、足音に顔をあげる。
買い物袋を持った二人の女性が近づいてきている。見つめたまま、すれ違いざまにお互いぎこちない挨拶を交わす。
そのうちの一人の声に、和狸は聞き覚えがあった。脳裏にあのシーンがよぎる。
『ちょっ、それダメッ! んあっ♡』
もちろんそれはある程度同じAVを見直すほどのお気に入り作で、なおかつ撮影場所が彼の自室である事を知っていたから、ひょっとしたらという脆弱な推察。
違っていたらどうしよう。
そんな恐怖心は当然あった、初対面の人間に尋ねていい質問ではない事くらいわかっている。いかに常識はずれかも。
それでも、問わなければならない気がした。
(なんとかできるなら、わたしが! やらないと!!)
「あのっ!」
和狸が犬衣とシレリアの背に声を投げかける。
振り向いた二人は、夕陽に目を細めた。