私はキュゥべえと契約した結果、朝は起きられない体質となってしまった。
その為、特例として学校も夕方に登校して1人で補習を受けて試験で優秀な成績を残す事で留年や退学を免れている。
今日も眠い目を擦りながら登校したけれど授業への参加が目的ではない。
学校で行われる健康診断に出る為だ。
保健室に顔を出すとお医者さんと保健室の先生がいたので採尿してきた物を渡すと、体操着に着替えてくるように言われたので教室に向かう。
いつもは体育の授業には出れないので体操着を着る事自体が初めてだった。
同級生などは既に下校していて無人になった廊下と教室。
体育で着替える時も賑やかなんだろうなと思いながら体操着を取り出す。
聖リリアンナの体操着は白いシャツに赤いブルマが指定の物となっている。
教室で着替えるなどした事がなかったので勝手も分からないので隠す事もなく下着姿になる。
成長期のはずなのに思ったよりも背も伸びないし、胸もそれほど大きくなってくれない。
それでもジュニアブラを卒業する事は出来たけど、同い年の魔法少女と比べると小っちゃい事に落ち込む。
(ブラジャーを外してくるように言ってたよね)
ブラジャーを外すのは恥ずかしいけと他に人がいないのは幸いだった。
夕方の学校で胸を丸出しにしているのは私ぐらいなものだろう。
そう思うと少しゾクゾクしてくる。
ブラジャーを外して体操着を着る。
問題はブルマだった。
去年買った物を持ってきたのでもしかしたらサイズが合わないかもしれない。
試しにパンツの上から穿いてみたけどキツく感じるし、下着がはみ出している。
「…胸は去年と変わってないのに何でお尻だけ」
廊下に人がいない事を確かめてからパンツを脱いでブルマを穿く。
まさかこんな事になるとは思わなかった。
脱いだ制服や下着を入れた鞄を教室に置いて保健室に向かう。
ブルマというお尻の大きさや形が丸分かりな格好は心許ない。
(魔法少女にも同じようにお尻丸出しの格好の子がいるけれど恥ずかしくはないのかな?)
そんな事を考えながら保健室に着くと身長や体重、胸囲を測られた。
(去年と殆ど変わってない…)
改めてその事を突きつけられると落ち込む。
「はい、心音を聴くから服を上げてください」
おじさんと呼べそうな歳の先生に言われて捲り上げると聴診器の冷えた感覚に鳥肌が立つ。
何ヶ所かに当てられて記録を付けていく。
「問題はなさそうですね。次は心電図を測るのでベッドに横になってください」
まだ終わりでなかったことにガッカリしたけど仕方がない。
言われた通りに仰向けになって服を捲り上げると機器がいくつも取り付けられていく。
胸を丸出しにしているのは恥ずかしかったので保健室の先生がタオルを掛けてくれたのは幸いだった。
「問題なさそうですね。検査は終わったので退室していいですよ」
「気を付けて帰ってね」
「ありがとうございました」
例をして保健室を後にしたけれど下着を身に着けていないというのはやはり心許ない。早く着替えを置いた教室に戻りたかったけれど悪い考えが浮かんでしまった。
(今ここで裸になったらどんな気持ちになるのかな?)
先生達はまだ職員室にいるんだと思う。
校内を見回る事はないと思うけど、それも絶対ではない。
だけどその好奇心を抑える事は出来なかった。
「…どうせ教室で裸になるんだし、ここで脱いでも同じだよね」
着替えを置いてきた教室は5階にある。
そこまで行くのに階段を登って廊下の奥まで行かなければいけない。
廊下の向こう側にもう一つの階段があるけれど、職員室の前を通らなければいけない。
遠回りであるけれど今いる場所に近い階段を使った方が安全な気がした。
2階まで上がってトイレに体操着を隠しておく。
靴下と上履きだけ履いた格好は裸よりもイヤらしい感じがする。
「誰もいないよね?」
廊下を覗きこんで誰もいないことを確認する。
そのまま5階まで一気に階段を駆けあがり、あとは廊下を渡るだけ。
窓から外を見ると西陽が差し込んで私の体をオレンジ色に染めている。
幻想的な風景の中を歩くと童話の中の主人公になった気がする。
誰か来るかもしれないと逸る鼓動を無視して廊下をゆっくりと歩く。
性の知識なんて全然ないけどHな気持ちというのは分かった気がした。
教室に入って下着や制服を着てトイレに隠した体操着を回収する。
時間にして5分ぐらいだったけど学校を裸で歩いたのは凄くドキドキした。
この時の経験がキッカケになって真夜中に魔女が見つからなかった時は裸で外を歩くようになってしまった。