sideトレスマジア
「……気分転換で出かけたのはいいけどさ」
「え、もしかして嫌だった!?」
とある日、最近エノルミータ…特にマジアベーゼとの戦いが頻発する中でトレスマジアの4人は出かけていた。息抜き、という名目である。
「いや、なんだろうねぇ……」
「何やねんな…ハッキリせえへんねぇ」
「何か気になることでもあるの?」
「あの変態女…マジアベーゼって女幹部が…また出そうでねぇ…」
ユズリハは遠い目をしながら、空を眺めていた。そして、買っていたカフェオレを胃の中に流し込み、一息ついて再び話し始める。
「この間もはるかが剥かれてたし…なんだろ、何か…前に言ったような感じがより強くなった」
「あー…ウチら倒す気がないように感じる…言うてたヤツか」
「あのクソローブ…ヴァーステキンって奴も似たような感じがするけど……なんだろ、どっちもろくでもない感じ…薫子凄いとこSNSに上げられてたもんね」
「あいつ今度絞めるわ」
ヴァーステキンの名を出した瞬間に、怒りが込み上げたのか飲みきっていた缶ジュースを握り潰す薫子。しかし、その様子を見ながらユズリハはじっと薫子の方を見ていた。
「…いやほんとに…凄かったなぁ」
「…?どうしたのユズリハ」
「………い、いや!なんでもないよ!?」
小夜が声をかけるが、ユズリハは顔を真っ赤にしながら飲料を持ってない手を振っていた。その光景を見た薫子もはるかも首を傾げていたが、そんな平和は一瞬で崩れさる。
「エノルミータよ〜!」
「エノルミータ!みんな、行くよ!!」
はるかの号令の元、トレスマジア達は変身してエノルミータが出たと言う場所に向かうのであった。
.
.sideエノルミータ
時は少し遡り…街中にて、柊うてなと阿良河キウィの2人は一緒に出かけていた。そして、その最中で2人揃ってベンチへと座っていた。そして、他愛もない話をしていた。
「━━━じゃあ、世界征服とかは」
「全然キョーミなーい!あ〜…でも〜…前はね〜世界中の人にアタシを可愛いって言って欲しかったけど〜……今は、うてなちゃんが可愛いって〜言ってくれるだけで嬉しいかも〜」
「えぅ……」
「あ、そ〜だうてなちゃん〜」
キウィの言葉に少し照れるうてな。その様子を見ながらふと何かを思い出したのか、カバンの中をゴソゴソと触り始める。そして、エノルミータの変身アイテムを取り出し━━━
「一緒に
「えっ」
そして、周りが光に包まれて……エノルミータのレオパルトとマジアベーゼがその場に現れる。うてなの意思は全く関係ないままに、彼女は変身させられたのだ。
「ちょっ…?何して…っていうか私も一緒に変身できたの!?」
「なんか出来た〜」
「━━━はい?どういう状況これ」
「「え?」」
後ろから聞こえてくる声、この場には二人しかいなかったはずにも関わらず聞こえてくる三人目の声に2人は視線を向ける。そこには、ヴァーステキンが困惑したような様子で二人を見ていた。
「なんでお前いんの〜?」
「知らんが…私ナハトベースで寝てたと思うんだけど?」
「……あ、そういえば〜」
「何か知ってるの?」
「出かける前にさ〜」
そう言って、回想に入るキウィ。事はうてなと出かける前に遡る。突如として彼女の家に現れたヴェナリータ。
『済まないけど、これも持って行って欲しいんだ』
『変身アイテムあるよ〜?まぁいいけどさ〜』
そう言い、変身アイテムを何故か渡すヴェナリータにキウィは一切の疑問を抱かず受け取った。そして、そのまま出かけてきた…という話である。そして、その変身アイテムが寝ていたヴァーステキンと言うだけの話だった。
「なぁんでヴェ左衛門は私を連れていかせたんだ……」
「折角のデートが台無しじゃーん!!」
「いや、変身した時点で……」
「こんな所で何をしているのエノルミータ!」
「
エノルミータの3人の前に現れるは、4人の魔法少女。そう、トレスマジアであった。
