夢の国チキンレース短編集 作:ハハッ
もしヴァイオレットもシンドロームの手によって捕まってしまったら?
ヴァイオレットは、この数日間に起きた出来事を何度も頭の中で組み立て直していた。母を連れ戻し、家族を狙った黒幕を倒す――それが成功すれば、パー家にとってこれまでで最も大きな勝利になる。
かつてヴァイオレットとダッシュは家族と力を合わせ、シンドロームの野望を打ち砕いた。誰もが彼は死んだものと思っていたが、最近になって街へ流れ始めた異常なほど高度な兵器には、彼の技術としか考えられない特徴が残されていた。
そして今回、シンドロームが狙ったのは街でも、スーパーヒーロー制度でもなかった。彼はパー家の心の拠り所を直接抉ることを選んだのだ。ミスター・インクレディブルやフロゾンを襲い、そこから一家の弱点を探る可能性もあったはずだが、実際に姿を消したのは、ほかでもない彼女たちの母親だった。
イラスティガールa.k.aヘレン・パー。街中の誰もがその名を知るヒーローが、ある夜を境に忽然と消えた。父はほとんど毎晩眠ることなく捜索を続け、ダッシュも平気な顔を装いながら、母の消息を求めて街中を走り回っている。ヴァイオレット自身も、目を閉じるたびに、どこかで助けを待つ母の姿を想像してしまっていた。
(これが狙いなんだ。私たちを疲れさせて、ばらばらにしてから……最後に叩き潰すつもりなんだ)
きっとシンドロームは、どこかから一家の苦しむ姿を眺めて悦に入っている。昔と同じように、自分がいかに優れているかを得意げに語りながら、彼らが絶望する瞬間を待っているんだ。
だがヴァイオレットは、その筋書きどおりに屈するつもりなどなかった。
「今度こそ終わらせる。ママを返してもらって、あいつの計画を全部壊してやる」
父の捜索は徹底していたが、それでも手の届かない場所はあった。ミスター・インクレディブルとして目立ちすぎる父では入り込めない、街の暗く猥雑な一角である。
父は、ヘレンがそのような場所へ自分から足を運ぶはずがないと考えていた。それ自体は間違っていないとヴァイオレットも賛成するが、シンドロームが彼女を連れ込む可能性までは否定できない。
ヴァイオレットは、父の昔の知り合いに内緒で電話をかけて押収された兵器に使われていたゼロポイント・エネルギー制御部品の流通経路を追ってもらい、その結果ある会員制クラブへ辿り着いた。
そこは表向きこそ高級ナイトクラブだったが、裏では武器や違法技術の取引場所として利用されている。シンドロームへ部品を流したという情報屋が、そこでしか話をしないと指定してきたのだ。
店内へ入ったヴァイオレットは、身体の線を目立たせない黒い服に身を包み、長い髪を片側へ流していた。必要ならすぐ透明になれるとはいえ、今夜の目的は戦闘ではない。
薄暗い店内を進むうち、色とりどりの照明の下で踊る女たちへ無遠慮な視線が集まっていることに気づき、彼女は居心地悪そうに眉を寄せた。
「こんな場所に来たこと知られたら、ママに殺されちゃう……」
口にしてから、そのママが今行方不明である事を思い出して胸が締め付けられる。だがそれでも、母親を想う娘として、そしてスーパーヒーローとして、弱気になりそうな自身に喝を入れた。
だがそれでも、この場所の居心地の悪さだけは如何ともしがたかった。そもそもヴァイオレット自身、昔から他人に注目されることが苦手な少女なのだ。能力を使って本当に姿を消せる彼女にとって、全身を晒すようにして視線を集める女たちの感覚は、簡単には理解できない。
ましてや、情報屋が舞台上の女へ夢中になり、肝心の取引を忘れかけているとなれば、苛立ちを覚えるのも当然だった。
「ねえ。私がここへ来た理由、忘れてないでしょうね」
「あ、ああ……まさか、ミスター・インクレディブルではなくその娘が来るとはな」
「パパは目立ちすぎるから。いくら変装してもこんな非合法なところに来たらすぐに怪しまれちゃう」
話しかけた情報屋は、まさしくこういういかがわしいお店に出入りしてそうな下品な親父だった。それに顔へは出さないよう微かに嫌悪感を覚えたヴァイオレットだが、その内心が目前の情報屋には手に取るようにわかっているなど思わないだろう。
そもそも、情報屋のその下品な見た目自体がこういう場所に自然に溶け込めるよう計算され尽くした姿であることも、まだヒーロー成り立ての中学生の少女にはわかるまい。
「それで、シンドロームの部品だったな」
「誰に渡したの? 名前と居場所を教えて」
「そう急かすなよ。まずは金を――」
「本物の情報なら払う。こんなところまで来て、あなたの趣味に付き合うつもりはないから」
だから情報屋との交渉術なんて欠片もわからないヴァイオレットは段取りを無視して急かすように詰め寄った。最も、彼女の父もこういう交渉は全て力づくで交渉術とは無縁の存在だったので、ある意味血筋なのかもしれないが。
だが、ヴァイオレットが声を抑えながら言い切った、そのときだった。視界の端を横切った一人の女が、彼女の注意を奪う。
最初に目についたのは、一流モデルのように均整の取れた肢体を露骨に引き立てる、あまりにも大胆な衣装だった。申し訳程度のビキニトップと極端に短いスカートが、鍛えられたしなやかな身体の線をほとんど隠さず見せつけている。
細い腰から自然な丸みを帯びた腰回りへ続く曲線は、歩みを進めるたび艶めかしく揺れていて、柔らかな尻がスカートの下で左右へ動く様子につられ、周囲の男たちはもちろん、女たちまでも会話を止めて振り返っていた。先ほどまで金の話をしていた情報屋も、口を半ば開いたまま女の後ろ姿へ見入っている。
「ちょっと、どこを見て――」
注意しかけたヴァイオレットの声が、不意に途切れた。女が横顔を見せた一瞬、色鮮やかな照明がその顔を照らしたのだ。
濃い化粧と深紅に彩られた唇、熱に浮かされたような目つきによって印象は大きく変わっている。それでも、その面影を見間違えるはずがなかった。
「……ママ?」
ヴァイオレットは椅子から立ち上がりかけた姿勢のまま、息を呑んだ。目の前を歩く女と、いつも毅然としていた母親の姿がどうしても結びつかない。
ヘレンは周囲から注がれる欲望に満ちた視線を気にするどころか、それを楽しむように腰をくねらせている。長年鍛え上げてきた身体を惜しげもなく晒し、自分を見つめる客たちの反応を一つずつ確かめながら、ゆっくりと店内を歩いていた。
(そんな……本当にママなの? シンドロームに何をされたの……?)
そのスカートはあまりにも短く、一歩進むたび裾が持ち上がる。色とりどりの照明の中へ、細いTバックと丸みを帯びた尻の大部分が露わになっていた。
ヘレンが足を止めて振り返ると、ビキニトップに包まれた胸がその動きに合わせて弾んだ。小さな布地は自然な膨らみへぴたりと密着し、胸元の輪郭や谷間を隠す役目など、最初から放棄しているようだった。
目の前の女性は、場慣れした娼婦と見紛うほど扇情的で、周囲から浴びせられる欲望と驚嘆の視線を嫌がるどころか、誇らしげに胸を張り、腰をゆっくりとくねらせている。
やがて深紅の唇に艶めいた笑みを浮かべると、細い指先を口元へ添え、見惚れている客たちへ投げキスを送った。
「ふふっ……そんなに熱い目で見られたら、もっとサービスしたくなっちゃうわ」
甘く弾んだ声に応えるように、店内のあちこちから口笛と歓声が上がる。ヘレンはそれを聞いて満足そうに笑い、胸元を見せつけるように肩を反らした。
ビキニトップの中で柔らかな胸が持ち上がり、その輪郭へさらに多くの視線が吸い寄せられる。自分が何を見せ、客たちが何を求めているのか、彼女はすべて理解しているようだった。
「何してるのよ、ママ……」
ヴァイオレットの唇から、掠れた呟きが漏れる。確かに、あの女には否応なく目を奪う妖しい魅力があった。
だが娘である彼女にとって、扇情的な衣装や振る舞いよりも、濃い化粧の下に残された見慣れた顔立ちのほうが、遥かに大きな衝撃だった。
この店にいる三流の犯罪者たちは、マスクもスーパースーツも身につけていない女の正体に気づかないだろう。しかし、ヴァイオレットが見間違えるはずはない。
眉の形も、頬から顎へ続く曲線も、笑ったときにわずかに細められる瞳も、幼い頃から数え切れないほど見てきたものだった。鏡を見るたび自分の顔にも見つける母の面影が、濃い化粧の奥にはっきりと残っている。
短い栗色のボブは、濡れたような艶が出るよう丁寧に整えられていた。目元には鮮やかな化粧が施され、頬には熱に浮かされたような赤みが差している。唇を覆う深紅の口紅も普段のヘレンなら決して選ばないほど派手だったが、その顔が誰のものなのか疑う余地はなかった。
彼女はイラスティガールだ。そして何より、ヴァイオレット自身の母親だった。
(間違いない……ママだ。でも、どうしてあんな格好をして、あんなふうに笑っていられるの?)
