※この作品はR-18です。

AIノベエロ短編集   作:代弁盛太郎

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地下プロレスへん


AIノベエロ短編集

肉と肉のぶつかり合う音が観客達の叫びを貫きながら響き渡る。

ここは地下のリング。力の使い所がない男と女がファイターとして戦う。

 

意外なことに試合のレベルは高い。

ルールはほとんど決まっていないが総合格闘技に近い形式のスタイルで両者は戦っていた。

二人共覆面をしているのでわかりづらいが、もう20分近く戦い続けているのに披露の表情を見せない。

 

突きに蹴りに組み、肘や膝や立ち関節技が次々と繰り出され、捌き互角の戦いを繰り広げている。

しかしその試合に不満をもつ観客もいる。

 

「何してるんだ!さっさと倒して犯せ!」

 

「マスクを剥ぎ取って素顔を晒しちまえ!」

 

観客の中には格闘技としての試合を見に来た訳ではなく、敗者が無惨に犯される姿を期待しているのだ。

アンダーグラウンドの世界だ。男女に分けずに戦わせてる時点で純粋な闘争ではないのが運営サイドからも伝わってくる。

 

女のマスクウーマンは既に5連勝中、強い女性のファイターがただのメスになる所を一部の観客は今か今かと待ち構えているのだ。

 

「はっは、イイぞ!もっとやれ!マスクを剥ぎ取って素顔を晒しちまえ!」

「負けたら観客共の慰み者ものだぞ!勝ったら負けた方が俺らに犯される権利がもらえるんだ!!」

 

野卑なヤジは止まらない。

観客に犯されることはないが女の闘技者が犯されてる姿をオカズにしてマスターベーションに走る連中もいる。犯せない代わりに自分の体液で汚そうとぶっかけることに必死になる男も珍しくない。

しかし女の方もそれを承知で闘っている。負ければ自分が犯されるのだから当然だ。

観客は負けるか勝つかの二者択一の賭けとして楽しんでいるのだ。

 

そんな観客達を他所に二人は真剣にただ己と対峙する相手に意識を集中させていた。

気の抜く暇が一瞬もない。

二人共訳ありではあるが、戦いを求めているのはここのリングに上がるファイター達の共通認識だろう。

「うぉおおおお!!」

女の繰り出したハイキックが覆面の目元を直撃、男の口からマウスピースが吹き飛んだ。

男はその勢いのままロープまで吹き飛ばされ、ロープに腕を絡ませてなんとかダウンを避けた。

しかし今の一撃で男の体力は限界を迎えていた。足には力が入らず膝が笑っている。

(ここまでか……)

男は観念した。そして対戦相手の女に向かって静かに頭を下げた。

 

「参りました」

 

男が言い体力も気力も尽きたのか崩れ落ちた。

観客からはマスクウーマンのファンの歓声と不敗の女傑が汚されることを期待していた層のブーイングで包まれた。

 

「敗者がどうなるか知っているわよね?」

 

倒れたマスクマンを爪先で蹴り上げ仰向きにさせたマスクウーマンが汗を垂らしながら言った。

 

「ここに…このリングに上がったんだ。覚悟なんてもうできてる」

 

(俺は…死ぬのか…)

 

男女が戦う地下リングでは当然、女側が勝つことも珍しくない。

自分を犯すつもりできた相手だ。大体の男は半殺しにされる。

一方的に屈強な男がズタボロにされるのを楽しむ観客もいる程だ。

 

動けないマスクマンのトランクスにマスクウーマンの手が伸びた。

 

(急所を潰すきか…!)

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