ある夏の日。凄腕の催眠術師である俺ははある高級住宅街に訪れていた。
目的はここに住む若妻。気の弱そうなおっとりした見た目、スタイルも非常に良く俺はどうしても手に入れたかったのだ。
ピンポーン
慣れた手つきでインターホンを鳴らす。
この時間は夫も仕事に出ており家に奥さん一人なのはリサーチ済みだ。
「訪問販売なんですけどぉ」
軽薄な口調で声をかける
「ご、ごめんなさい・・・そういったのには興味がないので・・・」
奥さんからの返事は予想していた通りだった。
しかし、ここ数週間でのご近所付き合いを見ている限り、押しに弱くよく困り顔をしている様子が見て取れた。
「そう言わずに!見てもらうだけで大丈夫なので!!」
「えぇ~、どうしましょう・・・」
インターホン越しでも困り顔をしているのが容易に想像できる
「本当に見てもらうだけでかまいませんので!成果もなく帰ったら上司に怒られちゃいますよぉ・・・」
情けない声を出すと玄関の鍵が開く音が聞こえた。
「本当に、見るだけですからね・・・」
扉の隙間から顔を出す若妻を見て、心のなかで舌なめずりをした。
「どんな商品を見せていただけるの?」
玄関マットに正座している彼女は少し警戒した様子だった。
「はい、今回見ていただきたい商品はこのアロマキャンドルなんです。実はこのキャンドルには特殊な効果がありまして、嗅ぐとリラックスして気持ちよくなれるんです。」
男は小さな箱に入ったピンク色のキャンドルを見せる。
「はぁ・・・でも私そういうのは・・・」
若妻は乗り気ではないようだった。
「まぁまぁそう言わずに!まずは一度使ってみましょう!」
男は半ば無理やりにキャンドルに火をつけ、下駄箱上の小物置き場に設置した。
奥さん側に寄せるのも忘れずに行う
「すぅー、はぁ、いい匂いですね。なんだか落ち着きます・・・」
最初は戸惑っていた彼女だが次第に表情が緩んでいき口調も穏やかになっていた。
「でしょう?ゆっくり深呼吸してください。」
彼女も呼吸が深くなっていく。
「すってーーーーーー、はいてーーーーーー」
彼女の呼吸が自然と俺の言葉とシンクロしていく。
「吐く息とともにどんどん力が抜けていく、どんどん抜けていく」
「息を吸うたびに幸せな気持ちが胸の中にあふれていく」
彼女の体が倒れそうになるのを慌てて受け止め、横にする
確実に催眠状態に入ったのを確認した俺はさらに催眠状態を深めた
「これからいくつか質問しますので、素直に答えてくださいねー」
「はい・・・」
彼女は虚ろな様子で返事をする。
非常に深い催眠状態に入っている証拠だ。
「奥さん、自己紹介してもらってもいいですか?」
「・・・・白雪若菜です、専業主婦をやっています。」
そのまま黙っていると、若菜さんは続きを話はじめた。
「・・・・28歳です。しゅ、趣味は・・・・」
口をパクパクと動かすだけで、音は出てこない。
「若菜さん。あなたの趣味はなんですか?