ヴァイオレットはテーブルの下で拳を握り締め、奥歯を強く噛みしめた。ヘレンが自分の意思だけでこの場所へ来て、見知らぬ犯罪者たちの視線を喜んで受け入れているとは思えない。
(シンドローム……ママの心に何をしたの?)
母を取り戻したい。その思いだけが、胸の奥で激しく燃え上がる。
混乱もあった。見知らぬ男たちへ自らの身体を晒し、その視線を誘う母の姿に、耐え難い嫌悪と羞恥も覚えている。だが、それはヘレンへ向けたものではなく、誇り高く聡明だった自慢の母親をここまで変えた何者かと、その姿を貪るように眺める客たちへ向けられていた。
だがそんなヴァイオレットの内心の思いなど関係なく、ヘレンは一人の男の前で足を止め、親しげに言葉を交わしていた。男の視線が自分の顔ではなく、露わになった胸の谷間へ釘付けになっていることにも、彼女は当然気づいている。
それにもかかわらず、母は怒るどころか楽しそうに微笑んだ。両腕で胸を寄せるようにしながら、さらに深くなった谷間を男の視線へ差し出す。
「ねえ、さっきから胸ばかり見てるでしょう?」
男が慌てて目を逸らそうとすると、ヘレンは唇を尖らせ、甘えるように身を寄せた。
「別に隠さなくていいのよ。そんなに気に入ったなら、好きなだけ見て……ふふっ」
「やめてよ……そんなの、ママじゃない」
ヴァイオレットは吐き気にも似た感覚を呑み込みながら、母の一挙一動を見つめ続けた。話し方まで、何も考えずその場の快楽だけを楽しむ女のように変わっている。
派手な衣装を着せられただけでは、こうはならない。シンドロームがヘレンの精神へ何かを施したのだという疑いは、もはや確信へ変わりつつあった。
「おい。取引の途中だぞ」
向かいに座っていた情報屋が、不満そうに声をかけてきた。しかしヴァイオレットは振り向きもしない。
「後にして」
「後にって、お前――」
「今は黙って。大事なところなの」
低く言い切ると、情報屋は気圧されたように口を閉ざした。ヴァイオレットの視線の先で、ヘレンは男との会話を終え、名残惜しそうに指先を振っている。
「それじゃあ、また後でね。私、そろそろ戻らなくちゃ」
ヘレンは踵を返すと、短いスカートから半ば露出した尻を左右へ揺らしながら、店の奥へ向かって歩き始めた。
母が立ち去ろうとしている。そしてヴァイオレットは、迷わずその後を追った。
ヴァイオレットは、胸の奥で心臓が激しく脈打つのを感じていた。恐怖ではない。ようやく母を見つけたという安堵と、今度こそ連れ戻せるかもしれないという高揚が、熱となって全身を駆け巡っているのだ。
シンドロームの支配さえ解くことができれば、ヘレンから彼の居場所と計画を聞き出し、家族のもとへ連れ帰ることができる。
(大丈夫。焦らないで。ママを助けて、それからシンドロームを止める)
黒髪のヴァイオレットは自分へ言い聞かせ、夜の街を歩く母の後を追った。華やかなクラブを出たヘレンは、人通りの絶えた歩道を一人で進んでいる。空には厚い雲が広がり、吹き抜ける夜風には肌を刺すような冷たさがあった。
それでもヘレンは、肌を辛うじて覆うビキニトップと極端に短いスカートという姿で、寒さなど感じていないように大胆に歩いている。そしてその際、自身を邪な目で見るチンピラやホームレスたちに微笑み、時に卑猥なポーズのサービスを送るママの姿は、尾行中のヴァイオレットにとって何よりも辛かった。
「ママ……絶対に元へ戻してあげるから」
ヴァイオレットは特殊なゴーグルを装着し、側面の小さなスイッチへ指をかけた。それは押収されたシンドロームの精神制御技術を解析し、刺激信号を逆位相で照射できるようエドナ・モードが調整した試作品だった。至近距離からヘレンの目へ一度光を見せるだけで、少なくとも深く刻み込まれた命令を一時的に遮断できる……はずなのだ。
透明化したヴァイオレットは足音を殺し、慎重に距離を詰めていく。ヘレンは何も気づいていないように、腰を揺らしながらゆっくり歩き続けていた。
ヴァイオレットの鼓動が肋骨を内側から叩くように激しくなったが、呼吸を整え、母の背中だけを見据える。
(あと少し……肩をつかんで、振り向かせればいい)
母との距離が腕一本分まで縮まった。ヴァイオレットは透明化を保ったまま右手を伸ばし、露わになったヘレンの肩へ触れようとする。振り向いた瞬間にゴーグルを作動させれば、それで終わるはずだった。
次の瞬間、ヘレンの肘が凄まじい勢いでヴァイオレットの腹へめり込まなければ。
「ぐっ……!」
肺の中の空気を一息に押し出され、ヴァイオレットの透明化が途切れる。姿を現した彼女は腹を抱え、その場へ膝をついた。ヘレンは振り返ることさえせず、片腕だけを後方へ長く伸ばすと、しなる掌で娘の頬を容赦なく打ち据えた。
「きゃっ!」
鋭い音が夜道へ響き、ヴァイオレットの顔が横へと弾かれる。頬には赤い手形と焼けつくような痛みが残り、衝撃で外れたゴーグルが舗道を転がってしまう。手を伸ばせば届きそうな距離だったが、その前にヘレンのもう一方の腕が背後から回り込んだ。
伸びた指がヴァイオレットの黒い上着の襟をつかみ、一気に後ろへ引き倒す。背中が硬い地面へ叩きつけられ、ずり上がった上着が頭から顔を覆った。視界を奪われたヴァイオレットは慌てて布を払いのけようとしたが、再び腹へ拳が打ち込まれる。
「あぐっ……! ま、待って、ママ……私よ……!」
「知っているわ、ヴァイオレット」
頭上から返ってきたのは、甘く楽しそうな母の声だった。その声音には驚きも動揺もない。最初から尾行に気づき、ヴァイオレットが近づいてくるのを待っていたのだ。
「悪い子ね。ご主人様の大切なものを、勝手に触ろうとするなんて」
「目を覚まして……! シンドロームに操られてるの。そんな男をご主人様なんて――あうっ!?」
ヴァイオレットの指先に紫色の光が集まり、二人の間へフォースフィールドが生まれかける。しかし完成するより早く、ヘレンの拳が三度腹へ突き刺さった。集中を乱されて光は砕け、ヴァイオレットは身体を丸めながら苦しげに息を喘がせた。
彼女は決して戦えないわけではない。まだ実戦を積んだ経験は少ないが、能力の扱いは以前と比べてかなり上達したし、何よりシンドロームが作り出した恐るべき殺戮兵器、オムニドロイドを前に戦い抜いたのだ。
それでも、実の母を傷つける覚悟まではできていなかった。しかもヘレンは、ヴァイオレットの戦い方も、力を使う直前の癖も、何より家族を攻撃できない優しさも知り尽くしている。
「ママ、お願い……話を聞いて……」
「大丈夫よ。すぐに何も考えられなくなるから」
「何を……っ!?」
首筋に鋭い痛みが走った。ヘレンの指に挟まれていた小さな注射針が、剥き出しになった肌へ突き立てられている。刺されたという感覚に続き、冷たい液体が血管の中へ押し込まれた。
「あ……ぅ……」
ヴァイオレットの筋肉が一度強張り、直後に力を失い始めた。毒にも似た痺れが首筋から肩、胸、腹へと広がり、手足の感覚を次々に奪っていく。逃げなければならないと理解しているのに、考えそのものが泥の中へ沈むように鈍くなっていた。
(動いて……バリアを……早く……)
命令しても、身体は応えなかった。ヴァイオレットの両腕は力なく地面へ落ち、頭も硬い舗道へ横たわる。重くなった瞼を必死に開こうとする視界の中で、ヘレンが楽しそうに自分を見下ろしていた。
「ごめんなさいね、ヴァイオレット。でも、ご主人様からあなたを連れて帰るように言われているの」
「シン……ドローム……」
「ふふっ。きっと喜んでくださるわ。あなたは、とっても素敵なお土産だもの」
ヴァイオレットの瞼がとうとう閉じた。完全に脱力した身体へヘレンの長い腕が幾重にも巻きつき、柔らかく、しかし逃げられない強さで締めつける。ヘレンは嬉しそうに笑いながら娘を軽々と抱き上げると、シンドロームと自分が暮らす邸宅へ向かって歩き去っていった。
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ヘレンは意識の薄れたヴァイオレットを寝室の床へ横たえると、拘束具を取りに部屋を出た。ほどなく戻ってきた彼女は、娘の両手首と足首へ金属製の枷を嵌め、その鎖を壁へ固定する。