「まだアタシら何もしてな」
「見敵必殺…!」
「何でいきなり!?」
「うおっと!血気盛んだねぇ下着のシミと同じくらい腹黒いお名前のシュヴァルツさん!!」
レオパルトが文句を言おうとした矢先、すぐさま距離を詰めたマジアシュヴァルツがマジアベーゼに向けて殺気と威圧と鞭を向ける。その動きにいち早く気づいたヴァーステキンが、袖口の棘を彼女の鞭に伸ばして絡ませていた。
「この…!?」
「てめっ…!?」
お互いの魔法のやり取りが一瞬で行われ、シュヴァルツは鞭を消してしまいこむ。反対に、ヴァーステキンは伸ばし絡ませた棘が鞭に絡んだままの状態へと成り果てる。
「アホみたいな芸術作品だねぇ!!固めた甲斐があったってもんだ!!」
「はっ!!鞭の魔法が不活性化されるってわかった途端徒手空拳で無理やり戦おうとしているやつが言うセリフじゃないねぇ!! 」
「あら〜そちらのスカート忘れの方と言い…何も見せないフードだけの方と言い…及び腰やねぇ?もう逃げてもいいんとちゃいます?ウチら、その姿見ながらお茶請けにでもするさかいに」
「あ〜……喧嘩売ってんだ?よし、買ったわ……ぶっ飛ばしてやんよォ!!」
「レオパルト!その前に爪切り頼むわ!」
「しゃーねーなー!!」
レオパルトの爆撃により、シュヴァルツによって棘が根元から消し飛ばされる。これにより、改めて棘を伸ばすことが可能になったようだった。
「なら私は…ごめん借りるよ!!」
「え、ウチの看板!!」
「後で宣伝するから!!」
そう言いながら、マジアシュヴァルツは近くにあった立て看板を持ち、固める魔法で固めて壊れないようにする。簡易的な武器である。
「プークスクス!見てくださいよレオパルドンさん!魔法少女がラーメン屋の立て看板を持っていますわよ!あれじゃあただのバイトですわね!ラーメン屋のバイトの魔法少女!かっこ悪いですわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
「ダサいのはそうだけどお前テンション高いな」
「ノリ乗ってよ…君今喧嘩買ったとこじゃん」
「人の名前を勝手に昔の特撮のロボットみたいな呼び方されたら冷静にな」
「「死ねえええええええええ!!!!」」
「「うおわっと!!」」
サルファの蹴りと、立て看板の側面による斬撃もどきがヴァーステキンとレオパルトの間を引き裂く。その瞬間……マジアサルファVSヴァーステキン、レオパルトVSマジアシュヴァルツが成り立ったのである。そして、2人の魔法少女のあまりの気迫にマゼンタは立ち止まり困惑しきってきたのであった。
.
.sideトレスマジア
「このっ…!」
「ほれほれ〜!アタシに攻撃を当てれるもんなら当ててみろ〜!」
レオパルトの攻撃は至極単純、魔法により出現させた銃火器による面制圧と単体高火力による一点突破のぶち抜き戦法。要するにゴリ押しがあまりにもしやすい魔法である。
「ホント面倒…!」
「鞭のないお前なんて怖くねぇもぉん」
「………」
「あ?んだよ…こっちじっと睨むなよ」
シュヴァルツの目線、その先には無論レオパルトがいる。しかし、細かいところで言えばレオパルトの…下半身、スカートの無いパンツだけの姿に目が知らず知らずのうちに奪われていた。
「…はぁ……」
「…うわっ…!?なんか今すごい寒気した…」
「…ふんっ!」
「うおっ…!てめぇ看板ぶち当たったら痛いどころじゃ」
レオパルトの隙を突き、看板を投げつけるシュヴァルツ。それをすんでのところで避けたレオパルトだったが、投げた当の本人であるシュヴァルツは……既に視線を戻そうとしていたレオパルトの目の前にいた。
「うげっ!!」
「………」
そのまま地面に押し倒し、自らの足と膝でレオパルトの手足の動きを封じるシュヴァルツ。その言葉は何も紡がず、そして目線はただじっとレオパルトを見据えていた。