安心してください、あなたにより良い商品を提案するために聞いているだけですよ。なにも恥ずかしいことではございません」
「はい・・・ しゅ、趣味は、オナニー・・・です・・・」
顔を赤らめる若菜に対して、あくまで自然体で話を進める。
取っ掛かりができた。この女にはこの方向性で行こうか。
「私が手をたたくとあなたは目が覚める。しかし、催眠状態だったときの記憶はなくなってしまいます」
「これから若菜さんに商品を紹介するためにヒアリングを行います。素直に答えてくださいね」
先ほどの暗示をさらに重ねる。
「ヒアリングしたデータを元にあなたにより良い商品を紹介いたします。販売のプロが紹介する商品ですから、もちろん素晴らしい商品になります。そして若菜さんは、商品に対して違和感を感じることはできません。当たり前です。プロが紹介するんですから、その商品は若菜さんにピッタリの商品ってことなんです」
我ながらめちゃくちゃな理論だが、催眠中にはこの理由付けがよく効く
俺は勢いよく手をたたいた
「はっ!あ、あれ私一体なにを・・・?」
彼女はわけがわからないという顔をしている。
「奥さん、アロマキャンドルの効果がすごすぎて寝ちゃってましたよ、どうでしたか?」
「ええ、とっても良かったです・・・」
口元の涎をふきながら答える。まだ少し意識がはっきりしていない様子だ。
「では効果を実感していただいたところでヒアリングを開始しますね!」
「ヒアリングですか・・・?」
彼女は頬に手を当て、首をかしげる
「そうです。先ほど実践していただいたピンクのアロマキャンドルはスタンダードなリラックス効果のみとなっています」
声は出さずに、うなずいて続きを促される。
「私たちはお客さまの私生活の情報や悩みをヒアリングして、より効能のあったアロマキャンドルを紹介させていただきたいんです」
「なるほど、そういうことでしたらなんでも聞いてくださいね。」
「では、早速・・・」
俺は名前などの基本情報や来歴など当たり障りのないことを聞いていく。気分は面接官だ。
そして本命の質問を投げかける。
「若菜さん、あなたのご趣味はなんでしょうか。」
若菜の顔が一瞬固まる。普段であればなんてことのない質問だが、催眠状態でのやりとりを潜在意識で覚えているのだろう。一番に若菜の頭に浮かんだのは自慰行為であったはずだ。
「しゅ、趣味ですか~、家事をしながら動物の動画をみることぐらいでしょうか・・・つまらなくてすいません・・・」
その答えを聞いた俺は間を空けた後、わかりやすくため息をつく。
「ど、どうかしましたか?」
「若菜さん、嘘をつきましたね。私はプロなんです。何百人とこのようなヒアリングを行っています。嘘を見抜くくらい簡単なんですよ」
若菜はわかりやすく動揺する。目線は上下左右にせわしなく動いている。
もちろん何百人なんていうのは真っ赤な嘘だ。
この手口を思いついたのは最近だし、大抵は門前払いで終わってしまう。
ここまで進んでいるのは今回が初めてだ。
「どうか嘘はナシでお願いします。若菜さんに良い商品を提案したいんです。」
頭を下げながら言う。こういうタイプは誠実にお願いしたほうが効くんだ。
言わせようとしている言葉は誠実とは180°違うんだけどね。
「・・・わかりました。嘘をついてすいませんでした」
若菜さんも頭を下げる。
そして、覚悟を決めたのかしゃべり始める。
「趣味は、・・・ニーです」
「なんておっしゃいました?もう一度お願いします」
「趣味は、オナニーです・・・」
若菜さんは興奮した様子で、肩で息をしている。
恥ずかしさから顔を手で覆ってしまった。
「素直に答えてくださってありがとうございます。大丈夫です、なにも恥ずかしいことではないですよ、みなさんしていることですし。」
おれは指を顎に添えて考えるそぶりをする。
「若菜さんの悩みの種はこれかもしれませんね。
少し突っ込んだ質問もしていきますね」
まだ恥ずかしさが残っているの様子が顔の赤みから見て取れるが、彼女は真剣な顔で頷く。
俺は彼女の緊張をほぐすように笑顔を浮かべながら質問を続けていく。
「オナニーの頻度はどれくらいですか?」
この質問をされることは予想できていたようで、恥ずかしがりながらもスムーズに答えてくれた。
「・・・2回です」
「ほう、週2回ですか」
趣味とするなら少ないような・・・
「あ、いえ・・・1日、2回です・・・」
おいおい、欲求不満なのかよこの若妻は
俺は思わず生唾の飲み込んでしまった。
この様子なら、旦那との夜の生活はお察しかもな
「それはだいぶ多いですね。もしかして旦那さんとの夜の生活では満足できていなんですか?」
「そうですね、最近はめっきりです・・・たまにシたとしてもあの人すぐイってしまって」
なるほど、と相槌をうちつつ手元のバインダーに情報を書き込んでいく。
そのまま、手元に目を落としつつ若菜さんに語り掛ける。
「わかりました。若菜さん、普段しているオナニーを見せてくれませんか?」
すでに赤かった顔が、さらに赤くなった。