枷にはシンドロームのゼロポイント技術が組み込まれており、ヴァイオレットが力を使おうとすると、微弱な衝撃によって集中を乱す仕組みになっていた。
「ん……ママ……」
薬の効果が薄れ始めたのか、ヴァイオレットの唇から微かな寝言が漏れた。だが目を覚ます気配はなく、重たい瞼を開くことさえできない。ヘレンはそんな娘を見下ろしながら満足そうに微笑むと、ベッドの脇へ立って主人の到着を待った。
数分も経たないうちに、寝室の扉が開いた。シンドロームの姿を認めたヘレンは、嬉しそうに瞳を輝かせて駆け寄る。彼が何か言うより先に伸ばした両腕をその首へ巻きつけ、口紅に彩られた唇を重ねた。
「んっ……お帰りなさい、ご主人様……」
シンドロームの舌が口内へ入り込むと、ヘレンは歓迎するように唇を開き、甘い声を漏らした。彼の片手は短いスカートに覆われた丸い尻をつかみ、柔らかな肉へ指を沈ませる。
もう一方の手はビキニトップの下へ滑り込み、均整の取れた乳房を包み込むと、その張りを確かめるように揉みしだいた。
「あぁっ……んちゅ、んっ……ご主人様……♡」
ヘレンは絡んできた舌へ自分の舌を重ね、吸いつくように口づけを深めていく。しなやかな身体を彼へ押しつけ、スカートの奥に隠された秘部を太腿へ擦りつけるたび、熱を含んだ吐息が二人の唇の隙間から漏れた。
ようやくシンドロームが口づけを解くと、ヘレンは名残惜しそうに舌を伸ばした。
「んぅ……もう少し、キスして……んあっ!」
ねだる彼女の尻へ、乾いた音を立ててバチンッ! と平手が落とされる。ヘレンは腰を跳ねさせ、火照った頬を緩ませながら彼を見上げた。その間にもシンドロームの指はビキニの内側で乳首を探り当て、硬くなった先端を摘まみ上げている。
「んっ、ふぅ……私、上手にできた……? ご主人様の言いつけどおり、ヴァイオレットを連れて帰ったわ」
「上手どころじゃない。実に見事だ、ヘレン。囮になって他のヒーローを誘い出せとは言ったが、あのバリア使いをほとんど無傷で持ち帰るとはな。さすがは元イラスティガール――いや、今では俺の可愛い妻だったな」
摘まむ指へさらに力が込められ、ヘレンは身体を仰け反らせた。
「あぁっ!♡ ご、ご主人様……そこ、もっと……ッ!」
「しかも、捕まえたのはミスター・インクレディブルの娘だ。これほど愉快な贈り物は、そうそうない」
「でも、この子はまだ甘いのよ。腕はずいぶん上がったけど、最後まで私を本気で殴れなかったんですもの……んっ、優しすぎるの、ヴァイは」
「感傷はスーパーヒーロー共の致命的な欠陥だ。だから利用しやすい」
まさかそんなふうに実の母親と父の宿敵が自身を嘲笑っているとも知らず、壁にアンティークのように縛り付けられたヴァイオレットは眠ったままだ。
そんな娘をヘレンは一瞥だけすると、再び主人の首筋へ唇を寄せた。艶めく口紅の痕を残すようにゆっくりと口づけを落とし、甘えるような声で尋ねる。
「ねえ、ご主人様。私、ご褒美をもらえるくらいには、いい子だった?」
「そうだな。今日は特別に褒美をやろう。どこがいい? 濡れたアソコか、口か、胸の間か。それとも――」
「お尻……」
ヘレンは息を弾ませ、首筋から顎先へ舌を這わせた。熱い吐息がシンドロームの肌を撫でる中、彼の手は丸く引き締まった尻を上から下へと愛撫している。
「お願い。私のアナルを犯して、ご主人様……そこに、あなたのオチンポを入れてほしいの」
娘の前で肛門を犯して欲しいと頼む母親。そのあまりにも倒錯的な光景に、シンドロームはここにいないインクレディブルを嘲笑いながら、芝居がかった仕草で頷く。
「いいとも、ヘレン。あれほどの獲物を無傷で持ち帰ったんだ。今日は君が満足するまで、たっぷり褒美をやろう」
「嬉しい……ありがとう、ご主人様」
シンドロームはヘレンから離れ、ベッドへ腰を下ろした。ズボンの下では肉棒が太く脈打ち、布地を押し上げている。かつて誇り高く家族を守っていたヒーローが、自分の褒美を求めて娘の前で媚びている。その事実だけで血が熱くなり、屹立はいっそう硬さを増した。
彼がズボンと下着をまとめて引き下ろすと、解放された肉棒が勢いよく跳ね上がった。ヘレンはそれを目にしただけで喉を鳴らし、太腿を擦り合わせる。
「あぁ……ご主人様の、すごく硬くなってる……私がヴァイオレットを捕まえたから?」
「もちろんだ。俺の期待どおりに働く君を見て、興奮しないはずがないだろう?」
ヘレンはスカートの中へ両手を差し入れ、細いTバックを一息に引き裂いた。濡れた布を床へ投げ捨てると、その中央には愛液による濃い染みが残されている。
続けてビキニトップにも指をかけ、伸縮性のある布地を左右へ引き裂くと、露わになった乳房を揺らしながらベッドへ近づいた。
「全部、ご主人様に見てほしいの……」
ヘレンはシンドロームの肩を押し、彼をベッドへ仰向けに倒した。その腰へ跨ると、細身ながら引き締まった胸板へ両手を置き、指先で輪郭をなぞる。
口紅に濡れた唇を舐めながら腰を下ろすと、熱く脈打つ亀頭が丸い尻の割れ目へ押し当てられた。
「んっ……熱い……ご主人様の、私のお尻の間でびくびくしてる……」
ヘレンは尻を前後へ揺すり、屹立した肉棒を柔らかな肉で挟み込んだ。その動きに合わせて胸も小さく弾み、口からは焦れた吐息が漏れる。
「欲しいの……早く入れてほしい。もう、んんっ、待てないわ……」
シンドロームは彼女の尻を叩き、しなやかな肉が波打つ様子を愉しんだ。ヘレンは甘い声を上げると、さらに露骨に腰を振り、まるで以前から男を挑発するための動きを磨いてきたかのように尻を躍らせる。
「もっと汚い言葉でねだってみろ、ヘレン。その唇から、本当のお前を聞かせてるんだ」
「わ、私は雌犬です……ご主人様のエッチな雌犬……」
ヘレンは息を切らしながら答え、再び唇を舐めた。そのまま上半身を倒してシンドロームへ覆いかぶさり、柔らかな乳房を彼の胸板との間で押し潰す。
唇を重ねながら腰を動かすと、濡れた陰核が肉棒の表面へ擦れ、溢れた愛液が彼の腹へ滴り落ちた。
「ずっとそうだったの……自分でも知らなかっただけ。私の中に隠れていたものを、ご主人様が全部引き出してくれたの。私を本当の女にしてくれる、強くて素敵な男が必要だっただけなのよ……あぁっ!♡」
ヘレンは頭を仰け反らせ、シンドロームの腕へ爪を立てた。陰核を硬い肉棒へ何度も擦りつけるうち、全身が細かく震え、理性を失いかけた声が寝室へ響く。
「お願い、ご主人様……もう意地悪しないで! 私を犯して……早く、お願い! お願いだから、私をめちゃくちゃにして!」
ヘレンはそう懇願しながらシンドロームの身体へ深く跨り、彼もまた、その願いを喜んで叶えようとしていた。
シンドロームの両手がヘレンの腰をしっかりとつかみ、そのしなやかな身体を軽々と持ち上げた。ヘレンは彼の上で宙に浮かされ、期待と緊張の入り交じった息を漏らす。
やがて硬く脈打つ亀頭が尻の窄まりへ押し当てられると、彼は腰を支えたまま、彼女の身体をゆっくりと下ろし始めた。
「んっ……ご主人様♡ そこ……ゆっくり、お願い……んあぁ゛っ!♡」
熱い肉棒が狭い入口を押し割り、締まった尻穴へ太い先端が潜り込む。ヘレンは大きく目を見開き、喉が張り裂けそうな声を上げた。全身を震わせながらシンドロームの胸へ爪を立て、初めて味わう圧迫感に必死で耐える。
「あぁぁっ! 入ってる……アナルに、ご主人様のが……!」
焼けつくように痛かった。シンドロームが彼女の尻へ肉棒を入れるのは、これが初めてだ。慣れていない窄まりは彼の太さによって無理やり押し広げられ、身体を真二つに割かれるような鋭い痛みがヘレンの背筋を駆け上がる。
それでもヘレンは拒もうとせず、下唇を強く噛みながら少しずつ腰を沈めていく。太い幹が一寸ずつ奥へ分け入り、そのたびに引き締まった内側が肉棒へ吸いつくように収縮した。頬の内側を噛み、乱れかけた呼吸を整えようとするものの、吐息は細かく震え、次第に甘い喘ぎへ変わっていった。
「痛い……でも、すごい……こんなに奥まで、ご主人様を感じてる……」
唇の端から涎が一筋こぼれ、顎を伝ってシンドロームの胸へ落ちる。涙の滲んだ瞳で主人の顔を見つめながら、ヘレンはさらに腰を下ろした。すでに大部分を呑み込んでいたが、根元まではまだ数インチ残っている。