「ちょ…てめーどけー!!アタシの貞操はベーゼちゃんに捧げるって決めてんだー!!」
「……へぇ、マジアベーゼに?へぇ…?」
「え…ちょ、お前何…顔こわっ……んっ…!?」
レオパルトの胸に、シュヴァルツの指が沈む。優しい手つき…では無い。子供が空気が水風船を握りしめるが如く、紙粘土を手で握り潰すが如く…なんの遠慮ない手つきで揉むのではなく『握って』いた。
「い゙だっ……!てめぇほんと……ひぐっ…!」
「あいつさぁ…むち打ちしたり、擽ってきたりするんだけど…レオパルトさぁ…もしかして『そういう趣味』持ってたりするの?」
「んな、わきゃ…ねーだ、ろ…!うぐっ…!ほんと、やめろや…!」
「どうだろうねぇ…下着だけでなんも無い下半身とか恥ずかしすぎんでしょ…ほら、こんなことでちぎれて…とれちゃった」
シュヴァルツはレオパルトの下着の紐に手を伸ばし…無理やり引きちぎった。そして、一気に引き抜き…レオパルトの下半身が顕になる。シュヴァルツのその様子に怒りを感じつつも、初めてマジアベーゼに感じた恐怖の感情が芽生え始めていた。
「てめ、何を……あ゙…!?」
「レオパルトさぁ…今から『ここ』触るけど……濡らしたりしたら…ベーゼに謝っときなよ?」
「っ…!?あ…!?お前、ほんとに…!」
レオパルトの秘裂に手を伸ばし、いじり始めるシュヴァルツ。その目は正気を失っており、何かに突き動かされているかのような様子が感じとれた。
「ふふ、感じてないよねぇ?痛いくらいに服の上から強く揉まれて…女の子の大事なところ…触られて気持ちよくなってたりしないよねぇ?好きなんでしょ?マジアベーゼが…だったら気持ちよくなっちゃあだめだよ?なったら…誰でもいいってことになっちゃうからねぇ」
「上から触って…こんな反応なら…」
「っ!!やめっ……ひぐっ…!!」
「ほーら、中に…指が入ってるよォ…ゆっくり〜ゆっくりぃ〜…あ、ここ弱そォ〜」
「ひぎっ…!?」
「いい反応…じゃ、このままもっと…してあげるんだから…!」
最早自らの欲望を操作できなくなったシュヴァルツ…もとい双葉ユズリハ。目の前にあるは敵であるエノルミータ…ではない、最早彼女の毒牙に掛けられている1人の少女である。
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sideエノルミータ
「ちっ…面倒臭い…!」
ところ変わり、こちらはヴァーステキンVSマジアサルファ&マジアマゼンタ。固められた棘は先程レオパルトに破壊してもらった為再度生やして使えるようになったが。2人のコンビネーションの前に、苦戦を強いられていた。
「アンタの魔法…触れられんかったら、怖くないからなぁ」
「くっそ…このきな粉餅と…あー、あれ、ピンクの餅が…!」
サルファとマゼンタを見ながら歯切れのない罵倒を飛ばすヴァーステキン。睨み合いが怒っていたが、それで一気に緊張感が無くなっていた。
「……名前思い出せないなら言わなかったらいいんじゃ…?」
「うっさい!!とりあえず赤信号と黄信号はえっぐい目に合わせてやるから覚悟しな!」
「……ところでなんできな粉餅?」
「え?そこ聞く?…………いやほら、サルファって黄色じゃん」
「うん」
「きな粉って黄色っぽいじゃん」
「うん……うん?」
「あとは胸がぺったんで餅の擬音っぽいから黄色とぺったんできな粉も」
「雑で分かりづらいボケすんなやあああああ!!!」
会話に参加していなかったサルファだが、ヴァーステキンの一言で一気に殴り掛かる。そして突っ込んでくるサルファに合わせて、その棘を向けようとして━━━
「待って!!」
「アズール!?」
「は、何!?」
突如として、アズールが割り込んでくる。その行動に双方驚き困惑したが、その困惑が解決するよりも前に、アズールから煙が吹き出し双方の視界を遮る。
「あー…」
