※この作品はR-18です。

ある少女たちの記録   作:beatrice

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環いろは編

何も置かれていない部屋の半分。

朝目覚める度に大事なものが消えてしまったよう気がして涙が溢れそうになる。

心に空いた穴を埋めようと勉強や部活、共働きの親に変わって家事をこなしてみても何も変わらない。

そのような日々を送っているうちに私は18歳になっていた。

同じ学校の比較的よく話す男の子に交際を申し込まれて恋人が出来れば何か変わるかもしれないと思い応じることにした。

互いに初めての恋人だった。

初めて手を繋ぐのにも半年ぐらいかかったっけ。

キスをしたのも卒業式が間近に迫った頃の教室だった。

友達や先生に見られたりしないかドキドキしたけど幸せな気持ちになって少しだけ穴が埋まった気がした。

進路は別々の学校だったけどお付き合いは続いていた。

変わった事といえば両親の元を離れて学生寮に入ったことだった。

理由は彼との仲が深まるごとに消えてしまったものを思い出す事が減っていった事が怖かったからだ。

お酒も飲める歳になって彼の部屋で初めて身体を重ねた。

出会ってから何年経っただろうか?

付き合っていることを知っている子たちからは進展が遅いことに呆れられたり、心配されたりもしたっけ。

でも焦らず2人のペースで進めていこうと言ってくれる彼が私は大好きだった。

シャワーを浴びて身体を綺麗にする。

今日この日に関係が進む予感はあった。

可愛い寝巻きに下着も新調して準備は万端にしていた。

2人してベッドに腰掛けてキスを交わす。

初めて口内に入ってくる舌、流れ込んでくる唾液。

私も応えようと舌を絡めていく。

息が続かなくなり離れた舌には互いの唾液が糸を引いていた。

彼と目が会う。

頷くとパーカーのジッパーが降ろされていく。

彼の指先は緊張からか僅かに震えていた。

露わになる髪色と同じピンクのブラジャー。

彼は「可愛い」と言ってくれた。

それだけで悩んで選んだ甲斐があった。

肩に掛かったストラップを下ろされたがホックの外し方が分からないようで自分で外す。

恐る恐るといった感じで手が伸びてくる。

掌以外で彼の体温を感じるのは初めてだった。

何だか擽ったいし恥ずかしいけど嫌な感じはしなかった。

彼の望むままに肌を赦す。

揉まれる乳房、摘まれたり舐められる乳首。

何だか赤ちゃんみたいで可愛かったなぁ。

手がゆっくりと降りてくる。

ドルフィンパンツを履いていたので露わになった太ももに触れられる。

太くはないはずだけどそう思われていたら嫌だなぁ。

胸に有った頭が下がっていく。

そろそろ脱がしたくなったのかな?

裾に指が差し込まれて下着も一緒に脱がされる。

本当はお揃いのパンツも見てほしかったんだけど余裕がなさそうだったもんね。

元々薄い方なんだけど整えてきたヘアが露わになる。

凝視されるのは恥ずかしかったけど脚を開いて彼が触りやすいようにしてあげる。

そこに差し込まれた手が秘めた場所をなぞってくる。

僅かに濡れてきていたからか痛くはなく乱暴な事はされないだろうという安心感もあって気持ちよかったなぁ。

イったりすることはなかったけど充分に濡れているかなと思ったので今度は彼のものを触ってあげる。

私を脱がすのに合わせて彼も裸になっていたので固くなったものが見えている。

見た目は少しグロテスクと思ったのは秘密だけど触るたびにビクビク震える彼の反応は可愛いかった。

用意されていたゴムを着けていよいよ初めての時を迎える。

挿れる場所が分からなかったり、どんな体勢が良いのか四苦八苦したのも今では良い思い出だね。

何とか先端が入ったのでゆっくりと彼のが入ってくる。

初めては痛いって聞いていたけど本当に痛かったなぁ。

あ、でも嬉しさのほうが優っていたかも。

何とか全部入った時には彼にしがみついていたっけ。

そこからは落ち着くまで色々お話したね。

痛みが引いてきたところで動くのも試したりしたね。

不安だったけど少し気持ちよかったんだよ。本当だからね?

貴方も気持ち良さそうにしてたのは嬉しかったなぁ。

ゴム越しではあったけどちゃんと私の中で気持ち良くなって出してくれたのも嬉しかったよ。

あの日の初体験からも何度も身体を重ねたね。

社会人になって同棲したり喧嘩もしたけど貴方からのプロポーズを受け入れて今日、結婚式を迎える。

ドレス姿を見たお父さんもお母さんも泣いていたっけ。

神父さんの祝詞に宣誓を交わした時に左手を握られた気がして視線を向けると同じ髪の色の女の子が見えた気がした。

結婚して新居を決めて、引っ越してバタバタして落ち着くのに一年ぐらいかかったよね。

そして今、私のお腹の中にいる命が産まれようしている。

女の子だって聞いたときから名前は決めていた。

元気に産声を上げているのを聞いてポッカリと空いていた心の穴も1人だけの部屋も埋まった気がした。

「…やっと会えたね、うい」

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