シンドロームは焦れたように彼女の腰を強くつかんだ。
「上出来だ、ヘレン。だが俺を欲しがったのは君だろう? なら、最後まで残さず受け入れろ」
「ま、待って、ご主人様。もう少しだけ、ゆっく、んおおぉ゛っ!!?」
訴えが終わるより早く、シンドロームは両手へ力を込め、ヘレンの腰を一気に引き下ろした。残されていた長さが尻の奥へ深々と叩き込まれ、彼女は痛みと快感の入り交じった絶叫を響かせる。
鋭い刺激は血液とともに全身へ送り込まれるように駆け巡り、シンドロームによって快楽へ傾けられた思考を白く焼き尽くした。
「あっ、あぁっ……♡ 全部……全部入っちゃった……!」
ヘレンの筋肉が細かく痙攣し、尻穴が埋め込まれた肉棒を熱く締めつける。苦痛で強張っていた表情は、やがて蕩けるような笑顔へ変わっていった。
彼女はシンドロームの目をまっすぐ見つめ、自ら腰を持ち上げると、呑み込んだ肉棒の上でゆっくりと弾み始める。
「犯して、もっと激しく、ご主人様! 私はあなたのもの! ご主人様の雌犬! あなた専用の、いやらしい人妻なの! だから、もっと……もっと激しく犯して! んああっ!♡ おほっ、おお゛お゛ッッ!!♡」
シンドロームの平手が、丸く引き締まった尻へ叩きつけられた。ヘレンは嬉しそうに声を上げ、打たれた肉を震わせながら腰の動きを速めていく。彼の肉棒が狭い内側を擦り、抜けかけては再び最奥まで突き上げるたび、ヘレンの瞳には次第に白い部分が覗き始めた。
「あぁっ、そこ……お尻の奥、ご主人様に抉られてる……!♡ ひあっ、あっ、もっと叩いて!! ふしだらな人妻を、ちゃんと躾けて……!」
乾いた音が何度も寝室へ響き、ヘレンの尻には赤い手形が重なっていく。彼女は打たれるたびに身体を跳ねさせながら、それでも肉棒から離れようとはしなかった。シンドロームの胸へ両手を置き、息を乱しながら激しく腰を上下させている。
だがそれほどの物音と声が響いても、壁際のヴァイオレットは変わらず深い眠りの中にいた。枷に嵌められた手足は力なく横たわり、静かな寝息にも乱れはない。
シンドロームは眠り続ける娘をちらりと見やると、ヘレンの忠誠を改めて確かめるように口角を吊り上げた。その尻を両手でつかみ、肉棒を最奥へ突き上げながら問いかける。
「さて、ヘレン。君の愛しい夫はどうした? あの偉大なるミスター・インクレディブルは、今の君にとって何なんだ?」
「あんな男、どうでもいい!」
ヘレンは即座に吐き捨てた。荒い呼吸の合間にも腰を振り続け、主人の肉棒を尻で締めつけながら眠るヴァイオレットの耳にも届くよう強く叫ぶ。
「あんな弱くて退屈な男、大嫌い! ご主人様とは比べものにならないわ! 私をこんなに気持ちよくしてくれたこともないし、あの人のなんて、あなたには全然かなわな――ああぁ゛ぁ゛ぁっ!!!♡♡」
言葉の途中で、ヘレンの身体が激しく仰け反った。尻の奥から突き上げる刺激に耐えきれず、シンドロームの肉棒を呑み込んだまま絶頂へ達したのだ。
甲高い声を上げながら全身を痙攣させ、押しつけた秘部から溢れた愛液を彼の腹へ滴らせる。
「ご、ご主人様ぁっ!♡ アナルで……私、肛門だけでイッちゃった……!♡」
シンドロームは低く笑った。自分より先に達した淫売へ罰を与えてやろうかとも考えたが、今回は大目に見ることにした。
ヘレンはここしばらく申し分なく忠実に仕え、今夜はヴァイオレットという最高の獲物まで連れ帰ったのだから、それくらいの寛大さを見せても構わない。
とはいえ、シンドローム自身の欲望はまだ満たされていなかった。彼は突然上体を起こし、肉棒を受け入れたままのヘレンの腰を抱え上げる。
体勢を崩された彼女が驚きの声を漏らした次の瞬間、シンドロームはその身体を反転させ、ベッドの上へ仰向けに投げ出した。
ーーーーーーーー
ヴァイオレットは、自分の身体が細かく震えていることに気づいた。まるで大音量の音楽を全身で浴び、重い低音が床から骨の奥へ響いているようだった。薬と拘束具の影響で再び途切れていた意識が浮かび上がり、彼女は全身の鈍い痛みに呻きながら、重たい瞼を持ち上げた。
「ん……うぅ……」
初めに片目を開き、続いてもう片方も開く。視界には霞がかかっていたが、少し離れたベッドの上で何かが動いていることだけは分かった。人影が一つ、いや、二つ重なっている。
(誰……? 一人が、もう一人を襲ってる……?)
そう思った直後、ヴァイオレットは何かが違うと気づいた。先ほどから身体へ伝わっていた“音楽”が、次第にはっきりした音へ変わっていく。それは男の荒々しい息遣いと、女が途切れ途切れに上げる、濡れた喘ぎ声だった。
「まさか……」
霞んでいた焦点が合った瞬間、ヴァイオレットの瞳が大きく見開かれた。ベッドの上では、仰向けになったヘレンのお尻の穴をシンドロームが激しく犯していた。
ヘレンは伸ばした両腕と両脚を彼の身体へ巻きつけ、突き上げてくる腰を逃がさないように抱き寄せながら、自らの尻を深く押しつけている。
「あぁっ、そう! そこ、ご主人様! もっと……もっと奥まで犯してぇっ!♡♡」
ヴァイオレットは反射的に後ずさろうとしたが、壁につながれた鎖が激しく鳴っただけだった。母をシンドロームの支配から救い出し、家族のもとへ連れ帰るつもりだった。
それなのに、優しくも強くて立派な母親だったヘレンが、自ら男へ身体を絡ませ、淫らな声でより激しい行為を求める姿など想像したこともなかった。
「ママ……やめて……そんなこと、しないで……」
ヘレンの舌が唇の間から覗き、息をするたびに宙を舐めるように揺れる。シンドロームが腰を突き入れるたび、彼女も尻を浮かせて動きを迎え入れ、二人の身体が濡れた音を立ててぶつかり合う。その激しさにベッドは大きく軋み、壁へ何度も打ちつけられていた。
「あっ、あっ、ご主人様っ!♡ お尻の奥、ごりごりされてるわ……!♡ んぁっ、んひぃっ♡ あ゛っ、あ゛っ、気持ちいい……!♡」
狭い尻穴を太い肉棒が往復する湿った音と、尻へ腰がぶつかる乾いた音が、寝室の空気を震わせる。
ヴァイオレットは荒く息をしながら、充満した濃厚な匂いに顔をしかめた。汗と愛液、そして二人の体臭が混ざり合い、呼吸をするたびに肺の奥まで入り込んでくる。
「こんな……いや、見たくない……!」
顔を覆おうと両手を持ち上げたところで、手首の鎖が張り詰めた。視界を遮ることも、耳を塞ぐこともできない。拘束具へ力を込めると微弱な電流が走り、ヴァイオレットの身体を痺れさせた。
「な、何なのよ、これ……!」
混濁していた意識が急速に晴れ、夜道で襲われた記憶が一気によみがえる。母の肘を腹へ受け、ゴーグルを弾き飛ばされ、首へ薬を注入された。そして今、自分はシンドロームの寝室で壁につながれている。
「……つ、シンドローム! 今すぐ私を解放して! ママからも離れて!」
ヴァイオレットは鎖を鳴らし、ベッドの二人を睨みつけながら怒鳴った。しかしシンドロームもヘレンも、彼女の言葉へ反応しようとしない。二人は行為を止めるどころか、いっそう激しく身体を重ね始めた。
「んおっ、おあっ♡ あぁぁっ!♡ ご主人様、ヴァイオレットが見てる……! 娘に、ご主人様にお尻を犯されてるところ見られてるの……!」
「なら、君が誰の女なのか、よく見せてやれ」
「はいっ! 私はご主人様のもの! あなたの雌犬ですっ!」
「違う! ママはそんな女じゃ「んほぉぉぉ゛ぉ゛っっ!!♡♡♡」――っ!?」
ヴァイオレットの叫びをかき消すように、ベッドが壁へぶつかる音とヘレンの嬌声が響き渡った。
シンドロームが覆いかぶさるように身体を倒すと、ヘレンも首を持ち上げ、残された距離を自ら埋める。二人の唇が重なり、彼が腰を叩きつけるたび、ヘレンは口づけの中で甲高く喘いだ。
「んむっ♡ んちゅ、ちゅぱっ、ご主人様♡ お願い、イッて……♡ 私のお尻の中に、全部……ご主人様の精子を射精してほしいの!♡」
その懇願に、シンドロームの動きが急激に速まり、喉の奥から低い唸りが漏れた。ヘレンはそれを察すると、腕と脚をさらにきつく巻きつけ、彼の身体を逃がすまいと引き寄せる。やがてシンドロームの腰が最奥へ押しつけられたまま止まり、肉棒が尻の中で何度も脈打った。
びゅるるるるる!!!!