ここで、ヴァーステキンは一気に察して自らの魔法で姿を隠しベーゼの元へと戻る。そう、これはベーゼが撤退の為に差し向けたものだと察したのだ。そのため、それに従い姿を隠して彼女達に合流しようと向かっていたのだが…その先には、シュヴァルツと戦うマジアベーゼがいた。
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sideエノルミータ、マジアベーゼ
「貴方…『そういう』のは魔法少女らしくないんですが?」
「悪の幹部が、魔法少女を語るの?ふふ、面白っ…」
マジアシュヴァルツ、4人目のトレスマジアで黒いスカートを身につけた魔法少女。鞭を使うところは私とそっくりですが…レオパルトちゃんを手にかけようとした。そういうのは魔法少女らしくありません…ありませんが、今まで彼女にそういった加虐趣味があるという話は聞いたことがありません。
「悪と敵対する正義のことは、知っておかないといけないでしょう?だからこそ、私達に見合った正義は、きちんと居ないといけないのです。敵を嬲る正義は、正義では無い。皆の希望になれるような…そんな存在にならないといけないんです」
「なら、一般人を襲いなよ?正義だ悪だを語るのなら…皆の希望になる魔法少女を望むのなら、皆が絶望する悪になりなよ…」
「おや、貴方が悪を語るのですか?」
「いやそもそも貴方一般人興味無いでしょ?魔法少女を嬲って遊ぶ…それしかしないし、それが目的でしょう?けど、そうやって語る以上は…堕とすことが目的では無いとか?」
まぁ見破られて別に困るものでは無いんですが……まぁ、『そうだ』とも『違う』とも言うのは面倒なので答えないでおきましょう。それよりも、シュヴァルツの変貌です。
「しかし、女の子に馬乗りになり襲うだなんて…今までやってなかったのは、単に私が出るまではそういったのが居なかったから…ですかね?」
「うーん…ちょっと違うかな……あぁ、他責にしちゃってるけど…マジアベーゼ…君のせいだよ?」
「…は?」
「あんな楽しそうに私達を嬲るなんて…あんな楽しそうに、気持ちよさそうにされたら…私も、私だって…それに、サルファも虐めて…あんな、無様な姿をSNS載せるだなんて…あんな、あんなの見せられたら…我慢するのも、無理だって…!」
あれ私じゃないんですけど!!え、っていうかもしかして今まで我慢してたのが、私の攻めとかで我慢できなくなっていったって事!?いやいやいやいやいや、そんな我慢できなくなるほど理性が薄いなんて人全然いな……いや、あの…何故か勝手に変身しちゃうくらい昂っちゃうことはあるし落ちてるえっちな本読んだりとかで興奮しちゃったりするけど…手を出す程じゃない…はず…!
「あぁ、そうだ…それに、それに…アズールを襲ったりもして…神社で押し倒して…それで、堕とすつもりがないだなんて…嘘ばっかり嘘ばっかり…!もし本当にそのつもりがないなら…私っ私が…我慢できない私が馬鹿みたい…!あぁ、もう腹が立つし…嫌気がする…!」
アズールを襲ったことを根に持って…いやこれ…違う…!マジアシュヴァルツが、自分自身に怒ってる…!?とか思ってたら、シュヴァルツが素手のまま一気に距離を詰めてきて…!
「くっ…!?」
「ふんっ!!」
鞭を振るって反撃をしようとして、拳で弾かれる。あんまり彼女が徒手空拳で戦ってるところなんて見た事ないんですが…サルファのように戦える、ってことですか…!?
弾かれた衝撃で鞭を持った手は反動で後ろに、もう片方の手でガードしようとするもきっと間に合わない…!!
「はいはい、ここまでだよ」
「あっ……」
その声と共に、ヴァーステキンさんが…シュヴァルツに触れました。瞬間、シュヴァルツ気絶して…そして今度はヴァーステキンさんが私に触れて、レオパルトちゃんと一緒に引っ張っていってくれました。
よかった…アズールのフィギュアを使って逃げ出してくれてた……とりあえず…離れたところにいるとしよっと…
.