「あっ、ああっああぁぁっ!♡ ご主人様ぁぁぁっ!♡♡」
ヘレンは彼の口内へ悲鳴を漏らしながら、全身を激しく痙攣させた。重ねられた唇の隙間では二人の舌が絡み合い、シンドロームの射精に合わせて、彼女の頬の内側を押し上げるように蠢いている。
ヴァイオレットが目を逸らせないまま凍りつく中、白濁した精液がヘレンの尻の奥へ繰り返し注ぎ込まれていった。
「いや……もう、やめて……」
注がれた量に耐えきれなくなった精液が、肉棒と尻穴の隙間から溢れ始める。白い液体はヘレンの尻を伝い、乱れたベッドシーツの上へ粘ついた染みを広げた。それでもシンドロームはすぐには腰を離さず、最後の一滴まで搾り出すように身体を押しつけている。
「んっ……いっぱい……お尻の中が、ご主人様のでいっぱい……ぁぁっ、幸せだわ……♡」
やがてシンドロームは口づけを解き、ヘレンの身体から肉棒を引き抜いた。開かれた尻穴からさらに精液が流れ出し、彼女は力の抜けた身体をベッドへ横たえたまま、満足そうな吐息を漏らした。
そしてそんな彼女の腹へと、シンドロームはまだ硬さを残した肉棒を握ると、残っていた白濁液をびゅっ♡ びゅるっ♡ と追加でマーキングしていった。
「んっ♡ ありがとう……ご主人様……♡」
ヘレンは腹を汚す精液へ指を滑らせ、幸福そうに微笑んだ。だがシンドロームはそんな彼女へそれ以上注意を払わず、ゆっくりとヴァイオレットへと顔を向けた。
その粘つくような、怖気の走る視線を受けた途端、まだ中学生の少女ヒーローの背筋を冷たいものが走った。
「ようやく静かになったな、ヴァイオレット。感動的な母娘の再会を、少しは楽しめたか?」
「ひっ……! ち、近づかないで……!」
ヴァイオレットは鎖を引きながら、少しでも彼から離れようと身を捩った。シンドロームは怯える彼女を眺めて満足そうに笑うと、ベッド脇のナイトスタンドへ手を伸ばす。引き出しの中から取り出されたのは、滑らかな銀色の銃身を持つ見慣れない光線銃だった。
「何、それ……?」
「君のために用意した、特別な贈り物さ。君の母親にも大きな成果を上げた、俺の傑作だよ」
「いや……やめて! そんなものを私に向けないで!!」
シンドロームが銃口をヴァイオレットの胸へ向ける。彼女は、それが処刑用の兵器だと思った。ここで自分を殺し、次はダッシュや父を狙うつもりなのだと考え、必死にフォースフィールドを生み出そうとする。しかし枷から衝撃が流れ、紫色の光は形を成す前に霧散した。
「心配する必要はない。君を殺すなんて、あまりにもったいないだろう? ヴァイオレット・パーには、もっと素晴らしい使い道がある」
「待って……嫌、やだ、やめて!」
シンドロームの指が引き金を引き、光線銃から鮮やかな光が放たれる。その閃光に、ヴァイオレットは恐怖に声を上げ、きつく目を閉じる。
自分は死んだのだと思った。だが、身体を焼く痛みも、銃弾に貫かれた衝撃も訪れない。代わりに感じたのは、胸元から全身へ広がっていく奇妙な痺れだった。
ヴァイオレットは恐る恐る目を開き、何が起きたのか理解できないまま瞬きを繰り返す。やがて呼吸が苦しくなり、手足が細かく震え始めると、驚愕に見開かれた瞳の奥で、身体の内側から燃え上がるような熱が急速に膨れ上がっていった。
「わ、私に何をしたの!?」
ヴァイオレットは声を震わせながら怒鳴った。だがシンドロームは満足そうな笑みを浮かべるだけで、役目を終えた光線銃を無造作に床へ落とすと、ニヤニヤと壁際に拘束された彼女へ近づいてくる。
「答えて、シンドローム! あの光線は何を――っ、ひっ!?」
問いが終わるより早く、硬く濡れた肉棒がヴァイオレットの頬を打った。生々しい音とともに顔が横へ弾かれ、彼女の瞳が驚愕に見開かれる。思わず息を呑んだ瞬間、射精を終えたばかりの男の濃い匂いが鼻腔へ入り込み、胸の鼓動がさらに速くなった。
「うっ! やめ……こんなの、近づけ、ううっ……!」
身体が異常なほど熱い。着ている黒い潜入服が急に窮屈になり、生地が肌へ隙間なく貼りついているように感じられた。だが衣服に裂け目は一つもなく、目に見えてわかる外見の異常は何もない。
だが再び肉棒が頬を打ち、今度は白濁した雫が肌へ粘りついた瞬間、ヴァイオレットは自身の内側に名状し難い疼きが生まれたのがわかった。
「な、に……? なんで……私の体、どうして……?」
「よく気づいたな。さすがはパー家の頭脳派だ」
シンドロームは大げさに両腕を広げ、発明を披露する舞台俳優のように笑った。
「安心しろ、ヴァイオレット。君の顔にも、体格にも、その慎ましい胸にも一切手を加えていない。俺が調整したのは、君の神経が何を快楽と判断し、脳が何を最優先で求めるか……その順番だけだ」
「私の、神経を……?」
「心を作り変えるなんて野暮だろう? 君には君のままで、俺を欲しがってもらわなければ面白くない」
「ふざけないで……私は、あんたなんか……」
否定しようとするヴァイオレットの声は、途中から熱い吐息へ変わった。胸元を押さえていた指が偶然乳首の上を擦っただけで、鋭い快感が背筋を駆け抜けたのだ。生地越しのほんの僅かな刺激だったにもかかわらず、腰が跳ね、鎖が甲高い音を立てた。
「あっ……!」
ヴァイオレットは慌てて手を離そうとした。ところが指は意思に反して胸を包み、服の上から乳房を揉み始める。もう一方の手まで乳首を探り当て、敏感になった先端を指先で押し潰した。
「ち、違う……! やめて、私……何してるの……んっ、んんっ……!」
身体は何一つ変わっていない。それでも感覚だけが何倍にも増幅され、自分の指が触れるたび、熱い電流のような快感が腹の奥へ流れ込んでくる。ヴァイオレットは胸を揉む手を止められず、羞恥に頬を染めながら甘い声を漏らした。
「そう、それでいい。身体は同じでも、使い方一つでずいぶん素直になるものだろう?」
「私は……素直になったんじゃ……んぁっ、ない……!」
頭の中へ濃い霧が流れ込み、考えを一つにつなぎ留めることが難しくなっていく。身体が変化していない事実は理解できるのに、なぜ自分がこれほど熱くなっているのか、どうすれば止められるのかを考えられない。
ヴァイオレットは自分の胸を確かめるように何度も揉み、快感が弾けるたびに肩を震わせた。
(違う。あんなの欲しいなんて思ってない……! 欲しいと、そう思わされているだけ……!)
だがその考えさえ、目の前で揺れるシンドロームの肉棒を見た瞬間に薄れてしまった。彼は壁の操作盤へ手を伸ばし、ヴァイオレットの両手を拘束していた枷だけを解除する。自由になった腕が力なく下がったが、彼女は逃げることも、シンドロームを殴ることもできなかった。
「な、何を……」
問いかけるヴァイオレットの目の前を、肉棒がゆっくり左右へ揺れた。先端にはヘレンの体液とシンドローム自身の精液が混ざり、照明を受けて濡れた光を放っている。彼女の視線は催眠術にでもかかったようにその動きを追い、唇の隙間から舌が伸びた。
「あっ……うっ、そんなの、舐めるわけ……」
言葉とは裏腹に、舌先は肉棒へ触れようと宙を這った。だがシンドロームは寸前で腰を引き、届きかけた先端を逃がす。ヴァイオレットははっとした顔をしたものの、すぐにもう一度首を伸ばした。
「ほら、どうした? 欲しくないんだろ?」
「欲しく……ない……だから、じっとしてて……」
「ずいぶん矛盾した命令だな」
再び肉棒を遠ざけられ、ヴァイオレットは情けない声を漏らした。理性は屈辱を訴えているのに、光線によって書き換えられた神経は、目の前の肉を口に含めればこの苦しい熱から解放されると囁き続けている。
「逃げないで……お願い……」
とうとうヴァイオレットは口を大きく開き、自ら前方へ飛びついた。唇が太い亀頭へ絡みつき、舌の上へ熱い先端が乗った瞬間、喉の奥から蕩けるような声が漏れる。
さらには逃がすまいと両手をシンドロームの腰へ添え、そのまま頭を前へ押し進めた。
「んむっ……んんっ……!」
硬い幹が唇を左右へ押し広げ、顎の関節へ鈍い痛みを与えながら口内を満たしていく。ヴァイオレットは自分から肉棒へ深く刺さり、太い先端が喉元へ触れたところで激しく咳き込んだ。
だがそれでも口を離さず、涙を浮かべながら、さらに奥へ受け入れようと頭を下げていく。
「ごほっ……んぐっ、んぅ……!」
喉が完全に塞がれ、息を吸うこともできない。目尻に溜まった涙が頬を伝い、先ほど付着した白濁液と混ざり合った。それでも胸の奥では、もっと深く、もっと激しく喉を犯されたいという獣じみた欲求が膨れ上がっていく。
(こんなの欲しくない……なのに、離したくない……! もっと喉の奥まで欲しい……!)
味もまた、異常なほど甘美に感じられた。ヘレンの体液と精液の塩辛さが舌へ広がるたび、知的で冷静だった思考が快感の中へ溶かされていく。
ヴァイオレットは鼻から苦しげに息を漏らし、太い肉棒を喉へ滑り込ませながら、何度も咽せるように身体を興奮で震わせた。
「んぐぅっ……んぼっ、ごほっ、んんんっ……!」
やがて両手をシンドロームの腹へ置き、自ら喉を使って肉棒を貪り始めた。彼に頭を押さえられるまでもなく、ヴァイオレットは首を激しく前後させ、引き抜きかけては再び深く呑み込んでいく。
太い肉茎が喉をいっぱいに満たし、まるで胃の近くまで届くかのような圧迫を、自ら何度も受け入れ続ける。
その一方でシンドロームはヴァイオレットの頭を両手で挟むと、今度は自分から腰を動かし始めた。彼女が自ら首を振るよりもはるかに速く、太い肉棒を口内から喉の奥へ繰り返し突き入れる。唇の隙間から溢れた唾液が肉棒を濡らし、透明な糸となって顎から床へ滴り落ちた。
「んぐっ……ごほっ、んんんっ……!」
ヴァイオレットの黒い潜入服に包まれた胸が、突き込まれる勢いに合わせて小刻みに揺れる。肉棒が喉を通るたび、狭い内側が反射的に締まり、シンドロームの逸物を吸いつくように扱いた。両腕はすでに力なく垂れ下がり、彼女は頭を固定されたまま、まるでオナホのように喉の奥まで激しく犯され続けた。
「そうだ、ヴァイオレット。自分から欲しがった褒美だ。最後まで味わえ」
「んんっ! ふぅ、ふぐぅ……!」
それが何分と続いただろうか。ヴァイオレットの意識が白み始め、もう肉棒の事しか頭になくなって来た頃に、ようやくシンドロームは満足したように手を離し、彼女を肉棒から押し退けた。
「げほっ! ごほっ、おえっ!」
彼女は床へ崩れ落ち、胸を大きく上下させながら必死に空気を吸い込む。咳とともに唾液を吐き出し、涙に濡れた目で彼を見上げた。
「はぁっ……はぁ……何、したのよ……私に……」
シンドロームは答えず、濡れた肉棒を握ってゆっくりと上下に扱き始める。ようやく呼吸できるようになったはずなのに、ヴァイオレットの胸には奇妙な空虚さが広がっていた。
つい先ほどまで喉を満たしていた熱と重みが失われたことを、身体が間違いのように訴えている。
「んっ……」
情けない声が唇から漏れた。シンドロームの手が肉茎を往復するたび、ヴァイオレットの視線も上下へ引き寄せられる。自分以外の手で扱かれていることが、なぜか耐え難く感じられた。
(違う……あれに触るのは私の手でなきゃ。私がもっと気持ちよくして――っ!? な、何を考えてるの? そんなわけない!)
「胸元を開けて、持ち上げろ」
シンドロームの命令が飛んだ瞬間、ヴァイオレットの両手は迷うことなく動いた。潜入用に用意した服のファスナーを胸の下まで引き下ろし、下着ごと布をずらして乳房を露わにする。彼女の手は自分の意思を置き去りにして、まだ成長途上の起伏の少ない乳房を両手で寄せるように掬い上げた。
「どうして……身体が勝手に……」
「身体は別に弄ってないと言っただろう? 命令へ従うことが、今の君には最も心地よく感じられるのさ」
「そんなの……認めな――っ!」
言葉を遮るように、シンドロームの肉棒が大きく脈打った。白濁した精液が勢いよく噴き上がり、ヴァイオレットの頬から額へ飛び散る。続く射精は露わになった胸元へ降り注ぎ、二つの乳房の間へ熱い液体を溜めていった。
「あっ……!」
ヴァイオレットは驚いて息を吸い、その拍子に唇へかかった一部を口内へ取り込んでしまった。さらに何度も白い飛沫が放たれ、顔や胸、自慢の黒髪へ粘りついていく。温かな精液が肌を伝う感覚に身体を震わせながら、彼女は荒い息を繰り返した。
「熱い……顔も、胸も……全部、あんたので……」
屈辱的なはずなのに、肌へ広がる温もりが異常なほど心地よく感じられた。ヴァイオレットは白濁液に塗れた胸に目をやると、誘蛾灯に惹かれるように乳首部分に付着した精液を指先ですくう。
そして、止めなければと頭の中では思いながらも、その指を唇へ運び、舌を絡めて丁寧に舐め取った。
「んっ、〜〜〜〜♡」
塩気のある濃い味が舌へ広がると、彼女は目を細め、さらに胸へ残った白濁液を指で集めた。一口ごとに思考を覆う霧が濃くなり、自分から主人の精液を飲んでいるという事実さえ、次第に甘い満足へ変わっていく。
(これが、ご主人様の……。……? 違う。シンドロームよ。パパの敵で、ママをあんなにした、憎い……敵の、はず……)
黒髪から新たな雫が落ち、乳房の上へ細い筋を描いた。ヴァイオレットがそれも指ですくおうと身を屈めたところで、シンドロームが指を鳴らす。
「ヘレンの上へ乗れ」
彼が示した先には、先ほどまでアナルを激しく犯されていたヘレンが横たわっていた。母の名前なら、ヴァイオレットの意識を強く引き戻すはずだった。しかし頭に浮かぶのは母を救う使命ではなく、再び硬さを増し始めたシンドロームの肉棒だけだ。
「はい……」
ヴァイオレットは両手と膝を床へつき、四つん這いになってベッドへ近づいた。顔と胸へ精液を付着させたまま寝台へ這い上がり、ヘレンの身体へ覆いかぶさる。母娘の乳房が密着し、柔らかな肉同士が押し潰されながら、粘ついた精液を互いの肌へ塗り広げていく。
ヘレンがゆっくりと頭を上げ、目の前に来た女の顔を見つめる。ヴァイオレットも母へ視線を返し、二人はしばらく瞬きを繰り返した。互いが誰なのかを認識しているはずなのに、その事実へ結びつく言葉がなかなか出てこない。
「ママ……私……」
ヴァイオレットが何かを訴えようとした瞬間、ヘレンは首を伸ばして彼女の唇を塞いだ。驚きに目を見開いたものの、光線に支配されたヴァイオレットはすぐに口づけを返す。精液の味が残る舌を母の口内へ押し込み、互いの唇を貪るように絡み合わせた。
「んちゅ……んっ、ママ……」
「ふふっ……ご主人様の味がするわ……」
シンドロームもベッドへ上がり、ヘレンへ覆いかぶさるヴァイオレットの腰を両手でつかんだ。彼女の尻を持ち上げ、濡れきった秘部の割れ目へ肉棒を滑らせる。膨らんだ亀頭を敏感な入口へ押し当てたものの、まだ中へは入れず、焦らすように上下へ擦り続けた。
「あぁっ!」
ヴァイオレットは、これまで一度も味わったことのない快感に全身を震わせた。身体の内側で嵐が渦巻き、光線によって鋭敏になった神経を稲妻のような刺激が駆け抜けていく。
シンドロームの亀頭が濡れた割れ目を擦るたび、口づけを交わしているヘレンの口内へ熱い吐息を漏らした。
「んっ……そこに……」
秘部からは愛液が絶え間なく溢れ、これから自分の主人となる男の先端を卑猥に濡らしていく。さらにヴァイオレットはヘレンへ覆いかぶさったまま尻を左右へ振り、硬い亀頭へ自ら入口を擦りつける。その仕草は、早く貫いてほしいという無言の懇願そのものだった。
「どうした、ヴァイオレット? 口に出して頼まなければ分からないな」
「違う……私、そんなこと頼んでなんか……ん、ちゅっ……!」
否定しようとした唇を、ヘレンの柔らかな口づけが再び塞いだ。二人の舌が触れ合った瞬間、シンドロームはヴァイオレットの腰をつかみ、肉棒を濡れた入口へ押し込む。彼女は母の口内へ甘い声を漏らしながら、侵入してくる太さに全身を震わせた。
「んむっ……んんっ!」
肉棒は柔らかな内壁を左右へ押し広げ、ゆっくりと、しかし確実にヴァイオレットの身体を満たしていく。そしてほんの数インチほど入ったところで、これまで誰にも触れられたことのない身体の奥に鋭い痛みが走った。
それが破瓜の痛みで、自分が今初めて男を受け入れた証を刻まれたことを、ヴァイオレットは口づけを解くこともできないまま、母の肩へ指を食い込ませながら実感した。
「いっ……痛い……!」
下腹部から感じる鈍い鈍痛。だが幸いにも、その痛みは長く続かなかった。
ヘレンの舌がヴァイオレットの口内を優しく撫で、頬の内側をなぞりながら、強張った舌へ絡みつくと、光線によって増幅された口づけの快感が痛みを瞬く間に覆い隠し、刺すような刺激までも甘い痺れへ変えていった。