.sideトレスマジア
「………はっ!?」
「お…起きたんかいな」
サルファが、シュヴァルツの傍に座り込んでいた。起きるまで見張ってくれていたようで、そして気が着いた瞬間にシュヴァルツは一気に起き上がり辺りを見回す。
「…どのくらい寝てた?」
「いつ寝かされたかは分からんけど…エノルミータ逃げて直ぐにここ来たから、そんなに時間は経ってないと思うで」
「そ、そう……」
シュヴァルツはふと、先程までの自分を思い出していた。明らかに異常、冷静になって考えてみれば…先程までしていたことは、魔法少女関係なしに人として最低の行為だと。
「うん、けど怪我がないみたいでよかった!」
「うん…ありがと……」
マゼンタの真っ直ぐな笑顔が、今はナイフのように突き刺さる。自らですら操作できない欲望。その事が、彼女の心に影を落とす。明らかな異常が自らの身に起こっていると感じていても、彼女はそれを仲間に話すことが出来ない。
「じゃ、とりあえずアレ助けよか」
「あ!!アズール!!」
シュヴァルツが目を向けると、そこには手足を拘束され目隠しと蔦による猿轡をかまされて放置されているアズールがいた。そんな状態の彼女を見た瞬間に、シュヴァルツは胸が高鳴ると同時に昂りの熱と寒気を感じたがすぐに首を横に振ってそれら全てを思考から外す。
「アズール!待ってて!!」
マゼンタとシュヴァルツが助けに行き、呆れた様子でサルファが助けに向かう。そして、3人のその影を見ている影が……2つ。3人からは見えない位置で見ていた。
「ヴェナリータ…目を覚ますんだ、こんなことをしても…」
影の一つはトレスマジア…魔法少女達をサポートするマスコット、ヴァーツ。そしてもうひとつの影は彼とは正反対の黒い体…ヴェナリータだった。
「…マジアシュヴァルツ、彼女は……双葉ユズリハだろう?ヴァーツ」
「……どうしてそう、思っ━━━」
「その答えはYesと受け取るよ…いや、明確は証拠は無いが…直感で確信してるよ」
ヴァーツの言葉を、尽く無視するか遮るヴェナリータ。その視線はヴァーツを見ておらず、マジアシュヴァルツを見ていた。
「何せ、こちらも目を向けていた存在で…ウチのヴァーステキンは彼女の情欲から生まれた存在さ」
「え…!?」
「彼女は小さいもの、可愛いもの、綺麗なもの…それらを蹂躙したがる『癖』がある。その形が崩れ、自らに屈服した姿を見るのが…好きなのさ。けれど、その欲望は叶えてはいけないと自覚を持っている…だから見せないように普段は理性を総動員させている…今のように魔法少女になるまではね」
「それは、どういう……」
「彼女の魔力の器、その半分と情欲のほとんどをごっそり持って行ったのさ…そのせいで、本体である彼女の本能と理性のバランスが崩れてる…ほんの少しの欲望に合わせて、理性という我慢がすぐに限界に来てしまうのさ…まぁ、安心してくれ。ウチの新幹部達は、魔法少女の正体に興味が無いか、知りたくないという人物しかいなくてね…今はこの情報は隠させてもらうよ」
「っ!!待ってヴェナ━━━」
ヴァーツの静止も聞かず、ヴェナリータはゲートを開き帰っていく。彼としては面白いものが見れた為に、それで満足したから帰っただけなのだ。無論、ヴァーツにとってはそうではないかもしれないが。
「さて……この情報…どのタイミングで彼女に明かそうかな…慎重に扱っていた方が…良さそうだね」
そんなヴァーツのことはつゆ知らず。ヴェナリータは今日得た情報を活用出来る術を…ひっそりと考えていくのであった。
.
.sideエノルミータ、マジアベーゼ
私達はトレスマジアから姿を隠し…近くのもの陰に隠れて変身解除をしていた。変身解除したヴァーステキンさんはアイテムになってしまうので、アクセサリーのように服にとりあえず引っつけた……引っ付くんだこれ……
「い゙〜!!むかつく〜!!!あいつらマジで腹立つ〜!!あ…助けてくれてありがとううてなちゃん、けどごめん…フィギュア…」
「いいよそんなの!!フィギュアなんでまた買えばいいし…それに、キウィちゃんが無事でよかったよ…」
「…!ねぇねぇ、うてなちゃん」
「ん?」
「ちゅーしよ」
「ん゙!?ちゅ…何言ってるのキウィちゃん!?」
「うてなちゃん好き好き〜!ホテル行こ〜!」
「ホッ!?」
そんなやり取りをしつつも…私はふと、疑問に思った。私が気づいた時、キウィちゃんはマジアシュヴァルツに襲われていた。それも、エッチな意味合いで…あの時のシュヴァルツ、正気じゃなかった。一体どうして…い、いやまぁ…私が原因の一端をになっているかもしれないけど……それにしたって……って思う。
「とりあえず離れね?」
「お前だけ帰れよ」
「いや無理」
「下水道流したらいい感じに着くんじゃね」
「マジでやったらほんとに怒るかんな!?」
…あの時のシュヴァルツ…何か、既視感があるなぁって思うとすれば…ヴァーステキンさんに近いような…そんな気がした。無論、私にも近いと言えば近いけど…なんというか、確証のない勘だけど…そんな気がした、それだけなんです。
そんなことを考えつつも、私たちは…1度帰る事になったのでした。