「力を抜いて、ヴァイオレット……ご主人様を受け入れれば、すぐに気持ちよくなるわ」
「ママ……んっ、あっ、あっ……こんなの、おかしいのに……」
「ふふっ。考えるのは後でいいの。今は感じることだけに集中して」
ヴァイオレットはヘレンの上で身を震わせ、耐えきれずに口づけを解いた。主人の肉棒は止まることなく奥へ進み続け、狭い秘部を少しずつ満たしていく。密着した二人の乳房は呼吸のたびに押し合い、互いの硬くなった乳首が柔らかな肌を擦った。
「んあっ、あぁっ……! 私の中が、だんだん、いっぱいになっていく……ああんっ!」
シンドロームの肉棒は止まることなく、少しずつ彼女の奥を満たしていく。さらに処女を失った少女の姿に加虐心を刺激されたシンドロームが背後からヴァイオレットの尻をパチンッ♡と叩いた。
ヴァイオレットがスパンキングされたとは思えないような甘い鳴き声が響き渡り、彼女は快楽に思考を蕩かされた笑みを浮かべながら、打たれた尻を反射的に彼へ突き出す。
すべてが気持ちよかった。正確には、過去について考えることが難しくなっていた。自分がヒーローだったことも、母を救出に来たことも、濃い霧の向こうへ遠ざかっていく。
代わりに頭の中を満たすのは、身体の中へ入っている太い肉棒のこと。胸を擦り合わせながら自分を受け入れる母の豊かな身体。そして背後から自分たちを支配するシンドロームのことだけ。それ以外は、何も考えられなくて、考える必要さえないとヴァイオレットは思っていた。
「まだ半分だぞ、ヴァイオレット」
シンドロームが腰の動きを止め、彼女の耳元へ低く囁いた。
「残りも全部受け入れられるかな?」
「な、何……? あぐっ!?」
ヴァイオレットが聞き返すと、シンドロームは黒髪をつかみ、上半身を引き起こした。背中が大きく反り、胸が母の目の前で震える。半ばまで入り込んだ肉棒が角度を変えて内壁へ食い込み、彼女は震える声を漏らした。
「受け入れられるか、と聞いている」
「私は……私は……」
「俺の肉棒をだ。残りまで突き込まれ、その狭い秘部を激しく犯されても耐えられるのか?」
肉棒。男根。ペニス。彼を表す露骨な言葉が次々とヴァイオレットの頭へ浮かんでは、最後に同じ光景へ集約されていく。太く硬い肉棒が濡れきった秘部を激しく貫き、何も考えられなくなるまで絶頂させられる自分の姿だった。
「そ、そんなの……む、ああっ!?」
ヴァイオレットが何かを呟いたところで、ヘレンの舌が目の前にある乳首をゆっくりと舐め上げた。尖った先端を舌先で転がされ、彼女は言葉を失って腰を跳ねさせる。
「何か言ったか、ヴァイオレット?」
「…………できる」
「聞こえないな」
「受け入れられる……全部、入れられても耐えられる……!」
今度は先ほどよりも大きな声で答えた。母の唇が乳首を含み、舌で敏感な先端を弄ぶ。ヴァイオレットは荒い息をつき、両手を母の顔の隣に突きながら、主人へ向けて尻を高く持ち上げた。
「全部受け入れられるから、お願い! 残りも挿れて……私を激しく犯して!」
シンドロームが満足そうに笑う中、ヴァイオレットは両手でベッドを押し、自ら腰を下げて残された肉棒の上へ身体を沈めていった。
太くて肉厚な逸物が内側を隙間なく満たしていく。じゅぷっ、にゅぷっと膣襞を擦り付ける卑猥な音まで聞こえてきそうだった。
そして、ようやく根元まで受け入れた瞬間、ヴァイオレットは自分の腹の底に重たい圧迫感と、あるべきものが収まったような満たされた感覚が広がるのを感じた。
だがそれだけではまだ足りない。彼女は母へ覆いかぶさったまま、両手をその肩の左右にあるベッドへ突き、慣れない腰を懸命に上下させた。
「あっ、あぁっ……! アソコの中、全部入ってる……! はぁっ、あっ、奥の方まで、擦られてる……!」
ぐちゅ♡ じゅず♡ と、それはあまりにも拙い腰振りだ。ヴァイオレットにとっては必死に肉棒を出し入れさせているつもりなのだろうが、シンドロームにとっても、彼女の母親であるヘレンにとっても、それは前戯にも程遠い。
シンドロームは数秒だけ、処女を失ったばかりのそんな彼女の未経験丸わかりの動きを愉しそうに眺めていた。だがすぐに物足りなくなったのか、彼女の腰を両手でつかみ、動きの主導権を奪い取る。
ヴァイオレットの身体を引き寄せると同時に腰を強く突き出し、肉棒を最奥へ容赦なく叩き込んだ。
「んああぁぁ……っっ!!?」
強烈な一突きに尻の肉が波打ち、密着していた母との間で乳房が大きく押し潰される。ヴァイオレットは驚愕に目を見開き、喉が張り裂けそうな声を上げた。シンドロームは息を整える暇すら与えず、腰を引いては再び深く打ち込む動作を急速に繰り返し始める。
「どうした、ヴァイオレット? 自分で動くより、ずっといいだろう?」
「あっ、あ゛っ、あぁっ! すご、こんな……あっ、あっ、あっ! そこ、そんなに速く……!」
ヴァイオレットの身体は、激しい律動に翻弄されて震え続けた。するとヘレンがそんな娘を労わるように、覆いかぶさる彼女の背中へ両腕を回し、両脚もその腰へ絡ませて抱きしめる。そうすると二人の下腹部がぴったりと重なり、シンドロームに突き上げられるたび、濡れた秘部同士が擦れ合った。
「んっ……ヴァイオレット。あなたが動くたび、私まで擦られて……かあっ、気持ちいいでしょ?」
「ママ……そこ、当たってる……! あひっ、ああっあ! だめ、こんなの私、おかしくなる……っ!」
ヴァイオレットの瞳はさらに見開かれ、やがて白目が覗くほど上を向いた。熱い涙が目尻から溢れ、頬を伝ってヘレンの肌へ落ちる。
背後から貫く肉棒と、正面で擦れ合う母の秘部、その両方から押し寄せる刺激に、思考が急速に白く染め上げられていった。
「ご、ご主人様……そこ……そこが、気持ちいい……!♡」
そしてついに、ヴァイオレットは口に出してシンドロームが自身のご主人様であると認めた。認めた瞬間、あまりにも甘美な快感が全身に浸透して、それだけで結合部からぷしゅっ♡ と愛液を飛び散らせてしまう。
「あっ♡ んあっ♡ アソコの奥、すっごく強く擦られてる♡ ああっ、あんっ、あ゛っ♡ こんなのムリ、耐えれるわけない……! こんな……これなしじゃもう生きられなくなる……ッ!♡ あっ、あああぁ゛ぁ゛……っっ!!♡♡」
「ふふ、そうよ。私たちはもう、ご主人様のオチンポ無しじゃいられないの。だから私たちは、ご主人様を喜ばせて、オチンポを恵んでもらうように一生媚びて生きていかなきゃいけないのよ」
シンドロームの睾丸がヴァイオレットの濡れた秘部へ何度も打ちつけられ、そのたびに生々しい音が響く。三人の動きに合わせてベッドは軋み、再び壁と床を大きく震わせ始めた。ヴァイオレットは母の身体へ縋りつきながら、主人の突き上げを一度も逃さず受け入れていく。
シンドロームを倒そうとしていたことも、ママを連れ戻すためにここまで来たことも、すでに遠い記憶になりつつあった。太い肉棒はヴァイオレットの秘部だけでなく、頭の中まで隙間なく満たしている。彼女は自ら内側へ力を込め、往復する肉茎を搾り上げるように締めつけた。
「ご主人様! もっと……もっと犯して! お願い、ご主人様、私を――あ゛あ゛ぁああぁぁっ!!!♡♡」
絶頂が急速に近づいてくる。腹の奥へ熱が集まり、そこから全身へ広がろうとしている。ヴァイオレットは舌を噛み、足の指をきつく丸めながら、今にも決壊しそうな快感を必死で押し留めた。
(だめ……もうイッちゃう……でも、勝手にイッたら……)
理性を奪われかけた思考の中で、シンドロームの許可を得なければならないという思いだけが、異様なほど鮮明に残っている。
彼女は内側をさらに強く収縮させ、肉棒へ縋りつくように締めつけた。心も身体も魂も、徐々に抗うことをやめ、主人の動きへ従おうとしているのだ。
かつて自らの姿を消し、強固なバリアで家族を守ってきた誇り高いスーパーヒーローは、シンドロームの発明と与えられる快感によって、主人の肉棒に貫かれながら、許可された絶頂だけを待ち望む淫らな少女へ変えられつつあった。
そんなヴァイオレットの首筋へ、ヘレンは唇を寄せると初めてのセックスで乱れる娘を愛おしむように、汗ばんだ肌へ何度も口づけを落とした。だが柔らかな舌先で首筋を舐め上げられ、秘部同士が擦れ合うたび、ヴァイオレットの限界寸前の快感はさらに膨れ上がってしまって、むしろ彼女を追い詰めるだけだった。
「ご、ご主人様……私、もうイキそう! イッちゃう! 許して、お願い、イカせ、んああぁっ!!?」
「まだだ、ヴァイオレット」
シンドロームは黒髪をつかみ、ヴァイオレットの頭を引き起こした。逃げ場のない角度で最奥へ肉棒を突き込んだまま、彼女の耳元へ低く言い聞かせる。
「君が絶頂する瞬間まで、決めるのは俺だ。勝手にイくことは許さない」
「そ、そんな……もう無理……!」
「命令が聞こえなかったのか?」
「は、はい……ご主人様……! 許されるまで、絶対にイキません……!」
返事を聞いたシンドロームは髪を引く手へ力を込め、ヴァイオレットの上半身を前へ押し戻した。顔がヘレンの間近へ下ろされ、二人の唇が再び重なる。ヘレンは彼女を受け止めるように口を開き、舌を絡ませながら、主人の命令に従う女を深い口づけで包み込んだ。
「んむっ……んちゅ、ママ……!」
「我慢して、ヴァイオレット……ご主人様が許してくださるまでよ……」
「う、うん……ご主人様の、許可が出るまで……」
快感に舌が回らず、返事は甘く崩れていた。それでもヴァイオレットは必死に力を込め、押し寄せる絶頂を寸前で食い止める。これは今の彼女にとって、人生で最も重要な戦いになっていた。
シンドロームを倒すためでも、母を救うためでもない。ただ主人の命令に背かず、許可されるまで絶頂を堪え抜くための戦いだ。それが、自分にとって世界を救うよりも大切なのだと深く理解しながら、ヴァイオレットは自分の唇を噛み、内側が痙攣するたびに全身全霊を使って絶頂を耐え続けた。
しかし激しく往復する肉棒も、正面で押し潰されるヘレンの柔らかな乳房も、互いに擦れ続ける乳首と秘部も、ヴァイオレットの意識を容赦なく絶頂を誘発しようとする快感へ引き戻す。二人の喘ぎが口づけの中で溶け合い、ベッドの軋む音とともに寝室を満たした。
「あっ、んあっ、あくっ、まだ……! まだ、イっちゃだめだから、ヴァイオレット……!ご主人様がいいって言うまで……!」
そう何度も自分に言い聞かせながら、ヴァイオレットは自分の全てとなったシンドロームに意思も身体も捧げ渡す。
ヘレンはそんなヴァイオレットの下唇を吸い、時折甘く噛みながら口づけを続けた。ヴァイオレットも舌を絡ませて応えながら、シンドロームの許可だけを待ち続け、永遠にも思えるほど長い快楽の時間を耐えた。
そしたようやく、ヴァイオレットの飼い主はついに彼女が待ち望んでいた言葉を告げた。
「イけ、ヴァイオレット!」
「――――!」
許しを与えられた瞬間、ヴァイオレットの秘部はシンドロームの肉棒へ激しく収縮した。狭い内壁が肉茎を逃がすまいと幾重にも締めつけ、たとえ彼が望んだとしても引き抜けないほど強く捕らえる。
そして――――
「あ、ああああぁぁっっ……!!!♡♡♡」
爆発的な絶頂が、ヴァイオレットを襲った。上も下もわからなくなり、自分が誰なのかさえわからなくなるほど思考も世界も真っ白に染まる。だがそれでもただ一つ、この快感を与えてくれたのが自身を後ろから貫くシンドローム様である事だけは心に深く刻んでいた。
そして同時に、絶頂によって強く胎動したヴァイオレットの膣道に刺激されて、シンドロームの睾丸が重く脈打ち、深く埋まった肉棒が膣内で大きく震えた。
次の瞬間、熱い精液が勢いよく噴き出し、ヴァイオレットの身体の奥へ流れ込んだ。
びゅるるるるるるる!!
「あっ……あああっあぁぁ……!!♡♡ ご主人様のが……中で、出てる……!」
白濁した精液は敏感な内壁を熱く濡らしながら、さらに奥へと注ぎ込まれる。やがて子宮まで満たされていく感覚に、ヴァイオレットの背筋を甘い震えが駆け抜けた。
そしてこれまで一度も現実のものとして考えたことのなかった、シンドロームの子を宿すかもしれないという想像が、光線に支配された意識へ鮮烈に浮かび上がった。
(ご主人様の子供が……私の中に……?)
その考えだけで再び絶頂が膨れ上がった。しかし意外にも、ヴァイオレットの喉から絶叫が放たれることはなかった。声にする余裕さえ奪われた彼女は大きく目を見開いたまま頭を反らし、音のない悲鳴を上げながら、シンドロームの肉棒の上で激しく痙攣したのだ。
「――っ!♡♡ ~~~~っ゛っ゛!!♡♡♡♡♡」
口から伸びた舌が力なく揺れ、涙に潤んだ視界が白く霞んでいく。全身の筋肉が何度も強張っては弛緩し、そのたびに膣内は肉棒を強く締め上げ、今なお注がれ続ける精液を奥へ奥へと搾り取った。
ヴァイオレットにとって、それはまさしく楽園だった。苦しみも迷いも過去も消え去り、シンドロームに満たされる快感だけが残った、完全な世界だった。
彼女の秘部から噴き出した愛液が、下で抱き締めている母の腹や太腿へ降りかかる。ヘレンはヴァイオレットの身体へ回した腕と脚へ力を込め、震え続ける娘を受け止めた。
「そう……我慢できたわね、ヴァイオレット。とても上手だったわ」
「……ママ♡ 私、ご主人様のもので……いっぱい……♡」
シンドロームの射精が収まると、彼の精液は満たされた秘部からゆっくりと溢れ出していく。白く濃い液体がヴァイオレットの内腿を伝い、密着しているヘレンの太腿へ粘ついた筋を描いていく。
「んぅっ……こぼれちゃう……ご主人様のが……」
自分の中から熱が失われていくように感じ、ヴァイオレットは寂しげな声を漏らした。腰を小さく揺すって肉棒を締めつけながら顔を上げ、背後にいるシンドロームを潤んだ瞳で振り返る。
「も、もっと……ご主人様……もっと、私の中にください……」
自分の口から出た懇願に戸惑う様子さえ、もはや残っていなかった。ヴァイオレットは尻をシンドロームへ押しつけ、奥深くに埋まっている肉棒を求めるように、何度も小さく腰を振った。
「心配しなくていいわ、ヴァイオレット」
答えたのはヘレンだった。母親らしい包容力を覗かせながら、彼女はヴァイオレットの頬を優しく撫でる。かつて家で娘を安心させていたような穏やかな微笑みを浮かべ、その顔を自分へ引き寄せた。
「ご主人様が、一度で満足なさるはずがないでしょう?」
「ママ……んっ……♡」
二人は再び唇を重ねた。シンドロームへ捧げるための母娘の禁断の口づけを交わしながら、ヴァイオレットは母親の舌へ自分の舌を絡める。その最中、シンドロームの肉棒が精液に濡れたヴァイオレットの肉襞を擦りながら、ゆっくりと引き抜かれ始めた。
「あぁっ……待って……抜かないで……!」
亀頭が入口近くまで後退すると、ヴァイオレットは名残惜しそうに秘部を収縮させた。だが次の瞬間、シンドロームは再び腰を突き出し、太い肉棒を根元まで一気に押し戻す。
「あっ、あぁぁっ!♡ ご主人様っ!♡」
ヴァイオレットはヘレンの顔へ悲鳴と涎を漏らし、再び満たされた身体を歓喜に震わせた。シンドロームは休むことなく二度目の律動を始め、内壁へ塗り広げられた精液を掻き混ぜながら、彼女の奥を激しく貫いていく。
「ほら……まだまだ、これからよ」
ヘレンの舌がヴァイオレットの頬をゆっくりと舐め、そこに残っていたシンドロームの精液を掬い取った。同じ主人に仕える女として彼女を抱き締めながら、再び唇を重ねる。
「一緒に、ご主人様をもっと悦ばせましょう……ヴァイオレット」
「うん……ママ! 私、もっとご主人様に使ってほしい……! ご主人様の精子で子宮いっぱいにして、ご主人様の赤ちゃん孕ませてほしい!」
そうして、ヴァイオレットは主人の種によって内側から洗礼を受け、彼の奴隷として生きる新しい人生を、心から受け入れた。
ヴァイオレットがインクレディブルのキャラだと一番好き。個人的にはヒーロー状態や2の時のヘアバンドで髪を留めた時より、初期の目隠れダウナー状態のヴァイオレットが好き。
ずっと高校生だと思ってたので、今回調べたら14歳と知ってびっくりした。